政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

自民党は引き延ばし、民主党は忘れちゃっている一般財源化

2008-06-30 18:32:04 | 自民党
道路特定財源を10年間維持する法案を無理矢理通したのが5月13日。
福田はそれに先だって道路特定財源の一般財源化を口先だけで約束していたが、野党や世論の突き上げで、同日渋々閣議決定した。
以後の経過は
5月14日、福田が谷垣らに与野党協議を指示。
5月18日、伊吹が改めて与野党協議を呼びかける。
5月28日、与野党協議再開。
6月8日、 自民、与野党協議を打ち切り、与党内調整を先行させることを決定。


党内だけでの調整なら話の進むのは速いだろう、と思ったら今度はこれ。

道路一般財源化巡る与党協議会、7月に設置ずれ込み (NIKKEI NET 6/29)
2009年度から道路特定財源を全額一般財源化する問題や税制のあり方を話し合う与党協議会の設置が遅れている。当初は21日の国会閉幕後、直ちに初会合を開く段取りだったが、自民党税制調査会が7月1日に税制抜本改革に向けた議論を始めた後、同月中に立ち上げる方針に転じた。消費税増税を巡る福田康夫首相の発言も影を落としている。


まあ法律は通してあるんだからあとはぼちぼちやっていこう。無理してまとめなくちゃいけないというものでもない。約束通り与野党協議も一度は開いたのだから。
7月中に協議会を立ち上げるということで世論の反応をみよう。うるさくないようならずるずる引き延ばしていく。協議会を立ち上げたからといってすぐに結論がでるなどとはだれも期待しないだろう。このところ、一般財源化はあまり騒がれなくなってきたところだ。なまじ話を進めて、寝た子を起こすようなことはしないでおこう。ほんとはだれもやりたくないのだから。財務省はじめ他の省庁も少し分け前がもらえればそれでいいんだから。

この間、民主党はなすすべ無し。それどころか自分のところが党首選をやるのやらないのときなくさくなってきた。


ガソリン1リットル180円が目の前にせまっている。民主党は今こそ暫定税率問題を蒸し返し、道路特定財源の不要な理由を国民に大声で訴えろ!
さっき道を走っていたら明日からの値上げに備えてどこのガソリンスタンドにも行列が出来ていた。50リッターいれてもわずか500円程度の節約。だがその500円のために忙しい中並んでいる庶民の痛みが自民党の連中は分かっているのか!
自民党ばかりではない。民主党もそうだ。

国会議員の所得、07年平均2580万円 政党別では民主首位 (NIKKEI NET 6/30)
主要政党別にみると民主党が3051万円で前年の3位から1位に浮上。8年連続で1位だった自民党は国民新党に次ぐ3位に後退した。個人では松野氏が圧倒的な差で首位に立ち、次いで自民党の奥野信亮、清水清一朗両衆院議員の順。1億円以上は3氏だけで、前年より1人減った。

こんな金を取りながら自分の金でガソリン代も払わない生活をしている連中だ。
本気で俺たちの生活の心配をしているのか!




今からでも暫定税率廃止!                                           

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自民党撲滅こそ最大の無駄撲滅!

2008-06-29 13:40:34 | 自民党
「役所の無駄撲滅」自民PTが骨子案 増税へ地ならし? (asahi.com 6/27)

 自民党の無駄遣い撲滅プロジェクトチーム(PT)が26日、骨子案をまとめた。マッサージチェア購入など娯楽費の凍結や深夜のタクシー利用制限が目玉。高齢者対策の財源づくりや増税への地ならしの面もあり、どこまで切り込めるかが勝負だ。




PTは公共事業、社会保障、エネルギー・農業、文教・科学技術の4分野別に検討チームを設け、今月初めから各省庁の予算の無駄遣いを洗い出した。26日にまとめた骨子案はその中間報告で、週明けに福田首相に提言する。

”各省庁の予算の無駄遣いを洗い出した”というのは甘すぎるのじゃないか?
どれ一つとってもこれまでに明らかになっているものばかり。
あらたに見つけ出された”無駄”はそれこそゼロ。
このていどのお粗末な文章をまとめるために”無駄遣い撲滅プロジェクトチーム”なんて大げさな名前の組織を作る必要があったのか?
そのほかにやったことといえば、橋下を呼んだこと。

橋下知事「国の無駄遣い納得できない」 自民本部で講演 (asahi.com 6/26)


 「美辞麗句を言われても、今の国で行われている無駄遣いを見せられると国民は納得できない」――。大阪府の橋下徹知事は25日、自民党本部で開かれた「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」(座長・園田博之政調会長代理)の会合で講演し、中央省庁などの無駄遣いを批判した。

会場は自民党国会議員ら数十人が集まる盛況ぶり。「行政に携わって4カ月の僕が皆さんに政治の話をするのは大変恐縮だが」と切り出した橋下知事


なにかと話題の橋下知事だが、就任後わずか4ヶ月あまり。
言うなれば政治の素人。しかも結果はこれから。
そんな人間を呼んで話を聞く。政治のプロとしての誇りはないのか。
たんなる宣伝効果をねらっただけということはだれにも分かる。


省庁が長年続けてきた無駄遣いを排除することは「身と混じり合っているトロの脂身を抜くような作業」(PTメンバー)だ。

半分投げている。

消費増税に批判的な中川秀直・元幹事長は「もし増税勢力が『(うわべだけの)なんちゃって無駄ゼロ』をしかけてくるなら、私は党に本気の無駄ゼロ対策本部を作らなければならないと考えている」と、増税派の動きを牽制(けんせい)。

”本気の無駄ゼロ対策本部を作る”って、やっぱり今のPTは本気じゃなかったのか!

出席した山本一太参院議員は「『行動で示さないと国民の理解は得られない』というのが印象的だった」。片山さつき衆院議員は「国の来年度予算をつくるうえで、大阪府を下回っちゃいかんという気持ちでやらないといけない」と話した。

山本といい、片山といい、テレビにでては偉そうな顔でしゃべりまくっている連中。それがこの程度のことで感心していたんではあまりにもお粗末!

消費税を上げるための準備なのは見え透いている。
こんなことで国民をだませると思っているのか!
自民党は国民をなめきっている。




天下りこそ無駄の根源!                                           

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結局公務員改革にも後ろ向き 福田総理

2008-06-28 19:03:47 | 福田康夫
「公務員改革本部事務局長の公募を」脱藩官僚の会が提言 (NIKKEI NET 6/23)

発起人代表の江田憲司衆院議員(無所属)は同日の記者会見で「霞が関のお手盛り人事を認めれば公務員改革が初期段階から頓挫する」と強調した。

 同本部事務局長の公募を巡っては、推進派の渡辺喜美行政改革担当相と慎重派の町村信孝官房長官らが対立している。
 

本気で改革をしようと思えば、公務員の顔色をうかがってばかりいるような人間では駄目。江田憲司の主張は当然だし、渡辺の姿勢も当然至極。
町村は官僚を味方につけて自分の勢力拡大を図っているのかな。本人も官僚出身。
形の上では党内最大派閥町村派の領袖だが、派内には森もいれば福田もいる。小泉、安倍も町村派。実質的領袖とよぶには貫目不足。
結局のところは福田の決意次第。福田が本気で公務員改革をやる気かどうかに掛かっているといいたいところだが、こんどの国家公務員制度改革基本法で”天下り”には触れずじまい。やる気がないのははじめから分かっている。


公務員改革推進本部、事務局長の公募見送り 首相が指示 (asahi.com 6/24)

 会談で渡辺氏は「公募は首相の人事権を強化する。幅広く人材が集まる」と主張。首相は「従来型の役所寄せ集め人事はやらない」「適材適所でよい人材を選びたい」と述べ、渡辺氏の主張を退けた。

福田のやる気のなさは明白。
事務局長は自分がしっかり手綱を握れる人間でなければならない。


事務局長に清家慶大教授起用へ 公務員改革推進本部 (産経ニュース 6/25)

 政府は25日、7月上旬に発足させる公務員制度改革推進本部の事務局長に、清家篤慶大教授(54)を起用する方針を固めた。週内にも決定する。清家氏は労働経済学専攻だが、行政改革推進本部専門調査会の座長代理を務めるなど公務員制度にも精通しているため、適任と判断した。民間人を登用することで、公務員改革に対する積極的な姿勢を示す狙いがある。

清家篤という人物の華麗なる経歴の一部
(審議会委員等)
産業構造審議会臨時委員(通商産業省)
国民生活審議会臨時委員(内閣)
住宅・宅地審議会専門委員(建設省)
人口問題審議会専門委員(厚生省)
中央児童福祉審議会臨時委員(厚生省)
経済審議会臨時委員(内閣)
経済審議会特別委員(内閣)
人口問題審議会委員(厚生省)
統計審議会専門委員(総務庁)
中央社会福祉審議会臨時委員(厚生省)
産業人材教育研究会座長(通商産業省)
社会保障構造の在り方について考える有識者会議委員(内閣)
雇用における年齢差別禁止に関する研究会座長(経済企画庁)
長期休暇制度と家庭生活の在り方に関する国民会議委員(労働省)
統計審議会専門委員(総務省)、
高齢社会対策の推進の基本的あり方に関する有識者会議座長(内閣府)
年齢にかかわり無く働ける社会にする有識者会議委員(厚生労働省)
社会保障審議会委員(厚生労働省)、総合規制改革会議委員(内閣府)
未来生活懇談会座長(内閣府)
年金と雇用に関する研究会委員(厚生労働省)
東京地方労働審議会会長(東京労働局)
高齢社会対策の総合的な推進のための政策研究会座長(内閣府)
日本銀行金融研究所顧問
東京都雇用・就業対策審議会会長(東京都)
国民生活審議会委員(内閣府)
(2003年現在)
(清家篤先生プロフィールより)


何とも便利に使い回しされてる学者さんだ。
これらの委員は官僚がえらんでいるのは周知の事実。
官僚に都合の悪い意見の持ち主は次から選ばれなくなるのも周知の事実。

これで何を期待しろと言うのか。
とにかく民間人というだけ。
政治家と官僚とマスコミ・御用学者の互助会は健在なり!




公務員の天下り禁止!                                           

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戦わない民主党

2008-06-27 16:22:46 | 民主党
選ぶ:08知事選 伊藤県政の4年問う きょう告示、熱い戦い開始へ /鹿児島 (毎日新聞 6/26 yahoo Japan より)

県議会で第3会派の「公明党」(成尾信春団長ら3人)は25日、知事選で伊藤祐一郎知事の推薦を決めた、と発表した。自民、県民連合(民主、社民、無所属)に次ぐ推薦で、県議会の主要3会派が「相乗り」で推薦する形となる。


いかに地方選挙とはいえ、この時期相乗りはないんじゃないか。
福田の問責決議は何だったのだ。
「福田を総理として認めない」という意志の表明ではなかったのか。その福田率いる自民党と鹿児島で選挙協力?


道路特定財源暫定税率維持!鹿児島県総決起大会
鹿児島の産業の振興や地域の活性化,県民生活の安全・安心を確保するため,道路特定財源諸税の暫定税率を維持するための関連法案を確実に年度内に成立させるとともに,道路特定財源については,道路整備のための財源として安定的に確保するよう強く要望する。
平成20年2月20日

鹿児島県地方自治推進代表者会議
鹿児島県知事            伊藤 祐一郎


決議文の署名の筆頭に鹿児島県知事の名がある。
こういう人間を民主党は推薦するのか。


『首相はガソリン税の暫定税率を維持する改正租税特別措置法を再可決し、』

これは首相問責決議の趣旨説明の一節だ。暫定税率維持、道路特定財源維持を理由に問責決議を出しておきながら、一方ではそれを支持する人間の選挙を応援する。
こんな筋の通らないことが民主党内では罷り通るのか。
”地方支部の決定”で済む問題ではない。
こんなご都合主義があるか!


民主党の幹部達はもう身を退きなさい。幸い党首の任期も間もなく切れることだし、この際総入れ替えをしなさい。小沢・菅・鳩山は党首選に立候補をしないこと。新しい執行部にも入らないこと。しばらくの間は新執行部の指示に従い黙って投票だけしていること。

民主党にも人材はいるだろう。岡田、長妻、馬淵などはテレビにでてもしっかり話をするぞ。

ついでにこれも読んでください。
山口県知事選、民主県連が独自候補の擁立断念  (NIKKEI NET 6/14)
民主党山口県連は14日、任期満了に伴う山口県知事選(8月3日投開票)で独自候補の擁立を断念し、自主投票とする方針を決めた。同党の平岡秀夫衆院議員(山口2区選出)は記者会見し「力不足だった」と述べた。

(山口知事選不戦敗 民主党本気で政権をとる意欲があるのか)


1日も早く解散総選挙を!                                           

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厚労相を副総理に……いよいよ内閣改造?

2008-06-27 11:04:35 | 福田康夫
厚労相を副首相に任命へ 政府の「信頼回復」素案明らかに (産経ニュース 6/25) 

相次ぐ不祥事で信用が失墜した厚生労働行政を立て直すため、政府は厚生労働相を「副首相」に任命して他の閣僚よりも格上とする方針を固めた。

まさか桝添の格上げはないだろう。
”副首相”は、憲法や法律に規定があるわけではないが、いざというときには首相に代わって政府のトップとなる役職である。
いくらなんでも桝添では無理。
厚生労働大臣を副首相にして他の閣僚よりも格上にするということは、内閣の性格が大きな変化を受けるということを意味する。内閣改造ぬきで、厚労相をそのまま副首相にするというのは無理があろう。


24日に明らかになった政府の信頼回復策素案によると、このほかに、現在2人置かれている厚生労働副大臣を閣僚扱いし、実質3人の“大臣”で厚生労働行政を分担。副首相任命は今夏にも実施される内閣改造で実現させる。

今夏にも実施される内閣改造?
これまで内閣改造については曖昧な態度で押し通し、言質を取られないようにしてきた福田も、いよいよ覚悟を決めたか。
そこで改造の目玉が厚労相という訳か。
(内閣改造の口実も必要だったのかもしれない)

それで桝添のあの態度にも納得がいく。

お国入り舛添氏「盾突けば首」と気炎も、自分の首も心配 (YOMIURI ONLINE 6/22)

福岡市内での講演では、「7月は(中央省庁の)人事の季節だ。大臣のやろうとすることに盾突くのは全部首を切るぐらいの覚悟で改革する」と決意を語った。自らが主導して医師養成数の増員を決めた「医療確保ビジョン」に対し、過去の閣議決定の撤回につながるとして事務方から慎重論が出ていたことを念頭に置いた発言だ。さらに「霞が関にいて紙と鉛筆だけでやっている。財務省のやつらも厚生(労働)省も現場を見てから物を言え」と官僚批判のボルテージは上がるばかり。

批判の矛先は社会保障費の自然増分を毎年度2200億円抑制するという政府方針にも向けられ、「死にかかっている国民を死なせても借金を払えというのか。こういう方針にのっとって福田内閣が行くなら政権は終わりだ。財務省は民主党に政権を渡したいのか」と見直しを迫った。


厚労省や財務省ばかりでなく福田政権そのものにも勇ましい攻撃!
いちはやく内閣改造を嗅ぎつけた桝添が、留任は無理、と踏んでの怪気炎だったのだろう。テレビタレント復帰に舵を切ったのか、政界生き残りを賭けた捨て身のアピールかといったところ。

もう一つ「ああ、そうか」と思い当たることがあった。

消費税率:首相発言が迷走 与党に募るいらだち (毎日JP 6/25)

発言のぶれは、世論をうかがい、与党内の対立回避を優先する首相の思いが反映したようだ。首相は「8月は消費税の話はしないでほしい」と周辺に漏らしている。

何で8月が出てくるのか、と思ったが内閣改造絡みだったのか。

しかし、福田内閣は、小泉郵政選挙のおこぼれちょうだい内閣。安倍が捨てたあとの拾い物内閣。選挙による国民の信任を受けていない正統性のない内閣である。
先日、衆議院で福田総理の信任決議がなされたが、現在の衆議院が民意を正しく表していないということも明白な事実である。
「憲法にのっとった正当な権利」と自民党は主張するが、個々の条文に反するかどうか、だけではなく「法の精神」に反するかどうかという判断も必要であろう。
”法を尊重する”ということはそういうことではないだろうか。
現憲法は国民の意思を最大限政治に反映させるという理念で三権分立や地方自治の仕組みを規定している。
であるならば、福田内閣は、事ここに至っては内閣改造などという姑息な延命策ではなく、解散・総選挙によって国民の審判を受ける以外にとるべき道はないはずだ。


内閣改造が福田にとって吉と出るか凶と出るかは分からない。どうせ自民党は衆議院解散をするつもりはなかろうから、せめて改造が解散を早める契機になってくれることを期待することにしよう。


1日も早く解散総選挙を!                                           

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福田 消費税率発言の余波 2

2008-06-26 19:52:31 | 福田康夫
消費税引き上げ時期、福田首相「状況見て判断したい」 (YOMIURI ONLINE 6/24)

 閣僚懇談会では「今日の新聞に『2、3年先送りする』との報道があり、先の(『消費税率引き上げについて決断しなければならない』という)外国プレスとの話とずいぶん対比されているが、どちらも極端な表現だ。あまりヒートアップしない方がいい」と述べた。

こうなるとしゃべっている本人も何が何だか分からなくなっている状態。
「どちらも極端な表現だ」と言っても、どちらも自分の発言。その自分の発言を「極端な表現」と形容するこの男の精神構造はいったいどうなっているのか。
「あまりヒートアップしないほうがいい」というのはどんなつもりなのか。あまりまともに受け取るな、ということなのか?

お粗末さでは、今度の発言が群を抜く。
内閣総理大臣が公の場で話した内容を『余り真剣に受け取るな』と本人が言っているのだ。
内閣総理大臣が自分の発言を”口からでまかせ”と認めるとは!
国民は内閣総理大臣の発言を真に受けるな、と内閣総理大臣自身が言う国とは!
自分のデタラメ発言の後始末にてこずって、頭の中はぐちゃぐちゃ。

消費税率:首相発言が迷走 与党に募るいらだち (毎日JP 6/25)

発言のぶれは、世論をうかがい、与党内の対立回避を優先する首相の思いが反映したようだ。首相は「8月は消費税の話はしないでほしい」と周辺に漏らしている。

しっかりと腹の中を見透かされている。
「8月は消費税の話はしないでほしい」
自分で切り出した話だろうに!
しかし何で8月なのか?
臨時国会を8月に招集するようだから、国会でつつかれるのがいやなのかな。

”迷走”という表現もピッタリ。なんかこれで福田の命運も決まったな。




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福田 消費税率発言の余波

2008-06-25 19:33:51 | 福田康夫
小沢氏、消費税率問題で「首相は右往左往」 (産経ニュース 6/24)

民主党の小沢一郎代表は24日、長野市内での記者会見で、消費税率引き上げ問題をめぐり福田康夫首相が「決断の時期」から「2、3年の単位で言った」と発言を後退させたことについて「右往左往している。論評に値しない。いいかげんな話なら最初からすべきでない」と強く批判した。

こういう記事もあった。これはその前日。
首相発言に皮肉「役所に言われ」 消費税巡り小沢氏 (NIKKEI NET 6/23)

民主党の小沢一郎代表は23日の文化放送番組で、福田康夫首相が消費税率上げの是非をめぐり「決断の時期」と発言したことについて、「役所がお金がないからとにかく(税率を)上げろと言うもんだから、ちょろっと言ってしまっている」と皮肉った。

ここまでは全面的に小沢の発言が正しい。

消費税率引き上げに関しては「今のでたらめな金の使い方を前提にして、国民からもっと取り上げることを考えるのは政治ではない」と述べ、税金の無駄遣いを排除すれば当面増税の必要はないとの考えを強調した。

これも小沢が正しい……が、ここから一歩進めば小沢も立派なんだが。言いっぱなしで終わるのがこの男の駄目なとこ。
一歩進んで、というのは、その具体的な数字とその根拠を出せということ。
公務員の天下りをやめるだけで兆円規模の支出を削減できるだろうと想像は出来る。しかし、一般国民には、どんな無駄な機関がどれだけ無駄な金を使いどれだけの天下りを受け入れているのか、正確なところをつかみようがない。
「役人が資料をださない」と民主党はよく言うが、そこを押して出させるのが野党の腕の見せ所。長妻議員はよくやっているが、一部の議員の力に任せるのではなく、党を挙げて役人退治をやらなければ、いつまでも役人天国、天下り天国は解消しない。
天下り問題を国民のほとんどが苦々しく思いながらも、まとまった力にならないのは、国民の前にその全貌が見えていないからなのだ。個々の官僚が××法人に天下って○○の年収を得ているという程度の情報では国民はなかなか動かない。
すべての独立行政法人をはじめとして税金や特別会計からの金が流れている機関を洗い出し、国から支出されている金額、事業の内容・規模、天下りの実数等すべてを具体的に積み上げて、その金額が10兆円にでもなったら、国民は民主党を間違いなく支持する。説得力ある数字を出せなければ、いつまでも自民党・役人連合にとぼけられ続ける。

国民の多くは、天下りによる税金の無駄遣いの規模を知らされないから、国の将来を左右するほどの大問題という認識を欠いたままなのだ。

福田も役人に突き上げられ、「決断の時期」と大見得を切ったものの、党内の突き上げで二歩後退。内閣総理大臣としての自覚も見識も持ち合わせていない無惨な姿をまた国民の前にさらしてしまった。

 (参考までにこれも読んでください)政治と言葉 福田内閣総理大臣の場合



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納得できない民主党の態度 日銀人事

2008-06-25 07:15:32 | 民主党
日銀審議委員、政府案差し替えへ 民主不同意の意向受け (asahi.com 6/24)

同党は当初、池尾氏の同意人事案に賛成を決めていたが、参院で統一会派を組む国民新党から郵政民営化論者であることを理由に反対を求める声が上がり、野党が多数を占める参院で採決を見送った。

日銀総裁に二度も財務省出身者を推してきた自民党に反対を貫いた民主党の態度は肯定できるものだった。財政と金融の協調、連携は必要ではあるが、どちらが主、どちらが従というものではない。その点、常に日銀を自分たちの影響下に置きたがる政府・財務省の姿勢は改めさせなければいけない。政府・財務省と日銀の政策は時に対立することもある。利益相反の関係になることもある。
だからこそ日銀の独立性は尊重されなければならない。

さて、民主党の今度の決定は国民新党の要求によったものらしい。国民新党の反対理由は候補者の池尾という人物が郵政民営化論者であることという。


国民新党:参院統一会派、解消も 国会同意人事巡り、民主に通告 (毎日jp 6/6)



国民新党との統一会派を解消したくないという民主党の足元を見た脅しに簡単に屈する民主党の態度には不満が残る。
だいたい国民新党というのは郵政民営化反対以外には政策皆無の政党。
しかし、民主党も参議院第一党とはいえ、単独では過半数に届かない。他の野党の協力を必要とするのは分かるが、そこには自ずと規範がなくてはならない。無原則な妥協は自分の足下を危うくするものだ。
今回の民主党の決定は、日銀の独立性とは関係のないところでなされている。

日銀の総裁・副総裁・審議委員を選ぶのに必要な条件はなにか、ということも民主党は改めてはっきりさせる必要があろう。
郵政民営化と日銀委員の資格が何か関係があるのか?
もし郵政民営化賛成を委員指名反対の理由とするならば、民主党は逆に日銀の独立を犯すことになる。
郵政民営化は多分に政治の問題である。経済・金融にまったく無関係とは言えないが、日銀が口出しする問題ではない。同様に郵政民営化を理由に政治が日銀の政策や人事に口だしをすることは筋違いであろう。野党といえど同様である。
日銀の最高意志決定機関は、総裁・二人の副総裁・六人の審議委員で構成される政策委員会である。委員に必要とされるのは、金融政策を決定・遂行するに必要な学識・経験の水準の高さである。そして更に言えば委員の多様性ということも必要であろう。はじめからその多様性を排するのは政治の驕りであり、越権である。


今度の民主党の決定が国民新党つなぎ止めのためであるならば、単なる数合わせ、日銀人事を政局に利用するものという、これまでの自民党の非難がもっともなものになってしまう。

ところが今度はは自民党の方が馬鹿にものわかりがいい。


政府は23日、通常国会に提示して廃案になった日銀政策委員会審議委員に池尾和人慶大教授をあてる同意人事案について、次期国会では池尾氏を差し替え、別の人物を提示する方針を固めた。空席になっている日銀副総裁の人事案も、あわせて示す方針だ。

もう喧嘩するのも飽きたという雰囲気が漂っている。



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政治と言葉 福田内閣総理大臣の場合

2008-06-24 15:58:45 | 福田康夫
消費税率引き上げは「2、3年とか長い単位」と福田首相 (産経ニュース 6/23)

福田康夫首相は23日午後、首相官邸で記者会見し、17日に行われた主要国の通信社代表との会見で「決断の時期だ」と述べた消費税率の引き上げについて「2、3年とか長い単位で考えている。もう少し先の段階だ」と述べ、来年度での引き上げを見送り、今後の景気動向や歳出削減などを見極めて慎重に判断していく考えを示した。

だが先日の福田の発言を読んで、決断の時期がまさか2年も3年も先の話だと受け取った人は皆無だろう。
消費税引き上げ「決断の時期」 首相、不可避との見方 (asahi.com 6/17)

福田首相は17日、消費税の水準について「5%でやっているから、これだけ財政赤字を背負っているともいえる。決断しなければいけない、とても大事な時期だ。高齢化社会を考えると、道は狭くなってきている」と述べ、税率引き上げは避けられないとの見方を示した。

「決断しなければいけない、とても大事な時期だ」

こんな言い方したらだれでもすぐの話だと思うだろう。
福田に言わせれば、あのときは海外報道陣の上の方の人たちで余り日本の事情にくわしくない人たちが相手だったから、だそうだ。
まったく理解できない理屈だ。

政治家の言葉が文字通りには受け取れない場合があるということは分かっている。
しかし、「決断の時期だ」と「2,3年先」との乖離は大きすぎる。
実際には、決断の時期と言ってはみたものの党内の反応をみて発言の内容を後退させたのだろうが、総理大臣の言葉がこうも軽いものでいいのか。

駆け引きや観測気球を上げたりというのは、党内でおさまっている分にはかまわないが、外に向かって、あるいは国民に向かって話したことには責任をもつべきだろう。
(綸言汗のごとし、とまでは言わないが……。内閣総理大臣の言葉はそれに近い重みがあっていいはずだ)

総理の言葉を理解できない国民が悪いのか、国民が理解できない言葉を話す総理が悪いのか。





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桝添が役人に楯突いた!

2008-06-23 11:58:32 | 官僚

お国入り舛添氏「盾突けば首」と気炎も、自分の首も心配 (YOMIURI ONLINE 6/22)

福岡市内での講演では、「7月は(中央省庁の)人事の季節だ。大臣のやろうとすることに盾突くのは全部首を切るぐらいの覚悟で改革する」と決意を語った。自らが主導して医師養成数の増員を決めた「医療確保ビジョン」に対し、過去の閣議決定の撤回につながるとして事務方から慎重論が出ていたことを念頭に置いた発言だ。さらに「霞が関にいて紙と鉛筆だけでやっている。財務省のやつらも厚生(労働)省も現場を見てから物を言え」と官僚批判のボルテージは上がるばかり。

「役人どもの首を切ってから言ってみろ」と言いたいところだが、なんか今度は語調が違っている。
とはいえ、これまで口先だけはさんざん勇ましいことを喚き続けてきた桝添のことだから、簡単に信じるわけにはいかない。
なんか思惑があるはずだ。
もしかするとあのウサギの耳がなにか聞きつけたのかもしれない。

内閣改造?
総辞職?
解散総選挙?


批判の矛先は社会保障費の自然増分を毎年度2200億円抑制するという政府方針にも向けられ、「死にかかっている国民を死なせても借金を払えというのか。こういう方針にのっとって福田内閣が行くなら政権は終わりだ。財務省は民主党に政権を渡したいのか」と見直しを迫った。

財務省の役人にまで攻撃の矛先を向けたところがなんとも勇ましい。

厚労省の説明不足で後期高齢者医療制度に対する国民の不満が根強いことから、「内閣改造があれば、首を切られるかも分からない」「頭下げ大臣だ」と愚痴をこぼす場面もあった。

思わず本音も……。

内閣改造・総辞職。いずれの場合も新内閣にとって桝添留任は両刃の剣。
後期高齢者医療保険制度の不手際の責任をとらせて首を切り、後任の大臣は知らぬ存ぜぬで切り抜ける。それとも一見勇ましそうな桝添を留任させるか。
福田あるいは新総理にしてみれば”世論の動向を見極めて”ということだろう。

どちらにしても桝添には茨の道。どうせ来年秋までには総選挙。

タレント復帰の道も考えておかなければ、というところか。
それにはここらで茶坊主桝添のイメージを払拭しておかねば。
”戦う男桝添”なんていうのもかっこいい。
潔く政界から身を退くことで次の生活の道を確保したい。
小泉とともに身を退いた竹中平蔵の例もある。竹中平蔵は以前よりも発言に重みが加わっているではないか。

しかし、この男の駄目なところは
「大臣のやろうとすることに盾突くのは全部首を切るぐらいの覚悟で改革する」と、”ぐらいの覚悟”と安全弁を付け加えるところ。
男の子なら
「大臣のやろうとすることに楯突くやつは全部首を切る」と言い切ってみろ。

”全部”とはいわない。一人でも首を切ったら信用しよう。




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自民党増税免疫作戦

2008-06-22 13:52:05 | 自民党
自民・尾辻氏:消費税上げざるを得ない 社会保障費財源で  (毎日JP 6/21)

社会保障って言えばなんでも通ると思ってる。

尾辻氏は「欧州連合(EU)の普通の国が消費税20%でやっている社会保障を日本は5%でやっている。もはや無理だ」と語った。

こんなごまかしも何度も繰り返せば正論に聞こえる。

国民負担率も関係なし。
(何かというと政府が引き合いに出す高福祉国家スェーデンは国民負担率は70%だが、給与から天引きされる所得税は20%前後だという。その分企業負担が大きいらしい。国民負担率70%というと手元には30%しか残らないという印象を与える。いかにも財務省らしい姑息な数字の操作である
参考 緊急論考「小さな政府」が亡ぼす日本の医療(4)

直間比率も関係なし。
歳出の構成比も関係なし。
削るところも削らない。
おまけに社会保障を消費税でやっているという嘘。
日本の消費税は目的税ではないはず。
ただ5%と20%を比べているだけの粗雑さ。


根拠になる数字はほとんど政府・財務省発表のものだけ。
都合のいいときだけ外国の数字を持ってくるのは毎度のこと。


消費税引き上げ「決断の時期」 首相、不可避との見方

首相は日本の消費税率について「欧州に比べると非常に低い」と指摘したうえで……

発想はおんなじ。

今から消費税アップを繰り返していれば、国民にも免疫が出来て、そのうち受け入れてくれるだろう。
増税に抵抗しても無駄、という諦めも植え付けられる。
さらに「国の将来に責任を持つ」ためには消費税増税は避けられない、と国民に思わせることができればメデタシメデタシと言うわけだ。





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橋本徹の選挙絶対主義

2008-06-22 07:10:04 | 橋下徹
橋下知事、労組と徹夜バトル 怒号も 人件費削減案巡り (asahi com 6/21)

一連の団交で橋下知事は「私は選挙の洗礼を受けている。世論調査でも削減案は支持されている」と強調。組合側の反論に「それなら、そういう代表者を選んだらいい」と言い放ち、紛糾することもしばしば。橋下知事は午前9時からの民主党国会議員への予算要望をキャンセルし、最後まで団交を続けた。

『そういう代表者を選んだら?』
そういう代表者を偉ぶったって、選挙は4年後、他にはリコールしかないが、とうてい成立しそうにもない。橋下が強気に出るのも無理ないか。
前回あんたに入れた私の投票は勘違い。白紙委任状を渡したわけではなかったのに……。
まあ、こんなはずではなかったのに、と言っても後の祭り。

【橋下日記】(18日)朝日記者に「(あなたは)方針の違う産経には入らないでしょう」

2時2分 定例会見。12日に開かれた職員とのつどいで、「職を変えてもらっても結構」と発言したことの理由を尋ねた朝日新聞記者に対し、「(あなたは)方針の違う産経新聞には入らないでしょう。そういう感覚。『大きな方針とか主義主張に合わないなら、変わられたら』というような趣旨だった」と説明。

かわることの出来ない人間に向かって『かわられたら?』というむごさ!
自分の方が変わろうという発想はなし。自分の言うことが聞けないなら辞めろという傲慢さ。
頓珍漢な比喩!
入る前と入ったあとでは事情が違う。
選挙で知事がかわったからと言って、その都度辞められる職員がどれだけいるか?
会社の経営者がかわったからといって辞められる従業員がどれだけいるか。
生活のために我慢しなくちゃいけない人間がほとんどなのに。

『主義主張に合わないなら変えられたら?』
一般の地方公務員が主義主張で動いたらどうなる?
主義主張に関係なく住民のために働かなくてはならないのが地方公務員じゃないのか?

二言目には『選挙で選ばれた』を持ち出すが、住民の意思も変化する。
投票用紙は白紙委任状ではない!

財政再建に突っ走るのはいい。しかし、橋下流勘違い民主主義は嫌いだ!

(もしかしてお手本は小泉か、石原か?)




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自衛隊出せるものならどこへでも

2008-06-21 09:12:26 | 自民党
大地震の支援物資を海自艦で輸送、防衛相7月訪中で調整 (YOMIURI ONLINE 6/18)

空が駄目なら海がある。とにかく自衛隊を出したい。

 政府は地震発生後、テントなどの支援物資を航空自衛隊の輸送機で運ぶことを検討したが、中国世論で起きた反発を懸念した中国政府と協議し、派遣を見送った。さざなみによる支援物資の輸送は、代替措置の側面がある。

アフガン政府調査団が帰国 空輸支援の可能性検討へ asahi com 6/18

政府がアフガニスタンへの自衛隊派遣の可能性を探るため現地に派遣した外務・防衛両省などによる調査団が18日、帰国した。

とにかく派遣ありき。どこか行くところがないかと鵜の目鷹の目。

自衛隊の海外派遣恒久法、秋も提出見送りへ 政府 asahi com 6/18

自民党内には恒久法を成立させて給油活動を続ける案もあったが、公明党に慎重論が根強いうえ、「ねじれ国会」では成立の見通しが立たないと判断した。

自民党としては、自衛隊をいつでも派遣できるようにしておきたい。一回ごとに国会にかけるのは面倒だ。

軍隊好きはどこにでもいる。
これなんかも同根。


「自衛隊で職員研修を」 陸自信太山駐屯地視察の橋下知事 (産経ニュース 6/17)

 橋下知事はこの日、戦闘訓練や銃剣道訓練、市街地戦闘訓練などを見学。記者会見で、「新人ではなく、40歳代くらいの職員を対象に自衛隊での研修を検討したい」とし、「府庁の事務職にどっぷり慣れ親しんだ職員に、あいさつ、姿勢から学んでほしい。僕も含めて」と述べた。

軍隊好きは理屈じゃない。好みの問題。
自分の好みを押しつける側は押しつけられる側の迷惑など想像もできない。




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冗談でなくなってきたたばこ一箱1000円

2008-06-20 07:37:17 | 自民党
たばこ1000円、消費税に影響も 基礎年金財源捻出が焦点  (産経ニュース 6/18)

たばこ税の増税論議が本格化している。「1箱1000円」も視野に入れた議員連盟も発足したが、焦点は福田康夫首相が「不可避」と表明した消費税増税への影響だ。平成21年度に予定される基礎年金国庫負担引き上げの財源は消費税増税が有力視されてきたが、議連にはたばこ増税でこれを賄う思惑が透けてみえる。衆院選前に消費税増税を打ち出せない空気が与党内で強まれば、たばこ税での財源捻出(ねんしゅつ)に傾く可能性も出てきそうだ。(高橋寛次)


このアイデアの恐ろしいところは、増税反対の声をあげにくいところだ。喫煙の有害性は受動喫煙も含めすでにだれもが承知しているところ。増税によって喫煙者が減れば医療費抑制にもプラスに働く。消費税増税も避けられるかも知れない。八方いいことずくめ?

しかし、笑う人あれば泣く人あり。
全国2600万の愛煙家は当初は大迷惑。だが、少なくともその半数はたばこをやめられて、結果的に喜ぶことになるかもしれない。残りは、値上がりを恨みながら、多少本数を減らしながらもたばこを吸い続けるのだろう。まあ、健康被害も自己責任。世の同情も集まらないだろう。
深刻なのはJT(日本たばこ産業)。あがるのは税金部分。JTの取り分は据え置き。収入は激減。医薬品・食品部門の売り上げはまだ全体の1割程度。たばこの国内販売が7割。2割が輸出用。製造本数は3割程度に落ちるだろう。会社の存続が危ぶまれるところまで追い込まれる。連結の従業員数4万人。外注・下請けを含めれば膨大な数の雇用に影響がでる。

たばこ農家数[組合員数]   13,132名
葉たばこ売り上げ 700億円
この人達も影響を受ける。

たばこ販売店  30万店。
タスポ導入で全国60万台の自販機の入れ替えがほぼ終わったと思われるが、以後の伸びは期待できない。自販機製造会社も影響は大きい。

実質的に税制改正を取り仕切る自民党税制調査会の幹部は、たばこ増税論議に「動機が不純だ」と不快感を隠さない。議連を主導する中川秀直元自民党幹事長が、これまで税調の路線と対立し、消費税増税に反対してきたからだ。中川氏はたばこ税引き上げの“大義”として健康増進を掲げているが、その裏には消費税増税を含む税制抜本改革を先送りする意図があるとみている。

自民党内での主導権争いも現実味を帯びてきた。
しかし、そろばん勘定に励むだけではなく、その陰で泣く人がいることを忘れずにいてほしい。

実際にたばこ税引き上げによって、税収は大きく増えるのか。20年度の税収見込みから試算すると、1箱(20本入り)300円のたばこが1000円になれば、たばこ税収は8兆円以上増える。増収分にかかる消費税額も増えるため、国・地方で9兆円規模の税収増となり、消費税を3.5%以上引き上げた効果が期待できる。

 ただ、これは同じ需要が継続した場合。8割の喫煙者が1000円以上になれば禁煙すると答えた調査もあり、増税となれば販売量の落ち込みは必至だ。日本たばこ産業(JT)は「大規模なたばこ離れを引き起こす」と、産業衰退につながると反対する。

過去の増税は1本1円前後で、単価が数倍に跳ね上がる大増税の「税収予測は困難」(財務省幹部)だ。大増税となれば、政府が50%を保有するJT株が暴落し、政府資産の価値下落につながる可能性もあるだけに、簡単には決着しそうにない。


世論は概ね値上げに賛成のように思われる。反対の声は今後もそう大きくなりそうにはない。どうやら値上げ幅はともかくとして、何も無しで終わりそうにはなくなってきた。
政府保有株の時価はほぼ2兆円。紙くずになっても増収で簡単にカバーできる。

愛煙家としては値上げは困るが、禁煙の好機にもなるし、いささか複雑な心境である。


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消費税引き上げより退陣 決断の時期

2008-06-19 06:39:55 | 福田康夫
消費税引き上げ「決断の時期」 首相、不可避との見方  asahi com 6/17

福田首相は17日、消費税の水準について「5%でやっているから、これだけ財政赤字を背負っているともいえる。決断しなければいけない、とても大事な時期だ。高齢化社会を考えると、道は狭くなってきている」と述べ、税率引き上げは避けられないとの見方を示した。

こんな決断より先にしなくちゃいけない決断があるはず。そう、退陣ですよ。
できることなら、解散総選挙を決断して貰うとうれしい。

5%だから赤字を背負ってる?
それは違うでしょ。あなた達が入ってくる以上に使うから赤字になったんでしょ。
恩着せがましい言い方は見当違いだ。
入ってくるお金でやりくりできない人に財布を預けてはおけない。

平成4年までの数年間の国債発行額は7兆円~9兆円程度だったのが、5年度に16兆円。7年度には21兆円。10年度には31兆円。以後17年度まで30兆円超えが続いた。たががはずれたような増え方だ。年間利払いだけで10兆円。
『将来世代につけを残してもいいんですか』
何かというと自民党の口から聞かされる言葉。
将来世代にこれだけのつけを残しておいて、『とるのが少なすぎた』というのはなんたる言いぐさか!


解散・総選挙については「大きな課題がたくさんあり、解散している暇はない」と語った。

だからこそ解散総選挙が必要。国民の支持がなく、正統性に疑問がつく内閣が大きな課題を処理してはいけない。総選挙を実施し、国民の信任を受けた後に『大きな課題』に立ち向かってくれ。


消費税より総選挙を!