政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

”一億総中流国家”はどこへ?

2008-12-31 17:47:03 | 政治
まさか麻生で年越しとは、想像もしていなかった。

1990年頃からバブル経済が崩壊し、それまでの”一億総中流”意識に変化が現れだした。
気がつけば、”格差社会”、”ワーキング・プア”などという言葉に取り囲まれた社会になっている。
”一億総中流”とはやや自嘲的、揶揄的な響きを持った言葉であった。
しかし、今となっては何とも懐かしい言葉ではある。

ホームレス支援施設の利用急増、ネットカフェ難民ら入所 (YOMIURI ONLINE 12/31)
 「派遣切り」など非正規労働者に厳しい年の瀬となっている中、就労を希望するホームレスに無料で宿泊場所や食事を提供するホームレス自立支援センターの利用が急増している。


麻生は「バブル崩壊とそれに続く金融危機を克服した日本の経験を世界に伝えたい」というようなことを繰り返し言っている。
しかし、危機を乗り越えたはずの日本の姿がこれか。
これまで”難民”なんていう言葉は、国内では大きな自然災害の時だけ使われる言葉かと思っていたが……。

トヨタ・キャノン・ホンダ等々超一流企業が利益維持・競争力維持のために大量首切りを行っている。これらの会社は現在の雇用を維持していても企業の存続が危うくなるというような恐れは全くないというのに。

もともと人件費を安く抑えたい企業の要望に政治が応えて今の流れができあがってしまった。
政治は、民間の職業斡旋を禁止していた職業安定法を変え、あるいは関連する法律を作ったりいじったりして、口入れ屋による賃金ピンハネを認めその範囲を広げてきた。おかげて企業は、安くてしかもいつでも首を切れる便利至極な労働力に頼るようになってきた。
テレビで竹中平蔵が、このような形態は多様な働き方に対する需要に応えたものと言っていた。
しかし、一握りの需要に応えるために社会のシステムをここまで変えてしまっては本末転倒であろう。
悪乗りした企業は、非正規社員を増やすことばかり考えてきた。
求人誌をみれば、非正規社員の募集がほとんどではないか。
多様な働き方どころではない。非正規雇用しか選べないという状況になってしまっているのだ!

自民党からは非正規労働者の失業についてはせいぜいが一時的な住居の確保程度の対策しか出てきていない。この非正規雇用という形態の大幅な規制とか改革とか言う声はまるででてこない。
これを放っておいてはいずれまた同じような問題が繰り返し持ち上がる。
だが財界に×××マを握られている自民党には改革の意志も能力もない。

株式会社麻生は九州最大と言われるピンハネ会社”アソウ・ヒューマニーセンターグループ”を持っている。これではなにもできなくて当たり前だ。

「発言に問題があったなあ」=麻生首相、閣僚と忘年会  (時事コム 12/25)
麻生太郎首相は25日夜、首相公邸で閣僚との忘年会を行った。首相は「皆さんのおかげで政策が順調にできた。世界同時不況から抜け出し、経済の回復を果たす最初の国になる。来年もみんなで頑張ろう」と決意を示した。
 首相は支持率が急落したこの1カ月を振り返り、「わたしの発言でご迷惑をお掛けした。若干、発言に問題があったなあ」と照れながら陳謝。自ら閣僚の席を回って酒をつぎ、政権発足から3カ月間の労をねぎらった。(2008/12/25-22:53)


この脳天気さには言葉もない。

今年後半、「よく戦ったかな?という感じ」 12月26日夜 (毎日jp)
おかげさんで予算も我々の考えているところ、それなりのものが出来上がったと思いますし、ずいぶんいろいろ反対もありましたし、いろいろ言われもしましたけれども、最終的に、地方が大事だということで地方の交付税1兆円というものはきちんと対応が出来ましたし、また、いわゆる社会保障とか、年金とか、例の2分の1の話も予定通り、一応の道筋が出来ましたし、また、消費税含めて2011年までに税制の抜本改革やります、景気を向上させてというところも、そういったところが一応、できた形になりましたんで、これ、今年後半の部分から言ったら、そうですね、よく戦ったかな?という感じ、よく戦ったという感想でしょうか


 9月末に総理大臣になってから、麻生は解散を要求する国民の声と戦い、数多くの失言にたいする批判と戦い、ホテル通いへの非難を無視し、漢字の読み間違いにたいする嘲笑にも耐えてきた。
そう、国民と戦い続けた3ヶ月であった。
そして麻生はまだまだ国民との戦いを続けていく意欲十分と見える。



麻生の3ヶ月がよくまとめられています。
クローズアップ2008:麻生政権、迷走3カ月 満身創痍で年越し




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麻生に対して国民は打つ手無し

2008-12-27 13:23:19 | 麻生太郎
安倍にしろ福田にしろ政権運営の行き詰まりを感じて自ら退陣した。
麻生の始末にならないところは行き詰まりを感じ取る能力もないところだ。
誰が見ても麻生政権の命脈は尽きている。が、麻生一人がそれを分からないでいる。
今の麻生政権は安倍や福田が投げ出したときよりもひどいことになっているというのに……。
この先麻生にできることはなにもない。
問題はそれを麻生に教えてやれる奴がいないという点にある。
ここまで麻生の支持率が落ちれば選挙などいつやっても同じことだ。
それならこの際すべてを麻生に押しつけて、自分らの都合のいい政策だけは決めてしまおう、ということでみんなが勝手に動いている。
麻生にはそれさえどうでもいいことのようだ。

麻生首相:記者会見全文 (毎日jp 12/24)



こちらのパネルをご覧ください。10月に第1次補正予算を成立させました。続いて先日、第2次の補正予算を具体化させております。そして今日、09年度の予算を編成しました。これら三つを切れ目なく、いわば3段ロケットとして進めてまいります。


一次補正そのものは福田政権で作られたもの。それを通したのは麻生政権ではあるが、それではこの状況を乗り切るには足りないと、10月末に二次補正を含む対策を鳴り物入りで宣言したのは麻生自身である。
『迅速に、スピード感をもって』と言いながら二ヶ月を無為に過ごしてきた。
そしてまだ成立の目処もついていない。
『切れ目なく』?
笑わせる!
これを切れ目という以外に何というのだ?

一次補正の成立は10月16日。
その二週間後麻生は追加経済対策を発表したが、結局国会提出は来年回し。
『切れ目なしの三段ロケット』?
馬鹿言っちゃいけない。

2枚目のパネルをご覧ください。まず雇用です。雇い止めになった派遣労働者のために住居を確保します。特に雇用促進住宅での受け入れは既に実施し始めておりまして、1000戸程度の入居者が既に決定をいたしております。

直近の見込みでは年度末までに8万人以上の非正規労働者が失職するという。
1000人の住居確保で威張っている場合ではない。

また4000億円の基金を作り、新たな雇用を生み出します。例えば高齢者の介護補助、配食サービスなど未来に向けた事業につなげていきたいと思います。

『新たな雇用を生み出す』というが具体的な目標も方策もない、というよりそんなことは考えてもいなかった。ただやっているというポーズだけなのだ。次の問答でも明らかだ。

「わぁー、これは景気の落ち方が激しいな」12月22日午後6時16分~ (毎日jp 12/22))
◇雇用対策
Q:今、この中で非正規雇用者の話がありましたが、次、ちょっと雇用問題についての質問なんですが、アメリカのオバマ次期大統領が就任後2年間で300万人の雇用創出を目指すとされています、言っておられます。それで今回政府が示した一連の経済対策、雇用対策でどれぐらいの規模の…。
A:ああ、計数
Q:はい。
A:計数は、まだ、そこまであの計算が出来ていないと思います。今から計算させます。させてます。
Q:あ、そうですか。じゃあ、たとえば今、3万人の非正規雇用者が職を失うかもしれないという中で、その中でどのくらいがカバーとか、そういう話には。
A:ああ、そこの数字の、数字の詰めは出来てません。これは企業の対応が違いますから、そこんところは読めません。企業、企業あたりの対応が違ってきますから、そこのところでどういった対応が出てくるか、それは各企業というところの対応、というとこ、ちょっと読めませんので分かりません。
Q:計数は、じゃあ出ますか?
A:計数は、今とりまとめている。政府がやる雇用として出来るという部分に関しては、今、計数、まあしばらくかかるでしょうけれどもね。


これは前々日のぶら下がり会見でのやりとり。
数値目標無しの単なるポーズ、選挙向けの格好付け。
記者に突っ込まれて、これから考えるというお粗末さ。
3万の失業者数見込みが8万になっているというのに!

定額給付金。1人あたり1万2000円をお渡しいたします。子供や高齢者のところには2万円。子供2人の4人家族で6万4000円であります。ぜひ使ってください。そして、少しでも家計にゆとりが出ればと思っております。

このお金を貰う人間は矜恃をもたない、さもしい人間と言っていた麻生。
『ぜひ使ってください』
くれるというなら貰うが、素直には喜べない。

一部には「選挙だ」「連立だ」「政界再編だ」といった議論があるのはよく承知しております。しかし、今は100年に一度と言われる経済危機のまっただ中であります。そんなことを言っている場合ではありませんし、また、あり得ないと存じます。私は国民生活の防衛のためなら何でもやる、やり抜く覚悟であります。どんな批判も恐れず、先頭に立ってこの危機に立ち向かいたいと決意を新たにしております。ぜひ国民の皆さんのご鞭撻(べんたつ)、ご叱正(しっせい)、ご理解をお願いを申し上げます。私の方からは以上です。


『どんな批判も恐れず、』
これは困った。
何を言っても『麻生は聞く耳持たず』と宣言している。
誰がなんと言っても『何でもやる、やり抜く覚悟であります』と言われたら、国民はどうしたらいいのだ。
なんにもしなくていいから早くやめてくれ。

質疑応答に移って

首相 定額給付金の分離ですか。今その考えはありません。我々はベストの案だと思って作り上げていますし、それだけはずしてというような、話し合いとかいうようなものをするつもりはありません。

『我々はベストの案だと思って作り上げています』
これではどうにもならない。
『どんな批判も恐れない』麻生には何を言っても無駄なことだ。
誰も麻生を止められない。

記者 消費税の引き上げは「経済状況を踏まえて」ということだが、「経済回復」が前提と考えていいのか。

 首相 経済のものすごく難しい数字の話になると、とてもじゃないけど、これは経済部の話になるのかもしれませんが、基本的には経済というのが回復しきった次には景気が後退しますので、どこをもって景気回復といわれるのは経済学でいろいろ意見が分かれるのはご存じの通りです。


景気回復を消費税上げの前提とするという話だったが、これではいつでもできそうだ。
『どこをもって景気回復といわれるのは経済学でいろいろ意見が分かれる』?
結局は景気回復という前提は解釈次第でどうにでもなる。

首相 減税法案というものを我々はいろいろな形でお示しした通りですが、減税法案というものを我々は通すために3分の2の我々の手法を使わせていただくということに関して、国民からそんな反発出るでしょうか。

野党の雇用対策法案の強行採決を非難していた自民党がこんなことは言えた立場ではないだろう。
『3分の2』を”我々の手法”と言いながらたった一度の野党の強行採決に文句を言うか!
強行採決は自民党が散々とってきたやり方ではないか。

麻生の強気の開き直りばかりが目立つ記者会見である。

誰か馬鹿をおだてた奴がいるのではないか。
そいつの罪は重い。





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麻生・ストーンと落ちたのは?

2008-12-24 16:19:05 | 麻生太郎
この見出しではつい突っ込みを入れたくなるのも無理はなかろう。
多分多くの人もやってるだろうから控えようとは思うもののそれでも一言。
”ストーンと落ちてるのはちがうだろう!”
と、書きながらつい笑ってしまう。
ストーンと落ちたのは内閣支持率。

景気「ストーンと落ちている感じ」 首相就任3カ月で (asahi.com 12/23)

麻生のぶら下がり取材につけられた各紙の見出し。
比べてみると面白い。
asahi のこの見出し、『ストーン』というのがいい。
この見出しが一番笑えたが、他のも挙げてみる。

「まだ3カ月?」首相が感想 (産経ニュース 12/22)

これもなかなかのもの。
『まだ3カ月』と『まだ』を入れたところがミソ。
『まだ』ではないだろう、『もう』だろうと、言いたくなる。
産経でさえこれだけの皮肉を盛っている。

「わぁー、これは景気の落ち方が激しいな」12月22日午後6時16分~ (毎日jp 12/22))

同じ会見の見出しでも微妙な違いがある。
毎日の見出しが最もおとなしい。
それでも『わぁー』という麻生のいかにも他人事のような嘆声を入れている。

会見の内容を毎日jpでみてみよう。
ちょっと長いが全文をあげさせてもらう。
お粗末、突っ込みどころ満載。


◇重点化枠

Q:総理よろしくお願いします。

A:はい。

Q:来年度予算の。

A:来年度予算、はい。

Q:重点課題推進枠について。

A:はい。

Q:生活防衛や地方の底力など5つの項目について配分を指示されました。医師不足などについても手厚い配分を指示されたとのことですが、まず一つ、手応え。それと…。

A:手応え?

Q:はい。あと判断に至ったこの理由、これをお聞かせいただけますでしょうか。

A:生活防衛っていうところと、地方の底力。これが一番の重点化枠として、最初から言っていましたんで、その分に関して、さらに出来るところがあるのではないか。というところで、主にその2点に集中して配分するように指示をしたということだと思いますけれども。

 今言われた話で、地方の生活で、たとえば今の医師不足の話とか非正規雇用の話っていうのは、そこんところに入ってくるんだと思いますが、やっぱり今一番身近な話になっていると思いますけれどもね。地方の底力のところでは食料の自給率の話のとこに関しては、いわゆる農林水産省、これちょっと説明するとすごく長くなりますんで、そういったところ。基本的には、うん、地域の活性化、いわゆる地方の底力、それと生活防衛、この2つを基本的に主力においたということ、うん、あの3300の内容の基本はそれです。

◇雇用対策

Q:今、この中で非正規雇用者の話がありましたが、次、ちょっと雇用問題についての質問なんですが、アメリカのオバマ次期大統領が就任後2年間で300万人の雇用創出を目指すとされています、言っておられます。それで今回政府が示した一連の経済対策、雇用対策でどれぐらいの規模の…。

A:ああ、計数

Q:はい。

A:計数は、まだ、そこまであの計算が出来ていないと思います。今から計算させます。させてます。

Q:あ、そうですか。じゃあ、たとえば今、3万人の非正規雇用者が職を失うかもしれないという中で、その中でどのくらいがカバーとか、そういう話には。

A:ああ、そこの数字の、数字の詰めは出来てません。これは企業の対応が違いますから、そこんところは読めません。企業、企業あたりの対応が違ってきますから、そこのところでどういった対応が出てくるか、それは各企業というところの対応、というとこ、ちょっと読めませんので分かりません。

Q:計数は、じゃあ出ますか?

A:計数は、今とりまとめている。政府がやる雇用として出来るという部分に関しては、今、計数、まあしばらくかかるでしょうけれどもね。

『今から計算させます。させてます』
どっちなんだ!
記者に思いがけないところを突かれてオタオしている。
要するに予算だけは決めたが、目標無し、手順無し、効果分からず。
『まあしばらくかかるでしょうけどもね』
よく恥ずかしくもなく言えるものだ。
この記者も『計数』をしつこく繰り返したのはお見事。
おかげで首相特別枠というもののいい加減さが浮き彫りになってしまった。



Q:テレビ朝日が行った世論調査で、麻生内閣が雇用対策にしっかり取り組んでいると思うかという質問に「思う」と答えた人が11・5%、「思わない」と答えた人が75%だったんですが、これについてどう思いますか。

A:ああ、それはまだ今、始まったばっかりですから、まだそこらのところは、ところまで至ってなくて当然だと思います。従って今、党としても政府としてもそういった雇用対策をいろいろやっているんだという話を今から丁寧に説明していく、今からの話だと思います。

『まだ今始まったばっかりですから』
『今から丁寧に説明していく』
必要なのは、説明ではない、実行である。
毎日あっちで2000人、こっちで1000人と首を切られている。
政府のやっていることは50人、100人程度の住宅確保。あるいは一時的な生活費の支給。雇用創出策はゼロ。
マスコミはたとえば大分市で2、30人の失業者を1カ月臨時に雇用するというような動きを大々的に報道している。政府にかわって地方の努力を取り上げるのは決して悪いことではないが、それが政府の無策から目をそらすガス抜きになっている。各地で支援の動きがあるが、失業者数に比べて救われる人の数は微々たるものだ。


◇訪韓予定

Q:総理、ちょっとすみません、ちょっと変わりますが、先日の日中韓で。

A:はい?

Q:先日の日中韓で。

A:日中韓、はい。

Q:李明博大統領から訪韓の要請を受けていると思いますが、年明けに訪韓されるように検討されているところはありますでしょうか。

A:あのー、えーっと、先月かいな、ああ今月か、直接、訪韓の要請がありました。「検討させていただきます」とお答えしておりますので、検討中としか今の段階では答えようがありません。

◇政権発足3カ月

Q:総理、24日で政権発足3カ月を迎えますが、この間…。

A:そうかね? ふうん。はい、それで?

Q:当初の予測と違った部分もおありだと思うのですが、この3カ月を振り返ってどのようなご感想をお持ちでらっしゃいますでしょうか。

A:そうですねぇ。感想。ほー。まだ3カ月かよっちゅう感じですね。もうちょっとたったような気がするような、時間がたったような気がする。予定より何か、いろいろなものがずいぶんたくさん起きましたし、景気等々、アメリカなんかの場合の落下、それから日本の、んー、企業業績の悪化はたぶん過去に例を見ないくらい起きていると思いますよ。普通だったら、まあ、こういう具合に落ちる、景気だったらこう。それがこう、ストーンと落ちているっていう感じ、がしますけれどもね。多分、経営者やってらー、同じような感想を持たれていると、私はそう思いますけれども。

(秘書官:「はい!」)

A:これは予想以上に早かった、そこが一番我々としては、「わぁー、これは景気の落ち方が激しいな」っていうのは、正直、私の中では一番しんどいところかな。

(秘書官:「はい、終わります」)


『ほーまだ3ヶ月かよっちゅう感じ』
こんなセリフを聞かされると身体の力が抜けていく。

ところで株式会社麻生はグループ内に人材派遣会社を持っている。
過去に二重派遣やピンハネで問題にもなっている。
派遣業界では九州一の規模だそうだ。
麻生に派遣切りの規制や抑制などまったくやる気がないのも当然だ。
先日麻生鉱業において戦争捕虜を強制労働に就かせていたことが明らかになった。
麻生はすっかりとぼけているようだが、どうやら麻生一族は人間を食い物にして金を貯めてきた吸血鬼一族といえようか。

こんな奴に3300億円も預けてどうしようというのか。
ただ麻生の顔を立てるだけの目的にすぎない。
お小遣いは3300円で十分だ。





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国民の大迷惑・麻生長期政権?

2008-12-22 16:20:43 | 麻生太郎
もしかすると麻生は長期政権を本気で目論んでいるのか?
あれほど3年後の消費税引き上げにこだわるところを見ると、どうやら自分の手で消費税を上げよう、と思っているのではないかとつい考えてしまう。
3年後なんて気の遠くなるような先のことにここまでこだわるのは、自分の置かれた状況を考えればどうみても尋常じゃない。
自民党の連中は目先の総選挙をどう乗り切るかでホントは消費税どころではない。
それどころか口にしたくもない言葉であろう。
麻生につきあっている暇などないのだが、なにせご本人があの通りではどうにもならない。

衝撃の低支持率にもめげる気配はない。これで3年後がどうのなどとは常人では思いもよらないが、この男の頭は特別仕立て。
森内閣の7パーセントまでには、まだまだ余裕があるというところか。

働き盛りの7割、内閣支持せず=雇用悪化が影響か-時事世論調査 (時事ドットコム 12/20)
景気後退を受けて雇用情勢が急速に悪化する中、経済動向に敏感な働き盛りの40、50歳代の7割前後が麻生内閣を支持していないことが、時事通信社の12月世論調査で明らかになった。
 麻生内閣の支持率は、全体では発足以来最低の16.7%で、不支持は64.7%。年代別に見ると、すべての世代で不支持が5割を超え、最も高い50歳代は73.7%で前月比34.7ポイント増。次いで40歳代が69.4%で同29.1ポイント増となった。以下、60歳代67.5%(同29.7ポイント増)、30歳代65.9%(同34.6ポイント増)などと続く。40歳代は支持率でも12.5%で最低を記録。50歳代の12.7%がこれに次いだ。(2008/12/20-14:53)


「新聞?新聞は嘘を書くから読まない」と今日も漫画を読んで笑っているか。

首相、年末年始に公邸に引っ越す?「検討中」と素っ気なく (YOMIURI ONLINE 12/20)
 麻生首相が来年1月5日の通常国会開会前に、首相官邸に隣接する公邸に引っ越す見通しとなった。

 就任直後には「公邸入りは衆院選が終わってから」と公言していたため、この時期の公邸入りには「衆院解散は当面ないというサインだ」という受け止め方もある。

 首相は現在、都内の私邸から車で約20分かけて官邸に通っている。警備や危機管理上の問題に加え、帰宅途中のバー通いが批判を浴びたことで、周囲は公邸入りを勧めてきた。


やはり長期政権に自信が出てきたのか。
公邸には漫画がないから、と公邸住まいを嫌がっていたが(この部分は推測)、周囲が密かに漫画コーナーを設けたのかも。

麻生は1973年に32歳で社長となり、新規事業にもいろいろ手を出し、高田馬場にファーストフード店を開店するが、わずか2年で撤退。自動販売機会社も失敗、ダイヤモンド採掘会社も失敗。その他、麻生太郎が手がけた会社で現在も存続しているものは皆無である。

1979年に社長を弟と替わり、自分は政界入り。
実は麻生の父親が、「太郎に任せておいては、会社がみんな潰されちゃう」と弟と替わらせたのだという。
政治は父親が太郎に預けたおもちゃなのだ。

”麻生は経済通”というメッキも大分はげてきているが、本人はまるで自覚がない。まだ通用していると思っている。
麻生の父親のように、麻生の首をスパッと切ってくれる人間がればいいんだが……、そうでないと、太郎はいつまでも総理大臣を続けてしまう。
まったく迷惑な話である。





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麻生の日本語力を検証する

2008-12-20 15:49:52 | 麻生太郎
麻生の日本語がおかしい。
漢字はもちろんだが……。

まず一つ目につくのが、特定の語句の意味のない繰り返し使用である。
麻生が特に多用する語句を挙げてみる。

なんとなく

ハローワークに求職にきていた青年をつかまえて説教たれていた。


なんとなく、こうかっこいい方は給料がなんとなく安くて、なんか力仕事、なんとなくしんどい仕事のほうが実入りはでかい”

こんな説教、誰がまともに聞く気になるか?
まったく説得力無し。

基本的に

内閣支持率急落、「非常に厳しい数字」 12月8日午後6時56分~

Q:先ほどの役員会で総理が、支持率低下について「すべて私の責任である」とおっしゃったとうかがっていますが、どこに原因があったと。

A:今、答えは申し上げたと思いますが。

Q:それがすべて総理の責任だったと思われるところですか。

A:そういうもんだと、基本的には支持率というものは、まあ特定の方がどっか、何かあれば別ですけれども、基本的に今、特にそういった閣僚がといったような話はありませんから基本的にそう考えることが順当だと思っていますけれども。


きちんと

A:政局より政策というのに、まったく変わりはありません。きちんとしてこの予算案を仕上げていくというのが政策だと思っていますから、ずーっと同じことしか申し上げていないと思います。あのー、与党内でいろんなご意見があるというのは、あの、いろいろ、何? 聞かされることはありますけれども、きちんとそういったご意見もあるということも踏まえて対応して行くもんだと思っています。

いわゆる

これも麻生が何にでもくっつけるお気に入り。

いわゆるハローワーク
いわゆるワンタッチ
いわゆるテレビ
いわゆる銀行

、何?

Q:与党のPTが2兆円規模の新たな雇用対策をまとめて先ほど総理のところに報告に来ましたが、その受け止めと、正式な政府与党案はいつまとめますか。

A:これは今日、あの何? 政府に、ええ政府じゃない、政府として与党にお願いしていたものを今日、何? とう、答申? いただいたところです。



ずっと同じことしかいっていません

これも自分の話の矛盾をつかれると必ず出てくる常套句。

以上ほんの一例を挙げさせて貰ったが、人の言葉遣いというのは、一旦気になるとますます気になるものだ。
これを読んでくださっている皆さんもこれからはこんなつまらないことも気になるかも知れない。

もう一つは言葉の遣いかたの間違いがある。

A:あのー、正直、古賀選対委員長がどういった気持ちで言われたんだか、私、ちょっと真意が全然測りかねませんし、その話を聞いていませんので、その話に答えようがありませんけれども、公明党との間に連携をきちんととって、連立与党として選挙に臨みたい。基本です。

『測りかねませんし』はおかしい。
『測りかねますし』というのが正しい。
記事のほうの間違いかと思って確かめたが、やはり麻生はこう言っていた。

スーパー視察「やっぱり現地に行ってもの見ないと」10月19日午後3時40分~

やっぱり新聞なんかあてにしちゃいかんのだなぁと、あらかじめ確認しましたけれども。やっぱり現地に行ってもの見ないと。


『あらかじめ』ではなく『あらためて』であろう。

第三には、一人称代名詞の使い方の不安定さがある。

『私』、『ボク』、『オレ』の三つをよく使うが、使い分けの基準がないのだ。
特にぶら下がり会見での記者に対しているときにこのブレが大きい。
同じ場面、同じ人間相手に、ボクは、オレは、ワタシはとめまぐるしく変わる。
多分、自分と記者・メディア・国民との距離がつかめないせいであろう。

麻生の日本語レベル判定

辛うじて日常生活がおくれる程度!



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低能揃いの自民党

2008-12-19 17:55:30 | 麻生太郎
経済も金融も分からない麻生。
こんな奴に任しておいたら国が潰れる。

16日のアメリカの利下げを受けて東京市場でも対ドルで円が上昇した。
17日朝から88円50銭前後で推移していたのが、午後2時頃からの1時間で87円前半まで円が急上昇した。
原因はこいつだったようだ。
中川財務・金融担当相、為替介入「今は考えていない」 (NIKKEI NET 12/17)
中川昭一財務・金融担当相は17日、米連邦準備理事会(FRB)による大幅利下げを受けて外国為替市場で円高・ドル安が進んでいることについて「悪い円高ではなく、急激な変化ではない」との見方を示した。そのうえで為替市場での円売り・ドル買い介入については「今のところ考えていない」と語った。金融庁内で記者団の質問に答えた。 (12:52)


これが市場につたわると、この中川発言が政府の為替介入なしと判断されて円買いに拍車がかかったという。
まったく財務・金融相が景気の足を引っ張ってどうする!
『悪い円高ではない』というのもまったく意味が分からない。

18日になって河村官房長官の口先介入でで幾分円高の流れが弱まったが、能なしの政治家が揃っている内閣ではこの経済危機は乗り切れまい。
河村官房長官:ドル買い介入も (毎日jp 12/18)

もちろんご本尊も似たようなものだ。

消費税の引き上げ「2011年で決定させていただきます」12月17日午後5時44分~

◇日銀金融政策決定会合
Q:次の質問です。

A:はい。

Q:日銀のですね…

A:日銀? はい。

Q:金融政策決定会合があすから始まりますが、さらなる利下げを期待する声もあります。政府としてどういう議論を期待しますか。

A:基本的に日銀というのは中央銀行に、行政府が介入することはありません。従ってそれがどういうことを意味するかというのは、知ってて質問されるのかどうか、知りませんけれども。することはありません。ただそういったような政策決定が、どういう政策決定をなさるか全く分かりませんけれども、今の景気状況が好転する何らかの、それ一つですべて好転するなんて簡単な状況じゃあ、ありません。しかし、そういった日銀の政策決定が景気に対していい影響がでるようなことを期待しています。


以前にも同様のことを言っているから、この男は本気でそう思っているのだろう。
こんな馬鹿に総理大臣をやらせておくわけにはいかない。
政府が日銀と意志の疎通を図るのは、政府の介入とは違う次元の話である。
政府が日銀のやろうとしていることに、無関心・無知でいては金融政策の効果は期待できなかろう。
日銀と政府が経済・景気についての共通の認識を持ち、金融と財政政策の整合性を持たせることはきわめて重要なことであろう。

日銀法
(政府との関係)
第四条
日本銀行は、その行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない。


政府と連絡を密にし、ということは政府にもそうする義務があるということだろう。

【麻生首相ぶら下がり詳報】雇用対策4法案「消費者庁の方が重要じゃあないですかね」(18日夜)(産経ニュース)

【雇用対策4法案】

 --民主党が雇用対策4法案を強行採決した。十分な審議時間が得られない中での強行採決というやり方に疑問の声も上がっているが。

 「基本的には、国会の場で審議をしないでっていうのは、明らかに常識的ではないと思いますね。傍ら、今回、消費者の問題として、消費者庁の法案をわれわれは提出したと思いますが、それはこの3カ月間、全く審議されないと、まんまになってる。どういう整理になってんのかなー、正直、今日の話と、この消費者庁の話と関連すると、片っぽは審議をほとんどしないでいきなり、傍ら3カ月間ずっと、審議はしないっていうような、これはどういう整理しておられるのかな。消費者庁の方がよっぽど重要じゃあないですかね。雇用の問題、重要ですよ。雇用の問題はもちろん重要です。従って、われわれは今、できる限りのもので、雇用の問題でいえば住宅の問題などなど、今、直ちに予算をいうものでないものに関しては、すでに出しておりますし、そういったようなものの整理の仕方が、ちょっと良く理解ができません」


理解できないのは麻生の頭の中。
連日テレビでは派遣社員や契約社員の解雇のニュースが流されている。
中には生命の危機にさらされている人たちもいる。
『消費者庁の方がよっぽど重要じゃあないですかね』
こういうことを言うか!
とってつけたように『雇用の問題はもちろん重要です』とつけたしたが、心底は見えた。
心にあるのは、民主党に対抗することだけ。
国民の生活など関心の外。

「しのぎ、すごい」麻生首相、“暴力団用語”で環境施設ほめる (YOMIURI ONLINE 12/15)
エコタウンでは、職員からペットボトルのリサイクル処理などの説明を受け、首相が「民間で(環境対策を)にしちゃおう、しのぎにしようというところがすごいね」と、暴力団の資金獲得活動を指す意味で使われることもある「しのぎ」を口にする一幕もあった


頭の中には何がつまっているのか?

党の中もシッチャカメッチャカ。
「若い人が暗殺されないよう願う」伊吹氏が政界再編論を批判 (YOMIURI ONLINE 12/15)
自民党の山崎拓・前副総裁は14日、テレビ朝日の番組で、政界再編について、「衆院選の前後を問わず、起こるのは間違いない」と述べた。

これに関し、自民党の伊吹文明・元幹事長は15日、都内での同党衆院議員のパーティーで、YKKKと米国の白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)をかけ、「KKKに多数の黒人が暗殺されたように、自民党の有為な若い人が政界再編の美名の下で暗殺されないよう願う」と、山崎、加藤両氏を批判した。

「離党すれば刺客を送るだけ」 自民・細田幹事長 党内を強く牽制 (産経ニュース 12/17)
自民党の細田博之幹事長は17日午前、同党所属衆院議員の会合で、政権批判を繰り返す加藤紘一元幹事長や渡辺喜美元行政改革担当相らを念頭に、「離党すると言ったり、自民党の使命は終わったと言ったりする大物もいるが、今さら離党しても、次の選挙で刺客を送られるだけ。民主党も迎えてくれない」と述べ、強く牽制(けんせい)した。


先々代幹事長伊吹文明は暗殺団。
先代幹事長麻生太郎の頭はやくざの世界。
現幹事長細田博之は刺客の派遣元。
幹事長という職はなんとも血なまぐさいもののようだ。

「いいところは笑顔」 古賀氏ら首相激励 (産経ニュース 12/18)
麻生太郎首相と自民党の古賀誠選対委員長、無所属の平沼赳夫元経済産業相ら5人でつくる「士志の会」の会合が18日夜、都内で開かれ、古賀氏らは内閣支持率が急落している首相を「つらい時でも笑顔を絶やさず、頑張ってほしい。首相のいいところは笑顔だ」と激励した


他にほめるところはなかったようだ。

麻生首相夫人:「夫は難しい本も読みます」 首相をフォロー (毎日jp 12/18)

まあ、似たもの夫婦か。

この男をほめるのには、みんな苦労しているようだ。




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ガキの使い・二人目は細田幹事長

2008-12-17 07:22:09 | 麻生太郎
先日、河村官房長官が麻生のお使いに出かけた。

河村官房長官、首相経験者ら訪ね協力要請…首相の指示で (YOMIURI ONLINE 12/9)
 河村官房長官は9日、麻生内閣の支持率急落を受けて自民党の首相経験者や派閥領袖を訪ね、政権を支えるよう協力を要請した。

河村長官は同日夕の記者会見で、面会は首相の指示であることを明らかにし、「『麻生首相でやり抜くのが我々(自民党)の選んだ道だから、着々と成果を出すように』などの激励をいただいた」と強調した。 (ガキの使い・麻生の悪あがき)


今度のお使いは細田幹事長。

細田自民幹事長:首相経験者と会談 党内固めに協力依頼
自民党の細田博之幹事長は15日、森喜朗元首相、海部俊樹元首相、安倍晋三元首相の首相経験者と、東京都内で個別に会談した。海部氏との会談で細田氏は、中堅・若手の麻生政権批判について「次期衆院選を考え、若い人たちが浮足立っている」と説明し、沈静化への協力を求めた。海部氏は「どんと構えて正道を歩けば、必ず道は開ける」と激励した。


自民党総裁・内閣総理大臣が情けない。
いじめられた幼稚園児が先生に言いつけて、いじめっ子を叱ってもらおうというところか。
官房長官も幹事長もつまらん仕事をしている。

それだけでは足りなくてこんなことも。

自民7派閥領袖ら「政権支える」で一致  (asahi.com 12/16)
自民党津島派の津島雄二会長ら党内7派閥の会長らが15日夜、東京都内のホテルで会談し、内閣支持率が急落した麻生首相を各派閥が連携して支えていくことで一致した。今後も定期的に集まり、国会運営でも麻生政権を支えていくことを確認した。


とにかく支えがなければ自分の足では立っていられないようだ。

麻生は自分が持っている力の大きさに気づいていない。
『解散権』だ。
自民党の議員たちが今一番恐れていることは何か。
『解散・総選挙』である。
今、麻生が『解散』と言ったら、自民党は麻生のもとで選挙をしなければならない。
こんな低支持率の麻生のもとでの総選挙なんて、自民党議員たちには悪夢のようなものだろう。
自民党議員たちの最も嫌がることをやれる力が麻生にはある。
こんな絶対的な力をもった総理大臣なんて滅多にあるものではない。
そして『選挙になったらお前の選挙区へ応援にいくぞ』と言ってやれ。
選挙に自信のない奴らはとたんにおとなしくなる。

これほどの強い力を持っているのだ。
遠慮することはない。どんどん自分の思ったとおりにやれ。
それでも、『麻生にはそれだけの度胸はないだろう』と、なめてかかる奴もいるかも知れない。
そんな奴には目にもの見せてやれ。
『解散だ!』と叫ぶだけでいい。





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麻生の許せない答弁・『資格証明書』をめぐって

2008-12-15 08:35:37 | 麻生太郎
麻生の口から出任せの発言には毎度腹が立つが、とりわけこの国会答弁は許せない。
12月5日の衆院予算委員会での発言である。
ようやく国会図書館の議事録が出たので書かせて貰う。
民主党の山井和則議員の後期高齢者医療保険制度に関する質問に対しての麻生の答弁は、不勉強、不誠実の極みであった。
この春以来、さんざん論議の的になっている制度である。
知らないでは済まされない。
麻生を総理大臣の座につけておくことは、無益というだけではない。
国民にとって有害なのだ。

■ 資格証明書とは
平成12年度以降の国民健康保険税から、特別な事情もなく1年以上滞納すると、保険証を返還していただき、代わりに資格証明書を交付します。医療機関にかかるときには医療費が一旦全額自己負担となり、後日申請により患者負担分を除いた額を払い戻します。納期限から1年6ヶ月を経過すると国保の給付が全部、または一部差し止められ、さらに滞納が続くと差し止められた保険給付額が滞納保険税に充てられることとなります。


保険料未納が1年以上続くと保険証を取り上げ『資格証明書』というものを発行し、病院等の窓口で全額個人が現金で支払うことになる。後で保険負担分は戻ってくるが、滞納保険料と相殺される。
実質的には保険料滞納者への見せしめであり、冷酷非情、鬼のような制度である。
これまではこの制度は高齢者には適用されなかったのが、この後期高齢者医療制度で高齢者にも適用されることになった。

衆議院予算委員会議事録12月5日(国会図書館)

山井議員の質問
実際には、数万人単位で、後期高齢者、七十五歳以上の方に資格証明書が発行される可能性があるわけです。この保険証に書いてあるわけです。ですから、それをゼロにするためには、一年間滞納したら資格証明書を発行して無保険になるということを法改正しないとだめなんですね。ことし三月までは、老人保健制度では、七十五歳以上の高齢者には資格証明書を発行しないということになっていたんです。ところが、後期高齢者医療制度で初めて、資格証明書を発行して無保険になるということになったんです。
 私、思うんですが、一番不幸な、戦争を経験して、戦後の廃墟から今の日本の平和な国をつくり上げてくださったのは、やはり七十五歳以上の高齢者の方々だと思うんですね。その方々を敬う敬老の国だからこそ、ことしの三月末までは七十五歳以上の高齢者には資格証明書は発行していなかった。実際、退職者の医療でも、保険料の納付率は九十数%と高かったわけです。にもかかわらず、来年の四月から、このままいったら数%、数万人あるいは十万人を超えるかもしれない方に資格証明書が発行されるかもしれない。
 高齢者が資格証明書を発行されたら全額自己負担になりますが、麻生総理、そういうことになったら、これは医療を受けられなくてお亡くなりになる方も出かねないんです。このことについて、麻生総理、やはり問題だと思われませんか。麻生総理、お答えください。まず麻生総理。

○麻生内閣総理大臣 正直、山井さん、この話、私そんなに詳しいわけではありませんので、何となく、どういう言葉を引き出そうと思って質問されているか、ちょっと意図がよくわからぬから、うかつには答えられないところがあるんですが、正直なところ。(山井委員「もう率直に答えてください」と呼ぶ)だけれども、率直なところで、これは、基本的には適用の運用が問題なんだと思うんだね。僕は、今の話だけで聞いて、何となく運用がちょっとどうかなという感じが率直なところ。率直なところを言えと言われれば。


何だ、この答弁は!
麻生はまったく『資格証明書』が何であるかが理解できていない。
『私そんなに詳しいわけではありませんので』
詳しいとか詳しくないとかいう問題ではない。
もちろん運用の問題なんかではない。
制度の問題である!
『どういう言葉を引き出そうと思って質問されているか、ちょっと意図がよくわからぬから、うかつには答えられないところがあるんですが』
『僕は、今の話だけで聞いて、何となく運用がちょっとどうかなという感じが率直なところ。率直なところを言えと言われれば』

分からなければ分からないと言え!
分からない、と言えなくてそのくせ失言を恐れ、言質を取られることを恐れ、その場を誤魔化すだけの答弁。
誠実さのかけらもない。
つくづくこんな総理大臣はいらない。
こんな議員はいらない。

○山井委員 今運用の問題とおっしゃいましたが、まさに、運用じゃないんです、制度なんです。
 ことしの三月までは、無条件に七十五歳以上の高齢者の方には保険証が発行されていたんです。その理由は、さまざまな事情があっても、七十五歳以上の方というのは御病気がちだから、全額自己負担になったら、それがきっかけで十分な医療が受けられなくて亡くなられる方がいるかもしれない、社会の功労者である、本当に敬愛すべき御高齢の方々にそんなことがあったら国民皆保険の国日本で恥ずかしいという理念のもと、制度が七十五歳以上の方には資格証明書の発行を禁止していたんです。
 ところが、今回の四月から、後期高齢者医療制度で、七十五歳以上の人にも広域連合の判断で資格証明書を発行してもいいですよ、それどころか、一年間滞納したら資格証明書を発行しなさいよという、運用じゃなくて制度を変えられたんです。
 だから私は、麻生総理に、その制度を変えたのが問題じゃないかということを申し上げているんです。

○麻生内閣総理大臣 今の話で、保険料を納めていないという人に対して納付相談というのを、これはみんなどこでもやっているんだけれども、納付相談の機会を設けて、保険料というものを適正に納めるといういわゆる仕組み、被保険者全員が負担するという、保険料によって運営されるという大前提で、これは必要な制度なんだと思っているんですが。
 今の七十五歳の話というのは、これまでいろいろ御意見が分かれたところなので、六十五はまだわかる、何で七十五だと言われると、これはなかなか意見が分かれるところでしたので、この七十五のところはどうするかという話と、もう一点は、たしか天引きの話もそのときあわせて問題になったんだと思いますが、この二つの点については、今後検討しなくちゃいかぬのではないかという話になったというのが私の理解なんですが。
 いずれにしても、こういったものは、納得をいただけるような、これは全員が全員というわけにはいかないんでしょうけれども、納得をいただけるようにいろいろ考えるべきというのが我々の今の考え方で、目下、それを詰めておられるところなんだと理解をいたしております。


どうやら保険料の未納者が問題らしい、と見当がついたらしいが恐る恐るの手探り答弁に終始。さっさと論点をそらしている。
やっぱり『資格証明書』というものが全然分かっていないので、山井議員の質問の趣旨がまったく理解できないでいる。
75歳の線引きの問題ではない。
天引きの問題でもない。
後期高齢者医療保険制度のうちの『資格証明書』を問題にしているのだが、『資格証明書』がなんであるかわからない麻生はまったく頓珍漢なことしか言えないでいる。最後まで麻生の口から『資格証明書』という言葉は出なかった。

ここでは山井議員は、後期高齢者医療保険の場合を問題にしているが、実はこれは一般の国民健康保険の被保険者にはすでに適用されている。そのために無保険になっている子供達が多数出ているということが問題となり、最近ようやく子供の場合だけは対策がとられることになった。

無保険児救済法案が成立へ 与野党合意、修正協議入り(12/04 02:05)
親が国民健康保険の保険料(税)を滞納したため「無保険」状態になっている子どもの問題で、自民、民主両党の実務者は3日、野党3党が共同提出した救済法案の今国会成立に向け修正協議を行うことで合意した。

 厚生労働省の調査では、無保険の中学生以下の子どもは全国で約3万3000人おり、病気になっても受診を控える可能性が指摘されていた。


しかし、国民皆保険という建前をとる以上、弱者に対する配慮なしには済むことではなかろう。
この『資格証明書』という非人道的な制度はひとり後期高齢者保険制度からだけではなく一般の国民健康保険制度からもなくさなければならない。
弱い者を見せしめとして苦しめる、こんな制度はすぐさまやめなければならない。

こう言うと、それでは未納者が得をする、正直に払っている者が馬鹿を見る、などということを言いだす輩がいる。
いいではないか。
一人の不心得者を罰するために100人の弱者を苦しめることはあるまい。
一人を罰するよりもまず100人の弱者を救うのが政治ではないか。
一人に与える罰は後からよく調べて悪質な者がいれば、そのときは厳しく追求すればいい。

国民の命にかかわる問題を総理大臣が理解できないまま、押し通す。
勉強する気もなければ、相手の言葉を理解しようとさえしない。

やっぱり、どう考えてもこんな男はいらない!
こんな男は一刻も早く政治の世界から追放しなければならない。



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麻生内閣・早くも慰霊祭

2008-12-14 16:36:14 | 麻生太郎
誰が自分の足を引っ張っているのか分からないのが、今の麻生である。
麻生内閣の支持率急低下で、自民党の中が揺れている。
麻生批判の声も大きくなっている。
それに伴い、批判派に対する批判が出てくる。
ところが批判派批判は麻生のプラスになるか、というと必ずしもそうはなっていない。

自民党:各派幹部、政権批判の若手を批判

 自民党各派は11日、総会を開き、領袖から麻生内閣の支持率急落で、政権批判を強める中堅・若手に対する批判が相次いだ。

 古賀誠選対委員長は古賀派総会で「後ろから鉄砲玉を撃つことは、絶対にあってはならない」と批判した。中堅・若手でつくる「速やかな政策実現を求める有志議員の会」の中心メンバー、塩崎恭久元官房長官が総会の司会役を務めており、古賀氏は塩崎氏を見ながら「どうしてもやるなら、しっかり理由を聞かせてもらいたい」とすごんだ。

 伊吹文明元幹事長も伊吹派総会で「家の中のことを言いふらし、自分がいい子になろうという姿勢は感心できない」と苦言を呈した。

 各派の事務総長は11日夜、東京都内で会談し、麻生内閣を支えることを確認。また、「反麻生」の動きをしないよう、各派の中堅・若手を説得していくことを申し合わせた。【高山祐】
                毎日新聞 2008年12月12日 東京朝刊


先日も森喜朗が『ウケ狙いで勝手なことを言う奴らはお笑い芸人にでもなれ』というようなことを言っていたが、これでお笑い芸人の票も失った。
お笑い芸人は、何の努力もしないで議員になっている奴らに比べれば、はるかに厳しい競争に打ち勝ち、努力を重ねてきている。
二世・三世の苦労知らずの奴らと一緒にするな、と言うだろう。
大体、あんな連中にお笑い芸人がつとまるか!

敵・味方の見分けもつかないのが今の麻生だが、これなどは比較的区別がつきやすい。
消費増税 与党、首相指示覆す 「3年後」大綱明記せず (asahi.com 12/12)

自民、公明両党は12日未明、将来の税制抜本改革の道筋を示す「中期プログラム」に、消費税率引き上げの時期を明記しないことを決めた。

麻生首相は11日夕、与謝野経済財政相に対し、引き上げ時期を「3年後」と明記するよう指示していたが、その日のうちに覆された。首相の求心力がさらに低下することは避けられない情勢だ。

首相は自公協議に先立つ11日夕、首相官邸で与謝野氏に対し「自分は3年後に消費税をお願いすると宣言している。中期プログラムにきちんと反映してほしい」と指示した。首相はその後、記者団にも「3年後に消費税という話が基本だ」と言明した。


『後ろからの鉄砲玉』の一発目か!
しかし、麻生の面目は丸つぶれ。
おかげで麻生は再び消費税引き上げ時期を言明。
だが、自民党も国民もほぼ無視!
アホの片意地につきあってなどいられない。

首相の指導力問われていない=消費税時期明記見送りで与謝野担当相 (ロイター 12/12)
もとは、といえばこの男が定額給付金にナンクセをつけたことから、麻生内閣の迷走が一段と加速した。
麻生が『全所帯に一律給付』ときっぱりと宣言したのに、この男の『お金持ちにも配るのか』の一言でガタガタ。
今ではもう国民のほとんどはこんなお金を当てにしていない。
くれるというなら貰うが、くれないというならそれでもいいか、という程度。
この男が、また訳の分からぬことを言いだした。
敵か味方か、判断に苦しむところだ。

消費税引き上げ時期の明示を指示した首相の意思を尊重するかとの問いに、与謝野担当相は「口から出た言葉というのは魂を得て世の中をさまよう。だから、言霊(ことだま)だ」とし、「3年後に消費税をお願いしたいと麻生総理の口から出た言葉は、魂を得て、いま永田町、霞ヶ関界隈を飛んでいる。やはり魂を慰霊しないといけない」と語った。

生きているものに対して『慰霊』とは言わないだろうから、麻生の言葉はもう死んでいるということなんだろう。
それを『慰霊する』ということは無念の内に葬り去られた麻生の言霊を慰めるいわば鎮魂の儀式を執り行うということになる。
参列者が何人いるか?

麻生批判は党内の偽装『良識』を印象付け、活気を印象づける面もあり、自民党にとって必ずしもマイナスばかりではない。
ところが批判派批判をする連中は旧い自民党そのままの顔ぶれである。こんな連中に牛耳られている自民党は、ますます有権者に見放されるばかりである。
こういう奴らが表に出れば出るほど自民党の凋落が早まる。

いずれにしろ麻生はどちらからも首つりの足を引っ張られている。





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ガキの使い・麻生の悪あがき

2008-12-12 11:35:19 | 麻生太郎
ここまでくると、麻生政権について語ることが、なんら生産的な意味を持たなくなってきた。
政権も末期(まっき)か末期(まつご)か?
しかし、いつまでこんな状態が続くのか。

官房長官をお使いに出す。
この男、麻生の使い走り程度が似合ってはいる。
それにしても、麻生も情けない!自分で話ができないのか。
だいたい今更福田に泣きつくか?

河村官房長官、首相経験者ら訪ね協力要請…首相の指示で

 河村官房長官は9日、麻生内閣の支持率急落を受けて自民党の首相経験者や派閥領袖を訪ね、政権を支えるよう協力を要請した。

 河村長官はこの日、福田前首相、自民党町村派の町村信孝代表世話人、津島派の津島雄二会長に面会した。福田前首相は「衆院解散は考えず、来年度予算の成立に全力で頑張れ」などと助言した。町村氏は、金融機関の貸し渋りなどに有効な対策を年度内に講じるよう求めた。

 河村長官は同日夕の記者会見で、面会は首相の指示であることを明らかにし、「『麻生首相でやり抜くのが我々(自民党)の選んだ道だから、着々と成果を出すように』などの激励をいただいた」と強調した。
(2008年12月9日18時38分 読売新聞)


官房長官も無事お使いが果たせてうれしいか!

先日(12月1日)、経団連会長・キャノン会長の御手洗を呼んで、雇用の確保を要請していたが、そのときにはすでにキャノンは派遣切りを始めていた。
御手洗はそんなことをおくびにも出さず麻生の話を聞き流していたようだ。
その御手洗、どこまで図々しい男か。
こんどは逆に麻生に注文。
権威も見識もないとこんなみっともないことになる。

派遣切りは苦渋の選択、と経団連会長

日本経団連の御手洗冨士夫会長は8日の定例記者会見で、派遣労働者や期間従業員を削減する動きが企業で相次いでいることについて、「世界的な景気の急激な落ち込みによって、苦渋の選択として雇用調整が行われている」との認識を示した。

 「一日でも早く、景気を浮揚させることが課題」と述べ、政府に対し雇用対策の速やかな実施を求めた。

 自ら会長を務めるキヤノンの関連会社が派遣労働者を削減したと指摘されていることについては、「かなり誤解があったようだ」と述べた。キヤノン広報によると、同社が製造を委託していた請負会社が社員を削減したという。

 麻生内閣の支持率の急落については、「失言なども一つの原因になっているように思う」と述べ、「将来の展望をはっきり示し、そのための政策を実行していくことが大事」と今後の政権運営に注文を付けた。
(2008年12月9日01時03分 読売新聞)


首切りを請け負い会社のせいにする。
こんな汚い男が日本の経済界のトップか!
人の弱みは容赦なくえぐるが、自分の責任は人になすりつける。
御手洗の言い訳部分はともかく、麻生への注文は間違いではないところがおかしい。
が、そんなこと言える立場か、と言いたくなる。

麻生さん「テイマイ」、野党のヤジに皮肉で反撃

漢字の誤読が相次いでいる麻生首相が、11日の参院財政金融委員会で「低迷」を「テイマイ」と言い間違い、野党のヤジに言い返す場面があった。

 首相は景気の「低迷」と言うべきところを言い間違ったが、すぐに正しく言い直した。野党から「テイメイだろ!」とヤジが飛ぶと、首相は苦笑いして、「こういうヤジしか出なくなると悲しいですな。もうちょっとレベルの高(たけ)えヤジが聞けねえかな」と揚げ足をとろうとばかりする野党の姿勢を皮肉った。
(2008年12月11日20時09分 読売新聞)


レベルがどうのと言える立場か!
間違いにもレベルというものがある。
悲しいのはこんな低レベルの首相を持った国民の方だ!

麻生さん向け、失言しないコツ「6つのT」~伊吹元幹事長

 自民党の伊吹文明・元幹事長は11日の同党伊吹派総会で、麻生首相らの相次ぐ失言を受けて、「失言しないコツ」を披露した。

 避けるべき六つの「T」として、〈1〉「正しい」と思い込んで不要な発言をする〈2〉「立場」をわきまえず、言ってはいけないことを言う〈3〉人を見下すような「態度」を取る〈4〉話す「タイミング」を間違える〈5〉「旅先」で気がゆるむ〈6〉笑いを取ろうと「例え話」をする――を挙げ、「ポストにいる人は注意してもらいたい」と戒めた。
(2008年12月11日19時04分 読売新聞)


しかし、この男も国民に向かって『年貢を上げさせて貰う』と言った奴。
これはどの「T」にあてはまるのやら。
麻生には全部あてはまる。

どいつもこいつも他人のことはしっかり見えてるようだ。



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裁判員制度への素朴な疑問

2008-12-09 17:51:14 | 政治
裁判員制度というものに関心がなかったので制度についてよく知らないままでいたが、なんだかこれは大変なことなのではないか、と思い始めている。

最大の疑問

まずこの制度を作った理由がよく分からない。
最高裁のホームページの説明を読んでもやはり分からない。

裁判員制度の紹介

 国民のみなさんが刑事裁判に参加することにより,裁判が身近で分かりやすいものとなり,司法に対する国民のみなさんの信頼の向上につながることが期待されています。国民が裁判に参加する制度は,アメリカ,イギリス,フランス,ドイツ,イタリア等でも行われています。


制度創設の理由はどうやら三つあるらしい。
1 裁判を国民の身近で分かりやすいものにする。
2 司法に対する国民の信頼を向上させる。
3 外国でも行われている。

おなじくQ&Aのページ。

●どうして裁判員制度を導入したのですか。
類似 これまでの裁判に何か問題があったのですか。

 専門的な正確さを重視する余り審理や判決が国民にとって理解しにくいものであったり,一部の事件とはいえ,審理に長期間を要する事件があったりして,そのため,刑事裁判は近寄りがたいという印象を与えてきた面もあったと考えられます。また,現在,多くの国では刑事裁判に直接国民が関わる制度が設けられており,国民の司法への理解を深める上で大きな役割を果たしています。
(中略)より国民の理解しやすい裁判を実現することができるとの考えのもとに裁判員制度が提案されたのです。

●裁判員制度が導入されることで,どのようなことが期待されているのですか。

裁判員が参加することにより,裁判官,検察官,弁護人とも,まず国民に分かりやすく,迅速な裁判とするように努めることになります。また,法律の専門家が当然と思っているような基本的な事柄について,裁判員から質問や意見が出されることによって,国民が本当に知ろうと思っているのはどういう点なのかということが明らかになり,国民の理解しやすい納得のいくものになると思われます。
一言でいうと,裁判の進め方やその内容に国民の視点,感覚が反映されていくことになる結果,裁判全体に対する国民の理解が深まり,司法が,より身近なものとして信頼も一層高まることが期待されています


”裁判員が参加することにより,裁判官,検察官,弁護人とも,まず国民に分かりやすく,迅速な裁判とするように努めることになります。”

裁判員がいてもいなくても、”裁判官,検察官,弁護人が,国民に分かりやすく,迅速な裁判とするように努め”ればよいではないか。

ホントにこれだけなのか?
まさかこんな下らない理由でこんな大げさな制度を作ったのか?
ほかに何かちゃんとした理由があるのではないか?

裁判を国民の身近なものにするのなら、ほかに方法はいくらでもあるだろう。
広報活動をしっかりやるとか、傍聴をしやすくするとか……。
学校での教育を充実させるとか。
一般人には理解しにくい法律用語などは言葉を換えれば済むことだし。

裁判に一般市民の常識を、というのなら、裁判官を教育すればいいことではないか?
裁判官に一般常識が欠けているというのは、多くの国民が知っている。
しかし、常識に欠けているなら、裁判官に実社会での経験を積ませればいいことだ。
何年かごとに三ヶ月くらい介護の手伝いをさせるとか、福祉施設の手伝いをさせるとか、方法はいくらでもあるだろう。

外国でも似たような制度があるからその真似をする?
これも理由にはならないだろう。

わたしの疑問は依然疑問のままである。

第2の疑問

なぜ刑事裁判なのか
なせ一審だけなのか

● 裁判員制度ではどんな事件の裁判をするのですか。
裁判員制度は,地方裁判所で行われる刑事裁判について導入されます。裁判員裁判の対象事件は,一定の重大な犯罪であり,例えば,殺人罪,強盗致死傷罪,現住建造物等放火罪,身代金目的誘拐罪,危険運転致死罪などがあります(詳しくは,「裁判員制度の紹介」のコーナーを参照してください(刑事裁判の控訴審や民事事件,少年審判等は裁判員制度の対象にはなりません。)。

刑事裁判は,全国で毎日行われており,平成18年には地裁だけで10万件以上の刑事事件の起訴がありました。すべての刑事事件に裁判員制度を導入すると国民のみなさんの負担が大きくなるため,国民のみなさんの意見を採り入れるのにふさわしい,国民の関心の高い重大な犯罪に限って裁判員裁判を行うことになったのです。


何故刑事裁判だけなのか。

”国民のみなさんの意見を採り入れるのにふさわしい,国民の関心の高い重大な犯罪に限って裁判員裁判を行うことになったのです。”

各地で行われている行政訴訟、環境や人権問題等国民の関心は多岐にわたっている。
なぜ刑事裁判に限るのか?
しかも一審だけに限るのか?
国民の常識を生かすに最もふさわしいのは最高裁判所での裁判ではないか?
最高裁が変われば自然と全国の裁判所も変わる。

司法にも国民主権を、という観点もあるらしい。

確かに司法における国民主権は最高裁裁判官の国民審査だけと言っていいし、その国民審査もまったく機能していないのも事実である。
しかし、司法における国民主権の実現という目的のために、裁判に参加することが必ずしも唯一の方法であるとは思わない。
国民審査のやり方を変えるのも一つの方法であろう。
現在、不適切と思う裁判官に×をつける方法で行われているが、それを変えて信任する裁判官に○をつけるやり方にする。○が過半数に届かなければ罷免する。
憲法の規定では難しいのかも知れないが。
幸い憲法では最高裁長官は内閣総理大臣が指名するとだけ規定している。
内閣総理大臣が指名するのに先立って国民投票、選挙で選ぶことはできるのではないか?
それだけでも大分違うだろう。
最高裁の裁判官もただ威張っているわけにはいかなくなる。せっせと宣伝に努めることになろう。

裁判所を変えるにはこの方がずっと手っ取り早そうに思えるのだが……。

先日最高裁判所長官の人事があった。
最高裁長官に竹崎氏 14人抜き、裁判員制度導入を推進 (asahi.com 10/29)

政府は28日、11月21日に定年を迎える島田仁郎(にろう)・最高裁長官(69)の後任となる第17代長官に、竹崎博允(ひろのぶ)・東京高裁長官(64)を起用する方針を固めた。島田長官が近く、麻生首相と会い、了承を得たうえで、今週にも閣議決定される見通しだ。

 最高裁長官は、現職の最高裁判事の中から選ばれることが続いており、最高裁判事を経ずに長官になるのは1960年に就任した横田喜三郎・第3代長官以来、48年ぶり。現役の14人を飛び越す、異例の人事となった。現職の判事と比べると、9月に就任した行政官出身の桜井龍子判事(61)に続く若さとなる。

 竹崎氏は来年5月に始まる裁判員制度の導入に向けて、積極的にリードしてきた。最高裁長官に起用するのは、刑事裁判の大変革となる制度が始まるにあたって、経験や手腕を生かした強力な指導力に期待したためとみられる。竹崎氏が70歳の定年まで長官を務めた場合、任期は約5年8カ月となるため、司法のトップが長期にわたって安定することも考慮した模様だ。


慣例的に、最高裁判所長官は定年の70歳に近づくと、内閣総理大臣に対し、次期最高裁判所長官として誰が適任であるか意見を述べる。内閣総理大臣がその意見を了承すると、閣議により内閣が次期最高裁判所長官を指名する。そのため、実質的に最高裁判所長官の指名権があるのは、前任の最高裁判所長官といえる。
(ウィキペディアより)


新しく最高裁判所の長官となるのは、裁判員制度をつくるのに功績のあった人物らしい。
長官の椅子はそのご褒美というわけだ。

思想・信条の自由。
信教の自由。
身体の自由。
こういうものを根拠に裁判員制度が憲法違反と考える人もいるかもしれない。
しかし、最高裁長官・憲法の番人が裁判員制度の守護神である。
たぶん、司法の場でこの制度について違憲判断が出される可能性は永遠にないであろう。

人を裁くことには精神的負担が伴うだろう。
その負担の軽重は人によりちがうものであろう。
裁判官はそれを職業として選んだ人間である。
報酬も得ている。
精神的負担は覚悟の上である。
しかし、一般市民はそうではない。
重すぎる責任と精神的負担。
それを国民に強いるだけの価値がこの制度にあるというのだろうか。
国民は裁判という仕事・役割を報酬を払って裁判官に委ねたのではなかったか?

市民が裁判に参加する制度がある国もあるそうだが、それはその国の歴史・文化に根ざしているものだろう。
日本では裁判権は常に支配者のものだった。
ごく一部の時代、一部の地域で自治が行われていたことがあるが、それはこの国全体の歴史・文化としては育たなかった。
外国の制度に学ぶことはいいことだろうが、真似することとはまた別であろう。

いくら考えても裁判員制度に、国民に重い負担を強いるだけの価値があるとは思えないのだが……。

ホントは素人のわたしなどには分からない、深くて大きな意義のある制度なのか?





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どこまで馬鹿か分からない麻生!

2008-12-08 08:19:45 | 麻生太郎
麻生の発言についてようやく納得できたことがある。
時価会計についてのつぎの発言である。
いろいろと解釈してみたが、もう一つ腑に落ちないでいたのだが……。

(麻生の日本語・麻生に日本語通訳を!)
(ガキの屁理屈にも劣る麻生の言い訳)

麻生首相、時価会計緩和「検討してみたら」 (産経新聞 10/29)

【時価会計緩和】

 --ニューヨーク市場、そして東京市場で株価が反発した。各国連携して講じた措置、指示が効いてきたようだが、今後の対策として時価会計緩和策、日銀の利下げ検討などが報道されている。特に時価会計緩和策は、劇薬という話もあるが、総理のお考えは

 「これはもともと、株を満期まで持っている人にとっては、時価会計は手続きが大変になるだけで、おおよそあまり意味がない。導入をいわれたときから、ずっと同じことしか言ってないと思いますんで、政調会長のころに7、8年ぐらい前かな、同じことしか言っていない。時価会計に、どうしてもしなきゃいけないというアメリカの意見にそーかねーと言い続けてきた。そのアメリカがやめるという話をしているんだから、日本も時価会計にこだわる必要あるのかねー。検討してみたらとはいいました」


まさか『株に満期がある』とは、いくら麻生が馬鹿でも思ってはいないだろうから、これは麻生の言葉が足りなかったのではないか、と次のように解釈してみたのである。

『株を販売目的ではなく投資目的でいつまでも持っている企業にとっては、時価会計は手続きが大変になるだけでおよそあまり意味がない』
株を満期まで持っている人=株を販売目的ではなく投資目的でいつまでも持っている企業
販売目的とは売買利益を目的とする保有。
投資目的とは、株式持ち合いや子会社・関連会社化に伴う株式保有。

それにしてもこの解釈には無理がある、と気にかかっていたのだが……。
次の記事で納得した。

会計基準委、債券の保有区分変更を正式決定 (NIKKEI NET 12/5)

企業会計基準委員会は4日、債券の保有区分の変更を認める会計基準を正式決定した。決算期ごとの時価評価が義務付けられている「売買目的」や「その他」の区分から、時価が大幅に下がった場合にだけ評価減する「満期保有」への振り替えが可能になる。2008年10―12月期の四半期決算から適用できる。欧米では先行して同様の会計処理を認めている。

 保有区分を変更する際は、その時点の時価で貸借対照表に計上する。当初は「売買目的」で保有していた債券も、長期保有すると事前に意思決定している場合に限り、10月1日までさかのぼって「満期保有」に振り替えることができる。決議では14人の委員のうち2人が「恣意(しい)的な会計処理につながる」などとして反対した。

 同様の会計処理は欧州企業が多く利用する国際会計基準でも認められている。すでに08年7―9月期の業績開示で欧州の金融機関が相次いで保有区分を変更した。


何のことはない。
麻生は株と債権の区別がつかなかっただけだったのだ!!
想像以上の馬鹿!!
考えて損した。

しかし、今回の時価会計の緩和に関する動きにはやや問題があろう。
今回の金融危機に対処するため、欧米で時価会計の処理基準を緩和した動きに合わせ、日本企業だけが不利にならないようにする、という理屈はある程度理解できるが、そこに特定業界の利益を図る意志が見え隠れしている。

時価会計一部凍結へ(日経新聞2008/10/17)

日米欧
時価会計一部凍結へ
金融危機封じへ非常手段
 日米欧が一斉に、金融機関や企業が保有する債券や証券化商品などの金融商品を時価で評価する時価会計の適用を一部凍結する方向で動き出した。日本は民間の企業会計基準委員会(ASBJ)が十六日、時価評価の対象外になる範囲を拡大するなど会計基準を見直す検討を始めた。市場の混乱を受けて時価会計凍結を検討する米国や、見直し策を打ち出した欧州に追随する。世界的な金融危機を封じ込めるため緊急措置に踏み切る。
(中略)
事態が急展開したのは十五日夜の中川昭一財務・金融担当相と金融界トップとの会談だ。全国地方銀行協会会長で横浜銀行の小川是頭取らが「時価会計の停止を検討してほしい」と要望したことが決め手となった。
 信託協会の田辺和夫会長も十六日の記者会見で、時価会計の停止も含めた経過措置が必要だとの認識を示した。
 地域金融機関はここ数年、優良な貸出先を確保することが難しいため、効率的に資金を回すことができる有価証券の運用を増やしてきた。株式や国債だけでなく、破綻したリーマン・ブラザーズ証券などの投資銀行が売り込んだ複雑な仕組みの証券化商品も多い。


横浜銀行の小川是頭取というのは大蔵事務次官からの天下り。
こんな時には使い勝手がいい。
(横浜銀行歴代頭取は吉村成一元横浜税関長、伊原隆元大蔵省理財局長が就任以後、吉國二郎、大倉真隆、田中敬、平澤貞昭と歴代の大蔵事務次官が就任している。現頭取の小川是(おがわただし)も同様で、大蔵省退官後に日本たばこ産業会長・顧問を経て就任した。また、同時に歴代頭取は全国地方銀行協会会長を担当する慣例がある。……ウィキペディア・横浜銀行より)

要は銀行業界の要望で動きが加速されたということである。

金融庁長官「時価会計基準の緩和は逆作用」 (NIKKEI NET 12/4)

金融庁の佐藤隆文長官は3日、企業会計基準委員会(ASBJ)など世界の会計基準設定組織が東京で開いた円卓会議であいさつし「一部の金融機関から(時価を基礎とする)会計基準を緩和すべきだとの意見があるが、(混乱を回避する狙いとは)逆に作用する」と述べた。金融危機を増幅するとして時価会計の一部停止や緩和を求める声が広がることをけん制した形だ。

 佐藤長官は「我々が会計に期待するものは単純で、企業の財政状態を公正、正確に示すもの。損失が発生すれば迅速かつ正確に開示すべきだ」と述べた。その上で、金融機関などが困難な状況を打開するには、自ら不良資産の切り離しや自己資本の積み増しなどに動く必要性を指摘した。


こちらが正論であろう。
緊急事態だから、という理屈もあるが、株は不透明感を嫌う。公表される財務内容に信頼が持てなければ、株価に逆効果になるということは十分にあり得る。
経済が正論通りに動くとは限らないが、少なくとも株と債権の区別もつかないような男が口出しすべきことではない!

ちなみに先の”時価会計一部凍結へ(日経新聞2008/10/17)”にはちゃんと書いてある。


株式には債券などとは違って「満期保有」という考え方がなく、対象外となる見通し。




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麻生内閣・空白の変質

2008-12-05 15:24:44 | 麻生太郎
政治空白の様相が大分変質してきた。
麻生が叫んでいたのは、解散後の空白つまり時間的・物理的空白であった。
ところがここにきてその政治空白が質的な空白になってきた。
内閣は存在している。
国会も開いている。
自民党は政策らしきものをいろいろ出してきている。
しかし、実質的に政治は動かない。
首相が何を言ってもだれもまともに受け取らない。
政治家も国民もである。
真空地帯の無重力状態といったらいいか。

自民党:予算編成方針めぐり幹事長批判続々…党内に危機感 (毎日jp 12/4)

政府が閣議決定した09年度予算編成の基本方針をめぐり、財政再建路線の見直しを求めた自民党の細田博之幹事長らの動きに対し、4日の各派総会で批判が相次いだ。麻生太郎首相の求心力が急速に低下する中、予算編成作業を控えた党内には「司令塔なき党運営が行われている」(山崎拓前副総裁)との危機感も募っている。

 伊吹文明元幹事長は伊吹派総会で「自民党は我慢の『辛抱』も中心となる『心棒』もなくなった。党の心棒として幹事長は首相を支えるべきで『ああじゃない、こうじゃない』と言い始めると、自分の立場を危うくするし、党の評価を落とす」と細田氏を厳しく批判した。
こうした中、細田氏は4日夜に東京都内のホテルで開かれた高村正彦前外相のパーティーであいさつし、「経済は大変な状況だ。高村氏の指導でこの苦境を回復して、堂々たる国になっていかなくてはいけない。麻生首相の次に最適な方は高村氏なので、選挙に勝ってバトンタッチしていただきたい」とリップサービスに努めた。【田所柳子】


「司令塔なき党運営が行われている」
「自民党は我慢の『辛抱』も中心となる『心棒』もなくなった」

どれも今の自民党の状況を正しく言い当てている。
当の細田幹事長は、といえば、早くも麻生を見限って高村に擦り寄っている。

『麻生首相の次に最適な方は高村氏なので、選挙に勝ってバトンタッチしていただきたい』?

麻生も幹事長という役職の怖さは十分に知っている。
自分が幹事長として安倍・福田の二人に引導を渡してきたのだから。
絶対に寝首をかかれない男、と思って指名した細田だが、油断は禁物。
細田もまさか本気でこの無能の外務大臣として名をはせた高村を本気で担ぐ積もりではあるまい?
しかし、麻生を身近で見ていると、こんな男でも、麻生よりはマシに見えるかも知れない。

政治空白で何も動かないかと思うと動くところは動いている。
しかも珍しく迅速な対応!
さすがに自分らの命がかかるとやることが早い。
とにかく命あっての物種。
金に糸目はつけない?

全省庁でICカード身分証導入へ 元次官宅襲撃事件受け (asahi.com 12/4)

元厚生事務次官らを狙った連続殺傷事件を受け、政府は4日の副大臣会議で、すべての中央省庁の庁舎でICカードの身分証を使った入退館ゲートの整備や、国立国会図書館での職員録の閲覧停止などを申し合わせた。

 入退館ゲートは地方の主な合同庁舎でも導入。一般の来訪者には事前登録を求め、訪問先の確認や通行証の発行を徹底する。金属探知機の整備や、手荷物検査を行う場所の確保も進める。


その空白の中心にいる男は、相変わらずだ。
首相VS記者団:「公立校のレベルを上げれば、安くすむんじゃない」 12月04日昼 (毎日jp)

◇教育再生懇談会

Q:教育再生懇談会について、塩谷文部科学相と会ったようですが、新しい議題は。

A:まだ、言えない。検討中。

Q:塩谷さんは総理が「教育委員会などに、なぜこんなにお金がかかるのか」というような趣旨の話をしていたと。

A:公立校じゃなくて、なんで私立校に行くの?

Q:公立のレベルが低いから。

A:じゃあ公立校のレベルを上げれば、安くすむんじゃない。


『公立校じゃなくて、なんで私立校に行くの?』
麻生は小学校から私立だろ?
小学校から学習院へ行っていてこんなこと聞くか?
何で私立に行ったんだ?
下々の者は公立へ行けってか?
ホントか嘘か、”ウィキペティア・麻生太郎”にはこんなことが書いてある。

大学進学に関しては「東大を受験したい」と父親に言ったが、父親から『官立大学はお金がない人がいくところで、お金持ちのおまえが行くのは税金がムダ。それに東大は役人になるためにいくところだ。おまえ役人になるのか?』と言われたがために、東大へ行けないこともなかったがあえて私立の学習院大学へ進学した、と著書で述べている。

おかしくて笑ってしまう。
本気でそう思っていたのか?

尋ねる方も答える方も、公立のほうが程度が低いと思っているようだが、地方ではまだまだ公立校の方が程度が高い所も多い。公立の進学校に入れない生徒の受け皿になっている私立校のほうがずっと多い。
大都市の一部だけみて分かったようなことを言うな。

いつぞや橋下大阪知事も高校生相手に何故公立へ行かないのか、と責めていた。
「わたしの成績では私立にしか行けないと言われた」という女子生徒の泣きながらの答えを聞いていなかったのか?

その橋下、これは応援してやろう。

大阪府、独法など84団体への補助金・負担金を原則拒否へ

大阪府の橋下徹知事は3日の定例記者会見で、歳出削減策として、国所管の独立行政法人など84団体への補助金や負担金(今年度約217億円)について、2009年度から原則、予算計上しない方針を表明した。

 国の事業の一部支払いを義務付けられている直轄事業負担金(09年度見込み約425億円)についても、優先度が低い事業は予算化しない考えを示した。定められた財政負担を都道府県が拒否するのは極めて異例で、国からの反発は必至だ。


この男はいつも戦う相手を間違うが、今度は正しい。
徹底的にやれ!





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麻生に国が壊される

2008-12-03 19:09:51 | 麻生太郎
麻生の余りの馬鹿さ加減に与党内からも批判が相次いでいるが、ここまでくると尋常じゃない。国家の危機とさえ言える。

麻生の言っていた”1兆円の地方移譲”に関するドタバタは、余りといえばあまりのひどさだ。
もともとは麻生が自分でもよく分からぬまま”1兆円を地方に”と発表したことに始まる。
党内の根回しや了解なしに発表したらしいが、そんなことはどうでもいい。
自民党総裁にして日本国内閣総理大臣の麻生である。
思った通りに政策を発表し実行すればよい。

「交付金」ならつじつま合う 「交付税」化に道路族猛反発 (gooニュース・産経)

 道路特定財源の一般財源化をめぐり、麻生太郎首相が1兆円の「交付税」化を明言したことを受け、自民党道路族が20日、猛反撃を開始した。首相は交付税についてはややトーンダウンしたが、これまで沈静化していた道路政策をめぐる党内の対立が再燃することは確実で、年末の予算編成に向けて波乱含みの展開となってきた。(坂井広志)
                   ◇

 20日午前、道路族の「牙城」である道路調査会(山本有二会長)は騒然とした雰囲気で始まった。山本氏が「首相はしばしば言葉を間違える。『地方に対する交付金』と読めば全部つじつまが合うので、われわれはそういう議論を進めていく」とあいさつ。「地方交付税にすれば(地方の)借金返済に充てられ道路行政に支障が生じてしまう」と述べ、交付税化を断固阻止する考えを表明した。


麻生は繰り返し”地方が自由に使える金”と言っていた。
しかし、自分の金を麻生に勝手に使われると思った道路族が逆らった。
「首相はしばしば言葉を間違える」
麻生が言った「地方が自由に使える金(交付税)」を公共事業限定の金(交付金)と勝手に読み替えることにした。
「われわれはそういう議論を進めていく」
麻生の指示は言い間違いで、自分たちの勝手な解釈でやっていく。

先日麻生は田母神騒動に絡んで”文民統制”という言葉を使っていた。
文民統制とは、統制する側に権威がなければ成り立たない。
足下の自民党議員をコントロールすることもできないで文民統制などできるはずもなかろう。
大将の命令を勝手に解釈する前線部隊があったらどうなる。
総理の指示・命令を”総理の言い間違い”と解釈して軍が動いたらどうなる?

首相の指導力低下あらわ 1兆円「使途自由」ご破算 (asahi.com 12/3)

 「地方への1兆円」は首相が与党案をのむ形で決着した。しかし、使途を公共事業に縛った交付金は、首相が当初、思い描いたものとはほど遠く、首相の指導力の低下を印象づける結果となった。

 首相は地方への1兆円について「地方が自由に使えるカネ」と繰り返し、一時は使途に制限のない「地方交付税にする」と踏み込んだ。だが、道路族の猛反発で、交付税は引っ込め、具体案づくりを党側に委ねた。首相の顔を立てるために別枠で検討している地方交付税増額に触れ、党側に「交付税はできるだけ増やしてほしい」と注文をつけるのがやっとだった。


結局道路族の思い通りの決着。
”党側に「交付税はできるだけ増やしてほしい」と注文をつけるのがやっとだった。”
注文だかお願いだか分からないが、あんまり情けない姿ではないか。
総理の指示・命令がまったく無視されて、族議員どもがが思い思いに勝手なことをしている。

「あんた、ひっかけようと思ってるわけ?」 2日の首相 (asahi.com 12/3)

【道路特定財源の一般財源化】

 ――さきほど与党道路PTの谷垣座長が官邸にいらっしゃって「だいたい我々、PTの方向と言いますか、そういうのを総理は了解して頂いた」とおっしゃっていましたが、これは総理は既存の7000億円の交付金を止めて、公共事業に使途を限定した新しい交付金を了承したということでよろしんでしょうか?

 「あのー、いま、まだ、そこのところは、最後の詰めができていないと思いますね。途中経過を聞いたというだけで、途中経過をすべて答えるというわけにはいかない。はっきりしてるんじゃないですか?そんな深刻になるような話じゃない。はっはっ(笑)

最後の詰めができていないと思いますね。
そう思っているのは麻生だけ。
谷垣たちは決着したと思っている。
先の記事にもそう書いてある。
そんな深刻になるような話じゃない。はっはっ(笑)
1兆円の話が”そんな深刻になる話じゃない”?


 ――総理がかねておっしゃっていた自由に使えるお金とは………

 「それは全然別の話です

その言い方はないだろう。
そのお金の話をしているんだろう。
何の話をしているか分からないで話をしているのか?


 ――別というのは地方交付税を念頭に置いていると。
自分でいい加減なごまかしを言うから突っ込まれる。

 「基本的には……。何回も言わせないで、お願いだから。何か、あんた、ひっかけようと思って聞いてるわけ? あのね、もう1回言いますから、これ、最後にしようね。ずーっと同じ質問してるんだから。ぼくは、ずーっと、同じことしか言ってない。地方に使いやすいカネというものを1兆円というものを申し上げているんであって、いろいろ、みなさんが、例えば、公共工事って言ったって、地元、しさん、負担分のお金を払うことがありませんから、ね? だから、(記者に向かい)蔵前さんって言ったっけ? あの、蔵本さんだったっけ? あの、ところでも、そういうような問題あるはずだから、そういったときに、公共工事は、とても負担ができないからできません、というところってのは、地方を歩いてみたら、分かりますよ、ね? 東京ばっかりいないで、地方を歩くと分かるから、その、歩いてみれば、そのお金が出てくるから、だから、そういう風に自由にできるようお金をしてくださいと。だから、地方には、なるべく自由に使えるお金、というお話をしているんであって、それが、あれとは違いますか、と言ったって、僕の言っていることは、ずーーっと、同じことしか言っていません


この愚劣さには言葉もない。

この男の得意の台詞に
「ボクはずーっと同じことしか言っていませんから」というのがある。
口を開くたびに言うことが変わるくせに、自分では自覚がないらしい。
これだけ重い症状が自覚できないというのは普通じゃない。

もう麻生にできることはただ一つ。
天皇に解散の詔勅をいただいてくることだけである。




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小泉の負の遺産と麻生の無知

2008-12-01 15:13:01 | 麻生太郎
昨日(11/30)の日経にちょっと面白い記事があった。
案外と真実をついているのかもしれない。
概要だけ紹介する。
記事は『風見鶏』というコラム。
編集委員西田睦美という署名入りである。

小泉官邸の「負の遺産」

小泉純一郎元首相は罪なものを残したと思う。……毎日テレビカメラの前で行う「ぶら下がり」のことだ。

それまでの歩きながらのぶら下がり取材にかえて、小泉は、原則として昼と夜の二回ぶら下がりの時間を設け、夜はテレビカメラをいれる形にした。

小泉には、テレビを通じて世論を喚起する格好の舞台となったが、後任の安倍・福田はこのぶら下がりに苦戦する。
安倍は「カメラ目線」が不評で、福田は話し方が「人ごとのよう」と批判された。
麻生もぶら下がりが苦手だ。メディアへの警戒のあまり、その先にいる有権者へ訴える意識が感じられないのが欠点だ。
果たして麻生はぶら下がりを克服できるか。
言葉に政権の浮沈がかかっている。


確かにほぼ毎日二度の会見は隠そうとしても隠しきれない人間性が表れてしまう。
ぶら下がりを利用しようとした小泉と違って、守りの安倍・福田にとってはぶら下がり会見はプラスには働かなかった。

巧妙な話術、豊富な経験と知識、大衆の人気、すべて揃っていると錯覚していた麻生はその自信にしっぺ返しを喰らっている。
ぶら下がりを通じて明らかになったのは、麻生の無知、下品、軽薄、傲慢であった。
このぶら下がりを通じて麻生の支持率は今後も日々下がり続けていくことだろう。
麻生には是非このぶら下がり会見をやめずに続けていって貰いたい。


無知ということに関して気がついたことがある。
”阿修羅”というサイトに次の記事の見出しがあった。

首相は議会制民主主義と議院内閣制を混同 (日刊スポーツ 11/28)
党首討論で民主党の小沢一郎代表は、衆院選を経ずに首相が3人交代したことを指摘、早期解散を迫った。これに対し首相は「われわれは大統領制とは違う。少なくとも議会制民主主義のルールにのっとっている。(首相の交代に)瑕疵(かし)はない」と反論。「議会制民主主義」という用語を計3回使った。


まったく気づかないで聞き流していたところだが、記録を読んでみた。

「また、今3人目の党首討論…、3回目の党首討論、ああ、総理大臣か。総理大臣、というお話をいただきましたけれども、これはあの、議会制民主主義のルールですから。われわれは大統領制と違います。少なくとも議会制民主主義におきまして、少なくとも(英国は)トニー・ブレアという人からゴードン・ブラウンに代わりましてまだ1回も選挙やったことないと、私は記憶いたしますので、そういった意味ではこれは別に瑕疵(かし)があるわけではない。それははっきりしてると思います。議会制民主主義のルールにのっとって、ルールの通りにやらしていただいておる…、やらしていただいております。いかにもなんか問題があるかのように言われますと、議会制民主主義というルールですから。その通りに合わせて、やらせていただいていると思っております」

確かに言っていた。
しかも4回!
ことは政治の根幹にかかわる。
しかも昨日今日出てきた問題ではない。
小泉以後の政権の正統性ということは常に問題として取り上げられてきている。
安倍・福田以上に麻生政権には切実な問題である。
自分でもその認識があるからこそ、一応解散・総選挙を当初は覚悟していたのだろう。
自分の内閣の正統性を問われて、
「大統領制とは違います。議会制民主主義におきましては……」!
大統領制でも議会制民主主義は議会制民主主義。
勘違いとか言い間違いというのではなく、麻生は本当に議院内閣制と議会制民主主義の区別がついていないのだろう。

イギリスの例を、例の知ったかぶりで持ち出している。
イギリスでそうだからといって、瑕疵がないということの証明にはならない。
あまりにも粗雑な論理である。
しかもイギリスの政党では党首の任期がないそうだ。
そして慣例で第一党の党首が首相の座に就くことになっているということである。
イギリスではそのようなルールが確立している。
13年党首を務めたブレアからブラウンへの交代を自分の政権の正当性の証明に使おうというのは虫がよすぎるし、イギリス政治への無知をもさらけ出している。

こんな男をどうやってやめさせればいいのか?

麻生は「総理大臣になってはいけなかった男」ではなく、「政治家になってはいけなかった男」なのである。





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