政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

たかが1議席、されど1議席

2008-04-21 20:00:29 | 政治
成り行きで大変な戦いになってしまった山口補選。候補者の思惑を超えて、大将の首がかかった全面戦争に発展してきた。両陣営ともに大量応援団を繰り出すが、もともと、どちらも大した玉のいないお粗末政党。だれをだしてもさっぱり代わり映えしない。

「民主ややリード」山口補選 首相「民主信じられるか」

 首相は20日、岩国市内で道路特定財源を来年度から一般財源化するとの政府・与党決定に関し、「道路も必要だが、余った金を社会保障や高齢者社会のためにも使っていけるよう急速に前進させたい」と決意を改めて表明した。

なんだ、あんたの言う一般財源化というのは、道路を造って、余ったら、その残りを社会保障などに使うのか。それ、一般財源化っていうのか?余らなかったらどうするつもりなんだ?だいたい、余るほど税金とるなっちゅうの!

菅氏は、下松市内での街頭演説で、「福田首相からはこの国をどうしようという、はっきりしたビジョンが半年たっても出てきてない。首相にはないのではないか」と皮肉った。

鳩山氏も後期高齢者医療制度に関し、「なぜお年寄りをいじめなければいけないのか。制度そのものが間違っている」と政府・与党を批判した。

菅も鳩山も間違ったことを言っているわけではないが、聴衆の心をつかむのは中身よりしゃべり方なんだ。あれだけ中身のない小泉がなぜ人気があったのか、もっと研究しなくちゃ。
だいたい、これほど攻めやすい相手はそうはいないぞ。この山本繁太郎という人物、国交省の官僚からの天下り候補だ。国会議員も官僚の指定天下り先に成り下がってしまったのはなさけないが……。父親は元県議会議員だとか。絵に描いたような自民党モデルだ。民主の候補平岡某も官僚出身だが、こちらは大蔵省をドロップアウトしてからの政界入り。意味合いはまったく違う。天下り廃止を主張する民主党は安心して攻撃していいのだ。これしきの戦いで苦戦しているようでは、政権などいつになってもとれるずがない。
また、鳩山は首相の「しょうがないものはしょうがない。耐えて工夫して切り抜けろ」発言を責めて、その撤回を要求したそうだが、喧嘩の下手な男だ。撤回されたら、こんなおいしい材料を二度と使えなくなるんだぞ。撤回などさせずに、福田が総理でいる間、いつまでもネチネチとからんでやる絶好の材料じゃないか。

それでも一票入れますか 4/21

2008-04-21 11:10:33 | 自民党
福田内閣閣僚名簿

内閣総理大臣     福田康夫     二世
総務大臣        増田寛也     建設官僚・県知事・父元参院議員
法務大臣        鳩山邦夫     三世
外務大臣        高村正彦     二世
財務大臣        額賀福志郎    世襲(父 地方議員
文部科学大臣     渡海喜三郎    二世
厚生労働大臣     舛添要一     学者(一応)
農林水産大臣     若林正俊     農水官僚
経済産業大臣     甘利明      二世
国土交通大臣     冬柴鐵蔵     公明党・弁護士(国交省弁護のために貸し出し中)
環境大臣        鴨下一郎     医師
防衛大臣        石波茂      二世
内閣官房長官     町村信孝     二世
国家公安委員会委員長 泉信也     運輸官僚
内閣府特命担当大臣  岸田文夫    二世
同金融担当       渡辺善美     二世
同経済財政担当    太田弘子     学者
同少子化他担当    上川陽子     女性

党三役

幹事長     伊吹文明     大蔵官僚
政調会長     谷垣禎一     二世
総務会長     二階俊博    二世(父 県会議員)

その他二世有力議員

前内閣総理大臣     安倍晋三
元内閣総理大臣     小泉純一郎
以下面倒なので肩書き略

麻生太郎
石原伸晃・宏高
加藤紘一
大島里森
河野洋平
河野太郎
以下無数

かくて、彼らは子々孫々の繁栄のために今日も家業に励んでいるのである。もちろん家業とは政治つまり選挙運動のことである。
民主党にも、自民に比べればはるかに少ないとはいうものの、かなりの数の二世議員が存在する。だいたい、総理大臣、衆参両院議長がそろって二世議員。三権のうちの二つが二世議員に占められているとは。

官僚出身議員には二つのタイプがある。
官僚───天下り───国会議員
官僚───ドロップアウト───国会議員
(もちろん自民党には前者のタイプが圧倒的に多い)