政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

小沢一郎首相よ、正統性確保を優先せよ!

2010-08-31 08:08:50 | 小沢一郎

”挙党態勢”、”党内融和”、”トロイカ体制”
こんな言葉に惑わされてはいけない。
たとえ菅直人が立候補を辞退したとしても、小沢の行く手には地獄が待ちかまえている。

”裏取引”
”密室談合”

それでなくとも愚かな大衆である。
マスコミの煽動で反小沢内閣の世論が火を噴くことになる。

小沢一郎は、菅直人との会談に応じるべきではない。
会談が、唯一意味を持つとすれば、「正々堂々と党首選をやりましょう」という結論になったときだけである。

”自己保身優先”の菅直人。
”民主党大事”の鳩山由紀夫。
”国民の生活が一番”の小沢一郎。

目指す方向がまるで違うトロイカはどこにも進めない。
党の規約に則り、粛々と党首選を戦わなければならない。

それが小沢一郎総理の最低限の正統性を保証することになる。
民主党内の手続きであるとはいえ、選挙は民主主義の最低限の手続きである。

9月1日、小沢一郎は代表選立候補の届けをしなければならない。
事前に菅直人に会ってはいけない。

立候補にあたり、小沢一郎は堂々と政策発表を行え!
その政策実現のために命を懸けると言明せよ。
それを以後の小沢の行動原理とせよ。

わたしたちは、民主党が存続しようがなくなろうがどちらでもいいのだ。
大事なのは、「国民主権」の政治を推し進める政党なのだ。

小沢一郎よ、良識ある国民を信じよ!
偏見に満ちた、デタラメなマスコミの世論調査においてさえも小沢支持は2割もあるのだ。
この人たちの支持は強固である。
マスコミの偏見・誘導・捏造にも惑わされることのない小沢支持層なのである。

こんな強力な支持を集めている政治家が他にいるか?

あとの大半は風次第でどちらにもつく屁のような国民である。
消費税増税に賛成する自虐趣味の国民である。
沖縄県民に犠牲を強いて平気でいる冷酷な国民である。
無邪気にマスコミ報道を信じている愚かな国民である。

残りが、何が何でも既得権益を守り続けようという確信犯である。
彼らはその為には何でもやる。

小沢一郎は昨年党代表を辞めた。
総選挙を控えて、マスコミの一斉攻撃を避ける緊急避難であった。
今年幹事長を退いた。
これもまた参院選を控えての緊急避難であった。

今回、立候補を取りやめたら、小沢一郎は三度マスコミに負けたことになる。

それでも小沢一郎を支持するか?

菅直人・鳩山由紀夫や仙谷・枝野・野田などの無能は証明済みである。
そんな民主党を支持できるのか?

小沢一郎よ、堂々と戦え!
負けたら、「国民の生活が第一」という真の民主主義を貫き通す新党を作れ!
それが「政治家・小沢一郎」ではないか!
それが「人間・小沢一郎」ではないか!




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小沢一郎勝利確定への一提言

2010-08-29 06:29:53 | 小沢一郎

マスコミ報道によると、菅・小沢の勝利への見通しは五分五分だとか。
マスコミがそう言うからには、小沢圧倒的優勢ということだろう。
ここで、小沢優勢などという観測が流れたら、勝負は一方的になってしまう。
様子見している連中が、一気に小沢側に流れてしまう。

かといって、菅優勢と書くと余りにも実態とかけ離れてしまう。
結果が出てから、何を言われるか分からない。
五分五分というのが、精一杯のところなんだろう。

小沢一郎の立候補宣言以来、マスコミは小沢総理実現阻止統一戦線を急速に強化している。
相変わらず「政治とカネ」が最大の武器であるが、検察審査会がらみで「訴追回避」狙いという中傷が一斉に取り上げられている。

日本国憲法 第七五条【国務大臣の特典】
国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。


どこかのお調子者がこれを見つけてきたのだろう。
小沢はこれを狙っているのだという下司の勘ぐりにマスコミが飛びついた。

検察審査会が2回目の「起訴相当」の議決をしても、小沢が総理大臣になっていては起訴できない、と騒ぎ立てている。
総理大臣たる小沢が自分の起訴に同意するはずがない、というのがその根拠である。

小沢一郎は出馬表明会見の席で、検察審査会による「起訴相当議決」が出たときには起訴を受け入れる、ということを言明すればいい。

小沢にとって悪いことではない。
「訴追回避」という謂われなき中傷に対する何よりの反論になる。
世論の風向きが変わるきっかけになるかもしれない。

メリットはそれだけではない。
真実の解明が裁判の場に移される。
検察が直接かかわるわけではないから、マスコミも検察からのリーク情報を得ることは出来なくなる。
現実に進んでいる裁判に関して、デタラメな憶測記事は書きにくくなる。

小沢は国会で堂々と弁明できる。
「すべては司法の場で明らかになる」

野党の追及はそこからさきへは進みにくくなる。

もし一審で無罪判決がでればそれでお終いである。
まさか裁判所の出した結論に対して裁判所が上訴は出来ないだろう。

検察審査会とは、裁判所の監督下にある組織である。
検察審査会による起訴は、起訴議決がなされたあとに、裁判所が弁護士を指定し、検察官の職務を行わせるという手続きになるようだ。

裁判所が出した判決に、裁判所によって指定された弁護士が控訴するということになると、いささか滑稽な展開になる。
控訴出来ないというわけではないだろうが……。

有罪判決が出たときは、小沢一郎は堂々と控訴すればいい。
最高裁までいく覚悟で裁判を続ければいい。

裁判を続けながら総理の激務がこなせるのか?
こういう疑問も出されるだろうが、それには「大丈夫です」と答えれば済む。
現に、今年3月に逮捕・起訴された石川議員ら小沢氏の三人の秘書たちの公判は未だに始まってもいない。
(昨年三月に起訴された大久保秘書の公判は第二回の公判が開かれた後、半年以上もストップしている。被告人の汚名を着せたままの長期間に渡る店ざらしは、明らかな人権侵害である。)
まして小沢一郎は逮捕されるわけではないのである。

起訴受け入れ宣言は、小沢にとっていいことずくめではないか?
どうせ最後は無罪である。
万が一有罪が確定したとしても、それまでに小沢一郎は自分に課した仕事を終えていることだろう。

政治家は誰でもこんな災害にあう可能性がある。
国民も、裁判を続けながら仕事をする総理大臣を笑って受け入れるぐらいの心の余裕を持ってもいいのではないか?





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朝日・読売・毎日は廃刊せよ!…マスコミの菅応援が目に余る

2010-08-28 08:12:39 | 小沢一郎

マスコミの菅直人応援が目に余る。
菅直人の応援というより、小沢攻撃と言った方がいい。

どこも似たようなものだが、特に朝日の愚劣さ、悪意が際だっている。
あの産経でさえ、あきれている。
”鼻くそが目くそを笑った”というようなものだが……。

【高橋昌之のとっておき】疑問だらけの16日付朝日新聞社説 (産経ニュース 8/22)
16日付朝日新聞の社説「党首選のあり方 政権交代時代に合わない」を読んで、その論理があまりにも疑問だらけで、驚いてしまいました。社説といえばその新聞社の「主張」で、ベテランの専門記者である論説委員が会議などを経て執筆にあたりますが、とてもそうは思えない論理展開でしたので、今回はその社説を引用しながら、私の見解を述べたいと思います。


当の朝日の社説が見つからなかったが、引用部分を見ると確かに朝日の社説は狂ってるとしか言い様がない。
特に笑ったのが次の部分

『社説が示した第2の疑問は「菅氏は先の参院選で敗北しても首相を辞めなかったのに、なぜ一政党内の手続きにすぎない投票の結果次第で首相を辞めなければならないのか」ということです』

それが政党政治であり、議会制民主主義というものである。
産経記者氏もすかさず突っ込んでいる。

『また、「一政党内の手続きにすぎない投票の結果次第で首相を辞めなければいけないのか」という疑問についても、日本が議院内閣制であることを忘れてしまっているのではないかと思ってしまいました。

 言うまでもありませんが、憲法上、首相は国会議員の議決で選ばれることになっています。国会議員が所属する政党で党首選が行われたら、その結果に従って、選ばれた党首を首相に指名するのは当然です。これがいけないというのは、憲法で規定された議院内閣制を否定することになってしまいます』


産経記者氏の方がよほどまともである。

さて、小沢出馬のニュースが流れてからのテレビのヒステリックな小沢叩きには、良識ある市民は驚きあきれているだろう。
どの報道番組も散々に「政治とカネ」で騒いだ挙げ句、「大事なのは政策です」と一言付け加えてしめくくる。
そう言うのなら、せめて二人の政策が出揃ってから騒げ!
テレビは精々ニュースを流すだけでいい。
幼稚な正義感を振りかざす司会者に茶坊主のような解説者、ノータリンの芸能人をそろえての報道番組というのは、もうヤメにしたらどうか。

「政治空白は許されない」というのも各局・各紙共通である。
しかし、菅政権の3ヶ月はそれこそ政治空白そのものであった。
菅政権は、円高・株高に対しても、唯々「注意して見守る」と繰り返すだけである。
いまさら政治空白でもあるまい。

さて、小沢一郎の代表選出馬を大手三紙が一斉に社説で取り上げている。

小沢氏出馬へ―あいた口がふさがらない (朝日・社説 asahi.com 8/27)
どうしてここまで民意とかけはなれたことができるのか。多くの国民が、あぜんとしているに違いない。

 民主党の小沢一郎前幹事長が、党代表選に立候補する意向を表明した。

 政治とカネの問題で「責任を痛感した」と、幹事長を辞して3カ月もたっていない。この間、小沢氏は問題にけじめをつけたのか。答えは否である。

 いまだ国会で説明もせず、検察審査会で起訴相当の議決を受け、2度目の議決を待つ立場にある。


持ち出すのは、おきまりの「政治とカネ」と「検察審査会」。
「政治とカネ」は今や小沢の代名詞の如くである。

党内でさえ視線は厳しい。憲法の規定で、国務大臣は在任中、首相が同意しない限り訴追されない。このため「起訴逃れ」を狙った立候補ではないかという批判が出るほどだ。

こういうのを「ゲスの勘ぐり」という。
小沢のイメージを傷つけることなら何でも持ち出す。
要は「小沢は出るな」ということである。

しかし、一政党の代表選である。
去年の総選挙で国民は民主党政権を選んだ。
その民主党内での選挙である。
そこで選ばれた代表が気に入らなければ、選挙で国民が落とす。
お前らがごちゃごちゃ言うことではない。

まして小沢は罪人ではない。
未だ起訴もされていない。
たとえ起訴されていたとしても最終審判が下されるまでは無罪の推定がなされなければならない。
立候補まで許さないというのは、完全な”人権無視”・”人権侵害”である。
この社説は多分産経記者氏が笑った社説と同一の執筆者によるものだろう。
別人であれば、それはそれで恐ろしい。

社説:民主党代表選 大義欠く小沢氏の出馬 (毎日・社説 毎日jp 8/27)

「政治とカネ」の問題を抱えたまま……
政治的な説明責任が……
東京第5検察審査会が……
首相の起訴も自身の同意が必要とみられ……(訴追逃れのこと)
貴重な時間が空費され……(政治空白のこと)

小沢氏出馬表明 日本の針路を競う代表選に(8月27日付・読売社説)

「政治とカネ」の問題について、きちんと説明責任を。
衆院政治倫理審査会で弁明せず、証人喚問からも逃れた。
検察審査会……
「小沢氏は起訴を逃れるため、首相をめざすのではないか」
政治空白の余裕はない


この金太郎飴のような社説は何なのだ!
談合か?

そう言えば最近の世論調査も怪しい。
どこも内閣支持率と同時に菅続投の賛否を聞いている。
これまで見たこともない質問事項である。
しかも、小沢復権の可否まで、横並びで調査している。

世論調査談合であろう。
談合でない、というのなら、こんな新聞三つもいらない。
一つあれば十分である。
それよりは、全部なくすのが一番いい。

この三紙の底流にある意識を如実に語っている記事があった。
記事の筆者は池内 正人 元日本経済新聞経済部長・テレビ東京副社長という人物である。

読むだけで背筋の寒くなる文章である。
狂人であろう。

民主代表選:新聞は世論調査を使う時だ (新聞案内人 2010年08月25日)

彼はまず各紙の社説を引用し、自説の正統性に権威付けをする。

◇朝日新聞=政治資金問題に「けじめをつけないままの立候補は、民主党政権からの民心のさらなる離反を招くだけだろう」(21日付)

 ◇読売新聞=「特に小沢氏の場合、『政治とカネ』の問題で検察審査会の審査が継続中だ。代表選に出馬するのなら、どうけじめをつけるのか、具体的に語る必要があろう」(20日付)

 ◇日経新聞=鳩山、小沢の「両氏は前政権の責任者であり、米軍普天間基地の移設や『政治とカネ』を巡る問題で辞任に追い込まれた。十分な総括をしないうちに復権に動き出した印象が強い」( 20日付)


小沢一郎の代表選出馬を前もって牽制する社説が並ぶ。
ここからが恐ろしい。
小沢の立候補阻止、小沢総理実現阻止のための手段を提案している。

 だが国民の側からみての“対抗手段”は他にもありそうだ。大新聞が得意の世論調査をやればいい。その結果が「是認する」なら、それはそれでいい。しかし「認められない」の世論が強ければ、民主党も考えざるをえないだろう。

 これが国政選挙の場合だったら、この種の世論調査は不可能だ。選挙法に触れるかもしれない。しかし一政党内の選挙ならば、規制する法律はないと思う。

 国民は民主党の規約に文句は言えない。それならば新聞が世論調査で、外部からの影響力を行使する。これが民主主義における力のバランスというものではないのか。


語るに落ちる!

しかしこれぐらいはっきりと世論調査の本質を露わにしてくれるとありがたい。
各紙の世論調査の数字も、なるほどと納得できる。

それにしても公職選挙法に触れないからといっても、常識というものがあるだろうに。
「大新聞が得意の世論調査で……」

新聞とテレビの足並みをそろえた論調。
たとえ、クロス・オーナーシップを禁止したところでこいつらの本質は変わらないだろう。
腐ったメディアは生きているだけで害悪を流す。
潰すのが一番である。
残すのはスポーツ紙と芸能誌だけでいい。
テレビの番組案内がついていればそれでいいという人間が大半である。

長く生きすぎると、体のあちこちが腐ってくる。
こいつらは特に頭と心が腐っている。

朝日新聞 1879年 創刊
読売新聞 1874年 創刊
毎日新聞 1872年 創刊

もう十分であろう。

追記 朝日の狂気は今日も続いている。

菅VS.小沢―政策を競うのでなければ (朝日・社説 asahi.com 8/28)
民主党の代表選は、再選を目指す菅直人首相と、「復権」に執念をみせる小沢一郎前幹事長との全面対決の構図となった。

 政治とカネの問題にけじめをつけていない小沢氏に、首相を目指す資格があるとは言い難い。民意に問うことなく、首相をまた交代させようとする企てが正当とは到底いえない。(/font)




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小沢出馬…敵はマスコミである!

2010-08-26 19:14:25 | 小沢一郎

小沢がきっぱりと代表選出馬を宣言した。
小沢の勝利は確実である。

小沢はしっかりした政見・政策を発表するだろう。
一方、菅直人にそんなものがないことは誰もが承知している。

万が一小沢が負ければ、小沢はその政策実現のために離党・新党設立まで覚悟を固めているだろう。
小沢が負ければいずれ民主党は分裂する。
負けたままでは小沢は死にきれない。
小沢一郎は、自分の政治理念に殉ずる政治家である。
命がけの戦いに挑むだろう。

たとえ小沢に付いて出る議員が集まらなくとも彼は彼の信念を貫くだろう。
どうせこのままの民主党では自民党以下の政治しかできない。

小沢が勝てば民主党は分裂を回避できる。
あのバカで卑怯な生方幸夫でさえ、笑って許した小沢である。
前原・岡田・野田・レンホーたちも笑って許してやるだろう。

菅とは懐の深さが違う。
政治家としての器量が違う。

ただし、仙谷・枝野と小宮山洋子だけは、たとえ小沢が許してもわたしは許さない。
こいつらは離党しても何も出来ない。
誰も付いていかない。
徹底的に痛めつけて欲しい。

菅は?
菅はただ仙谷らに引きずり回されているだけだろう。
小沢は菅も許すかもしれない。

小沢が勝てば、解散・総選挙はむしろ遠のくのである。

さすがに鳩山はそこのところは分かっていたようだ。
小沢の覚悟を正確に読み取っていた。
分裂回避は小沢勝利しかない、と判断したのだろう。

党内融和だの挙党一致だのと声を上げている連中などどうでもいい。
一見良識派・穏健派のような風を装っているが、実のところは自己保身で動いているだけである。

どちらが勝ってもいいようにと、二股をかける奴ら。
党分裂したら与党の位置が危うくなると、権力に執着する奴ら。
解散・総選挙が怖いという、選挙に弱い奴ら。

徐々に党内の風向きも変わってくる。

菅は、三年間の総選挙凍結で一年生議員の取り込みを図ったが、そんなものを真に受けるアホは、何人かはいるだろうが多くはあるまい。
まもなく小沢勝利こそが党分裂回避・総選挙回避の一番の方策だということを納得するだろう。
仙谷・枝野が離党しても大きな動きにはならない。
その分ぐらい小沢がすぐにも補充してくる。

党員投票も小沢の追い風になる。
マスコミの猛烈な民主党・小沢・鳩山バッシングの間も党員としてその異様さを見つめてきた人たちである。
マスコミのいい加減な世論調査とはまったく異なった結果が出るのは確実である。

これでようやく昨年の総選挙の時点にまで立ち戻ることができる。

最大の敵はマスコミである。
彼らはありとあらゆるナンクセをつけてくるだろう。
曰く、
「政治とカネ」
「説明責任」
「検察審査会」
「独裁政治」
「世論調査」
「自民党的体質」
「田中・金丸のDNA」
「党内抗争」
「権力争い」
「政治空白」
「こんな事をやっている場合ではない」
「コロコロ総理を替えていいのか」

想像するだけで気が滅入る。

小沢一郎とその支持者たちの不退転の覚悟だけが、そんなマスコミを蹴散らすことができる。
これまで、やりたい放題のマスコミに対して、政治の側からの反撃はまるでなかった。
ここらへんで政治はしっかりとマスコミに対する戦いの姿勢を示さなければならない。

憲法で保証されている「言論、出版その他一切の表現の自由」は、マスコミに関して言えば、”真実を報道する限りは”という条件をつけなければならないし、当然そのぐらいのわきまえをわたしたちは要求すべきである。

こんなマスコミをのさばらしておいても、この国の利益にはならない。
自分たちの利益のために言論・報道を悪用するマスコミは潰さなければならない。

小沢一郎の敵は菅直人ではない。
菅など何ほどのことはない。
小沢一郎が戦う相手は、マスコミなのである。

わたしたちは、こんな愚劣なマスコミを持ってしまったことをこそ嘆かなければならない。

小沢一郎とその同志たちは、今後もマスコミとの泥沼のような戦いを続けなければならない。

それは小沢一郎の宿命のようなものであろう。
そして、小沢一郎が選んだその道をわたしたちは支持する。





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見てるだけの菅・野田・白川…日本は大丈夫なのか!

2010-08-25 18:00:11 | 民主党

3年後に衆参同時選挙などとなんとも間延びしたことを言っている菅直人。
こんなノータリンに3年も首相を続けられたら、国民はたまったものではない。

円高傾向がすっかり定着してしまった。
急激な上昇というわけではないが円独歩高が収まらない。

少し長いチャートを見てみる。

少々見づらくて恐縮だが、3年前は1ドル120円台を付けている。
そして昨日8月24日は東京で84円台、ニューヨークではついに83円台を見てしまった。
この間の円高の最大要因はリーマンショックであるが、何も日本だけが円高に苦しむ必要はなかろう。
3年前より35円以上の円高である。
率にして、30%近くの円高。
輸出企業にとっての打撃は甚大であろう。

ところで菅総理大臣・野田財務大臣・白川日銀総裁の三バカトリオは何をしているのか?

1ドル84円台を見た8月12日

菅首相は為替相場について「動きが激しい」と懸念を示し、市場動向を注視するよう指示。
野田財務相は、「景気動向を注意深く見守りながら適切な対応をしていく」と述べた。
日銀の白川方明総裁も……「こうした動きやその国内経済に与える影響について、注意深く見ていく」と表明した。


以後もこの三人の口からは、「注視していく」、「注意深く見守る」という言葉だけがだらだらと、牛のよだれのように続いている。

一段の円高が進んだのは、菅・白川の電話会談がきっかけであった。

菅首相と白川総裁、会談先送りの方向=電話協議案浮上、日銀の独立性考慮
政府・日銀は20日、菅直人首相と白川方明総裁の定期的な意見交換の一環として検討していた週明けの会談を、先送りする方向で調整に入った。代わりに電話協議を行う案が浮上している。
 会談先送りの検討は、独立性を持つ日銀の金融政策に政府が介入するような印象を避けるためとみられる。(2010/08/20)


信じられない愚図どもである。
もっとも、経済音痴の菅のことである。
なまじ会談など行ってまた恥さらしなことを言いだすかもしれないと周りが心配したのか?

日本銀行法
第四条
日本銀行は、その行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない


遠慮する必要はない。
さっさとやればいい。

そのもったいぶった電話会談は8月23日に行われた。
東京株、年初来安値を更新、菅首相と白川日銀総裁との会談で期待感後退 (INTERNATIONAL BUSUINESS TIMES 2010.8.23)
菅直人首相と白川日銀総裁は今後とも、政府・日銀の間で、緊密にコミュニケーションをとっていくことが極めて重要であるという認識で一致した。
 それを受けて、東京株式市場は菅首相と白川日銀総裁の、電話会談の内容が報道され、失望感から期待感が後退した。


それで菅がやったことと言えば、
首相、野田財務相に「マーケットに注視」を指示 (日本経済新聞 8/23)
菅首相から野田財務相に対して「特にマーケットの動きを注意深く見てほしいと指示があった」という。
足元の為替市場の動向についても「機微に触れるので申し上げられない」と明言を避けた。


円の買い方にしてもこの水準ではおっかなびっくりのはずである。
しかし、これでは彼らに安心感を与えるばかりである。
83円台もこの辺を見透かされたものであろう。

8月25日、日経平均は政策期待で下げ渋っていたが、野田財務大臣の談話で後場またもや急落。
年初来安値更新!

菅直人総理大臣
野田財務大臣
白川日銀総裁

彼らはなぜここまで無為無策のままじっとしていられるのか?

実は、この三人には共通点がある。

菅直人は副総理から棚ボタで総理大臣に。
野田も財務副大臣から棚ボタで財務大臣に。
白川方明も日銀副総裁から棚ボタで日銀総裁に。

棚ボタで”副”がとれたトリオなのである。
能力・知識・心の準備、どれをとっても不足していた。
彼らは思いがけず昇格してしまったからか、完全に守りの姿勢・自己保身に終始している。

”器量”という言葉がある。
彼らは明らかに”器量不足”なのである。


右側の人物が白川である。
泥酔状態の中川昭一の隣に座って、中川をかばうでもなく、たしなめるでもなく黙って見殺しにした人間である。
白川方明はもともとだれも日銀総裁になどとは考えていなかった。

2008年3月の日銀人事をめぐるゴタゴタはご記憶の方も多いと思うが、ざっと整理してみる。

3月12 日野党の反対多数で武藤敏郎副総裁の総裁昇格と伊藤隆敏の副総裁起用をそれぞれ否決。

財務官僚の総裁就任に民主党が反対したため。
毒にも薬にもならない白川副総裁だけが承認された。

3月19日 田波氏を日銀総裁とする人事案を野党の反対多数で否決(不同意)。西村清彦氏を副総裁とする案を可決(同意)。同日、副総裁2名の任命が行われました。

政府が出してきた二人目の総裁候補も再び拒否され、副総裁一人が承認された。

3月20日、白川、西村両副総裁が就任。日銀総裁は空席となり、白川氏が代行。

4月7日、政府は白川方明氏の総裁昇格と、副総裁として元財務官の渡辺博史氏の指名を提示。

4月9日、参議院は白川氏の総裁案に同意、渡辺氏の副総裁案に不同意を決定。

4月9日、白川氏が総裁に就任。副総裁一名と、審議委員一名が空席のまま。


総裁候補が二度拒否され弾切れで白川の総裁昇格で落ち着いた。
菅・野田についてはに鳩山退陣でそれぞれ”副”が取れてめでたく昇格。

相場はいずれ自律反発に入るだろうが、このノータリンの3バカには黙っていてもらうのが一番のようだ。
近いうちに本格内閣が誕生するから。





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小沢一郎 完全無罪 「特高検察」が犯した7つの大罪
平野 貞夫
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結局は小沢一郎が勝つ

2010-08-22 16:02:19 | 小沢一郎

09年8月30日の総選挙で政権交代が実現した。
戦後政治の一大画期である、とわたしたちはそれを喜びをもって受け止めた。
しかしその後、それだけでは不十分であったことをわたしたちは痛感させられている。
政権交代はあれで終わりではなかったのだ。

自民党から民主党へ。
そして政・官・財主権国家から国民主権へ。
それが政権交代の真の意味であったはずだ。

民主党政権の政治は発足以来、後退の歴史であった。

鳩山由紀夫は、理想は感じられたがその力量不足のため現実の壁に押し戻されはね返され続けた。
そして菅政権に至っては、民主党の理想を押し戻す勢力に荷担してしまっている。
わたしたちはもう一度09年総選挙時の精神状況に立ち戻らなければならない。

9月14日の民主党代表選が近づいている。
小沢一郎出馬の可能性が高まっているようだ。

その場合、菅直人との一騎打ちというのが一番分かりやすい。
できることなら、他に立候補するものが出ない方がいい。
対立の焦点が曖昧になりかねない。

いきなり3人目の候補が現れる可能性も考えられる。
菅不利という情勢になれば菅や仙谷は何を考えるか分からない。

3人目の候補者を立て小沢攻撃をさせ、反小沢の世論を煽りたてる。
最後は決選投票に持ち込む。
2・3位連合で逆転狙いなんてのもあり得る。
(民主党代表選挙規則:過半数を得た者がいない場合は得票数の上位2名により党所属国会議員と国政選挙の党公認予定候補者による決選投票を行い、得票数の多かった者を当選者とする。)

代表選挙は小沢一郎にとっては大きなチャンスである。
小沢一郎が正面から政策・政権構想を述べる絶好の舞台となる。
小沢一郎は09年総選挙のマニフェストを堂々と主張すればよい。

それはとりもなおさず、小沢一郎の離党・新党設立の大義名分となる。
たとえ代表選で負けても次の段階に堂々と進めるのである。

次の段階とは、小沢新党設立、それに続く政界再編、そして解散・総選挙である。
そして本当の意味での政権交代、主権者交代が成就するのである。

一方、菅直人に第二幕はない。
代表選で負ければそれっきりである。
菅や前原や岡田には、離党という選択肢はない。
すでに彼らには新党立ち上げの力はなくなっている。
理想も持たず、能力もないということが、国民にばれている。
鳩山抜きではお金もない。
そんな連中についていく者は多くはない。
弱小零細政党が一つ二つ増えるだけである。

彼らは死にものぐるいで民主党にしがみついているしかないのである。
小沢代表体制になり、どんなに冷遇されいじめられたとしても、じっと耐え続けることだろう。

彼らの、彼らというのは菅・仙谷・枝野・前原等であるが、最大の誤謬は、小沢一郎という政治家のとらえ方にある。
彼らのとらえ方は、”小沢一郎はカネと数に物を言わせて力を誇示している政治家”というようなものであろう。
そして彼らは、なぜ小沢がかくも長い間政治の焦点であり続けるのか、という点について考える謙虚さを持ち合わせていない。

彼らと小沢との政治家としての能力差というものはそれ程大きくない、と彼らは思っている。
彼らは政治家として小沢と同じ舞台にたっていると、考えている。
小沢を近くで見ているために、却って小沢の本質が見えなくなっているのだ。

しかし、わたしたちが小沢のうちに見ているのは、小沢の理念であり、それを貫き通すという強い意思なのである。
単なる政治手法の差異とか政治能力の優劣などというものではないのだ。

小沢の敵は多い。

マスコミとマスコミに踊らされた国民世論という不確かなもの。
その国民世論に乗り、それを利用する民主党内の反・小沢議員とその応援者たち。
そして野党・自民党とその周辺野党の議員たち。
既得権益絶対死守の官僚組織。
隙あらば小沢の足を取ってやろうと身構えている経済界・外国勢力の陰湿な小沢包囲網。

そんなものに対して、小沢は何故、妥協しないのか。
何故、小沢は安易な道を選ばないのか。
何故、小沢は戦い続けるのか。

そこにこそ、わたしたちが小沢一郎を選択する理由がある。





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小沢内閣総理大臣実現の障害はマスコミだけである

2010-08-20 20:22:44 | 小沢一郎

鳩山由紀夫の集会に国会議員160人程が集まったという。
小沢一郎本人も出席した。

民主党代表選への小沢出馬がいよいよ現実的になってきた。
障害はただ一つ、マスコミである。

確かに検察審査会の議決がどうでるか、日本中が注視している。
しかし、その結論がいかなるものであろうと、マスコミさえ良識ある行動をとるならば大きな問題ではないのだが……。

マスコミの小沢攻撃は、「政治とカネ」であり、「説明責任」である。





小沢でなければだれでもいい…漂流する民主党

2010-08-17 06:17:30 | 民主党
民主党の向かう方向がさっぱり見えなくなっている。
ようやく握った政権だが、その重さをもてあましているかのようだ。
かといって捨て去るにはあまりに惜しい。
ただただ政権延命だけに日を送っているのが現在の菅内閣と民主党執行部である。

一応、お題目はある。
「強い経済、強い財政、強い社会保障」

しかし菅直人は突然、消費税騒動で経済音痴振りをさらけ出し、さらには国民の意識との乖離を露わにしてしまった。
9月12日、日経平均株価は年初来安値の9,065.94円を付け、為替は15年振りの円高1ドル84円台を見てしまった。
菅内閣はただ眺めているだけである。
というより、9月の代表選を控えて、それどころではないというところなんだろう。
菅直人の「強い経済」なんてものが信用され、期待されるわけがない。

政府・日銀の無能・無策を見越して、外国勢は安心して日本をオモチャにしているのかもしれない。

「政権」という言葉の裏側には、べったりと09年衆院選マニフェストが貼りついている。
彼らにはこのマニフェストがまた重すぎる。
できることなら破り捨てたいと思っているが、口にはだせない。
仕方なく、なるべく触れないようにしている。

菅直人にとって不幸中の幸いと言おうか、09年マニフェストには「普天間基地」も「県外・国外」の文字も使っていなかった。
「県外・国外」は党代表鳩山由紀夫が勝手に言ったことと言わんばかりにとぼけ通している。

先の参院選では、政権党の民主党は沖縄県に公認候補を立てなかった。
立てることが出来なかった、と言った方がいいのだろうが、いずれにしろ政権党としての責任放棄であろう。
いかに沖縄県民に合わせる顔がないとはいっても、余りにも不誠実な態度である。
民主党も菅内閣も沖縄を見捨てたのだ。

伊波氏と協力困難 県知事選 民主・安住氏が認識 (沖縄タイムス 2010年8月11日)
安住氏は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古周辺への移設を明記した日米共同声明を堅持する党の方針を示した上で、県内移設反対を掲げる伊波氏について「政治的スタンスが違う」と指摘。県知事選に出馬した場合、協力できない考えを玉城、瑞慶覧の両氏に伝えた。


「県内移設反対」を「政治的スタンスが違う」と平然と切り捨てる。
少なくとも、「政治的スタンスは同じだが、残念ながらアメリカに押し切られてしまった。申し訳ない」程度のことが言えないのか!
もっとも、次のような報道を見ると成る程”政治的スタンスの違い”という言葉にも納得させられる。
──他にも「政治的スタンス」という言葉を使っている記事が散見されるので、多分安住選対委員長は実際にこの言葉を使ったのだろう──

「仲井真知事に再選してほしい」北沢防衛相、本人に発言 (asahi.com 2010年8月13日)
北沢俊美防衛相が今月初め、沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題などで仲井真弘多・同県知事と会談した際、11月の県知事選について「政府としては仲井真知事に当選していただきたい」と発言したことがわかった。同席者が明らかにした。

 発言は、自公政権時代に普天間の県内移設を容認した仲井真氏への期待感を表明したものとみられる。ただ、仲井真氏は7月の参院選で自民現職の選挙対策本部長を務めるなどしている。


こちらは「政治的スタンス」が同じということなのか。

「政治的スタンス」などとはおこがましい。
彼らはただ権力にありつき、それにしがみつているに過ぎない。

せいぜい「処世術としてのスタンス」といったところである。

予算、公務員改革、対米関係、高速無料化、子供手当……どれもこれも”触らぬ神に祟りなし”とばかりのへっぴり腰。

マニフェストを貫く意志を見せているのは小沢一郎だけというのが現状だが、その小沢一郎に対する姿勢も又及び腰である。

岡田克也外務大臣が変なことを言っている。
意図がよく分からない上に、発言内容はさらに分からない。

小沢氏の「出馬は困難」 民主代表選で岡田外相 (産経ニュース 2010.8.13 )
 岡田克也外相は13日、CS放送朝日ニュースターの番組収録で、9月の民主党代表選への小沢一郎前幹事長出馬に関し、「検察審査会の結果が出ていない段階で首相になり、審査会が起訴相当、不起訴不当と結論を出すのは考え難い」と述べ、出馬は難しいとの見方を示した。

 小沢氏の収支報告書虚偽記入事件をめぐる審査会議決は代表選後になる見通し。ただ、岡田氏は「出ることは誰も拒めないし、それだけの実力を持っている方だ。基本的には出ないよりきちんと出て、主張をはっきり言うのが一般論として(望ましい)」とも述べた。


小沢一郎に、出ろと言ってるのか出るなと言ってるのか?
どちらに転んでもいいようにというアリバイ発言か?
こんな物言いで外務大臣が務まるのか!

日本の総理大臣を決めるのに、たった11人のクジで選ばれたシロウト集団、しかも公正に選ばれているかどうかさえ検証できない検察審査会に決定権を握られている現実に対して問題意識さえ持たない政治家たち。

マニフェストという海図を人目に付かないところにしまい込んだ上に、小沢一郎という船長兼水先案内人を欠いて、民主党は、ただ世論の波に右に流され左に流されて漂っている。

今や菅内閣の味方は、官僚とマスコミだけのようである。

朝日が不思議な世論調査を発表している。
いくら読んでも意味が分からぬ調査である。

菅首相続投を56%、交代を27% 朝日新聞世論調査 (asahi.com 2010年8月9日)
朝日新聞社が7、8の両日実施した全国世論調査(電話)によると、9月の民主党代表選で「菅直人氏が再選され首相を続けた方がよい」とする人が56%で、「首相交代がよい」の27%を上回った。

世論調査―質問と回答〈8月7、8日実施〉 (asahi.com 2010年8月9日)

◆菅内閣を支持しますか。支持しませんか。

 支持する 37(37)

 支持しない 43(46)

◆民主党代表の選挙が今年9月にあります。菅さんが代表に再選され、首相を続けた方がよいと思いますか。ほかの人が代表になって首相が交代した方がよいと思いますか。

 続けた方がよい 56

 交代した方がよい 27



菅内閣の支持率は37%である。
しかし、菅続投指示が56%となっている。

どうにも理解できない数字である。

ましてこれまでならば、「内閣支持率37%」を強調するところである。
しかし、朝日は「菅続投支持56%」を見だしとして強調する。

ご丁寧にこんな数字まで載せている。

◆菅首相は、小沢一郎さんと距離をおいた方がよいと思いますか。連携した方がよいと思いますか。

 距離をおいた方がよい 69

 連携した方がよい 16

◆小沢さんが民主党内で影響力を強めることは、好ましいと思いますか。好ましくないと思いますか。

 好ましい 10

 好ましくない 78


この世論調査の意図がどの辺にあるかがよく分かる数字である。
内閣支持率調査というより、小沢排除の是非を問う調査と言った方がよさそうだ。
朝日は、「小沢排除」こそが国民世論であると言いたいのだろう。

岡田に限ったことではないが、彼らの言動の背景には、マスコミの凶暴な力があり、そのマスコミに簡単に踊らされる国民の愚かさがある。

検察審査会が再び「起訴相当」という結論を出したときの、マスコミの火のついたような騒ぎと、それに踊らされる世論のヒステリックな反応を思うと、政治家たちが怖じ気づくのも無理もない。

検察審査会がどんな結論を出そうと、裁判で結論が出るまでは無罪と推定し、人権侵害にあたるような報道は慎む、というような常識を今の大手マスコミに望むのは夢のような話であろう。

少なくとも9月14日の代表選まで菅内閣の無為無策は続くだろうし、万が一菅再選となれば、民主党の世論任せの漂流はさらに続くことになろう。

「小沢でなければだれでもいい!だから菅でもいい!」
官僚もマスコミも、マスコミにいいように振り回される国民もみんなそう思っているようだ。



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政治主導が聞いてあきれる…菅内閣の予算編成

2010-08-03 08:08:01 | 民主党
菅直人はすでに正常な判断力を失っているようだ。
言うことやることがすべて裏目に出ている。
消費税増税を口走ったのはまだ「無知からくる判断ミス」と言ってもいいだろう。
しかし、参院選の結果が出てからは思考停止、判断力不在とでも言うべき惨状である。

① 落選した千葉法務大臣を残留させたこと
  議員の座を持っていても何も出来なかった大臣である。議席を失って意気消沈している人間にできることなどない。民間から起用した大臣と、落選して民間人になった大臣とは似て非なるものである。
死刑執行にハンコを押し、しかも執行に立ち会うなど、これまでの言動と真逆の行動を取れる人間などまるで信用できない。
② 代表選後の大幅内閣改造を表明したこと
  役人どもは、どうせ交代させられる大臣に忠誠を誓うはずはない
③ 小沢一郎に面会を求めて無視され続けていることを自ら認めていること。
  こんなことは水面下でやること。
  脱・小沢路線そのものにも疑問符がつけられた。
④ 国家戦略局の格下げを表明
  脱・マニフェストの宣言である。
⑤ そして最大の愚行・国民への裏切りは2011年度予算の要求基準の中身である。

概算要求基準の要旨 
政府が27日閣議決定した「2011年度予算の概算要求組み替え基準」の要旨は次の通り。

 1 元気な日本復活特別枠

 (1)規模は1兆円を相当程度超える。

 (2)「組み替え対象経費」の10年度当初予算額と概算要求枠との差額を、特別枠の「要望」基礎枠とする。要望内容は、マニフェスト(政権公約)の実現、デフレ脱却・経済成長、雇用拡大、人材育成や国民生活の安定・安全に資する事業。

1 「基礎的財政収支対象経費」要求ルール

 年金・医療などの経費は高齢化に伴う自然増を加算して要求できる。地方交付税交付金は「中期財政フレーム」との整合性に留意。「経済危機対応・地域活性化予備費」は今後の経済状況を踏まえ予算編成過程で検討。

 高校の実質無償化、農業の戸別所得補償、高速道路の無料化を除く組み替え対象経費は、10年度当初予算の90%の範囲(概算要求枠)内で要求。


要は、請求額を一律10%カット、その分は後で何かで埋め合わせするということらしい。
その埋め合わせは、政治主導でその1兆円を配分するという形を取るというわけだ。

特別枠、玉虫色の決着=予算組み替え難航必至-概算要求基準 (jiji.com 2010/07/26)
政府・民主党は2011年度予算の概算要求基準で、調整が難航していた成長分野に重点配分する「特別枠」の規模について「1兆円を相当程度超える額」との表現で折り合った。「2兆円」を主張する党側と、規模明示に反対した財務省の間を取った「玉虫色」の決着といえる。

財務省は「各省庁が歳出削減に努力すればするほど、特別枠の規模が大きくなる」と強調。


この政府は一体なんなのだ?
「党側と財務省の間を取った」?
実情もその通りなのだろう。

財務省もひどいものだ。
各省庁の鼻先に人参をぶら下げたようなこのやり方は一体何なのだ!
この傲慢さには言葉もない。

それはそれとして、これまで民主党はなんと言ってきたか?

国の総予算は、特別会計を含む200兆円である。
その200兆円を組み替えて政策を実現する。
財源は十分である。

それが特別会計にはまったく触れずに、一般会計の一部だけの一律10%の削減。
その削減した1兆円の使い道を政治主導で決める?

これでは自民党時代の族議員や大臣どもによる復活折衝と同じではないか!

予算の大部分は財務省が決定する。
政治家どもにはほんのわずかのエサを与えて顔を立ててやる。
政治家どもは、そのわずかのエサを奪い合って見せ場を作る。

菅内閣の罪は大きい。
自民党は、特別会計にはほとんど手を突っ込めなかったし、その気もなかった。
埋蔵金などと騒がれるようになって仕方なくわずかばかりを引き出すようになったが、特別会計の根本には手つかずであった。

民主党ははじめから200兆円を視野に入れてマニフェストを作ったのではなかったか。
政治主導で200兆円の総予算を組み替えれば、10兆円や20兆円などすぐにもひねり出せる。
そう言って総選挙を戦ったのではなかったか!

1年経ってみると、200兆円のうちのわずか1兆円の奪い合い。
それが政治主導か!

政策コンテストなどと話題作りには頭を使っているが、所詮財務省に投げ与えられたわずかのエサの取り合いに過ぎない。

2010年度予算については仕方のないところもあった。

前回総選挙、投票日は2009年8月30日であった。
そして民主党内閣の発足は9月16日である。

しかも投票日の翌日8月31日は10年度予算の概算要求の提出日であった。

10年度概算要求:一般会計は過去最大の92.1兆円-国債費21.9兆円
8月31日(ブルームバーグ):政府の2010年度一般会計の概算要求総額は09年度当初予算を3兆5800億円程度上回る92兆1300億円程度となった。要求段階では過去最大で、国債の利払いに充てる国債費の増加などが要因。財務省が31日公表した。


これは麻生政権の下での概算要求である。
民主党はこの概算要求を凍結し、10月半ばに出し直しを決定した。

(10/16)概算要求94兆円台に 10年度予算、過去最大規模 (日本経済新聞)
財務省が15日締め切った10年度予算の概算要求で、国の財政規模を示す一般会計の歳出総額が94兆円台に達したことがわかった。09年度当初予算(88兆5480億円)より6兆円程度多く、要求額としては過去最大を更新する。民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)に盛り込んだ目玉政策を実行するのが主因。


この時には、特別会計を含めた200兆円の組み替えには時間が足りないという言い訳にも納得はできた。
概算要求を一旦凍結するのが精々であったのも理解できる。
一般会計に大幅に切り込むことも難しかったであろう。

しかし、今回は違う。
政権を握ってすでに1年近くが過ぎようとしている。
その間、民主党政権は何をしてきたのか?

大胆な予算組み替えを主導するはずの国家戦略局(室)は看板を掲げただけで何の仕事もしなかった。
初代国家戦略局(室)長は副総理の菅直人。
間もなく菅直人は財務大臣に横滑り。
そして待望の内閣総理大臣。

一年間、菅直人は予算の中心に座り続けたのである。

その菅直人の一年間の総決算が200兆円のうちのわずか1兆円の争奪戦という政治ショーか!
率にして0.5%。

わたしたちが期待したのはそんなものではなかったぞ!



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