政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

緊張感皆無の麻生内閣……止まらぬ失言

2008-09-30 20:01:52 | 麻生太郎
中山国交相の陰に隠れてしまったが、麻生内閣失言第一号は国家公安委員長佐藤勉であった。

「今、選挙運動で…」と発言=就任会見で佐藤国家公安委員長 (時事ドットコム 9/25)

これについては、9/25のわたしの投稿を参照ください。
早くもミソ 麻生新内閣

要は国家公安委員長たる佐藤勉が警察庁において自分の違法行為を告白したというものである。
しかし、学ばない奴はいるものだ。
早速やってくれたのが、中山成彬の後任金子一義新国土交通大臣。

【金子国交相一問一答】騒動陳謝も、「選挙運動」と口走り訂正 (産経ニュース 9/29)

「日本は単一民族」などと発言した中山成彬前国土交通相の辞任を受け、就任した金子一義国交相は29日記者会見に臨み、「国民に対して申し訳ない」と一連の騒動について謝罪した。しかし、直後に就任要請について聞かれた際、「選挙運動」と口走り、事務方が訂正に入る一幕もあった。
(中略)
--中山前国交相との違いは。

 「失言は繰り返せない。ここは私も国民に対する責任だと思う。大臣が頻繁に替わるというのは行政組織だけでなく、国民に対して申し訳ない気持ち。失言で変わるというのはしないつもりだ。」


と言いながら次の問答で早速失言。
役人に注意されて訂正したが、訂正の仕方もいかにもだらけきっている。

--昨日突然の指名だったが麻生太郎首相からの指示は

 「『国交相を引き受けてくれ』とそれだけだ。あの人は余計なことは言わないから、分かりましたと。

 麻生『今どこにいる』

 金子『下呂に来ております』

 麻生『温泉かよ』

 金子『温泉じゃないんです。選挙運動やって、後援会やってしゃべっている最中です』

 麻生『そうか。いつもどれる』

 金子『夜になります。そうか、待っている』

という会話だ。(事務方が訂正に入る)選挙運動はまずいね、後援会の総会活動だ」

 --『選挙運動』という言葉がでたのはなぜ

 「選挙になってもいいように講演会の皆様に集まっていただいて、すぐ動いていただけるようにという、いわば準備運動。これは日常のことだ」


つい、選挙運動という言葉を使ってしまったが、当然これは事前運動、公職選挙法違反にあたる。
国家公安委員長佐藤勉と全く同じである。
後援会を下呂温泉に招待していたのか?
事前運動にしてもちょっと豪華すぎるんではないかい? 

続いてもう一件。

米金融法案否決「議長が女性、それで破裂」 自民・笹川氏 (asahi.com 9/30)

自民党の笹川尭総務会長は30日午前、米議会下院で金融安定化法案が否決されたのを受け、「下院議長は女性。ちょっと男性とはひと味違うような気がする、リードが。それで破裂した」と述べた。女性差別と受け取られかねない発言で、今後、波紋を呼ぶ可能性もある。国会内で記者団の質問に答えた。


なんでこんなことを言うかな。
アメリカ相手にこれはないんじゃないか。
日本でも過去に土井たか子・扇千景と女性議長を持っている。
アメリカ政府・議会から抗議がきても仕方のない発言だが、抗議が来なければ来ないでまた困ったものだ。
「あの国はもともと女性蔑視の国だから」というふうに見られていることになる。

中山国交相を含め、これらの発言は、時と場所を考えなかったという点では失言、本音を言っただけという点では暴言。
どちらにしても程度が低すぎる。

麻生内閣が発足してわずか1週間。この緊張感のない体たらくは目を覆うばかりだ。




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反・議員世襲論・小泉4代

2008-09-29 16:05:27 | 自民党
小泉純一郎家の4代目襲名のテレビ報道を見ていたら、馬鹿なコメンテーターどもが馬鹿なことを言っていた。あんまり腹が立ったので一筆啓上。
曰く「一概に世襲が悪いとは言えない」、「能力さえあれば……」
「世襲と言っても選ぶのは選挙民だから……」
「職業選択の自由があるから……」
極めつきは、「彼等は子供の時から政治を間近にみているから……」
帝王学のすすめのようなことを言ったやつがいる。
一人が世襲擁護のようなことを言いだすと、それに迎合した発言が続く。

議員の世襲は悪い!

不正競争防止法という法律がある。
公正な競争を維持することを目的とした法律である。
これは企業活動を対象にした法律であるが、その精神は政治にも適用できるだろう。
独占禁止法という法律もある。現実的に圧倒的な力を持ったプレーヤーは消費者の利益、公正な市場の育成を阻害するという観念に基づいている。
政治でも同じである。
世襲は、”公正”という観点からはとうてい容認出来ない。
ある選挙区において圧倒的な力を世襲した候補と、はじめから地盤を築いていかねばならない候補者とでは、公正な競争とはいえない。
健全な民主主義の成長を阻害することは明白である。
「職業選択の自由」を言うなら、親と重複しない選挙区でやりなさい。政治家になるな、と言っているのではないのだから。

私有財産の相続・世襲は個人の守られるべき権利である。
ところで選挙地盤も個人の私有財産と同視できるものだろうか?
選挙地盤は確かに議員が長い年月をかけて築き上げたものかも知れない。
しかし、それは議員報酬等の税金を遣い、政治資金という、公的な性格のお金を注ぎ込んで作り上げたものである。
世襲すべき私有財産とは明らかに異なった性質のものである。

小泉も世襲に対する世の反感をうすうすは感じているのだろう。
当時の自分よりも息子の方がしっかりしている、と子供の有能さをアピールしていた。有能を訴えるだけではまだ不安があったのだろう。
だからといって、「親ばか」などと自嘲する振りをしながら、”情”に訴えるような卑屈・卑怯なやり方には反吐がでる。

公正な競争こそが健全な民主主義をはぐくむ!
世襲議員は落選させよう。
私たちの一票はこいつらの私有財産ではない。

自立した選挙民が一人前の政治家を育てる!




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狂人・中山成彬国交相に麻生内閣の本質を見る

2008-09-28 08:36:36 | 麻生太郎
中山成彬国土交通省の暴言3連発。素早く謝罪と撤回。一転、開き直りの大暴言。
ついでに発言撤回を撤回。
そして今度は辞任表明とか!
ひどい奴だが、しかしこんな人間が文部科学大臣を務めていたことにはあらためて慄然とする。
中山は小泉内閣で文部科学大臣を務めている。

「大臣にしがみつかない」=日教組は「日本のガン」-中山国交相 (時事ドットコム 9/27)

発言に対する野党や世論の反応については「わたしの失言というか、舌足らずというか、言葉狩りに合わないように気を付けんといかん」と述べた。その上で、「日教組が強いところは学力が低い」との発言について「撤回はしない。わたしは日本の教育のガンは日教組だと思っている。ぶっ壊すために火の玉になる」と強調した。 (抜粋)


本人は”言葉狩り”にあったと思っているようだ。
自分の言葉が人の心を傷つけた、という思いは皆無。自分が被害者だと思っている。

この中山成彬は自民党の「日本の前途と歴史教育を考える会」の座長を務めている。
「新しい歴史教科書を作る会」と双生児的性格をもった右側集団である。
「新しい歴史教科書を作る会」は、”こどもたちが日本人としての自信と責任を持つことのできるような教科書”を作ることを目標としているらしいが、教育運動というより、宗教運動と言った方がピッタリする活動である。
しかしこれは、『歴史』という学問を自分たちの主義・主張のために利用するものであり、歴史という学問に対する蔑視であり冒涜である。
歴史という学問は、日本という国が現在ある姿を理解するために、過去の事実を正確に把握し、その意味を理解するところに存在意義がある。それを将来に生かすかどうか、というようなことは実は第二義的なものである。
歴史の出発点は過去の事実の正確な把握である。
これらの二つの会は、ゴールとスタート地点が逆になっている。
キリスト教の聖書に忠実ならんとして、地動説を否定し、進化論を否定するようなものである。

さて麻生内閣であるが、麻生自身これらの二つの会と同体質の持ち主であることは、過去の創氏改名肯定発言などから明らかである。麻生はこの「日本の前途と歴史教育を考える会」あるいはその関係者から、少なくとも6人の閣僚を選んでいる。
河村健夫内閣官房長官
中山成彬国土交通大臣
中川昭一財務大臣
浜田靖一防衛大臣
野田聖子消費者行政推進担当大臣
佐藤勉国家公安委員長
同会の名簿が捜せなかったので、分かっただけをあげた。

麻生首相、集団的自衛権の憲法解釈を変更すべきだと強調  (産経ニュース 9/26)

【ニューヨーク=高木桂一】第63回国連総会に出席するために訪米した麻生太郎首相は25日夜(日本時間26日午前)、国連本部で記者団に対し、保有はしているが行使はできないとする集団的自衛権をめぐる政府の現行憲法の解釈について「基本的に解釈を変えるべきものだと、ずっと同じことを言っている。大事な問題だ」と述べ、行使できるように解釈を変更すべきだとの考えを表明した。


これなども麻生の体質の表れの一端に過ぎない。
”やかましい”を”詳しい”という意味だと強弁した麻生。
解釈変更など得意中の得意、などと軽口をたたくような内容ではないが、それにしてもこの内閣のひどさは歴代内閣の中でも群を抜く。
ある意味安倍・福田よりもお粗末だが、危険性だけは彼等以上だ。





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前代未聞の大型3連発・中山国交相の失言の悪質さ!

2008-09-27 05:51:21 | 自民党
失言にもいろいろあるが、一回で3連発というのは前代未聞・空前絶後だろう。

<中山国交相の発言内容要旨 (asahi.com 9/26)

《成田空港》

 (滑走路の)一車線がずうっと続いて日本とは情けないなあと。「ごね得」というか、戦後教育が悪かったと思うが、公のためにはある程度自分を犠牲にしてでもというのがなくて、自分さえよければという風潮の中で、なかなか空港拡張もできなかったのは大変残念だった。

《単一民族》

 外国人を好まないというか、望まないというか、日本はずいぶん内向きな、「単一民族」といいますか、世界とのあれがないものだから内向きになりがち。まず国を開くというか、日本人が心を開かなければならない。

《日教組》

 ついでに言えば、大分県の教育委員会のていたらくなんて日教組ですよ。日教組の子どもなんて成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低いんだよ。私は(文科相時代に)なぜ全国学力テストを提唱したかと言えば、日教組の強いところは学力が低いのではないかと思ったから。現にそうだよ。調べてごらん。だから学力テストを実施する役目は終わったと思っている。


これは実は失言ではない。
かねての持論を開陳しただけ。
更に言えば、持論といっても思想的なものではなく、体質といったほうがいいものである。
そして批判の対象になっている人たちに対する根強い悪意や嫌悪が、発言の底にある、と感じさせる。
”笑える失言”とは質が違う。

しかしそれにしても、凄まじいと言えば凄まじい発言の連続だ。
どれもすごいが、「私は(文科相時代に)なぜ全国学力テストを提唱したかと言えば、日教組の強いところは学力が低いのではないかと思ったから。現にそうだよ。調べてごらん。だから学力テストを実施する役目は終わったと思っている」というのもすごい。
まさか”全国学力テスト”の目的が、”日教組の強いところは学力が低い”ということを実証するところにあったというのは、日本国中誰一人知らなかったことだろう。
「現にそうだよ。調べてごらん」と言っているからには、本人はしっかり生徒の学力と日教組の強弱との相関関係を確かめているのだろう。

本人は正しいことを言っているのだから謝罪も訂正も必要ないとおもっているが、騒ぎが大きくなったので仕方なく謝罪会見を行った。

「言い過ぎた」「辞任の考えはない」 国交相の謝罪一問一答 (産経ニュース 9/26)

「昨日の発言について、国民のみなさまにご迷惑をおかけしたのを申し訳なく思う。誤解を招く発言なので撤回した。閣僚懇で、各閣僚は誤解をまねく発言は慎むようにという官房長官からの発言があった」

--確認だが撤回したのは成田と日教組、単一民族の発言か

 「言葉足らずというか、言い過ぎた点も含めてだ」


”言葉足らず”と”言い過ぎ”
不思議な語法だ。どっちなんだ!?

成田について……「昨日の発言は撤回した」
単一民族発言について……「昨日の発言は誤解を招くと思い撤回した」
そして大分県教委の発言については……「これについても撤回しているので、これ以上は差し控えさせてもらう」
再び空港問題について質問されて……「誤解を招くということで撤回しました」
そのあとで、

--言葉足らずで誤解を招くことはあるが、あれだけ長く話している。本心なのではないか

 「私人としての発言と公人としての発言は区別しなければならないと認識した」


これはとんでもない発言だ。
謝罪すべきは、私人・中山成彬の考えを公人・国土交通大臣中山成彬として述べた点にあるということを言っている。
私人・中山成彬は、成田の反対運動をしていた人たちを”ごね得”と考えているし、日本は”単一民族国家”であると考えているし、”日教組の強い都道府県は学力が低い”と考えている。

麻生は中山の人となりを熟知しているはずである。
文教族であることに加え、同じ右翼体質の持ち主である。
多分麻生はこの発言に快哉を叫んでいるかも知れない。

麻生本人は海の向こうで解釈改憲をぶち上げているし、まったくひどい内閣ができあがってしまったものだ。




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小泉引退、置きみやげは息子かい!

2008-09-26 08:18:48 | 自民党
小泉よ、お前もか!!
次の選挙には、二男を立てるそうだが、やはり自民党議員は自民党議員。
4代目に跡目を譲るか。
モダンな風貌の下にはどろどろした自民党政治家の血が流れていた。
麻生内閣は世襲議員であふれかえっている。
庶民の閉塞感は強まるばかりだ。

小泉純一郎66歳。
小泉の引退にせめてもの積極的意義を見いだすとすれば、世代交代を早めることがあるかもしれない、という点である。
これで、72歳の福田も選挙に立ちにくくなった。
森喜朗71歳。
津島雄二78歳。
山埼拓71歳。
中山太郎84歳。
海部俊樹77歳。
その他。
投票する側としては、どうしても小泉の引き際と比べてしまうことだろう。
『なんか選挙に出にくくなったなあ』と内心では苦虫をかみつぶしている奴もいるだろう。
高齢者議員がかつてほど多くないのは、たいていの奴らが早々と息子に議席を譲ってきたこともその理由になっているものと思われる。
そんなこんなで、小泉引退が世襲による世代交代をさらに加速させるかもしれない。
これは「負の世代交代」である。

世襲抜きの世代交代を!




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早くもミソ 麻生新内閣

2008-09-25 07:46:32 | 麻生太郎
麻生と言えば、マンガ・失言・お坊ちゃま。
他にはなんにも浮かんでこない。
しかし、その麻生内閣失言第一号は予想に反して麻生ではなかった。

「今、選挙運動で…」と発言=就任会見で佐藤国家公安委員長 (時事ドットコム 9/25)

麻生内閣で初入閣した佐藤勉国家公安委員長(栃木4区)は25日未明、警察庁で就任会見を行った際、事故米の不正転売事件に関連し、「私も今、選挙運動ということで農家などを訪れる」と述べた。会見直後、広報を通じて「『政治活動』の言い間違い」と訂正したが、警察庁を管理する国家公安委員長が公職選挙法で禁じている「事前運動」をしていると受け取れる発言だった。 
(中略)
公選法は、立候補届け出前の選挙運動を事前運動として禁じている。
 佐藤氏は1996年と2000年の衆院選で、運動員が買収や供応などの公選法違反容疑で栃木県警に摘発されている。


国家公安委員長が警察庁で自分の犯罪行為を自供した。
就任会見とはいえ、警察庁でのこと。現職警察官も同席していたはずだ。
「選挙運動」→「政治活動」の言い間違いなんていう見え透いた嘘を真に受ける警察官なんて、まさかいないだろう。
まして前歴のある人物だ。
本人からの一片の訂正ですませるようでは警察への庶民の信頼を損なうことになる。早速本人から、事情聴取を行い、栃木の選挙区での捜査を始めるように!

国家公安委員長と言えば全国警察官の管理・監督にあたる最高責任者。
全閣僚中、最も正義・公正な姿勢が求められるポストである。
そのポストにこんな前歴があり、軽率な発言をする人物を据えた麻生。
しっかりと捜査をするように警察庁を督励するのが、内閣総理大臣の責務だろう。




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政界の粗大ゴミ・森喜朗、日本の粗大ゴミ・自民党

2008-09-24 15:03:46 | 自民党
猿には猿の知恵。
まあ実現すればサプライズには違いないが、この国にとってなんら益するところのない思いつきに過ぎない。

「森喜朗幹事長」構想 「晩節汚したくない」と断る (asahi.com 9/24)

記事によると、麻生は安倍を使って森に幹事長就任を打診していたらしい。幹事長ポストは自派で獲るつもりの森は三番番頭の町村を幹事長にさせるつもりでいたようだ。

その2日後。森氏の電話が鳴った。麻生氏からだった。

 「幹事長になってもらうことを決めています」

 森氏が答えに窮すると、麻生氏はたたみかけるように「こう言ったら悪いですが、選挙が終わるまでですから」と言い添えた。

 今回の麻生政権は「仮免」であり、本格的な自前政権をつくるのは、次の衆院選に勝ってからでいい。麻生氏にはこんな構想があった。

 しかし、返答を1日留保した森氏は、翌21日朝に麻生氏に電話で「幹事長の話は断る。晩節を汚したくない」と正式に断った。そのうえで「町村君じゃダメなのか」と迫ると、麻生氏は「それでは、細田(博之)さんにお願いしたい」と切り返した。


「晩節を汚したくない」という森。
幹事長職が晩節を汚す?
晩節を汚さぬ為に表には出ずに陰の権力者の地位を楽しむことに徹している。
今の衆議院議員という地位はそのためだけに必要らしい。
表での仕事は一切しない、表に出れば晩節を汚す。
自分の晩節は汚さぬが、日本の政治を汚す粗大ゴミ!
こんな男を税金で養う必要があるか!

またまた世襲、4代続けて首相に (NIKKEI NET 9/23)

自民党の麻生太郎総裁が24日に首相に指名されれば、小泉純一郎氏、安倍晋三氏、福田康夫氏、麻生氏と4代続けて2世、3世の世襲議員が政界のトップに就くことになる。


小泉の前が森。
その森の選挙区は出身地能美市を含んだ石川二区。
祖父喜平は根上村村長を28年間務めた。
父茂喜は根上町長9期連続無投票当選という記録の持ち主。
(石川県能美郡根上村のち根上町、現在の能美市)
選挙地盤の相続は立派な世襲だろう。
森喜朗はしっかり祖父・父の地盤を受け継いだ世襲議員である。

さてそこで森を世襲議員内閣に数えると5代続き。
森の前が小渕恵三内閣。
小渕も2世議員。
小渕の前が橋本龍太郎。
橋本龍太郎も2世議員。
なんと橋本内閣から麻生内閣まで7代続きの世襲議院内閣となる。

これはいくらなんでもひどすぎる。
ほんとに日本は民主主義国家と言えるのか?

今度の総選挙で民主党が勝って小沢内閣ができると、小沢も世襲議員。
世襲議員内閣がもう一代続くことになるが、小沢は岩手からは出ないと言っていることもあるし、こっちは許そう。




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理念なき麻生新内閣

2008-09-24 06:10:25 | 麻生太郎
新内閣が発足する前に、すでに国民の間には、諦め・失望のムードが広がっている。
総理大臣になりたい、というだけの男を総理大臣にした結果は、私たちは嫌と言うほど見せられてきたではなかったか。その愚をまたこの国は繰り返してしまった。

民主党との対決を叫ぶだけで、国民生活についての配慮、国の制度設計などの展望はゼロ。せいぜいが緊急の経済対策程度。ささやかすぎる応急処置だ。
身体のあちこちに癌が転移しているのに、顔に出来たオデキに絆創膏を貼っているようなもの。
党役員は完全居抜き。自分の後の幹事長を新しくしただけ。
漏れてくる閣僚人事は麻生との距離と論功行賞、選挙対策を考えただけのもの。

もともと政策など全く持たない男。
かろうじて失言で存在感を示してきたオボッチャマ。

麻生がこの国のためにできることがただ一つある。
多分今日総理大臣に指名され、麻生内閣が誕生、皇居での認証式ということになるのだろう。
皇居から帰ってきたらすぐに総辞職を発表しなさい。
これでほぼ自民党の息の根をとめることができる。
麻生は、一瞬であっても、念願の総理大臣の椅子に座れたんだから満足だろう。
混乱は起きるだろうが、混乱が大きければ大きいほど、立ち直ったときの変化は大きくなる。
戦後の廃墟の中から立ち上がった日本なのだ。
この程度の混乱・後戻りなど屁でもない。

とりあえず、麻生内閣へのご挨拶まで。




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さよなら、福田そして自民党

2008-09-23 05:04:29 | 福田康夫
麻生の勝利で決着のついた自民党総裁選。
福田から自民党総裁の肩書きが取れた。
しかし内閣総理大臣の肩書きはまだ残っている。
その福田内閣総理大臣の肩書きも明日には取れる。
残るのは衆議院議員。
それも衆議院解散日まで。
総選挙後、永田町に戻ってこられないかも知れない。
毎日jpの”首相VS記者団”で福田の会見を読むのももいよいよお終いか。
自民党総裁選の期間中、福田は何度か嫌々ながら会見に応じていた。

まずは9月9日の会見

◇ぶら下がり取材

Q 辞任表明以来、ぶら下がり取材を拒否の理由は?

A 拒否しているわけじゃないでしょ? ねえ。あのー、まあ、直後ですからね、なんで拒否したとかね、いろいろ聞かれますけれどもね。そのことでもって政治の情勢が、影響されてはいけないと、こう思って。ただね、大事なことであれば、柔軟に対応しますと、こういうふうに言っているわけ。これは新聞にも出ているじゃないですか。そういうふうに。やりとりしたってことが。拒否したわけではありません。


という具合に、ぶら下がり会見が再開された。

◇次期政権に期待すること

Q 新しい政権についてどのようなことを期待しますか?

A あとでね。


総裁選についての態度は不明。
まあ面白くはないんだろう。

次は9月10日午後6時5分~

Q 総裁選が告示されました。

A ええ。

Q 5候補それぞれ記者会見しましたが、総理はどのような議論を期待しますか。

A ええとね、よく見てなかったんだけれども、あのー、まあいずれの方も個性的な方ですからね。まあ、大いに活発な議論をして欲しいと思います。もちろん全般にわたってね、内政、外交。内政では経済の問題はもちろん、またあの、あれですね、国民生活にね、関係あるようなことについてもですね、十分な議論をして欲しいと思います。


どうでもいい、というのがありあり。思いつくままに当たり障りのなさそうな言葉をいくつか。
ところが、何故か次の瞬間、態度が変わる。

Q 次の総裁について、総裁の資質として必要なものを一言で言うと。

A 資質? 資質というのはどういう意味ですか?

Q どのような方に総裁になって欲しいか。

A どのような方と言われても、おー、一言で言うのはなかなか難しいね。あのー、まあ、いずれ、ね。この総裁選挙は、あー、実施されて新しい総裁決まる。そうしたらね、その段階で、それぞれが皆さん特色あるからね。そういう人にどういう期待をするか、ということは申し上げられるときが来るかと思います。


”総裁の資質”という言葉に対しては、過剰反応。
”総裁の資質”を問題にされ続けてきた福田にしてみれば無理からぬところか。

麻生勝利が決まった後の会見
9月22日午後5時25分ごろ~

◇麻生新総裁誕生

Q 先ほど、麻生新総裁が誕生しました。その瞬間どのように感じましたか。麻生さんに期待することをお願いします。

A あの、あれですね。地方の票もね、満遍なく集めて、順当な勝利だったと思いますけど、そういう地方のね、その支持を得た期待。これに十分答えていただきたい。そう思ってます。全国の、その期待にこたえる自民党の総裁であって欲しいと思います。

Q 今回の総裁選はあまり盛り上がっていないような声もありますが、総裁選をどのように見ていましたか。

A 盛り上がるか、盛り上がらないかということは、皆さん方が盛り上げてくれるかどうかという問題でもあったんじゃないかと思いますけどね。それはともかくとして、みなさん各地域によって一生懸命自分の考えを述べておられた。自民党もですね、いろいろな考え方があることも分かってもらえたし、また、おのおのの政治家の個性も十分発揮したというように思います。ですから、そういうことを通じて全国の方々に自民党というものを理解していただく、そういう良い機会だったと思います。自民党は日本全体のことを考えていると十分、示してくれた。そういうような期間だったと思います。

Q 総理は今回の総裁選でどなたに投票しましたか。

A 私の考えどおりにしました。

Q どういう理由で選ばれましたか。

A やはり、その人が一番ふさわしいだろうというふうに思って投票しました。


さほど麻生には期待していないようだ。しょせん、他人事だ。
おかしいのは次のやりとり。この男、自分の痛いところに触れられるとすぐにムキになる。

◇次期衆院選への出馬問題

Q 総理は総選挙に出馬する方向で調整しているのですか。

A どういう意味ですか。

Q 出馬するのか。

A 予定はないと言うことを期待しているの。何かそういうニュースありますか。もしそういう情報を流しているメディアがあれば、それはそこに行って聞いてください。

Q 出馬するということでいいですか。

A 出ないといえば、こないだの河野議長も出ないということを発表しましたね。それはニュースですよ。出ないということで、出ないということを言わないということはですね。普通は出るっていうことが前提になっているじゃないんですか。常識で考えて。


どうやら次の衆院選には立候補する積もりのようだ。
安倍といい、福田といい、首相は務まらないが衆議員議員なら務まるらしい。
議員というのはよっぽど楽な仕事と見える。

これで福田の会見は最後かな。
笑ってしまうことも多かったが、腹を立てさせられたことの方がもっと多かった”首相VS記者団”であった。

麻生はどうするのかな。
”記者団”にはなお一層鋭い突っ込みを期待する。




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後期高齢者医療保険を世論が追いつめた

2008-09-22 16:38:41 | 自民党
ついに桝添が転んだ。
これまで政府の最前線で後期高齢者医療保険制度の弁護・擁護に詭弁・強弁を繰り返してきた桝添厚労相が姿勢転換。
制度の廃止を訴える民主党や世論に対して、無責任な態度といって口汚くののしってきた桝添。
それがこの豹変振り。
総辞職を目前にしてのこの態度はいったい何なんだ!

舛添厚労相、高齢者医療制度の見直しを検討 (asahi.com 9/20)

舛添厚生労働相が75歳以上が対象の後期高齢者医療制度(後期医療)について、廃止も含めた見直しを検討していることが19日明らかになった。後期医療は今年4月に制度が創設されたが、年金からの保険料天引きなどに批判が強く、政府・与党が今年6月に改善策を打ち出したばかり。10月15日の天引きや次期総選挙が近づくなか、大胆な見直しで国民の支持をとりつけたい考えだ。

関係者によると、舛添厚労相は自民党の麻生幹事長らと批判の強い後期医療について、改善ができないか検討を進めていたという。


この男、いつも「首相が」とか「首相と」とか、首相との親密さを宣伝してきた。
「麻生と検討を進めていた」?
いつの間にか麻生にすり寄っていた。
まったく変わり身の早い男だ。

自民総裁選:選挙運動終了 争点ぼやけ「総選挙対策」濃く (毎日jp 9/21)

世論へのすり寄りは、最終日の議論にも表れた。21日、NHKや民放テレビで、麻生氏は後期高齢者医療制度について「これだけ国民の反発が出て納得いただけないなら、非を改めるのに長く時間をかけない。抜本的に見直す必要がある。75歳という年齢制限などはつけない」と語った。

 一緒に出演した石原伸晃元政調会長(51)も「抜本的に見直さなければいけない」と同調し、与謝野馨経済財政担当相(70)も「行政責任をどこが持つかに問題がある」と理解を示した。衆院選で野党の攻撃材料を一つでも減らしたい思惑が先行している。


雪崩を打って、制度の見直しを訴える。
いくら選挙対策とはいえ、あんまりあからさますぎるんではないか。
こんなに簡単に態度を変える連中を信用しろといっても信用できるわけないだろう。

しかし、選挙対策とはいえ、走り出していた新制度を、世論がここまで追い込んだことは瞠目に値する。
そして世論形成に大きな力を発揮したのが茨城県医師会であった。
茨城県医師会の投じた一石はずいぶんと大きな波紋を広げた。



茨城県医師会の作ったポスターである。
同医師会は反対表明に終わることなく行動していた。
20万人にのぼる反対署名も集めている。
中央の決定に唯々諾々と従う地方。
こんな図式が崩れようとしている。
自立した個人。自立した地方。
新しい民主主義の一歩を刻む出来事と言ってもいいかもしれない。

しかし、麻生や桝添の見直し発言くらいで気を許してはいけない。
こちらがちょっとでも油断するとすぐにつけ込んでくるのが自民党の政治家と役人どもだ。
この後期高齢者医療保険制度が完全に葬り去られるのを見届けるまでは、我々庶民は安心できない。




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茨城県医師会が変える政治風土

2008-09-20 04:11:54 | 自民党
後期高齢者医療保険制度に対して、もっとも早く反対ののろしをあげたのが、茨城県医師会だった。
地方医師会が日本医師会の意向とは関係なく、自主的な反対行動に出たことに、拍手を送った国民は多かった。
続いて同県医師会はまたまた驚くべき決定をしていた。
今度の総選挙に当たっては民主党候補を応援することを発表したのだ。

茨城県医師連盟、民主推薦を表明 自民有力支持団体が反旗 (産経ニュース 9/18)

これに関しての報道は、概ね後期高齢者医療制度をこの決定の理由として挙げている。
ところがこの産経の記事にはもう一歩先がある。

原中氏(県医師会会長)は「国民生活無視の社会保障制度に対して行動を起こすべきと意見が一致した。天下りや、特別会計の無駄遣いも正す必要がある」と指摘した。

天下り・特別会計の無駄遣いにまで言及しているではないか!
「行動を起こすべきとき」とは、なんとも決然たる姿勢の表れではないか!
まさか一地方医師会からこんな痛快なセリフが聞けるとは思わなかった。

もちろん日本医師会は黙っていない。

日医連盟「与党を推薦」表明 地方を牽制 (asahi.com 9/18)

次期衆院選での対応について、日本医師会の政治団体・日本医師連盟は18日会見し、47都道府県の医師連盟に対して「自民党を中心とした政権与党の候補者を推薦する」との基本方針を示し、「その趣旨に沿った行動をお願いする」と指示したことを明らかにした。

民主党を推薦する方針を17日に決めた下部団体の茨城県医師連盟を牽制(けんせい)した形だ。日医連盟の羽生田俊・常任執行委員は「連盟規約に処分や罰則がなく、茨城県の方針は容認できないが反対もできない」と話した。日医連盟は、茨城県内の選挙区から立候補する自民党公認候補から支援の要請があった場合、県医師連盟とは別に直接支援を決めることもあるという。

 羽生田委員は、自民党側から再来年度予算では社会保障費の2200億円抑制方針を凍結するという麻生太郎幹事長の意向を伝えられたと明らかにし、「医師会の医療政策を最も理解し、政策実現能力を有するのは与党だ」とした。


茨城県医師会をけん制。
もともと自民党べったりの日本医師会。出方は分かっていた。
この日本医師会は日本医師連盟という政治団体を持っている。

特集:07年政治資金収支報告書-中央分 (毎日jp 9/13)
 ◇「抜け道」小分け献金
 ■複数団体経て巨額に

 政治資金規正法の改正で06年から、政党や政党の政治資金団体を除く政治団体の間では、同一団体への献金額が年5000万円以内に制限された。日本歯科医師連盟の裏献金事件を受けた法改正だったが、当初から、献金額を小分けにして複数の政治団体を経由させる「抜け道」が指摘されていた。日本医師連盟などの07年の政治資金収支報告書からは、その具体的手法の一例がうかがえる。

 同連盟は日本医師会の政治団体。07年の収入は15億1306万円で、政党や政治資金団体以外ではトップの集金力だ。自民党の政治資金団体「国民政治協会」への2億円をはじめ、自民党派閥や有力国会議員など政界に潤沢な資金を提供し、社会保障政策に影響力を及ぼしている。

 規制前の05年には、収入17億1536万円のほぼすべてが都道府県の医師連盟からの献金で、東京都医師政治連盟の2億1000万円を筆頭に、9都府県が5000万円以上の額を出していた。

 献金額の上限が5000万円となった07年は、東京都医師政治連盟からは次の三つのルートで日本医師連盟に資金が渡った。

 (1)同連盟への直接の献金132万円。

 (2)組織内候補の西島英利参院議員と武見敬三前参院議員(07年参院選で落選)の後援会に、それぞれ4811万円を献金。二つの後援会が同額を同連盟に献金。

 (3)07年11月に設立された「医療問題懇話会」に4733万円を献金。懇話会は、大阪府医師政治連盟からも4819万円の献金を受けた後、日本医師連盟に5000万円を献金。

 (2)、(3)は献金を迂回(うかい)させた形で、大阪府医師政治連盟は日本医師連盟に直接5000万円の献金もしている。

 小口分散化の手法により、日本医師連盟は法改正前の05年にはやや及ばないものの約15億円を確保している。


複雑すぎて一度や二度読んだぐらいでは金の流れなんて理解できない。
なんとか理解できたのは、
組織内候補の西島英利参院議員と武見敬三前参院議員(07年参院選で落選)という二人の議員(候補)を抱えているということ。
年間15億以上の資金を集め、それを自民党に献金しているいうこと。
ところで武見敬三というのは、昔、医師会の天皇とかけんか太郎といわれた武見太郎の息子だろう?
そんなものを後生大事に担いでいたのか。
亡き殿様に忠義をつくして若様を守っているというところか。

さて茨城県医師会。
日本医師会・日本医師連盟という中央組織の金の使い方に注文をつけることが出来るか?
自民党一辺倒の医師会の意識改革ができるか?
保守の砦と思われていた医師会の内部からさえ、こんな動きが出てくるようになった。世の中少しずつでも動いている、と感じさせる出来事である。

郵便局とお医者さんは自民党の味方、と思いこんできた自民党。
郵便局がはなれ、こんどはお医者さんまで。

同県医師会のような自律的な活動が他県にも広がれば、自民党と業界とが持ちつ持たれつでやってきたこの国の政治も変質していかざるを得ないだろう。



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農水大臣は首相の兼任が筋 太田辞任

2008-09-19 15:11:18 | 福田康夫
じたばた騒いだあげくに、”はい、サヨナラ”かい!
後任は町村官房長官に兼任させるとか。
今一番暇なのは、福田だろう。
太田の任命責任もある。
お前が責任をとれ!
農水大臣は首相兼任が当然の責任の取り方。
”自信がない”と言うかもかも知れないが、いい加減な人事を行った罰だ。
せめて最後ぐらいシャキッとしろ。

しかし、太田という男もただ騒いだだけの大臣だったな。
就任後わずか50日足らず。

「消費者がやかましい」発言。
事務所費問題
そして汚染米問題では「じたばたしない」発言。

まったく何のために大臣になったのやら!




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憲法まで金で買う経団連 …… 経団連の献金と自民党

2008-09-19 08:20:40 | 自民党
経団連が10年間中止していた政治献金の斡旋を再開したのが5年前。
献金再開の名目が立たず、苦し紛れにひねり出したのが政策評価というインチキ手段。
評価の対象は自民党と民主党であるが、民主党を対象に入れたのは、客観性、公平性を装うための隠れ蓑。
いざというときの保険の意味合いもあろう。
毎年自民党には20億円をこえる献金をしているが、民主党には5~8千万円。
ほぼ30:1の割合である。
献金再開時の経団連会長はトヨタ出身の奥田碩、現在はキャノン出身の御手洗富士夫、いずれも日本を代表する輸出企業である。

経団連が献金を再開したのには、政治に対する発言力の低下に対するあせりがあったようだ。
しかし、もともと法人は参政権を持たない。
参政権はあくまで個人の権利である。
言い古されたことだが、企業が企業の利益のために献金すれば、贈賄であるし、そうでなければ、株主への背任行為になる。
政治献金を社会活動の一環というのは、詭弁であろう。
企業がその活動のために政治に要求するところがあれば、要求するのは当然だ。しかし、そのために金を出す、というのは筋違いであろう。
金を出さなければ言うことを聞いてもらえない、というのであれば……一般庶民は皆そうなのだが……広報活動や啓蒙活動などに金を使うべきだろう。

その政策評価の結果が発表された。
もともと、自民党への献金が目的の政策評価である。
はじめから結果は分かり切っている。

政策評価、自民を上げ民主は下げる 経団連発表 (asahi.com 9/17)

日本経団連は17日、自民党と民主党の政策に対する評価を発表した。前回より自民への評価を高めた一方、民主への評価を下げ、両党への評価の差が広がった。民主が政策より政局重視の国会論議を行ったことが理由としている。


安倍・福田の政権投げだしは完全無視。
民主が政策より政局重視の国会論議を行った?
政局にしたのは、自民党の安倍や福田の政権投げだしだ。
民主党にしてみれば、自民党に強行採決や衆院再議決を連発されれば、政権交代しか、政策実現の方策がないということになる。当然至極の活動だろう。

政策評価の中に、次の一項がある。

10 新憲法の制定に向けた環境整備と戦略的な外交・安全保障政策の推進

経団連が自民党に金を出す理由の一つに憲法改正があったとは!
経団連の与えた評価は自民党がABB、民主党がCD-。
こうなると、社会的活動の一環などと言うことは到底できない。
政治活動そのものである。
憲法まで金で買おうというのか!

9月17日、御手洗会長の講演があった。
ここに経団連のもう一つのねらいが明瞭に表れている。

「日本経済の現状と課題」
共同通信社「きさらぎ会」における御手洗会長講演
日時 : 2008年9月17日(水) 11時30分~12時30分
場所 : グランドプリンスホテル赤坂
コンベンションセンター「五色」1階 赤瑛の間

(一部抜粋)
冒頭、申しあげました通り、国内企業のみならず、海外からの投資を惹きつけるような魅力ある制度基盤を整備することが重要であります。このような観点から、今、世界各国では法人実効税率の引下げ競争が繰り広げられています。先進国で、実効税率が40%に取り残されているのは、昨年までは日本とアメリカとドイツでしたが、今年ついにドイツも税率引下げを断行し、30%となっております。その結果、EUの平均では28%となっておりまして、わが国でも税制抜本改革において10%程度の引下げを実現していくことが必要と思います。

欧州諸国が消費課税に軸足を置く税体系を目指しているのには、いくつかの理由が考えられます。
まず、消費税は、所得課税に比べて経済活動への影響が中立的であり、景気変動によって税収が大きく増減することが少なく、安定的という特徴があります。また、国民全体が広く薄く負担することから、社会保障制度といった、国のセーフティーネットなどを支えるのに、ふさわしい税目といえます。さらに、日本の将来の成長はグローバル化とともにあるわけですが、消費税は日本の利益の源泉である輸出製品に対しては、基本的にはかかりませんので、国際的なコスト競争で不利になることもありません。
ちなみに、OECD諸国で消費税率が一桁に留まっているのは、日本以外にはカナダとスイスだけであります。欧州ではECの指令で標準的な税率が15%と示されておりまして、英・独・仏では、約20%の税率となっています。
OECDが本年4月に発表した対日報告書におきましても、「日本は、消費税率を引き上げて政府の必要な歳入を確保するよう包括的な税制改革を実施すべき」と明記されております。


法人税の引き下げと消費税増税を主張している。
法人税の引き下げははもちろん企業の利益に直結する。
消費税増税は、商品価格に転嫁できる企業にとってはほとんど痛くない。
まして輸出品には消費税がかからない。輸出企業にとっては痛くもかゆくもない。
痛むのは庶民の暮らしだけ。
国際競争力の向上のために、法人税減税を主張するのは分かるが、その代わりに消費税を上げろというのは滅茶苦茶であろう。
こうなると経団連というのは、一般庶民の敵ではないか。
”そんなことははじめから分かっている”という向きも多かろうが、そう言わずに、あらためて”金で政治を買う”経団連や企業の在り方を問い直そうではありませんか!




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自民党各議員へ一言

2008-09-18 08:27:37 | 自民党
河野洋平衆議院議長殿
河野洋平衆院議長、政界引退へ (asahi.com 9/17)

息子も連れて行ってくれ!

自民・臼井元法相引退へ 後継は県議の長男か (asahi.com 9/11)
こいつもか!
置きみやげなどいらん!
これからこんなやつが続々でてくるんだろう。

族議員殿
(甘利明・前経済産業相や額賀福志郎・前財務相などが石油業界に顔が利くらしい。商工族というのか?)

石油業界、自民議員に1100万円提供 パーティ券購入 (asahi.com 9/13)

ガソリン税の暫定税率の期限切れや原油高のもとで過当競争などに苦しむ業界は国会議員への陳情を繰り返したが、パーティー券は陳情と前後して議員側から一方的に送られてきたという。

油政連の07年分の政治資金収支報告書によると、陳情を強化した11月には「交際費」として、決起集会に参加した議員5人のほか甘利前経産相や佐藤剛男・党独禁法調査会事務局長らに計15件、総額186万円を支出。自民党の政治資金団体「国民政治協会」にも100万円を寄付した。

 油政連によると、パーティー券は議員側から一方的に送られてくるケースが多かったという。副島忠良理事は「政治活動のあり方として疑問視する組合員もいるが、中小零細企業が訴える相手は政治団体しかない」と話す。これに対し、毎年、交際費の支出先となっている議員の事務所は「1枚でも多く買ってもらうようにお願いするのがパーティー券の売り方だ」と言っている。


人の弱みにつけ込んでの金集めはよくない!
こいつらに弱みを見せると徹底的にむしり取られるようだ。

ここのところ大分原油相場が下がってきている。
相場があがっていたときはガソリンの値上げは早かったが、下がった割にはなかなか安くならないぞ。
金を絞り取ることばかり考えないで、しっかりガソリン価格を下げるように指導しろ!
金を払えばなんとかしてやろう、という政治家と、金を払ってなんとかして貰おうという業界。
どっちもどっちと言えなくもないが……。

石油の次はたばこ。
どうしてもたばこを1000円にしたいようだ。
いつの間にか厚生労働省も一枚かんでいた。
金の匂いを嗅ぎつけたんだろう。

「たばこと健康を考える議員連盟」中川秀直元幹事長殿
桝添厚生労働大臣殿

たばこ値上げ:1000円なら10年で9兆円の税収増 (毎日jp 9/17)

たばこが1箱1000円になった場合、税収は今後10年で約9兆円の増加が見込めるとの試算を、厚生労働省の研究班(主任研究者・高橋裕子奈良女子大教授)が17日公表した。たばこ値上げと税収を巡っては、禁煙する人も増えるため増収につながらないとの意見もあるが、研究班は「多くの喫煙者はやめたくてもやめられず、値上げすればするだけ税収アップになる」と予測している。

「やめたくてもやめられず、値上げすればするだけ税収アップになる」だと。

1000円になったらやめてやる!
しかしいままでたばこをやめようとしてもやめられなかったのが愛煙家。
舐められても仕方がないか。




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どんどんできあがる麻生内閣

2008-09-17 11:57:09 | 自民党
麻生内閣、できあがる前に飽きられそうだ。
総裁選につきあってくれている4人に閣僚・党役員の座を早々と約束している麻生。
続いて伊吹にも一つあげた。

桃太郎さん、桃太郎さん、……一つ私にくださいな。
あげましょう、あげましょう、ついてくるならあげましょう……。

総裁選出確実な麻生幹事長、伊吹財務相を再任で調整

 自民党総裁選で選出が確実な麻生太郎幹事長は、次期首相に就任した場合、伊吹財務相を再任する方向で調整している。麻生氏周辺が14日、明らかにした。

 所得税・住民税の一定額を減税する定額減税を柱とする8月末の総合経済対策を「麻生政権」でも継承する姿勢をアピールする狙いからだ。伊吹氏が会長を務める伊吹派がいち早く麻生氏支持を決めたことも考慮しているとみられる。

 公明党出身の斉藤環境相も、同党が再任を求める方針で、麻生氏は同党の意向を尊重する考えだ。

(2008年9月15日03時17分 読売新聞)


気前よく、公明党にも一つ。
あといくつ残ってるのかな?

5人組の次に伊吹か!
まあどんどん決めていってくれ。
総裁選の投票日までにはすっかりできあがっているか。
かえって国民にも分かりやすくていい。

挙党態勢と言えば聞こえはいいが、政策抜きの総裁選。
みんなでワイワイガヤガヤやっているうちに、自分の意見も他人の意見も区別がつかなくなっている。
衆院選に向けての選挙運動ゆえか、甘いキャッチフレーズを並べ立てる候補者達。

リーマンブラザース破綻の余波で、さすがに与謝野だけはバスから降りようかどうしようかと思案投げ首。

与謝野氏 総裁選岡山演説会を欠席 リーマン対応を優先 (産経ニュース 9/16)

自民党総裁選に立候補している与謝野馨経済財政担当相は16日、岡山市で17日午後に予定する5候補の街頭演説会を欠席することを決めた。同日夕の政府経済財政諮問会議で、米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)問題について協議することになったため。午前中の島根県出雲市での演説会には参加する。18日以降の対応については今後の状況を見極めて判断する。


なかなかスパッとバスから降りられないようだ。
情けない!

総選挙のあとの内閣は絶対に麻生には作らせたくない。




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