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雲画像の形から解る 寒冷渦の特徴とは?

2012-11-06 11:15:23 | インポート

①11月6日6時の天気図 気象庁HPより引用

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②11月6日6時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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4日、中国北部に記録的な大雪をもたらした上空(500hpa※およそ上空5500m付近)の気圧の谷ですが、外縁部がU字型となり、中心付近が渦巻いた形となっています。

これは、寒冷渦 と呼ばれるもので、500hpa※上空5500m付近の流れが、蛇行が顕著となり、当該流れから、切り離された形となってしまった結果で、言い換えれば、550hpaの谷のp工面の寒気移流が強まって当該谷の中心付近に寒気の中心も位置する状態です。

さらに、500hpaの谷の後面の寒気移流が強まっていると言うことは、その前側の暖気移流も強まっていることに他ならず、当該寒気移流の場と暖気移流の場のの境目(寒冷渦の中心の東~南東~南側で特に雨雲が発達するものです。

引用図①②より、寒冷渦が500hpaに位置する際の地上天気図の低気圧の中心は、寒冷渦の中心のみならず、発達した降水域付近にも描かれることも多く、寒気移流と暖気移流との境目では前線も解析されることも多いですね。

寒冷渦というもの、まず、動きが遅いもの。そして、水蒸気画像上で暗域がU字型に入り込み、暗域内にも所々、帯状に白く輝く画像域(降水域、中には発達した降水域も見受けられます。)があるのが特徴です。暖気移流の場でも、寒気移流の場に近ずくほど、帯状に白く輝く画像域(発達した降水域)が多く見られ、この付近で、特に強い雨を降らせやすくなります。

前記した発達した降水域が掛かる地域で、地表付近で局地的な気流の収束がある地域(地形的特性や気温分布などで)で一層雨雲が発達します。

③11月6日6時の関東周辺アメダス気温分布図 気象庁HPより引用

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関東地方周辺に目を向けますと、引用図①③より、高気圧が関東の東海上にある場合、関東平野では東海上からの湿った気流(東風)~南東風が入り、その気流が関東内陸部では滞留する形となりやすく、海岸部との気温の差が非常に大きくなりやすいものです。関東平野全般で降水がある場合は、特にこの状態が顕著となります。

こういう、気温の明瞭なコントラストを形成している箇所では、前記した降水域が一層発達しやすい場の一つとなりうるもので、今後、関東沿岸部など、雨脚が強まりそうですから、お気をつけ下さい!!

さて、山梨県内ですが、引用図③より、盆地地区の甲府や韮崎などと、富士五湖地域の山中や河口湖の気温との差が殆どない状態がわかります。これは、前記した寒冷渦の前側の暖気移流が顕著な場に県内が入り込んできて、盆地地域の地表付近では気流が澱んでいる状態をしめすもので、こういう状態になりますと、盆地地域を中心に、視界が悪化します。

車の運転など、くれぐれも気をつけてください!!


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