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高気圧の谷間 実は厄介な部分!

2012-07-20 14:33:48 | インポート

①7月20日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②7月20日9時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工。※引用図内の 高 低の表示は、高圧部、低圧部を表現しているもので、地上天気図上の高気圧、低気圧の位置を厳密日本気象予報士会HPより引用表現しているものではありませんので、あらかじめご承知置きください!

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7月20日、本州付近では太平洋高気圧の勢力は後退して、東日本から西日本にかけて、オホーツク海から張り出す高気圧と、太平洋高気圧との谷間に入り込んでいます。

実は、高気圧の谷間と言うもの、暖湿流が入りやすく、雨雲がはっせいしやすいばしょでもあります。

特に、引用図①②のように、太平洋高気圧とオホーツク海高気圧との谷間では、当該高気圧同士素の外縁部で互いに暖湿流を大量に流入させやすく、雨雲が一層発達しやすいものです。

引用図②で、太平洋高気圧の外縁部とオホーツク海高気圧の外縁部とから流れる暖湿流が流れ込んでいる区域を赤丸で示しておりますが、当該地域では、水蒸気画像上で帯状に白くぼやけており、所々で白く輝く画像域となっています。暖湿流が大量に流れ込んでいる状態を如実に表現しているものですね。

と言うわけで、夏季に、太平洋高気圧が南に後退したり、ましてや、それと同時にオホーツク海方面から高気圧が張り出してくる場合が重なる時などは、地上天気図上に前線が表現されていなくても、当該2つの高気圧の谷間では、暖湿流が大量に流入して、雨雲が発達しやすく、大雨の恐れが高くなります。

③7月20日9時の全国レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

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引用図③より、20日9時現在、前記した引用図②内で、赤丸で表示されていた暖湿流が大量に流れ混んでいる地域に対応して、所処で強い雨が降っている様子が解ります。

山梨県内でも、20日昼前より、東部地域や峡東地域の山間部中心に強い雨が降り始め(南東からの暖湿流が地形的に秩父山地南側で強制上昇したものが原因と思われます。)、20日13時30分までの1時間に、大月で26㎜もの土砂降りとなっています。

20日13時30分現在、県内峡東地域に、大雨・洪水警報が発表されています。