政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

こそくな国交省

2008-04-13 11:45:24 | 官僚
いささか古い記事であるが、この記事に関して3月31日に投稿をしているので、その後のことについても言わなくちゃならないと思う。国交省「道路改革本部」、天下り法人から外部識者(朝日新聞) - goo ニュース

梅田晴亮  79歳 元札幌高裁裁判官
この道路改革本部には福田首相の指示を受けて5人の外部有識者が加わっているが、この記事はその一人の人物についての疑問を取り上げたものである。
記事によると、この梅田という人物は、05年から国交省所管の公益法人、建設業適正取引推進機構会長。同省関連の都市再生ファンド投資法人でも執行役員会長を務めている。また娘婿は国交省のキャリア官僚。

朝日のこの記事は3月31日付けであるが、多分記者は事前に本人以外に、国交省にも取材をしていたものと思われる。
冬柴国交省は4月4日の会見で以下の発表をしていた。
改革本部の外部有識者の梅田晴亮氏が3月28日付で退任したので、弁護士の小澤某氏を後任に任命した。

記事の掲載日と退任の日付けの関係にも不透明な感を受けるが、とにかく騒ぎが大きくなる前にもみ消してしまおう、という国交省の意図が見え見えの処置だ。

こんな時だけは動きが速い。



見過ごしにはできない愚かさ……福田

2008-04-13 09:00:07 | 福田康夫
宰相の愚は民の嘆き

時により過ぐれば民の嘆きなり八大龍王雨やめたまえ   源実朝
鎌倉幕府三代目将軍源実朝の歌である。大雨が続き、洪水や農作物への被害、農民の苦しみを思い、雨を司る神々へ雨を降らせることをやめるように、訴え、そして命じたものである。
征夷大将軍源頼朝の子として生まれた実朝にして、これだけ民を思いやる心がある。
それに引き替えこの男は……。他人を馬鹿と呼ぶことには誰でもためらいを感じるものだが、もう何の遠慮もいらない。この愚かさ。この非情さ。この酷さ。形容のしようがない。

物価が上がることについての昨日の福田の言葉 「しょうがないものはしょうがない。耐えて工夫して切り抜けることが大事なんです」

昨日の投稿の繰り返しになるが、何度でも言ってやる。

国民の生活を守ることが、政治の最大の仕事である。そのため物価の安定は政府の最重要課題の一つである。この首相はその最重要責務を放棄したのである。「消費者重視の政治」、「消費者庁の設置」とか言っていたな。あれは一体なんだったのだ。国民に「(物価高に)耐えて工夫して切り抜けろ」というのが消費者重視だと言うのか。
もう一つ。この男は日本銀行をなんだと思っているのだろう。お札を印刷するところ、税金をしまっておく金庫、国債を引き受けてくれる便利なところ、出し入れ自由の便利な財布、ぐらいにしか思っていないのだろう。この男は、日本銀行が、”物価の番人”であるということを知らなかったのか、忘れていたのか。もしかすると老人性健忘症か?わずか3日前、党首討論の場で、日銀人事についての恨みつらみを延々と小沢にぶつけていたな。物価の安定ということが頭にないこの男は、一体日銀の総裁や副総裁に何をさせるつもりでいたのだろう。


なんだか福田の泣き言みたいにくどくなってきた。