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後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

産業革命前のヨーロッパの典雅な音楽を聞いてきました。

2009年12月12日 | インポート

1051 1500年から1600年代にかけてイギリスで盛んに用いられて、その後は消えてしまったヴィオラ・デ・ガンバという楽器の演奏を聞いてきました。そしてその頃の宗教的な歌をソプラノ歌手が歌いました。古いタイプのポジティフオルガンによるセバスチアン・バッハの曲もありました。とにかく生の演奏は心に沁みます。想像以上に上質な演奏で感銘をうけました。

左の写真はその時代のイギリスの領主の館です。福島県のブリティッシュ・ヒルズに移築されたものです。かつてこういう館で演奏されたバロッく音楽です。

下の写真は左からヴィオラ・デ・ガンバの福沢 宏さん、ソプラノの冨山瑞江嬢、ポジティフオルガンの松居直美さんです。皆様、ヨーロッパで本格的に学んだ一流の演奏家です。

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この下の写真はヴィオラ・デ・ガンバという古楽器です。小さいのがソプラノ音域、そして大きいのはバスの音域を担当します。他にアルトやテノールの音域を担当する相似形の楽器が2つあり4つで一そろいです。その合奏がイギリスの16世紀に盛んに演奏されたそうです。

その音楽は?素朴で典雅な音質です。テンポは速いところもありますが全体的にゆったりしています。聞きながら日本の雅楽を連想しました。そしてイギリスの美しいゆるやかなカーブで覆われた牧草地帯に羊が居るような風景を連想させます。その風景が春、夏、秋、そして吹雪の冬と移って行く様子を彷彿とさせます。

このような古楽器を演奏する福沢 宏さんはオランダのデン・ハーグ王立音楽院卒業でヨーロッパの室内楽の名手に師事し修行しました。東京藝術大学講師も務めています。それよりも、なによりも一度は消えた楽器の音質や曲に魅力を感じ、当時の文化を再現し、皆にそれを伝承するという生き方に感動しました。

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ソプラノ歌手は声が美しく魂が揺さぶられようでした。そして清純な顔は歌う喜びに輝いています。俗っぽさを完全に取り除いた女性の美しさでした。家内も絶賛していました。

オルガンの松居直美さんは会場の日本キリスト教団小金井教会の専属オルガニストですが、一方では国内、国外のコンクールで優勝した方でフライブルグ音楽大学を卒業し、ソニー・レコードより数多くのCDを出している有名な方です。今回の音楽会の企画、推進をされた方です。この方が居なければこのような上質の音楽会が出来なかったと思いました。


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