政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

白痴国家の白痴外交 ; 結局笑われる日本

2010-09-27 07:40:44 | 菅直人内閣

白痴と言ったのは民主党政権に対してのみではない。
白痴政権を尤もらしく応援し、偉そうに意見までするマスコミ。
白痴マスコミに洗脳され、白痴政権を応援する白痴国民。
白痴マスコミや白痴国民を利用する、しかしまともな仕事はできない白痴官僚。
中途半端な悪知恵しか持ち合わせていない白痴検察。

今回の尖閣騒動は、この国の抱える問題点を浮き彫りにしてくれた。

「国内法に則って粛々と対処しろ」
「国内法に則って粛々と対処する」

政府もマスコミも口を揃える。
だれも国内法で外交問題に対処することの危険性を言わない。

日本の法律が世界中に信頼され、世界中の国々に尊重されているのならそれもいい。
しかし、日本に法があるようにどこの国にも法がある。
中国にも法がある。
中国漁船が中国の「国内法」の枠内で行動したものであるならば、中国政府が「国内法」に則った漁船の行動を擁護するのは当然であろう。
中国法がわたしたちの目にいかに不備なものと映っていたとしてもである。
中国政府側に何らかの政治的意図があったとしてもである。

「国内法」と「国内法」がぶつかったらにっちもさっちもいかなくなるのは当たり前である。
本気で菅内閣は「国内法」で押し通せると思っていたのか?
確かにそれで国内マスコミは納得するだろう。
愚かな国民も納得するだろう。
しかし、中国は?

4人の邦人が中国政府に拘束されている。
中国は言うだろう。
「国内法に則って対処している」

日本政府は何と言って彼らの解放を求めるのか?

これは外交問題なのだ。
「国内法」だけで対処できる問題ではないのだ。

【中国人船長逮捕】日本大使を未明に緊急呼び出し 中国政府 (産経ニュース 2010.9.12 )
事件発生してから12日まで6日間の間、丹羽大使が中国当局者に4回も呼ばれた。最初の2回の相手は外務次官と外務次官補だったが、3回目には楊潔●外相が登場した。4日目となった今回は、外交担当の副首相級、戴国務委員による異例の直接抗議となった。中国政府はこの事件を重要視し、徐々に日本側に対する圧力を強化していることがうかがえる。


もうすでに外交問題だったのだ。
中国はどんどん格上の人間を投入し、事件を大きくしている。

前原外務大臣は何をしたのか?

5回ではなく3回=丹羽大使呼び出し-前原外相説明 (didi.com 2010/09/18)
 前原誠司外相は17日深夜の記者会見で、尖閣諸島沖の海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件で中国側が丹羽宇一郎駐中国大使を繰り返し呼び出して抗議したことに関し、「呼ばれたのは3回。2回は(日本側から)抗議に行った」と説明した。
 在北京日本大使館の説明などから、大使が呼び出されたのは5回とこれまで報道されていた。
 

呼び出された回数を数えていただけか!

菅直人は?
国連で愚にも付かない演説をしていた。

「疾病(シッペイ)」を「シツビョウ」と読んで笑われた演説である。

ついでながら菅直人の読み間違いをもう一件。
小沢一郎相手の代表選当日の演説、例の延々と続けた職業尽くしの締めに使ったのが「多士済々」。
菅は「タシサイサイ」と読んでいたが、正しくは「タシセイセイ」

NHK放送文化研究所
「多士済々」は「たしせいせい」が伝統的な読み方ですが、「たしさいさい」という誤読も広がってきたことから多くの辞書は「たしせいせい[多士済々]」の見出し語で、「『たしさいさい』とも」と記述しています。しかし、辞書の中には「誤って『たしさいさい』とも言う」と明記しているものもあり、「たしさいさい」への違和感・抵抗感は強いようです。放送でも伝統的な読みである「たしせいせい」のみを使っています。


大したことではないが、50ぐらいの職業をわざわざ調べ上げたのだからもう一手間かけて辞書で確かめておいても良かったろう。
”釈迦の説法屁一つ”ということわざもある。


それはそれとして国を挙げて「国内法で粛々と対処」した結果はどうなったのか?

釈放!
船長を処分保留で釈放した那覇地検の言い訳はこれもまた白痴の水準である。

「わが国国民への影響と今後の日中関係を考慮すると、これ以上、身柄の拘束を継続して捜査を続けることは相当でないと判断した」

”今後の日中関係を考慮すると”というのは、政治的・外交的判断ということを意味する。
これはある意味検察の自殺行為であろう。
検察は法と証拠に基づくのではなく、政治的・外交的判断で動くという宣言である。
(いいように政府に利用された検察の、せめてもの嫌み・当てつけ・開き直りとも受け取れるが……)

まあ、そんな検察であればなるほど、「国民への影響・我が国の政治への影響を考慮すると、小沢一郎は処断しなければならない」と考えてもおかしくはない。

政府は船長釈放をどこまでも「検察の判断」で押し通すつもりのようである。

コロコロ総理を替えたら笑われる、と言ってアホな総理を守った結果が、笑いの倍返しである。




民主主義の確立のために!
  人気ブログランキングへ
ご面倒でもクリックを↑
司法官僚―裁判所の権力者たち (岩波新書)
新藤 宗幸
岩波書店

このアイテムの詳細を見る

政治関連図書へ

古書 那珂書房

特に歴史書が充実しています