?9月11日9時の天気図 気象庁HPより引用
②9月11日9時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用 ・加工
③9月11日9時の日本付近 日本付近レーダーアメダス合成図 気象庁HPより引用 ・加工
日本海北部をゆっくりと東進する上空に寒気を伴った低気圧と、暖湿流との影響で、昨日より、北海道から南西諸島までの所々で、雷を伴った 激しい雨に見舞われています 。 特に、北海道南部の胆振地方では、一昨日夜遅くから昨日にかけて、所によっては600㍉を超す降水量を観測していますし、昨日は、東京23区などでも、夕方から夜にかけて、一時間に70㍉~100㍉もの、猛烈な雨に見舞われました。
更に、昨日夜遅くから今日朝にかけて北海道胆振地方や石狩地方、空知地方では、所によっては1時間に90㍉をこす 猛烈な雨に見舞われ、他、宮城県沿岸部や大阪府北部でも、本日未明に、1時間に90㍉から100㍉もの猛烈な雨が降りました。
このため、11日9時現在、北海道の 石狩地方 胆振地方全域や、空知地方の一部には、大雨特別警報が発表されております。
こういった局地的に降る豪雨ですが、ピンポイント的に正確に予測することは、現在でも非常に難しいものですが、こういった豪雨が降りやすいと推測される地域については、私自身、水蒸気雲画像の画像の形状に注目しております。 水蒸気画像上で、白く、糸状に反映される画像域に沿って、雨雲が発達しやすいと。さらに、当該糸状画像域が合流している地域では、雨雲が一層発達しやすいといえますね。この根拠ですが、水蒸気画像上の糸状画像域は、中層(上空およそ3000mあたり)で上昇流(周辺より特に湿っている)となっている地域であり、この地域の下層で、地形的特性などの影響で気流が収束し上昇した気流を、中層で引っ張りあげる働きをするためですね。
それでは、引用図②をご覧ください。 引用図②内、記録的な豪雨に見舞われている、北海道胆振地方や石狩地方周辺では、水蒸気画像で、糸状画像域が幾重にも南東~北西方向と、南~北方向へ連なって双方が合流した地域に当たります。
ほか、本州上には、記号A B C D の顕著な糸状の画像域が見られますが、引用図②③比較すると、引用図②の記号A B C D の顕著な糸状の画像域に対応して、レーダーエコー合成図上では、所々に発達したエコー(雨雲)が見られます。
私自身、本ブログ内で、雲画像図は気象のレントゲン写真と呼んでおりますが、大雨時には、水蒸気画像が頼りですよね。さしあたり、水蒸気画像は、大雨時のCT画像になりうるといっても過言ではないと思いますよね。