政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

要警戒・検察の次の一手!… 検察VS民主党

2010-01-30 18:59:22 | 小沢一郎
ずるくて卑怯で恥知らずな奴との喧嘩では善人は勝てない。

今度ほど検察批判が強まったことは過去にはないだろう。
これまでにも検察を何やら胡散臭く思っていた人も多かったろうが、その人達がまとまって声をあげることは絶えてなかったと言っていい。
検察にとっては、本来ならば大きな失点であろう。
検察が国民の信頼を失っては民主主義国家は成り立たない。

それで彼等は反省するか、と言えばまったく反省しないだろう。
国民の信頼を得ることなど、彼等にはどうでもいいことなのだ。
国を治めるには信頼など要らない。
必要なのは力である。
逆らうものは潰す。
彼等が必要とするのはその力なのである。
信頼も尊敬も必要ない。

自分たちに従う官僚・マスコミ・政治家そして簡単に騙せる「相当数の国民」。
それだけあれば十分なのだ。

地検特捜部の事情聴取を受けた直後に小沢が記者会見を開いた。
特捜部を出し抜いた形である。
おかげで特捜部は小沢の事情聴取に関しては怪しげな情報をリークすることが出来なくなってしまった。

ちょっと首をひねるような記事があった。

石川知裕議員:自身の事務所費でも聴取 逮捕容疑以外で初 (毎日jp 1/27)
 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件で逮捕した同党衆院議員の石川知裕容疑者(36)に対し、東京地検特捜部が、石川議員の資金管理団体「勝山会」(北海道帯広市)の会計処理問題についても事情聴取していることが分かった。石川議員の弁護士が27日明らかにした。逮捕容疑以外の取り調べが明らかになるのは初めて。


特捜部が石川知裕衆議院議員・池田光智元小沢氏私設秘書を逮捕したのが1月15日である。

1月15日 石川知裕衆議院議員・池田光智元小沢氏私設秘書逮捕
  16日 大久保隆則秘書逮捕
  25日 地裁、石川議員の拘置延長を決定 
2月 4日 石川議員の拘置期限

2月4日には石川議員と池田元秘書の拘置期限が切れ、翌日には大久保氏も期限切れになる。
しかし、特捜部がおとなしく三人を釈放するであろうか?

去年の西松献金事件で逮捕された大久保氏は結局釈放されるまでに84日かかっている。

特捜部に対する風当たりは去年の比ではない。
特捜部の人権無視、事件ねつ造の手法は多くの国民の知るところとなりつつある。
石川議員等が釈放され取り調べの実態などが明らかにされると検察は苦しいことになる。
今度は証言者が3人もいるのである。

警戒しなければならないのは検察の出方である。
いくつかの可能性が考えられる。

作戦1 分断工作
 石川議員一人あるいは大久保秘書との二人だけを釈放し、池田光智元秘書だけ拘置を続ける。池田氏をダシにして情報リークを続け、石川・大久保氏の話の信憑性に疑問符をつける。
 池田氏に、取り残されたあるいは小沢に一人だけ見捨てられたという意識を持たせ、検察に協力させる。

作戦2 再逮捕。
 再逮捕するには新たな容疑が必要であろう。
先ほどの報道はそのための準備の疑いがある。

ところで石川議員の再逮捕には国会の許諾は必要なのであろうか?
国会会期中の新しい容疑での議員逮捕であれば当然必要であると思われるのだが、なにせ狡知に長けた特捜部のことである。どんな理屈をつけてくるか分かったものではない。
他の二人については危ない。
石川議員の釈放は世論対策にもなる。
優しい特捜、公正な検察を訴える材料になるかもしれない。

もともと3人の逮捕は理不尽である。
大がかりな家宅捜査で資料は目一杯押収している。
逃亡の恐れもない。
緊急性もない。

緊急性に関しては唯一、国会が開会する期日が迫っていたというだけである。
しかしこれは特捜の都合である。
直前の逮捕はむしろ脱法行為であろう。
そこで検察が流したのが、「自殺の恐れ」。
池田元秘書の失跡という情報もその一部であろう。
大久保氏の精神力は実証済みである。
それに比べて石川議員の風貌はいかにもお坊ちゃん的である。
池田氏は他の二人に比べてほとんど一般には知られていない人物である。
「自殺の恐れ」を口実にするには都合がよかったろう。

第二の理不尽は当然の如く行った拘置延長である。
いやしくも国会議員を逮捕するには、それだけの証拠をそろえてからでなければなるまい。
「法の下の平等」は勿論国会議員でも同様である。
しかし、この時期の逮捕は石川知裕議員に投票した有権者ばかりではなく、選挙区の住民全員の利益を踏みにじることになる。

先日アメリカで上院議員の補欠選挙があった。
民主党エドワード・ケネディ議員の死去に伴う補欠選挙である。
民主党候補者が敗れ、共和党候補が勝った。
これによって民主党は議事妨害阻止に必要な60議席に一つ足りなくなった。

時に1議席はとてつもない重さを持つこともあるのである。
今度の日本でのような逮捕が、アメリカ上院議員に対してなされたらいったいどんなことになるか、想像も出来ない。

検察は国会議員を逮捕するに当たり、十分な証拠を掴んでいたのではなかったのか?
あれだけの大がかりな家宅捜査と事前の聴取を繰り返していたのだ。
少なくとも裁判所は逮捕状の発行に際して検察の請求を正当なものと認定したはずである。
そうである以上、検察が逮捕後10日で起訴できなければ検察の捜査に疑いを持たなければならない。
検察の拘置延長の理由に裁判所は納得したのか。
国会議員を逮捕してから強引な取り調べや脅迫で自白に追い込む。
そんな検察の意図は明白ではないか。
証拠があるから逮捕する。
それが当然の捜査手法ではないのか。
証拠がないから逮捕して拷問に等しい取り調べで自白に追い込む。
こんなことが近代の法治国家で許されるのか。
拘置延長の決定に対して、弁護側はその取り消しの”準抗告”を行っている。
裁判所はそれを棄却している。

小沢氏団体不透明会計:石川議員の準抗告棄却 (毎日jp 1/26)
小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件で、東京地裁(藤井敏明裁判長)は25日付で、当時の事務担当者で衆院議員、石川知裕容疑者(36)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=の準抗告を棄却する決定を出した。

 地裁が同日、2月4日までの拘置延長を決めたため、石川容疑者の弁護士が準抗告を申し立てていた。


特捜部にも焦りがあるのだろう。
彼等には何としても石川議員たちを起訴に持ちこみたい理由があった。

石川容疑者らが起訴された時点で共犯者の時効は止まる

最近小沢に関して、”虚偽記載の共犯”という言葉がよく聞かれるようになってきた。
3月に時効が来ると言われている今回の事件であるが、検察には”時効対策”のためにも、石川議員たちを起訴しておく必要がある。
そうしなければ小沢に手が届かなくなるおそれがある。

一旦起訴さえしておけば、後はなんとかなる、というより、何とでもなる。
とにかく3人のうち一人だけでも起訴しておけばいいのである。

検察の不当な捜査や逮捕を抑制する機関はないのが現状である。

裁判所は?
これまで実際に検察の逮捕状請求に対して裁判所が拒否したことがあったのか?

日本国憲法
第33条 何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となつてゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。


ここでいう”司法官権”は裁判所を指すことは明らかである。
検察は”司法”機関ではなく、行政機関である。

ところで、裁判所が検察の請求を拒否出来なければ、実質的には憲法違反の人権無視状態ではないか。
裁判所は人権擁護の為の積極的な役割を担うべきであろう。
検察の請求に不合理な点があるかだけではなく、それが合理的なものであるかどうかまで積極的に判断する義務があるのではないか。

検察・警察の請求に対する逮捕状の発付率は約99.6%、勾留状の発付率も99.8%という。

検察に限れば率はもっと高いのではないだろうか。
(残念ながらそれに関するデータがみつかりません)

これでは裁判所の抑制はまったく効いていないといえよう。
ことは憲法上の人権にかかわる問題である。

検察庁と裁判所が法務省を媒介にしてなれ合いの仕組みを作り上げている。
判検交流や法務省との人事交流など改革すべき問題は多い。

もっともそういったものに手をつけようとしたから小沢や民主党が狙われたのではあろうが……。

話がそれてしまったが、2月4日の期限切れに対して検察がどう出るか注視しなければならない。
民主党議員や弁護人たちは、前もって検察に対する牽制球を投げておくことも必要であろう。

何はともあれ、逮捕された3人がまず無事に釈放されることを願ってやまない。




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鈴木宗男議員の質問主意書と亀の遠吠え

2010-01-28 17:34:20 | 小沢一郎
亀井の発言をマスコミも国民も自分の問題としてもっと深刻に捉える必要がある。
マスコミは、「亀の言うことだから」と聞き流すフリをしている。
国民も自分のことだとは思わずに、自分以外の国民のことだと思っている。

亀井氏「国民の相当数、冷静な判断能力ない」 (YOMIURI ONLINE 1/26)
国民新党代表の亀井金融相は25日、衛星放送BS11の番組で、小沢民主党幹事長の資金管理団体をめぐる政治資金規正法違反事件に関して「今の国民は相当数が大脳皮質で冷静に判断する能力をお持ちでない。新聞が『けしからん』と書いたりすると、その人(小沢氏)が何を言っても耳を貸さない」と述べた。


今起こっていることはまさに亀井の言う通りである。
新聞・テレビは「小沢はけしからん」と叫び続けている。
特にテレビがひどい。
検察と警察、刑事と検事の区別もつかないような芸能人に小沢批判をやらせる。
無邪気で幼稚な正義感で小沢を責めるみのもんたをはじめとする司会者達。
司会者に遠慮してか何も言えないコメンテーターというやから。

新聞の側も何人の記者が、亀井の発言を聞いて我が身を振り返ってみたか。
自分たちは客観的、公正・公平な立場で記事を書いているか?
検察にただ踊らされているだけではないのか?
読者に誤ったことを伝えているのではないか?

亀井発言に異を唱えることの出来る記者はいるのか!
そういう自信のある記者がいたら、共同で、あるいは単独ででも亀井に抗議をしてほしいものだ。

世論調査の結果を見て、満足しているマスコミ。
小沢を非難しているのは自分だけじゃないのを確認して「そうだ、そうだ」と妙に納得している「国民の相当数」

こんなマスコミにちょっとぐらいつつかれたからといって総理大臣がオタオタしていてはしょうがない。
「戦ってください」
「起訴されないことを願っている」
当然の発言である。
もっと堂々としていなさい。

だからこんな馬鹿な対応をする。

政府が小沢不動産事件で「検察リーク」否定の答弁書を閣議決定 (産経ニュース 1/26)
政府は26日の閣議で、民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体の土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件に関し、「捜査情報等の漏洩(ろうえい)があったとは考えていない。検察当局は従来から捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきた」と、東京地検特捜部による報道機関へのリークを否定する政府答弁書を決定した。
 鈴木宗男衆院議員(新党大地)の質問主意書に答えた。


鈴木宗男の質問主意書の標題は「検察庁による刑事事件の捜査に係る秘密保持の実態等に関する質問主意書」というものである。
あいにくまだ衆議院では経過のみで本文は掲載されていない。

質問主意書提出年月日 平成22年 1月18日
内閣転送年月日 平成22年 1月20日
答弁書受領年月日 平成22年 1月26日

せっかく宗男議員がきっかけを作ってやったのに、馬鹿な回答をだす。
平野官房長官あたりの判断か。
この程度の回答で検察へのけん制になると考えたとしたら甘すぎる。
検察は、今のままでいいのかとわざと曲解し、情報漏洩を続けるぞ。

いやしくも現職の衆議院議員が逮捕され。国会に参加出来なくなっている事件である。
それについて現職の国会議員が質問しているのである。
政府はしっかり調査したのか!
特捜部の検事や検察事務官の一人一人にヒアリングを実施したのか?
客観的にみて、検察からのリークとしか考えられない報道が氾濫しているのだ。
政府はメディア各社に対してもヒアリングをすべきである。
ニュースソースの秘匿はメディアの義務ではあるが、個人名まではともかく、少なくとも守秘義務違反にあたるようなソースからの情報漏洩はないということの確認ぐらいはしてもいい。

この程度は指揮権発動でもなんでもない。
小沢事件に対する指揮権ではなく、国家公務員の守秘義務に関する調査に過ぎない。

幸いなことに、鈴木宗男議員は再質問を提出したようだ。
「検察庁による刑事事件の捜査に係る秘密保持の実態等に関する質問主意書」

今度こそ、鳩山総理大臣、千葉法務大臣、平野官房長官は徹底的な調査をして、鈴木宗男議員に誠実に回答をしなければならない。
一体宗男議員は誰のためにやっているのか分かっているのか!

小沢氏の再聴取、見送りへ 特捜部、政治的影響も考慮 (47ニュース 1/27)
 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、東京地検特捜部は27日までに、小沢氏に対する2回目の事情聴取を見送る方針を固めたもようだ。
 特捜部は23日に約4時間半にわたり小沢氏を聴取。一定の説明を受けた上で「被疑者調書」2通を作成し、当初の目的は果たしたと判断した。
 聴取に再度踏み切った場合、政治的影響が一層大きくなることへの懸念も考慮したとみられる。
 ただ、元私設秘書の衆院議員石川知裕容疑者(36)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=らの供述次第で、小沢氏の聴取を再度検討する可能性もある。


特捜部が再度の事情聴取をあきらめたのかどうかはよく分からない。
なんと言っても特捜部である。
油断させておいて後ろからバッサリ、なんて心配もある。




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東京地検特捜部という日本の病巣

2010-01-26 12:01:43 | 小沢一郎
相変わらずバカ産経が吠えまくっている。
それにしてもここまで恥知らずな新聞があるものだろうか。

【主張】小沢幹事長聴取 異常事態の責任は重大 これからが検察の正念場だ (産経ニュース 1/24)

見出しを見た途端思い出したのはこれ。
 ↓
「民主党さんの思うとおりにはさせないぜ。これからが、産経新聞の真価を発揮するところ」
総選挙直後、自民党大惨敗を受けての産経のtwitterでの呟きである。
その後反省・謝罪をしていたが、本音は変わらないままのようだ。
確かに検察の正念場なのは間違いない。
ここで負ければ、いずれ小沢の逆襲が待っているのは明らかである。

この事件では、現職議員を含む側近3人が逮捕された。聴取により自身もその当事者となった小沢氏の政治的・道義的責任は、より明白になった。

逮捕したのは地検特捜部である。
産経の言い分は、道を歩いていていきなりやくざに因縁をつけられた市民にその理由を説明しろと言うようなものである。
産経はやくざと一緒になって市民に絡んでいるようなものである。
もっとも産経だけではない。
マスコミ全体がやくざの応援をしている。
マスコミは小沢を責める前に、特捜部がやくざでないことを証明する必要がある。

最近やたらにテレビにでて検察擁護を展開している元特捜部検事達の一人に宗像紀夫元特捜部長がいる。
24日のサンデープロジェクトに出ていたその宗像紀夫弁護士が矛盾だらけの発言をしていた。

小沢に対する特捜部の姿勢を散々擁護し続けた宗像紀夫が郷原氏との討論の中で、佐藤栄佐久元福島県知事贈収賄事件を「検察のでっち上げ、わたしは絶対許さない」と明言してしまった。
宗像紀夫は佐藤栄佐久元知事の弁護人である。
そしてこの事件を中心になって取り調べた東京地検特捜部の検事が当時特捜副部長であった佐久間達哉である。
彼は今特捜部長として小沢追求の陣頭指揮をとっている。
「わたしは許さない」と言っている当の相手を擁護している奇妙さはさすがに本人も分かっているのだろう。
なんとも苦しそうな表情になっていた。
宗像は水谷建設の会長を偽証罪で喚問の請求をしたが、却下されている。
しかも、後に水谷の会長の口から、検察に言われたままの嘘の証言をしたと聞いていると公言している。
宗像は、あの時の水谷の会長の証言は偽証だったが、今度の5000万円を渡したという(刑務所からの)証言は嘘ではない、根拠のあることだろうと言う。
佐藤栄佐久収賄事件は地検特捜部副部長佐久間達哉のでっち上げであることは今では明白になっている。
第二審でも有罪判決がでているが、その理由は噴飯ものである。
「無形の利益供与」というものである。
金銭的な利益はなかったが、弟が土地を売れるように便宜を図ったのだという。
しかも水谷建設は後で、買った値段よりも高く転売している。

控訴審の判事達は素晴らしい想像力、創造力の持ち主達である。

ところでこの佐久間達哉の経歴をみると、検察庁・検察官の本質はどこにあるのかという素朴な疑問を抱かされる。

佐久間達哉(ウィキペディア)
検事・佐久間達哉は法務省人権擁護局調査救済課課長、法務省刑事局公安課課長、法務省刑事局刑事課課長、東京地方検察庁総務部部長などを歴任している。


検事というより法務官僚と言った方がいい。

長銀粉飾決算事件を主任検事として担当し、日本長期信用銀行の頭取経験者ら旧経営陣を次々と逮捕した。しかし、この事件は最高裁判所の判決により被告人全員の無罪が確定した。特別捜査部が手がけた大規模な経済事件において無罪が確定するのは極めて異例とされる

福島県知事汚職事件の控訴審では検察側の主張が次々と覆され、収賄容疑での立件にもかかわらず、判決で賄賂として認定された金額はゼロ円という異例の事態となった。この判決は限りなく無罪に近いと評されており、東京地方検察庁特別捜査部で部長を務めた宗像紀夫は、「検察側の主張の中核が飛び、中身のない収賄事件ということが示された」と厳しく論評した

(防衛施設庁汚職事件では守屋元事務次官夫妻を逮捕、妻のほうは処分保留で釈放。
家族や親しい人間を人質にとるのはこの男の得意技と見える)

一般的に特別捜査部の部長には特捜検察に長年在籍し捜査に精通した検事が任命されるが、佐久間は法務省での勤務が長く特別捜査部での在籍歴も僅かなため、近年ではやや異色の人事である。


検事としての実力不足は明らかである。
しかも日本長期信用銀行事件、佐藤栄佐久事件ともえん罪事件なのだ。
そして今度は小沢一郎を捕まえようとしている。

検察官としてはアマチュアレベルである。
検察官としてのプロ意識などカケラもない。

しかしこんな奴でも狙った獲物を(勝手に)起訴する権限を持っている。
一旦起訴されたら、たとえ最高裁で無罪になっても、そのときにはすでに政治的、社会的生命は致命的に破壊されている。
というより起訴された時点で決定的な被害を受けてしまう。
すでに、小沢が起訴されたら幹事長辞職、議員辞職を、と叫んでいる連中も多い。

佐久間達哉特捜部長は、羽毛田宮内庁長官、藤崎駐米大使などの官僚単独クーデターとは違って、強力な組織と権限を持っているだけに危険きわまりない。

佐久間達哉が、検事としての職業的良心もプロとしての能力も持ち合わせていないのは明らかである。
これまでにも何度か書いてきたが、検察庁による法務省支配の在り方を変えなければならない。
法務省と検察庁を完全に分離することが絶対に必要である。
検事に必要なのは行政能力ではなく、法律の知識と運用力、そして何より職業人としての良心である。

最高裁判所の人事は実質的には法務省が仕切っているらしい。
その法務省は検察庁に支配されている。
検察庁の支配は最高裁判所にまで及んでいるのである。
99.9%というこの国の異常な有罪率も当然だろう。


関連の過去の投稿にも目を通していただければ幸いです。
メディアの惨状・小沢報道から見えるもの  1月24日
汚すぎる特捜部・今度は妻を人質か! 1月21日
逮捕してから考える特捜部・何も考えないマス・メディア 1月19日
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メディアの惨状・小沢報道から見えるもの

2010-01-24 11:12:50 | マスコミ
駄目な閣僚の筆頭と思っていたこの男がようやく存在感を少しだけ示した。
政権交代後すでに4ヶ月を過ぎているのに、この男のホームページはいまだにこんな状態である。


(この画像は3度目の紹介です)

国家公安委員長「捜査当局からリーク記事」 (YOMIURI ONLINE 2010年1月22日)
中井国家公安委員長は22日の閣議後記者会見で、再審公判が行われている足利事件に関連して、「今の自白中心の捜査と捜査当局から一方的にリークされる記事しか書かないマスコミという中では、冤罪(えんざい)被害はこれからも出ると思う」と述べた。


小沢問題についての感想かと思ったがそうではなかったらしい。
足利事件についての感想であった。
しかし、「捜査当局から一方的にリークされる記事しか書かないマスコミ」と言い方は間違いなく小沢をめぐる報道を念頭に置いたものであろう。

 中井委員長は会見で発言を問いただされると、「リークされたことばかり書くマスコミと言ったんだ」と繰り返した。「今もリークがあると思っているのか」との質問に対しては、途中で「ずっとそうだ」と遮り、「お互い気をつけてほしいものだと申し上げている」と声を荒らげた。

なかなかの策士である。
足利事件にかこつけて、小沢報道のひどさをはっきり切って捨てている。
他の奴らもこれくらいのことは言って欲しいものである。

民社党→新進党→自由党→民主党という歩みは小沢一郎と行動を共にしてきたことを示しているようだ。

「リークされたことばかり書くマスコミと言ったんだ」
「ずっとそうだ」
「お互い気をつけてほしいものだと申し上げている」と声を荒らげた。


確信犯と言えば確信犯であろう。
鳩山・平野をはじめとして、歯に衣を着せたような物言いしかできない民主党の中では、貴重な存在ではないか。

リーク報道を臆面もなく続ける日本のマスコミの愚劣さを思い知らされるコラムを目にした。
小沢事件をめぐるいくつかの海外メディアの見方を紹介したものである。
取り上げられているのは、ニューヨークタイムス、英タイムズ、ワシントン・ポスト、英フィナンシャルタイムズの4紙である。

長い文章なので要点だけ抜粋する。
時間があったら全体を読んでいただきたい。

「小沢vs検察」はゴジラ級の権力闘争と英米メディア、「壊し屋」への勧告も (gooニュース 英語なニュース 2010年1月20日)

ニューヨークタイムス
マーティン・ファクラー特派員は、「日本のスキャンダルで新旧体制が衝突」という見出しの記事で、
◎東京地検特捜部の捜査は、「今までとはがらりと違う理由から、日本中の関心を集めている」と解説。それは、このいかにも典型的な政治スキャンダルが、「恐れ知らずな改革派指導者」対「日本戦後に確立された権力機構の中でも最も強力な組織のひとつ=検察庁」との白昼の闘いと化しているからだと。──
◎巨大な自由裁量権(discretionary power)を振るう検察に対する批判もかつてないほど多い──
◎京地検特捜部という「エリート捜査官集団」は従来、「腐敗した政財界トップ」を懲らしめてくれる存在として国民から喝采される立場だったのだが、今回はむしろ国民は「小沢氏の民主党が服従させると約束した、責任説明をほとんど負わない強力な官僚機構を、つまりこの国の鈍重な権力体制(status quo)を、検察は守ろうとしているのではないか」と疑問視しているのだと

◎さらには小沢氏が党内で、総理大臣の検察庁に対する指揮監督権限強化を検討する委員会を設けたことを、検察は懸念しているのではないかと指摘しています。

そしてさらに「これでは日本の民主主義は危うい、有権者に選ばれた改革勢力に既存の官僚組織が反撃しているのに等しいと持論を展開。検察の動きは、新政権がいかに波風を起こしているかの証でもあると同時に、旧体制はこうして反撃するのだという表れでもあると」郷原氏の見方を紹介している。

英タイムズ紙
リチャード・ロイド=パリー特派員は19日付の記事で、
東京地検が恣意的に情報をリークしていると指摘しつつも、石川知裕衆院議員の逮捕理由について東京地検幹部が「逮捕する緊急性、必要性があった」として自殺の可能性を示唆したことを説明。

米ワシントン・ポスト紙
ブレイン・ハーデン特派員はすでに9日付の記事で
「自民党との間に長年の忠誠関係があるため東京地検特捜部の政治的動機に対する疑問もある」と紹介。

英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙
19日付の社説
検察がマスコミを使って小沢氏に不利な情報をリークしているやり方は、実にみっともない(disgraceful)し、日本で真の権力を握っているのは有権者に選ばれたわけでもない官僚たちだと言う民主党の主張を裏付けるものだ」と批判した上で、「しかし民主党が撤廃を主張する従来型の金権政治に、小沢氏自身も関わっているとされてきた」とやはり小沢氏を批判しています。


各紙の見方は概ね納得できる見方である。
取り上げたいのは日本の大手メディアはこんなことを書かないということである。
彼等はこんなことは百も承知であろう。
しかし、決して書こうとはしない。

メディアということに関してもう一つ取り上げたい。

グーグルをめぐる問題である。
グーグルが、報道媒体かというとそうは言い切れないが、問題の核心はまさに「表現の自由・報道の自由・検閲」というところにある。

「これ以上、検閲を容認しない」 グーグル、中国からの全面撤退も視野 (産経ニュース 1/13)
(抜粋)
その後の調査で、同様の攻撃はグーグルだけでなく金融やメディアを含む20社以上の事業体にも仕掛けられていたことが判明。さらに、グーグルへの攻撃を分析したところ、攻撃者の主な目的は中国の人権活動家が使用するGメール(グーグルが提供する無料電子メールサービス)のアカウントへのアクセスだったことがわかった。

 グーグルは、こうした攻撃は「言論の自由に関する世界的な議論にかかわる問題」と事態を重視するとともに、「中国でわれわれが事業を続けることが本当に可能なのか、見直しに入る」と表明。グーグルの中国でのサービスであるグーグル・チャイナに対する検閲をこれ以上容認しないと表明するとともに、今後数週間のうちに中国政府との協議に入ると述べた。

協議が不調に終わった場合、中国からの全面撤退も視野に入れているという。

 グーグルは2006年、中国でのサービスを開始する際、「インターネットによる情報量の増大は、検閲を受け入れることのマイナスを補ってあまりある」との判断により、中国当局からの検閲を受け入れた経緯がある。


2006年の中国進出に際しての、検閲受け入れも苦渋の選択であったようだ。
企業利益の追求と「言論の自由」との間でグーグルは苦しんでいる。

記者クラブ制度、新聞・テレビの系列化、そしてリーク情報に頼って恥じることのないこの国のメディアの姿とは天と地の開きがある。

クリントン米国務長官:「ネット検閲拒否を」 グーグル問題、中国に調査要求 (毎日jp 1/22)
【ワシントン草野和彦】クリントン米国務長官は21日、ワシントンで「インターネットの自由」について演説し、インターネットの「政治的な検閲」を批判した。その上で、米ネット検索最大手グーグルが中国でサイバー攻撃を受けたとされる問題について、「中国は徹底的な調査をすべきだ」と主張した。

 長官は「企業もネット上の表現の自由を守る責任がある」と述べ、中国政府などによるネット検閲策を拒否すべきだとの考えを強く示唆した。また、「我々は中国とは(ネット利用について)認識の違いがあるが、きたんなく協議していきたい」と述べた。


価値観の共有、価値観外交とは安倍晋三ら自民党が言っていたことである。
価値観の共有とはまさにこんな所にある。
「表現の自由」とはクリントンをして中国を相手に立ち上がらせる価値なのである。
日本のマスメディアは勿論、記者会見の開放すら出来ない政府には理解しがたいことだろう。

さきのニューヨークタイムスの記事の見出しに old guard という言葉が使われている。
( Japan Stalls as Leaders Are Jolted by Old Guard)
コラムの筆者加藤祐子氏が別のコラムで説明している。
「old guard」は直訳すれば、「老兵」とか「老いた、昔からの衛兵」とかの意味。そこから転じて、「旧体制をがっちり守ってきた保守派、守旧派」という意味にも。

問われているのは、彼等(Old Guard)が網の目のように張り巡らした利益収奪の構造である。
問われているのは、現状維持に利益を見いだす勢力によって好きなように操られてしまうわたしたち国民である。
問われているのは、彼等を甘やかし増長させてきたわたしたち国民の責任であり、能力であり、程度なのではないか。
言い換えれば、この国の民主主義が問われているのである。




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汚すぎる特捜部・今度は妻を人質か!

2010-01-21 18:00:27 | 小沢一郎
落としどころが難しかった鳩山の政治資金問題は、鳩山からの上申書提出ということで一応は決着を見た。
特捜部にすれば、時の総理大臣から詫び状を取ったということでまあまあの勝利であったかもしれない。
しかし、鳩山が詫び状を書くきっかけは多分この検察リーク報道ではなかったか?

偽装献金問題…鳩山首相の87歳の母聴取へ (スポニチ 11/28
東京地検特捜部が首相の実母(87)を参考人として事情聴取する方向で検討を始めたことが27日、関係者への取材で分かった。実母から首相側に提供された資金の一部が、偽装の原資に充てられた疑いが浮上しており、特捜部は資金提供の経緯について実母本人への確認が不可欠だと判断したもようだ。


情報源は例によって「関係者」である。
それにしても87歳の老女を事情聴取とは!

鳩山首相の母入院 東京地検、聴取見送りへ (日テレニュース24 12/1
鳩山首相に巨額の資金提供をしたとされる母親が1日、東京都内の病院に入院したことがわかった。東京地検特捜部は、母親からの資金提供を「贈与」と認定する一方、母親からの聴取は見送る方向で最終調整に入ったもよう


聴取見送りで母親の方はあきらめたのかと思ったら、どうもそうではなかったようだ。
しかし、特捜部が本気で87歳の母親の事情聴取をやる気でいたのかどうか。
多分鳩山を追い込むことが目的だったのだろう。
強行すれば、世論の反発は検察に向かったかもしれない。
なんと言っても相手は87歳の老婆である。

鳩山首相の母が上申書を提出 「偽装献金」の認識は否定 (産経ニュース 12/15
 鳩山氏の実母(87)が東京地検特捜部に上申書を提出していたことが14日、関係者の話で分かった。内容にあいまいな部分もあるとされ、特捜部はさらに説明を求めているとみられる。鳩山氏も近く上申書を提出する意向で、特捜部は上申書の内容を検討した上で、懇話会の会計事務担当だった元公設第1秘書を政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で在宅起訴するなど刑事処分を行う方針
 関係者によると、元公設秘書は……


87歳のしかも緊急入院した老婆が、自分から上申書というものを書いたとは思えない。
検察からのしつこい働きかけがあったのだろう。
「特捜部はさらに説明を求めているとみられる」ときては、鳩山も心穏やかでいられまい。

鳩山首相、上申書を提出…収支報告書虚偽記載の関与否定 (スポニチ 12/21
 首相が代理人を通じ、自らの政治資金規正法違反容疑を否定する内容の上申書を東京地検特捜部に提出していたことが21日、関係者の話で分かった。


鳩山にしたら、これ以上母親に心労をかけたくない、という気持ちであったか。
味をしめた特捜は再び汚い手に出た。

小沢氏聴取、今週末が有力 妻にも打診 (産経ニュース 1/20)
民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件で、小沢氏が東京地検特捜部に対し任意の聴取に応じる意向を伝え、日程調整に入ったことが19日、関係者への取材で分かった。今週末の聴取が有力視されている。小沢氏は今月5日の聴取要請に応じなかったが、批判を受けて聴取を応諾したとみられる。特捜部は小沢氏の妻にも参考人聴取を打診したことも判明した


今度は妻を人質に取る作戦のようだ。
小沢自身は、国会会期中であるため逮捕されることはないが、妻はそうではない。

2007年11月28日、東京地検特捜部は守屋武昌・前防衛事務次官の共犯として妻の幸子容疑者(56)の逮捕に踏み切った。
容疑は、収賄の「身分なき共犯」という聞き慣れないものである。
逮捕前から彼女は「おねだり妻」などと散々マスコミのバッシングにあっていた。
それがあってか、妻の逮捕を多くの国民は溜飲を下げる思いで聞いた。

その後守屋容疑者の妻(56)は処分保留のまま釈放された。
もともと逮捕する必要があったのか?
逮捕・拘留されたことでそれなりの制裁を受けた、ということも言えるかも知れないが、制裁は裁判所が与えるもので、検察がそれをするのは筋違いである。

しかし、妻が逮捕されていたのでは、守屋も辛かっただろう。
さぞ、取り調べもやりやすかったことと思われる。

妻の事情聴取は十分に小沢の心理的圧迫要因になる。

それにしても、目的のためには親子・夫婦の情をも容赦なく利用する特捜部のやり方には吐き気がする。

平野長官:報道表現「関係者によると」は「公平でない」 (毎日jp 1/20)
報道で用いられる「関係者によると」との表現について、「すべてとは言わないが、記事の中身によっては公平でないものがあると思う」と述べ、「関係者」の所属をより明確にすべきだとの認識を示した。原口一博総務相も19日、同様の考えを表明している。

また、検察側から報道機関への「リーク」があると思うかと問われると、「そういうふうに思うところもあるような気がする」と疑念を呈したが、「事実関係をつかんでないので、断定的には言えない」とすぐに軌道修正した。


珍しく正しいことを言っているが、堂々と突っ張りきれないのがこの男のだめなところ。
こんな弱々しい口調では効果はない。
検察のリークは相変わらず激しく続いている。



関連の過去の投稿にも目を通していただければ幸いです。
逮捕してから考える特捜部・何も考えないマス・メディア 1月19日
特捜部のお家芸・事情聴取即緊急逮捕…小沢逃げ切り勝ち 1月18日
法務省と検察庁の奇怪な関係…怒りの小沢幹事長 1月16日
小沢VS特捜・見えない法務大臣の存在感 1月15日
小沢VS特捜・特捜は廃止すべき 1月7日



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逮捕してから考える特捜部・何も考えないマス・メディア

2010-01-19 20:38:34 | 小沢一郎
国会が始まって小沢の逮捕は当面なくなった。
検察の事情聴取にも応じる意向との報道もなされている。
多分、国会が始まったことによって、特捜部による事情聴取即緊急逮捕の恐れがなくなったことが一つの要因であろう。
小沢のほうの選択肢も広がったと言える。

それにしても小沢攻撃が止まない。
しかし同時に、検察のやり方に対する疑問の声も広がり出した感もある。
ただしこちらの方の動きは極めて微々たるものではある。

世論調査でも小沢の幹事長辞任・議員辞職を要求する割合が急増している。
ここには二つの層がある。
一つは元々の自民党支持、既得権益擁護、反民主の層である。
もう一つは、善意に溢れ正義感を持った人たちである。
ただしその根底には検察に対する漠とした信頼感がある。

「火のないところに煙は立たない」
「検察がそこまでやるのだから、何かあるのだろう」

「検察は(多分・ある程度・絶対)公正である」という信仰がある。

しかし最大の問題は検察の公正さに対する疑義なのである。
メディアは問題の所在については気がついてはいるが(もしかして気がついていないかもしれないが、それではあまりに情けない)、敢えてそれを無視して──「検察の公正さ」についてはなんら触れることなく──報道を展開し、テレビもその筋書きに沿った議論を展開させる。

検察から一方的にマスコミに情報が流され、その報道によって都合のいい世論を作り上げる。
そして今度は世論を根拠に小沢を攻撃し、検察は世論を背景に強硬姿勢を増大させる。
そしてそれが繰り返される。
小沢包囲のスパイラル構造ができあがっている。

「小沢の説明は納得できましたか?」と聞かれれば「いいえ」とだれもが答える。
当然であろう。
どんな説明を聞かされても、このお金の動きを理解できる人はほとんどいないだろう。
検察の説明自体がくるくる変わるし、どのお金のどこが問題なのか、メディアそのものからして分かっていない。
小沢側が、どんな説明をしようと、特捜はそれにあわせて新しい材料を持ち出してくる。
永遠に「国民の理解」など得られるはずもない。

自民党の谷垣禎一総裁は都内で記者団に「逮捕者が相次ぐのは異様だ」と指摘

しかし、逮捕したのは特捜部のほうである。
このような状況を作り出したのは特捜の方である。
異様なのは、政権与党幹事長の周辺3人を逮捕した特捜のほうである。
逮捕の理由そのものが、だれにも納得できるものというわけではない。
鈴木宗男氏の「逮捕する必要があったのか」という言葉には説得力がある。

「疑わしいから逮捕して調べる」
「疑わしいから調べて逮捕する」


ここには天地の隔たりがある。

「辞任の声出ないの不思議」麻生前首相が民主批判 (読売 1/18)
、「自民党では不祥事がなくても足を引っ張られた人がいた」と笑いを誘い、「民主党の方々からは今回批判が出ない。党の体質が問題なのだと思う」と述べた。


麻生とは問題の次元が違うが、各メディアも同様の主張をしている。

ここに小沢の敵がもう一グルーブあった。
メディアは彼等を煽り立てようとしている。
どんな小さな声でも取り上げる。
無理矢理に話をそこに持って行く。

党内の敵である。
「敵の敵は味方」というところであろうか。
この際、民主党の力は多少弱ったとしても、小沢を排除した方が好都合であると考える連中がいる。
彼等はさりげなく小沢の説明責任を言う。

小沢のやり方に不満があれば、党内の議論で堂々とやればよい。
検察の力を借りて小沢排除に動こうというのは余り潔い印象は与えない。
自民党もメディアも彼等の決起を期待しているのは明らかであるが……。

胆沢ダムの下請け中堅ゼネコン捜索…陸山会事件 (YOMIURI ONLINE 1/19)
小沢一郎・民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は19日、事件の関連先として中堅ゼネコン「宮本組」(兵庫県姫路市)と「山崎建設」(東京都中央区)を捜索した。

 両社は、元幹部らが小沢氏側へ資金提供をしたと供述している「水谷建設」(三重県桑名市)と共に、ダム工事を下請け受注しており、特捜部は資金提供がなかったかどうかを調べる。一方、小沢氏は参考人聴取に応じる意向で、今後、特捜部との間で日程調整を行う。


「逮捕してから証拠集め」!
「攻撃は最大の防御」!

もしかして特捜は国会終了まで攻め続ける積もりなのか?
(国会会期中の小沢逮捕は事実上不可能である)
それとも幕引きのためのアリバイ作りか?
小沢との駆け引きの材料か?

今日の鳩山の国会答弁

「小沢氏が潔白を主張していることを信じるのが同志としての基本だ。捜査の進展を見守りながら、潔白を信じるのが当然の姿勢だ」

「戦ってください」発言を批判されてフラフラしていたが、どうやら踏みとどまった。

法相による検事総長への指揮権発動は「考えていない」と否定した。

こちらはいただけない。
「政府の一機関である検察との戦い」を批判されたのなら尚更、「政府の一機関である検察」を適切に指揮監督するのは内閣総理大臣の当然の責務ではないか?



関連の過去の投稿にも目を通していただければ幸いです。
特捜部のお家芸・事情聴取即緊急逮捕…小沢逃げ切り勝ち 1月18日
法務省と検察庁の奇怪な関係…怒りの小沢幹事長 1月16日
小沢VS特捜・見えない法務大臣の存在感 1月15日
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特捜部のお家芸・事情聴取即緊急逮捕…小沢逃げ切り勝ち

2010-01-18 06:47:20 | 小沢一郎
マスコミの小沢攻撃がますます露骨になってきている。
一方検察批判の声は皆無に近い。

昨日のTBSとフジテレビは渡部恒三を出演させ、沈痛な表情でさりげなく、しかしかなりあからさまに小沢を非難させていた。
渡部が小沢に衆議院議長にしてもらえなかった恨みで反小沢の姿勢を明確にしているのは周知の事実である。

渡部を含めて彼等の小沢批判のポイントの一つは説明責任ということである。

「国民にもっと説明しなければならない」
「後ろ暗いところがなければ、特捜部の事情聴取要請に応ずるべきだ

しかし、検察の事情聴取とはなにか。
これまでにも検察の事情聴取にのこのこと出かけていってその場で逮捕されている人間はいくらでもいる。
その後は外界とは隔絶され、彼らの声は特捜部を通してしか伝わらない。
検察のリークがどれだけデタラメなものか、我々は散々見せつけられてきた。
去年の大久保隆則秘書は逮捕から保釈まで80日以上拘留されている。
検察はその気になればいつまでも拘留していられるかのようだ。
議員であればまず政治生命を絶たれる。
それも裁判が始まる前にである。

東京地検、石川議員ら逮捕 大久保秘書にも逮捕状 (asahi.com 1/16)
特捜部は、石川議員に自殺の恐れが生じたことや、説明に虚偽が多く証拠隠滅の可能性があることを考慮。任意捜査の方針から一転して逮捕に踏み切った。また、国会会期中の国会議員逮捕には、国会に逮捕許諾請求を提出して議決を得る必要があることから、検察当局は18日からの国会審議への影響を配慮し、土日を除いて最後の機会となる15日に決断した。


すべての記事は「逮捕」とだけ報じている。
大久保秘書の方は逮捕状を用意している。
石川議員の方は逮捕状なしの「緊急逮捕」だったのかどうか、報道からだけでは判然としない。

石川議員逮捕:鈴木宗男氏に涙の電話 (毎日jp 1/16)
逮捕された衆院議員の石川知裕容疑者(36)=北海道11区=は15日、東京都内で事情聴取に臨むはずだったが、急きょ中止に。ところが夜になり、都内のホテルから東京地検特捜部の係官に任意同行を求められたという。


多分令状なし逮捕だったのだろう。
検察庁は会見で逮捕に緊急性があったことを強調している。

石川議員逮捕「緊急性あった」=記者会見で東京地検 (jiji.com 1/16)
石川知裕衆院議員(36)を逮捕した15日夜、東京地検は谷川恒太次席検事と佐久間達哉特捜部長が記者会見。佐久間部長は逮捕に踏み切った理由について、「証拠隠滅の恐れが顕著だった」と強調した。
 佐久間部長は「供述の中身、供述時の言動を含めた証拠全体から判断して、きょう逮捕する緊急性、必要性があった」と説明。自殺の可能性があったのかとの質問に対しては「否定はしない」とした上で、「相手のあることなので具体的な説明は控えたい」と話した。

緊急逮捕
検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期3年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したことを疑うに足りる充分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる(刑訴法210条)。
この緊急逮捕については他の通常逮捕や現行犯逮捕と異なり憲法に規定がないため、その憲法適合性が問題となった。最高裁判所は「憲法33条の規定の趣旨に反するものではない」としてこれを合憲とした。(ウィキペディアより)


これまでの事情聴取即緊急逮捕という例をいくつか挙げる。

金丸信 
1993年3月6日、東京地検は金丸本人と秘書を任意に呼び出して聴取を行い、同日脱税の容疑で逮捕。

金丸は呼び出しの理由も分からないまま、のこのこホテルに出かけたという。

堀江貴文
2006/01/23 午後から事情聴取、夜に逮捕

佐藤栄佐久福島県知事
2006/10/23 出頭要請と逮捕が同じ日なのでこれも同じケースであろう。

こんな検察のやり方をじっと観察してきた小沢が、出頭要請に応じないのは当然ではないか。
小沢に出頭要請に応じろと声をそろえるマスコミは、こんな特捜部のやり方を知っていて言っているのか!

小沢がノコノコと出頭していったら、その場で緊急逮捕する。
そして外界との接触を遮断する。
せいぜい弁護士が細々と小沢の様子を伝える程度である。
声なら検察のほうが圧倒的に大きい。
後は勝手に小沢の声を創作して伝える。
逮捕した秘書達の言葉も創作して伝える。
自然小沢の政治生命も絶たれる。
公判が始まるのは半年先か1年先か。
決着がつくまでには3年かかるか、5年かかるか。

たとえそのとき検察が負けたとしても、目的は達している。
目的とは小沢失脚+民主党政権に打撃を与えることである。
裁判に負けたからと言って誰かが責任をとらされるわけではない。

鳩山の小沢擁護の発言にたいする批判の声もある。

小沢氏に「戦って」と首相、資質に疑問符 (産経ニュース 1/16)
行政の長である首相が、行政機関の一つでもある検察批判に同調することは極めて異常な事態と言わざるを得ない。


しかし、わたしも前回述べたように、検察庁は独立王国なのである。
総理大臣も法務大臣も現実問題として検察庁を指揮・監督出来ないのである。

もし「指揮権発動」なんてことがあれば、こいつら(マスコミ+検察)は気が狂ったように批判・攻撃を増大させるだろう。
「行政機関の一つである検察」というのは建前に過ぎない。
鳩山が「検察との戦い」を口にするのは不思議ではないのである。

「独立王国・検察庁」を普通の「行政機関の一つである検察」に変えることこそ緊急に必要なのである。
その場合でも、検察の公平・中立性は十分に担保される必要があることは当然である。

しかし今日1月18日、状況は一変する。
国会が始まる。
小沢の逮捕はなくなった。
現在の容疑は3月末で時効を迎えるようだ。
小沢の反撃が始まるだろう。




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法務省と検察庁の奇怪な関係…怒りの小沢幹事長 1月16日
小沢VS特捜・見えない法務大臣の存在感 1月15日
小沢VS特捜・特捜は廃止すべき 1月7日





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法務省と検察庁の奇怪な関係…怒りの小沢幹事長

2010-01-16 19:30:37 | 小沢一郎
小沢と検察の戦いはチキンレースの様相を帯びてきていた。
検察はどこまで強気に出られるか。
小沢は事情聴取の要請をどこまで拒否し続けられるか。
先に一歩進んだのは石川議員外を逮捕した検察だった。

昼過ぎに小沢が幹事長職を休職するというニュースが流れた。
ついに小沢の負けか、と思っていたらちょっと違っていたようだ。

【小沢幹事長あいさつ詳報】「信念を通し、戦っていく決意」 (産経ニュース 1/16)
(抜粋)
しかしながら、このような形式的なミスにつきましては、今までのほんとんどのケースで、報告の修正、あるいは訂正ということで許されてきたものであります。それにもかかわらず、今回の場合は、なぜか最初から、逮捕、強制捜査という経過をたどって、今日に至りました。私はこの点につきまして、何としても納得のできない気持ちでおります。

「それが突然、きのう、きょう、現職議員を含む3人の逮捕ということになりまして、本当に私は驚いております。しかも、意図してたかどうかわかりませんけれども、わが党の、この党大会に合わせたかのようにこのような逮捕が行われている。私は、到底このようなやり方を容認できないし、それがまかり通るならば、日本の民主主義は本当に暗澹(あんたん)たるものに将来はなってしまう。私はそのことを私個人のうんぬんよりも、非常に憂慮いたしております」

そういう意味におきまして、私は断固として、このようなやり方、このようなあり方について、毅然(きぜん)として、自らの信念を通し、そして戦っていく決意でございます

当面、こういう権力の行使の仕方について、全面的にきちんと対決をしてまいりたい、そのように考えております。


近頃政治家の口からは、絶えて聞くことのなかった毅然として痛快な発言である。
徹底抗戦の宣言である。
検察のやり方に小沢は本気で怒っているようだ。
どうやら小沢の方も一歩踏み出したようだ。
しかも大股で。
珍しく鳩山もはっきり小沢支持を明言している。
小沢と一蓮托生の覚悟をきめたらしい。

相手は東京地方検察庁特別操作部である。
検事40名・副検事2名・検察事務官90名

何故彼等はここまで執拗に小沢を追うのか。
小沢こそ彼等の真の敵であると思っているからだろう。
彼等は久しぶりの大物相手の戦いに張り切っている。
田中角栄以来の獲物である。

ある意味小沢は角栄以上の大標的とも言える。
角栄を追いつめ、逮捕しても自民党政権はそのまま存続する。
検察にも自民党を政権の座から引きずり下ろそうという気はなかったろう。
しかし、小沢は違う。
鳩山をいたぶったあと、小沢を引きずり下ろせば、民主党政権はガタガタになる。
小沢さえいなければ民主党など怖くはない。
うまくすればもう一度自民党に政権を戻せるかも知れない。

しかし、検察はなぜそれ程小沢を嫌い、恐れたのだろう?
理由は幾つか考えられる。

民主党の主張する、”取り調べの可視化”を嫌ったということもあろう。
これまでの自民党との快適な関係を懐かしんでもいるだろう。
”天下り禁止”も気に入らないだろう。

しかしわたしは、「脱・官僚」、「政治主導」という民主党の主張が最大の理由ではないかと思っている。
各所で”官僚”の抵抗が見られている。
羽毛田宮内庁長官、藤崎駐米大使の時限爆弾のような発言も当然その流れであろう。
”財務省”は省庁中の省庁、財務官僚は”官僚中の官僚”と呼ばれているようだ。
ところが検察庁はそれ以上である。

検察庁をかつての関東軍にたとえる人もいるが、実態はそんなものではなさそうだ。

検察庁は制度上は法務省の外局である。
当然、法務省の指揮監督下にある。
しかし、現実は逆である。
法務省が検察の指揮下にあるのである。

他の省庁と異なり、法務省における役人の最高の地位は事務次官ではない。
法務省では検事総長なのである。
その下に八つの高等検察庁の検事長そして最高検察庁の次長検事がいる。
彼等ははいずれも認証官である。
皇居で天皇から認証を受ける。
事務次官は認証官ではない。
法務事務次官は検事出身者がつく。
事務次官には検事出身者しかなれない。
そしてそのあとで検事長に昇り、さらに検事総長を目指すのである。
検事として採用された彼等は、法務省と検察庁との間を往復し、ときに外国駐在なども経験しながら役人としての修行を積んでいく。
検事として採用された者でなければ、法務省ではキャリアであっても事務次官にはなれない。

彼等は中央省庁の事務次官以上の存在なのである。

実質的に法務省は検察庁の下部機関なのである。
法務省の役人はだれも検事総長に命令を出せる力を持っていない。
では、法務大臣は?
法務大臣は検事総長を通して検察の指揮を執れることになっている。
しかし「指揮権発動」は中立公正な検察の捜査を妨害するものという迷信があまねく行き渡っている。
1954年の造船疑獄のとき以来発動されたことはない。
もし今、指揮権発動が出来る政治家を敢えて挙げるとすれば亀井静香ぐらいであろうか。
現法務大臣にはあいにくそれをやるだけの良識も度胸もなさそうだ。

実質的に検察庁は独立王国なのである。
関東軍は、参謀本部から独立した組織で独自に中国での戦線を拡大していった。
統帥権は天皇にあり、関東軍を抑制することはだれにもできなかった。

検察庁は法務省の出先機関でもなく、さらには独立機関でもなく法務省を支配する上部組織なのである。
自衛隊が文民統制を無視して、防衛省を支配するかのごとき状態といえよう。
あるいは関東軍が参謀本部そのものを指揮するようなものである。

民主党の唱える「公務員制度改革」、「脱官僚」、さらには「事務次官廃止」「霞ヶ関改革」等を座視していては、彼等の独立国家が危機に陥る。
検察庁と法務省の人事制度を含めた関係見直し、検察庁と法務省の完全分離、検事総長の政治任用、認証官の見直し、あるいは特捜解体なんて事まで言いだしかねない。

今ここで小沢を追い落とすことができれば、彼等の王国は安泰である。
今後、検察に刃向かう者はだれもいなくなるだろう。

東京地検特捜部の功績は永遠に検察庁内で語り継がれることになろう。





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小沢VS特捜・見えない法務大臣の存在感

2010-01-15 06:49:01 | 小沢一郎
小沢一郎の政治資金規正法違反事件が拡大の様相を見せている。
去年の西松献金事件が竜頭蛇尾に終わって検察は引き下がったかと思っていたら、それ以上の騒ぎに発展している。
前回もひどかったが、今回も特捜のリークは常軌を逸している。
検察は捜査による決着よりも、印象操作による勝負にでているかのようだ。
捜査・裁判によって白黒をつけるのではなく、それ以前に小沢にとどめをさしたいと見える。

マスコミは、小沢側の複雑なお金の流れを盛んに取り上げるが、そのどこが問題なのか、国民はまったく理解できないし、マスコミ自身もまったく分かっていない。
ただ検察から与えられた情報を垂れ流すだけである。

新聞もテレビでも、情報源は一様に「関係者」という人らしい。
検察が正式に記者会見を開いて発表したものではないようだ。
なぜこれほど洪水のように情報があふれ出しているのか。
特捜部は裁判で決着をつけるつもりはないのだろう。
裁判で決着をつける自信があるのなら、黙って証拠を集め逮捕・起訴に持ち込めばいいことである。
世論に対する説明はその時点ですればよい。
その自信も確証もないために、検察は逮捕の前に勝負をつけたいと思っているのだろう。
世論を誘導して小沢の幹事長辞任、出来ることなら議員辞職にまで持って行きたい。
悪くても小沢の権力・影響力を大幅に削ぎたいと考えている。
逮捕も勿論考えているだろう。
たとえ裁判で有罪に持ち込めなくてもいい。
決着がつく頃までには、民主党の牙はすっかり抜き終えている。

鳩山の失敗は法務大臣にお飾りの千葉景子という社会党あがりの能なしを据えたことにある。
この大臣は役人・検察にまるで舐められているのだろう。
誰憚ることもないデタラメで恣意的な捜査もさることながら、この情報垂れ流しについて一言の注意も出来ないでいる。
検察のリークは、公務員の守秘義務に違反していることは明瞭である。
法務大臣は法務省に対してのみではなく、検事総長を通して検察に対して指揮監督権を持っている。
「指揮権発動」は法務大臣の当然の権限であり、義務でもある。
この辺で一つ、「法務省改革」、「検察庁改革」、「特捜解体」ぐらいの花火を打ち上げてみろ!

背景には特捜部の存在感の低下があると思われる。
特捜が最も脚光を浴びたのは1975年に始まったロッキード事件であろう。
事件の経緯についての批判や疑問はあるものの、田中角栄逮捕という結果は特捜の大勝利を示すものであった。
その後、特捜はそれ以上の成果を上げられずにいる。

1987年 リクルート事件
1991年 佐川急便事件(金丸信略式起訴)
2001年 野村沙知代脱税事件

多分、ロッキード事件に匹敵する大事件の摘発というのが特捜の悲願なのだろう。
しかし東京地検特捜部の大陣容に比べて余りにもお粗末な成果しか上げていないのが実態である。
このままでは特捜部の存在意義が問われる。
そういう焦りの中でのごり押し捜査であろう。

77歳の財務大臣に辞められて右往左往する。
自分のことを”裏の”博文と呼ぶ平野博文内閣官房長官。
こんなものを日の当たる場所に置いたら一遍で萎れてしまう。
そして小沢におもねった無能な法務大臣登用。

当初のいい加減な組閣が鳩山内閣を揺さぶることになる。






政権交代はまだ終わってない!
    
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外国人参政権問題急浮上!

2010-01-13 11:37:44 | 政治
にわかに外国人参政権問題が具体性を帯びてきた感がある。
来週から始まる通常国会に民主党が法案を提出する構えらしい。
根強い反対の声もあり、すんなり成立といくかどうか分からないようだ。

亀井氏、外国人参政権法案の国会提出に反対「ごり押ししないと思う」(産経ニュース 2009.12.15)
 国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融担当相は14日夜、民放のラジオ番組に出演し、民主党の小沢一郎幹事長が永住外国人に地方参政権(選挙権)を付与する法案を政府提案で来年の通常国会に提出・成立させる方針を示していることに対し、「私は(閣議で)賛成しないので、国会に法案提出できない。小沢氏はごり押ししないと思う」と述べ、法案提出に反対する考えを示した。

 さらに「在日外国人が密集しているところでは、地域政治の生殺与奪を握られかねない。帰化条件をある程度緩和していく手だてがある」と指摘した。


これまで言いたい放題、やりたい放題の亀も正念場を迎えることになる。
モラトリアム法案、郵政株式売却凍結、郵政社長人事と暴走してきたが、これらはすべて小沢が反対しないと見越してのことである。
ところが、外国人参政権は小沢が一番の推進者である。
亀に小沢と真っ向から対決する覚悟があるか?
連立離脱まで視野に入れているか?

多分、亀井は連立離脱も視野に入れているだろう。
7月の参院選をいかに戦うか。
亀井はそこから逆算して喧嘩をしかけるだろう。
参院選が政界再編のきっかけになる。
選挙前は自民党を含めてさまざまな動きがあるだろうし、選挙結果次第ではさらに大きな動きもあるだろう。
そんな中、保守の旗を押し立てるには絶好のテーマでもある。
一方、公明党は小沢にすり寄る姿勢がアリアリである。
案外大きな動きにつながるかも知れない。

問題は鳩山の方の覚悟である。
亀井が法案提出に反対した場合、亀井罷免・連立解消に踏み切れるか?

取り巻きもお粗末きわまりない。

「憲法違反という人いる」 外国人参政権法案で官房長官 (産経ニュース 1/12)
平野博文官房長官は12日午前の記者会見で、政府・民主党が18日召集の通常国会に提出を目指す永住外国人地方参政権(選挙権)付与法案について「憲法違反であると一部おっしゃる方もいると聞いている。そのことも十分踏まえて(法案を)提出をしなきゃいけない」と述べた。
(中略)
憲法15条では公務員の選定・罷免を「国民固有の権利」と明記。93条で地方参政権を持つと定められる「住民」について、平成7年2月の最高裁判決は「日本国民を意味するもの」としている。


これから法案を出そうという当事者が「憲法違反であると一部おっしゃる方もいると聞いている。」なんて弱気なことを言っていてどうなる!

日本国憲法
第93条 地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。
2 地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。


産経はこの条文を言っているのだろうが、ここでは「地方公共団体の住民」とあるだけで、日本国民と言っているわけではない。

憲法15条 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

ところで日本国憲法は前文と第一章~第十一章から成り立っている。
15条は、「第三章 国民の権利及び義務」中にある。
一方93条は「第八章 地方自治」中の条文である。
第三章の「日本国民」と第八章の「地方公共団体の住民」は必ずしも同一視しなくてもいいのではないか?
章を替え、用語も替わっているのである。
最高裁の判決も10年以上も前のものである。
官房長官は堂々と法案提出の準備を進めればよい。
たまにはちゃんと仕事をしなさい。

内閣法制局長官の答弁禁止なんかはここら辺を見越していたのか?

とりあえず選挙権だけというなら、反対者の言うほど危惧することは必要あるまい。
むしろ選挙権、被選挙権と二段階に分け、時間をおいて被選挙権を含めた法案を成立させることも視野に入れるべきであろう。

戦後65年、そろそろ同じ地域に住む住民が協力し、お互いを尊敬し信頼して地域を良くしていく努力をすべきときではないか。
不信と敵意からは幸福は生まれない。






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鳩に鉄砲を撃たれた菅・財務大臣交代

2010-01-08 18:28:25 | 民主党
ニューヨークタイムスにこんな一文があった。

Mr. Kan will be the sixth Japanese finance minister since August 2008.
(菅氏が2008年8月からで6人目の財務大臣になる)


総理大臣が毎年代わっていたのは知っていたが、財務大臣はそれどころではなかった。
早速確かめてみた。

額賀福志郎 安倍改造内閣 2007年8月27日- 2007年9月26日
      福田康夫内閣 2007年9月26日- 2008年8月2日
伊吹文明 福田康夫改造内閣 2008年8月2日- 2008年9月24日
中川昭一 麻生内閣 2008年9月24日- 2009年2月17日
与謝野馨 麻生内閣 2009年2月17日- 2009年9月16日   
藤井裕久 鳩山由紀夫内閣 2009年9月16日-2010年1月7日
菅直人 鳩山由紀夫内閣 2010年1月7日-現職


確かに1年半足らずで6人!

財務大臣の最大のイベントの一つに”先進7ヶ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)”がある。
2009年2月の会議は、これまでに日本の財務大臣が注目された唯一の会合である。


ベロンベロンの財務大臣と隣りでかしこまっている日銀総裁。
いいコンビであった。


サミットに出てくる日本の首相が毎年代わっているのにも外国首脳は驚いているだろうが、こちらはそれ以上である。
去年9月のG7には藤井裕久が出席したが、誰の関心も惹かなかったらしい。
それも当然であろう。
どうせ次に出てくるのは別人であろうと誰もが思っている。
藤井は中川昭一にも負けない酒好きらしい。
カバンの中に常時ワンカップを忍ばせているとか。
各国の出席者たちは藤井に中川のようなパフォーマンスを期待していたかもしれない。

”鳩山政権末期症状の証拠/第2の中川昭一?藤井裕久財務相が連日ヘベレケ”
誌名 : フラッシュ [ 2009年12月29日号]

なんて雑誌の見出しもあった。(わたしは読んではいません)

こんなのもある。

●酔いどれ大臣 藤井財務相、機能セズ (ゲンダイネット 12/11)
「もともと、カバンにカップ酒を入れておくほど酒好きですが、最近のアルコール依存は度を越しています。夕方5時まで待てない。早く酔いたいからなのか、焼酎をビールで割った“バクダン酒”をあおっています。ドバイ・ショックに直撃され、11月29日の日曜日に官邸で『緊急閣僚会議』を開いた夜も、翌日夜もベロベロ。番記者が取材しようとしても、泥酔していて支離滅裂、何を言いたいのか分からない。重鎮としてまとめ役を期待されているのに、最近は『自分は調整役はやらない』と開き直っています」(政界関係者)


どちらもいい加減な記事であると思いたいが……。

藤井財務大臣の後任に菅直人が決まった。
野田財務副大臣の昇格ではなく、菅の横滑りでポストのタライ回し現象が起こった。
面倒なのでそれには触れない。

その菅が早速の会見で為替相場の具体的な水準に言及した。
ドル円相場は一気に円安に振れた。
これに関して財務省の役人からは批判的な声があがったらしい。
テレビのコメンテーターたちも概ね批判的であった。
尻馬に乗って鳩山もテレビカメラの前で菅を批判している。
せっかく菅がやる気になっても、総理大臣に後ろから鉄砲を撃たれてはやる気も失せるだろう。
言動に気をつけなければならないのは、鳩山由紀夫本人の方なのだが……。
菅に言いたいことがあれば、テレビカメラに向かって言うのではなく、見えないところで言えばよい。

菅の発言でせっかく円安に向かっていた為替相場も、鳩山のおかげで一服。
株式相場は上昇に歯止めがかかった。
その後株式相場は持ち直したが、総理がここまでアホでは先が思いやられる。

以前から、”当局による口先介入”なんて言葉もあった。
結果オーライと見たら、黙っていればいいのに。
もっともこんなとき黙っていられないのが鳩山である。
聞かれたことには馬鹿正直に何でも答える。

小沢に罵られている藤井をかばうでもなく、取りなすわけでもなく、鳩山はただ黙ってみていただけだったらしい。
肝心のところではダンマリ。


「やってられんわ」というのが藤井の心境であったろう。
菅もできることなら引き受けたくはなかったのではないか。
鳩山に懇願されていやいや引き受けたものと思われるが、早速背後から銃弾を浴びせられては、「だから嫌だと言ったのに」と後悔しているかもしれない。

今朝のニュースで鳩山が、なんとかという宇宙飛行士にむかって、「うらやましくてなりません」というようなことを言っていたが、国民からすれば、「アホか!」というところである。





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小沢VS特捜・特捜は廃止すべき

2010-01-07 12:10:22 | 小沢一郎
新年から特捜部が派手に動いている。
鳩山に関しては、昨年中に秘書の在宅起訴、略式起訴、本人の上申書提出で一応けりをつけた形である。
あとは小沢問題に全力を注ぐという態勢に見える。

土地購入疑惑 ゼネコン一斉聴取 大久保被告「小沢氏指示で探す」 (産経ニュース 1/6)
民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」が平成16年に購入した土地をめぐる疑惑で、東京地検特捜部は5日、陸山会会計責任者だった小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規被告(48)=政治資金規正法違反罪で公判中=を任意で事情聴取した。

 また、特捜部は同日、小沢氏の地元、岩手県奥州市で建設中の胆沢ダム工事に参入している大手ゼネコンや下請け業者の関係者からも一斉に任意聴取した。

東京地検、小沢氏に近く出頭要請 「陸山会」土地購入疑惑で聴取へ (産経ニュース 1/6)
民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」が平成16年に購入した土地をめぐる疑惑で、東京地検特捜部が小沢氏から任意で事情聴取する方針を固めたことが5日、関係者への取材で分かった。近く聴取に応じるよう要請する。

 小沢氏は疑惑に関する告発の対象になっていない。しかし、小沢氏が土地取引をめぐる陸山会と関連政治団体間の複雑な資金移動に関与した疑いが強いことから、疑惑の全容解明には小沢氏本人の事情聴取が不可欠と判断したもようだ。


産経のことだからどうせ検察からのリークを大げさに報じているのだろうが、それだけに検察の意図がよく分かる。
しかし、この検察の執念は誰の目にも異常なものに映るだろう。

実は、追いつめられているのは検察の方ではないのか?
昨年三月の小沢の公設第一秘書大久保隆則氏逮捕からの経緯

 3月3日  逮捕
 3月24日  起訴
 5月26日  保釈
 12月18日  初公判

保釈までの異常な長さ。
初公判までのモタモタ。
裁判はどうやら検察不利という受け止め方が多いらしい。

西松献金事件での小沢立件はあきらめたが、別な件で再び挑戦したものだろう。
もし検察がこの喧嘩に負けたら、どんな報復が待っているか。
小沢の力はどんどん強くなっている。
検察は最後の勝負に出たのかも知れない。

小沢の報復とはどんなものだろうか。
国家公安委員会委員長の中井洽は就任直後に”取り調べの可視化”を提唱している。
検察にもうれしい話ではない。
しかしそれだけで小沢が許してくれるだろうか。
もしかすると特捜部解体なんてこともあるかもしれない。

彼等にしてみれば、彼等なりの言い分はあるのだろう。
正義感とか責任感とか……。
特捜部解体などは驚天動地、絶対にあってはならないことだろう。
先輩諸氏に顔向けできない。

特捜部は東京・大阪・名古屋の三地方検察庁に置かれている。
そのうち東京地検特捜部が最大である。

総勢 検事40名・副検事2名・検察事務官90名

検察の中のエリート集団らしい。
ところでこの連中には仕事がない。
仕事は自分で探してくる。

検事の仕事は警察から送られてきた被疑者を取り調べ、起訴・不起訴等を判断し、裁判等に臨むことである。
警察の捜査の指揮・監督等も含まれる。
しかし、特捜にはそんな仕事は回ってこない。
何もしないでいるわけにもいかないので、何か事件らしきものを探してくる。
見つからなければでっち上げる?
自己の存在価値を誇示し続けることが彼等の最優先の仕事である。

ところで特捜部という組織は必要なのか。

検察には起訴独占という強権が与えられている。
特捜部は自分で事件を発掘し、逮捕し、取り調べを行い、起訴をする。
何でも出来る。
裁判で最終決着がつくまでには何年もかかる。
負けてもそのときの担当者は異動している。
だれも責任をとる必要はない。

こんな仕組みはまずいのではないか。
捜査・逮捕と起訴・公判維持は別の組織が担当するべきではないか。
特捜部をチェックするところはどこにもないのである。

政治家汚職、大型脱税、経済事件を独自に捜査するのが特捜部らしい。
しかし、こんなことは本来警察がやるべきことではないか。
特捜の機能を警察に移せば済むことでである。
税務署・国税庁などとの連携を充実させることも考えられる。
彼等は、「優秀な検事集団である特捜部にしか巨悪は摘発できない」などと思っているのだろうが、それは自惚れであり勘違いである。
警察にそれなりの組織を作り、訓練をすればどうということはない。

検察は、警察が摘発した事件を起訴すればよい。
それが本来の検察の仕事である。

そもそもの特捜部の始まり
1947年(昭和22年):隠退蔵物資事件を契機に、東京地検で特捜部の前身「隠匿退蔵物資事件捜査部」、通称「隠退蔵事件捜査部」が発足

なくてはならないというものではない。
むしろ害の方が大きい。

ところで検察が小沢に出頭要請をしたら?
当然小沢は拒否すべきである。
「なんでボクだけ」と言っていた小沢である。
納得いかなければ断固拒否すべきである。

それでも、「どうしても尋ねたいことがある」と言うのなら、そちらから出向いて来なさい。
そうしたら、質問に答えてやる。
場所は民主党本部幹事長室。

”小沢の逆襲→特捜解体”ということになれば検察も少しは目が覚めるだろう。





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前途多難な民主党・お先真っ暗な自民党

2010-01-05 07:47:24 | 民主党
謹賀新年

もしや、と思ってのぞいてみたら、やっぱり!



以前、目にして気になってはいたのだが……。
だれだか分かりますか?

中井 洽(なかいひろし)
衆議院議員(当選11回)
国家公安委員会委員長
拉致問題担当大臣


もちろん民主党の議員である。
忙しい鳩山内閣にあって、生きているのか死んでいるのか分からない現職閣僚である。

新年になっても自分のホームページでの挨拶が「再び政権交代にチャレンジ!」?
もう一回政権交代なんかして、どうするつもりなんだか。
しっかり肩書きは直してあるから、更新を忘れているわけでもなさそうだ。

駄目な奴らを抱えて、民主党にとっては前途多難な年となりそうだ。
それでも前途に何の希望もない自民党に比べるとずっとマシだろう。
駄目な奴をもう一人。

日航融資枠2000億円 政投銀倍増 政府保証は先送り (東京新聞Tokyo Web 1/4)
日本航空の経営再建問題で、菅直人国家戦略担当相と前原誠司国土交通相ら関係閣僚が三日、首相官邸で協議し、日航に対する日本政策投資銀行(政投銀)の融資枠を、現行の一千億円から二千億円に拡大することを決めた。
(中略)
前原国交相は協議後、支援機構の再建策について「法的整理ありきでもないし、私的整理ありきでもない。一番大事なのは、日航を飛ばしながら再生をしっかりやっていくこと」と強調した。


前原がのっけから法的整理を否定したためにJAL問題は滅茶苦茶の立ち往生といったあんばいである。
結局年末に法的整理案が再び浮上してくることになった。
それを受けて東京株式市場では、

日航株            終値  出来高   
2009年12月30日 76 77 60  67   397,862,000
2009年12月29日 95 96 85  88   133,460,000
2009年12月28日 97 98 95  96    26,570,000

28日に法的整理の話が出て、翌日29日には出来高が急増、前日の6倍ほどにふくれあがった。
大納会の30日にはさらにその三倍の出来高となり株価は急落した。

二日間で30%の下落、大分整理が出来た。
諦めて損切りした人も多かったろう。
あとはマネーゲームの領域であろう。
損をしようが得をしようが自己責任である。

1月4日
 終値  88円 前日比 +21円 (高値 93円)

せっかく株主の多くが法的整理を覚悟したのに、これで元の木阿弥。
前原は、会見で、「年末の株価急落を受けての処置」とはっきり答えている。
株式市場の全体水準の低落に対応するというのなら頷けるが、1企業の株価下落であわてふためいて1000億円とは。

株主責任の整理がせっかく進んだのに。
いずれ又法的整理という話が浮上するだろうが、そのときまた同じ騒ぎを繰り返すのか!

それともお土産付きで外資にたたき売るか?
せめて税金を入れた分だけは回収してからにしてくれ。

それでも日航再建問題は、ゴタゴタしながらも何らかの決着はつくだろう。
それに比べて普天間基地は、落としどころもまったく見当のつかない厄介な問題のようだ。
黙って成り行きを見ていると楽なところで決着を図られそうだ。
鳩山は都合が悪くなると簡単に謝って済まそうとする。
なんでも謝れば済むというものではないということを、しっかり思い知らせておかなくてはならないのだが……。

さて自民党の様子は、産経を見るとよく分かる。

【政界ずばり展望】2010年はこうなる(6)自民党再生 参院選しだいで党分裂も  (産経ニュース 1/3)
自民党の平成22年は、夏の参院選の結果次第で党分裂含みの展開となりそうだ。

しかし、党内の中堅・若手には谷垣禎一総裁ら党執行部への不満が渦巻いていており、党内が一枚岩とは言えない。

 現在、執行部は現在参院選の公認候補擁立作業を進めているが、比例代表候補として山崎拓元副総裁(73)や片山虎之助元総務相(74)らが浮上。比例代表候補の公認条件である『70歳定年制』という党の内規を特例で認めようというものだが、若手は「自民党が大敗した衆院選から何も教訓を受けていない」(西田昌司参院議員)と猛反発している。


執行部は良くやっている。不満など言ってる場合ではない。
山崎拓元副総裁(73)や片山虎之助元総務相(74)も立派な政治家である。
是非立候補させるように。

谷垣執行部が改選を迎えて勝利が厳しそうなベテラン現職を大胆にリストラし、民主党のマニフェスト(政権公約)をしのぐような公約を提示できれば、参院選での大勝も夢でない。

初夢ぐらいは景気よくいきたいものだ。

仮に自民党が参院選で大敗したらどうなるか。中堅・若手と谷垣執行部らベテラン議員との溝は決定的となり、集団離党に踏み切る可能性がある。渡辺喜美元行革担当相が率いるみんなの党から「第3極を結集しよう」と呼びかけられれば、一気に雪崩を打つことも予想される。

「一気に雪崩を打つ」ことはないから安心しているように。
もっと楽観的に考えた方がいい。
もし大雪崩でも起きたら、そのときは潔くあきらめよう。

所属議員の激減は政党助成金の減額も意味する。ただでさえ、自民党は現在100億円以上の借金を抱えており、財政面からも破綻(はたん)の危機を迎える。

100億円の借金など何でもない。
200人で分ければ、一人当たり5000万円である。
半分の100人になっても一人1億円である。
これが50人になると一人2億円か。

ところで自民党は幹事長と経理局長が銀行借り入れの連帯保証人になっているらしい。
幹事長   大島 理森
経理局長  山本 有二

自民党本部の土地は国有地である。
建物は築45年。
ほとんど無価値であろう。

彼等が前任者より連帯保証人の地位を引き継いでいたら、二人で100億円。
ちょっと辛い金額ではある。
いずれにしろ、早く逃げた者が勝ちのようだ。

こうした最悪のシナリオを避けるためにも、谷垣氏には穏やかな性格を鬼にするような党改革が求められる。自転車で転び、引っ込み思案になっている場合でない。(水内茂幸)



産経の心のこもった叱咤激励である。
自転車ばかりでなく、歩いているときでも転ばないように気をつけて頑張って欲しい。
参院選挙は是非谷垣で臨むように!





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