政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

麻生とオバマ・不毛な首脳会談

2009-02-27 08:05:51 | 麻生太郎
彼我のリーダーの差は明瞭であるが、当人だけがそれを知らない。
就任以来、矢継ぎ早に打ち出す政策、そして自ら議会や共和党議員に働きかける行動力、国民に向けた真摯な発信力。
結果はこれからではあるが、ここまでの勝負は一方的であろう。
比べる方が、どだい無理であるが……。

オバマ氏「信頼できるリーダー」ワシントンの首相 (asahi.com 2/26)
 【日米首脳会談】

 ――今日の会談の中身について、オバマ大統領との初顔合わせの印象も含めてお願いします。

 「印象……。アメリカだけを考えているのではなくて、世界の今抱えている現状を含めて、これは一緒に手を携えてやっていける、信頼に足る指導者なんだなあ、というのが一番ですかねえ。


問題は麻生の方にある。
「これは一緒に手を携えてやっていける、信頼に足る指導者なんだなあ」
こういう言葉をオバマの方から言って欲しかった。

――首脳会談の中身について。

 あー、中身ですね。あのー、中身は、濃かったと思いますね。


本人はそう言うが、

麻生首相、帰国後に太田氏らと会談 (産経ニュース 2/25)
麻生太郎首相は25日夜、米国から帰国後、首相公邸で公明党の太田昭宏代表と10分ほど会談した。会談には河村建夫官房長官、自民党の細田博之幹事長、公明党の北側一雄幹事長らが同席し、太田氏らは終了後、記者団に対し「首相の訪米報告だ」と強調した。


10分で済むような報告?
”濃い中身”というのが、この程度。

<官房長官「オバマ政権と一体との思い」 首相の米紙発言 (NIKKEI NET 2.26)
河村建夫官房長官は26日午前の記者会見で、米紙ワシントン・ポストのインタビューでブッシュ前政権の北朝鮮政策を批判した麻生太郎首相の真意について「結果論として北朝鮮問題の進展が滞ったことがあった。6カ国協議を具体的に動かしていこうという新しいオバマ政権の動きについて、首相としてぜひ一体でやりたいとの思いではないか」と説明した。


”醜女(しこめ)の深情け”は相手にとっては迷惑なもの。
麻生がブッシュ政権批判?
前政権を批判することでオバマにお世辞をつかったつもりらしい。
しかし、オバマにはありがた迷惑。
麻生が迫れば、オバマは逃げる。
世界中の笑いもの。
知らぬは本人ばかりなり。

首相訪米 中・ロ紙「冷遇された」、英紙ほとんど報じず (asahi.com 2/26)
中国共産党機関紙・人民日報系の「環球時報」は「麻生首相の訪米は冷遇された」との記事を掲載。首脳会談後の会食や共同記者会見がなかったことに触れて「米側は早期の首脳会談には応じたが、安定しない麻生政権と親密ぶりを示すことは避けた」と伝えた。北京の都市報・新京報は同日、「訪米目的の一つは、外交成果を示すことで国内の支持回復を期待することにあった」との専門家の声を紹介した。


会食がなかったのは、もしかしてアメリカの気遣いか?
麻生が酔っぱらって中川の二の舞を演じないようにという親切心?

韓国メディアは、北朝鮮が長距離弾道ミサイルの発射の動きを見せている中での会談だけに「北のミサイル・核に共同対処」(通信社の聯合ニュース)などと報じた。同ニュースは、首相が外交攻勢で支持率の回復を狙っているとし、年明けからの訪韓、世界経済フォーラム(ダボス会議)出席、ロシア訪問を列挙。「外国元首として初めてオバマ大統領と(ホワイトハウスで)首脳会談を開く光栄にあずかった」と報じた。

麻生の下心は世界中に読まれている。
オバマにしてみれば、麻生が支持率回復にオレをだしにするか、というところだろう。

ロシアのイタル・タス通信は「麻生首相は極めて冷淡に迎えられた」と伝えた。日本側からの必死の要求に応じて公式訪問リストのトップに掲げたものの、麻生政権は長くは持たず、親密ぶりを示すのは不適切と米側が判断したと指摘。

「日本側からの必死の要求」
ここまで読まれている。
しかし、麻生のことなので、
「オレが一番先なので、みんな悔しがっているんだ」ぐらいのことは考えているだろう。

もともと中身には誰も期待していなかった首脳会談。
政権浮揚にはつながらなかったようだ。
外交も空回りを続けている。





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中川財務大臣辞任に異議あり

2009-02-25 07:13:57 | 麻生太郎
中川財務・金融大臣の辞任。
中川が出した辞表を麻生が受け取った、ということらしい。
麻生は予算委員会で自分の任命責任を認める答弁をしている。

中川氏辞任:「任命責任は私にある」麻生首相 (毎日jp 2/19)
菅直人氏(民主) 酒癖が報道され、兆候がなかったとは言えない。それを承知で任命したのが首相だ。

 麻生太郎首相 時々体調を崩すと報道で知っていた。私の前で酒を飲んだことはない。最近、体調管理に注意してると聞き、問題ないと判断した。しかし、このような事態となったのは事実で、任命した責任は当然、私にある

 菅氏 正確な情報を把握できてない。首相の資格がない。


「首相の資格がない」などと悠長なことを言っている場合ではなかろう。
何のために任命責任を認めさせたのだ?
任命責任を認めさせて、国民にお詫びをさせるつもりだったのか?
お詫びをさせてお終いか?

枝野幸男氏(民主) 大失態をやらかした財務相を選んだのは首相だ。国民は情けない思いをした。国民に対し何かないのか。

 首相 (会見が)世界に配信され、良くない印象を与えたのは大変遺憾に思う。

 枝野氏 国民にまずおわびするのが普通の感覚だ。最終的に辞職を認めるまでに「遺憾だ」との認識がまったく発揮されてない。


「遺憾」という曖昧で都合のいい言葉のやりとりで終わらせては仕方があるまい。
お詫びとも非難ともつかないこんな言葉遊びを繰り返して何になる?

任命責任を認めたら、その責任を取らせなければなるまい。
辞表を受け取ったことが任命責任を果たしたことになるのか?
そうではあるまい。
任命責任と言うなら罷免してこそ責任を認めたことになる。
しかも麻生を辞職させてはじめて責任を取らせたことになる。

日本国憲法
第六十六条  内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。
○2  内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。
○3  内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ


財務・金融大臣と言えば内閣の最重要閣僚である。
しかも予算案の審議中。
任命責任を認めながら、罷免しないですませる。
そんなことは許されまい。
こういうときこそ連帯責任を取らせなければなるまい。

中川の醜態でますます苦しくなった麻生太郎。
目を覆う支持率低下に自民党内では麻生降ろしの声も高まっている。
自分の当選が危うい連中が「麻生で選挙は戦えない」と身勝手な声をあげている。
しかし、小泉郵政選挙から数えて、小泉・安倍・福田・麻生と続けて、総選挙無しの5人目の総理・総裁をたてることには、さすがに気が差すと見えて、ついに内閣改造の声まで出てきた。

「内閣改造した方がいい」甘利行政改革担当相 (asahi.com 2/24)
 甘利行政改革担当相は24日の閣議後記者会見で、麻生政権の現状について「麻生首相の良さが素直に発信されていない」と指摘した上で、「首相のメッセージがそのまんま届く環境をつくりたい。内閣改造は首相の専権事項だが、視界を少しクリアにするような手だては、選択肢としてあっていい。人心一新をすることで、国民が内閣を注視することにつながる」と述べた。

自民、内閣改造で賛否両論=「小幅でいい」「大胆に刷新を」 (jiji.com 2/24)
麻生太郎首相に近い甘利明行政改革担当相が政権浮揚のための内閣改造に言及したことについて、自民党内で24日、賛否の声が上がった。
 笹川堯総務会長は記者会見で、与謝野馨財務・金融・経済財政相が3ポストを兼務していることについて「(2009年度)予算案が通れば、次の対策も考えなければならないし、外国出張、国際会議が目白押しだ」と述べ、改造するとしても与謝野氏の兼務解除にとどめるべきだとの考えを示した。
 加藤紘一元幹事長は記者団に「強い首相が内閣改造するとますます強くなる。弱い首相が改造すると命取りになるから、大掛かりな改造はしない方がいい」と指摘した。
 一方、山本一太参院議員は「不支持8割という危機的な状況だから、大胆に刷新した方がインパクトがある」として大幅改造を求めた。


どいつもこいつも自分の選挙大事で勝手なことを言っている。
しかし、麻生はなんと言っているか。
昨年の麻生内閣発足時の閣僚名簿発表会見ではっきり宣言している。

麻生首相が閣僚名簿発表、34歳小渕氏が戦後最年少入閣 (YOMIURI ONLINE 9/25)
麻生首相は24日夜、首相官邸で記者会見し、17人の閣僚名簿を自ら読み上げ、発表した。首相は「景気への不安、生活への不満、政治への不信があることを厳しく受け止めている。日本を明るく強い国にすることが私の使命だ」と決意を表明した。内閣の基本方針については、〈1〉国民本位の政策を進める〈2〉官僚を使いこなす〈3〉国益に専念する――ことを挙げた。人選については「適材適所だ。このメンバーで選挙を戦うことになる。(民主党と)正々堂々と戦う」と述べた。


もう二人も替わっている。
中山成彬キチガイ国交相と中川昭一アル中大臣。
これ以上の大臣の入れ替えはまさかできないだろう。

官房長官「申し訳ないが選挙は自己責任」 支持低迷受け (asahi.com 2/23)
内閣支持率が低迷し、総選挙前の麻生首相交代を求める声が自民党内から出ていることについて、河村官房長官は23日の記者会見で、「選挙は政治家一人ひとりの自己責任だ」と反論し、首相の人気に頼らず自助努力で選挙に備えるべきだとの考えを示した。

 河村氏は「小選挙区制は党の方針やリーダーへの支持に影響を受けることは間違いない。支持率が低く、政府としては申し訳なく思う」と述べる一方、「それぞれの候補者の発信力、政治姿勢、実績、将来性すべてを勘案して有権者は判断する」と指摘し、「候補者がこの難局をいかに乗り切るかを有権者は見ている。乗り切って、将来が開けてくる」と奮起を促した。


その通りだ。
みっともない悪あがきはやめて、自分の力で戦え!
それにしても”首相の人気に頼らず”というのは笑わせる。





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麻生降ろしを許すな・”憲政の常道”は死語か?

2009-02-20 20:21:50 | 麻生太郎
上から下まで腐りきった自民党。
麻生はバカだから仕方がない。
許せないのは正義派ぶった悪党どもだ。

自民・後藤田氏、サミット前の首相退陣要求 (YOMIURI ONLINE 2/18)
自民党の後藤田正純衆院議員は18日午前、記者団に、麻生政権の迷走に関連し、「出処進退は自分で決めるものだ。できれば禅譲していただきたい」と語り、自発的な退陣を求めた。自民党内で、麻生首相に公然と辞任を求めたのは初めて。

 退陣の時期については、「サミットでオバマ米大統領がだれと握手するのか。世代交代して、ニュー自民を掲げなければだめだ」と述べ、7月のサミット(主要国首脳会議)前が望ましいとの考えを示した。後継首相の候補者として、石破農相、野田消費者相を挙げた。


こういうのは禅譲とは言わない。
タライ回しという。
世代交代?
世代交代と言っても右も左も二世・三世議員だらけ。
なにがニュー自民党だ!
禅譲というなら、政権を野党に譲るのが筋である。
幸いに麻生も郵政民営化見直しを言いだした。
郵政選挙で盗った政権を返上しても国民は文句を言わない。
かつては政権与党が行き詰まったとき、野党第一党に政権を譲るという慣習もあった。
「憲政の常道」という言葉はとんと聞かれなくなったが、ここらで復活させてみてもいいのではないか?
簡単なことだ。
麻生が総辞職する。
続く内閣総理大臣指名選挙に自民党が候補者を立てなければいいだけのことだ。
自民党は下野する。
これこそニュー自民党を国民に納得させる最善のみちであろう。
どうせ9月までには必ず総選挙がある。
自民党が世代交代をして、ニュー自民党に生まれ変わっていれば、国民はまた自民党の復活を許してくれるだろう。

ここにきてテレビ・新聞では、総裁選前倒し、後継候補の下馬評に盛り上がっている。
総裁選前倒しそのものについてはおざなりに批判らしいことを言うが、「ところで麻生の後継は……」と総裁選盛り上げに余念がない。

「麻生降ろし」自民党内で公然と、中川財務相辞任から一夜 (YOMIURI ONLINE 2/19)
中川昭一前財務・金融相の辞任から一夜明けた18日、自民党では「麻生降ろし」が公然と語られ始めた。

 後藤田正純衆院議員は同日午前、党本部で記者団に、「首相には危機管理能力、信頼、誠実さがすでになくなっている」と語り、首相退陣を要求した。

 夜には、棚橋泰文・元科学技術相や世耕弘成参院議員、平将明衆院議員ら中堅・若手議員約10人が都内で開いた会合で、「麻生首相は交代すべきだ」などの意見が相次いだ。篠田陽介衆院議員は会合後、「今の体たらくに、ストレスがたまって爆発しそうだ」と記者団に不満をぶちまけた。

 「首相の下で衆院選は戦えない」という危機感が、中川氏の辞任劇を機に党全体を覆いつつある。


結局は自分の議席大事というだけの騒ぎに過ぎない。
「麻生の下では国民が不幸だ」などという言葉はとんと聞かれない。

珍しく森喜朗元首相が正論を吐いている。

森元首相:麻生首相で解散、「やむを得ない」 (毎日jp 2/17)
 自民党の森喜朗元首相は16日、TBSの情報番組に出演し、麻生太郎首相の下での衆院解散・総選挙について「やむを得ない。自分たちで(総裁に麻生氏を)選んだのだから、飛び降りたり、逃げたりするのはひきょうだ」と述べた。


自民党議員たちは、自分たちで麻生を選んだのだ。
二度失敗したのだから、三度目はよくよく考えた末の選択だったのだろう。
その選択が間違っていた。
だったら責任をとれ。麻生が悪いわけではない。
もともとバカなんだから。
これまで国民の中には、麻生はもしかするとバカなのではないか、と疑っていた人もいただろう。しかしここまでバカだと知っていた人はきわめて少なかったろう。
しかし、自民党議員たちは、我々庶民とは違う。少なくとも我々よりははるかに麻生の人となりを知っていたはずだ。
その挙げ句の選択だったはずだ。
自分たちの間違いを麻生に押しつけるのは、森の言うとおり、卑怯きわまりない。
自分の失敗は、自分で責任をとれ。
三度間違ったんだから、責任をとれ。

麻生で解散・総選挙を断行するか、黙って下野するか。
責任ある政治とはそういうことだ!

しかし、ブレるのは麻生一人ではなさそうだ。
そのご本人も、

自民、首相交代論強まる 森元首相にも変化の兆し? (asahi.com 2/20)
18日夜には、森元首相と青木幹雄前参院議員会長、山崎氏が会談。渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長らも同席した。出席者によると、この席でも「麻生首相では選挙にならない」との意見が出て、首相を支持する森氏は聞き役に徹したという。森氏に近い議員は19日、「森氏の麻生支持は中川前財務相辞任前の話」とし、森氏の姿勢にも変化の兆しがあるとの見方を示した。


たかがアル中の大失態ぐらいで態度を変えたら、鼎の軽重を問われよう。

ここは森に突っ張って貰おう。
麻生降ろしを許してはいけない!

(上の記事の続き)
ただ、自民党内に「ポスト麻生」の有力候補は見あたらず、首相自身が政権維持に意欲を示す限り交代させるのは極めて難しい。閣僚の一人は「首相は辞めない。自分で解散するという一点は絶対ぶれない」と見る。首相が退陣しなければ、9月に任期を迎える自民党総裁選を前倒しすることは難しく、「麻生降ろし」への道筋は不透明だ。


そう、麻生にもがんばって貰おう。
せっかくここまで恥も外聞もなくしがみついてきたんだ。
がんばれ、麻生!
ただし、決断は早くしろ。





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酒とホステス付き、中川の海外旅行ほか

2009-02-19 06:56:39 | 自民党
薄汚いと言おうか、いじましいと言おうか。
いくら外国に行ってホステスが見つからないからといって、わざわざ日本から連れて行くことはなかろう。
それとも現地調達と言ったほうがいいのか?
ホステス料金はカスのような政治ネタ。
食いつく女も女だ。
この女どもは、”社会の木鐸”という言葉を知っているのか!

クローズアップ2009:中川財務相辞任 批判の嵐、官邸のむ (毎日jp 2/18)
中川氏は午後1時50分まで予定されていた昼食会を1時ごろに途中退席し、宿泊先のホテルに戻った。予想外の行動に財務省同行筋は対応に追われたが、中川氏はホテルの1階のイタリアレストラン「ドニー」に移動、財務省の玉木林太郎国際局長や日本から取材で同行した女性記者、イタリア人通訳など数人で会食した。

中川氏は、女性記者らとの会食について「たまたまそこにいて、話を聞かれたから」と説明したが、中川氏が昨年9月の財務相就任以降、G7などの海外出張では同行の女性記者を集めて飲食を行うことが恒例化していた。今回も、中川氏と麻布高校の同期で東大法学部の同窓でもある玉木局長が一部の女性記者を招いたという。


”一部の女性記者”というのは何か選考の基準があるのか?
この女性記者どもはどんな記事を書いて送っていたのやら。
豪華な”ただ酒”、”ただ飯”を喰らわされていては、ろくな記事は書けまい。
玉木国際局長というのがホステスの手配係?
国際局長というのもいろんな仕事があるようだ。

領土問題は「独創的なアプローチ」で 日露首脳会談後、麻生首相 (産経ニュース 2/18)
【ユジノサハリンスク=田中靖人】麻生太郎首相は18日午前、サハリン(樺太)南部のユジノサハリンスク市内でロシアのメドベージェフ大統領と会談した。首相は会談後、記者団に対し、北方領土問題について「われわれの世代で解決するために、新たな独創的でにはまらないアプローチを具体的に加速することで一致した」と述べた。先送りされてきたプーチン首相の来日は5月に実現させることで合意した。


麻生は注意深くメモだか原稿だかに目を通しながら、こう発音していた。
「われわれの世代で解決するために、新たな独創的でカタチにはまらないアプローチを具体的に加速することで一致した」

”カタチにはまらない”ではなく”カタにはまらない”だろう。
”形”、”型”、どちらが書かれていたのかは分からないが、ルビをふっておかなかったのか?
「まさかこれぐらいは読めるだろう」というのは、麻生には通じない。
つまらない揚げ足とりと思われるかも知れない。
しかし、”釈迦の説法、屁一つ”という言葉がある。
麻生がいくら立派なことを言っても、こんな言葉の間違い一つで、にわかに内容まで信頼性のないものになってしまう。
まして麻生の場合は、”屁一つ”ではない。
”屁のひりっぱなし”である。
こんな男の言うこと、だれが真剣に聞くか!

追加景気対策、地デジTV購入に2万円支援 自民が検討 (NIKKEI NET 2/18)
自民党は追加景気対策の一環として、地上デジタル放送が受信できるテレビやチューナーを購入した全世帯に一律2万円程度の支援金を配布する方向で検討に入った。2011年7月に地上デジタル放送へ全面移行する計画も1年間前倒しして、早期普及を目指す。液晶テレビなど急激な需要落ち込みに悩む電機業界を支援する狙いもある。


テレビを見ていて毎度腹の立つことがある。
あの画面の右上に出ている”アナログ”の4文字である。
デジタルのテレビを見ている人は知らないだろう。
邪魔っ気な!
今すぐにでも地デジに切り替わるのかと思えば、まだ2年以上先のことだという。
なんで今からこんな邪魔なものを画面に出しっぱなしにしなくちゃならないのだ?
”電機業界を支援する狙い”
やっぱりそうだったか。
しかも、1年前倒し?

米国の地デジ完全移行、6月に延期 (IT media News・ロイター 2/5)
米国でのデジタルテレビ放送移行が、6月まで4カ月延期されることになる。2月4日に米連邦議会で延期法案が可決され、バラク・オバマ大統領の署名を経て制定されることになる。

 オバマ大統領は延期を支持しており、主に低所得者、高齢者、地方の世帯など2000万世帯が移行の準備ができていないという懸念を共有している。

 デジタル移行を2月17日から6月12日に延期する法案は、先月上院を通った後、米下院で賛成264票、反対158票で可決された。


”低所得者、高齢者、地方の世帯など2000万世帯”のために地デジ移行を延期させようとするオバマ政権。
”電機業界を支援”するために1年前倒しを狙う麻生・自民党政権。
優劣は自ずと明らかだろう。





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アル中はアル中と呼ぼう

2009-02-17 15:14:47 | 自民党
中川財務・金融大臣の目をそむける醜態。
風邪薬が効きすぎた、というような言い訳をしているようだが、バカも休み休み言え!
あれを、普通の日本語では、泥酔状態という。
大手マスコミの多くは歯に衣を着せた、優し過ぎる物言いをしている。

眠気こらえて? 中川財務相、かみ合わない記者会見 (asahi.com 2/15)



14日夕、中川氏は白川方明・日本銀行総裁らと記者会見に臨んだ。「昨日夜から」と切り出した中川氏の口調は終始はっきりせず、スピードもゆっくり。時折、目を閉じるなど、眠気をこらえている様子だった。

ある同行筋は「一時はどうなるかと思ったが、なんとか答弁できたようだ」と話していた。


確かに泥酔すると眠くなる。
その限りでは、「眠気をこらえている様子」という表現は間違っていないが、優しすぎるんじゃないか?
とにかくあれほど酔っぱらっていれば、目を開けているのもつらいことだったろう。
途中居眠りするのも無理はない。
最後にはよく自分で歩けた。
しかし、「一時はどうなるかと思ったが、なんとか答弁できたようだ」は、あるまい。
取り巻きの質もお粗末極まる。

中川財務相、G7後の会見で釈明 「機内の酒と風邪薬の相乗効果」 (NIKKEI NET 2/16)

中川昭一財務相は16日、国会内で記者会見を開き、14日の主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、ちぐはぐな受け答えを繰り返したことについて「酒を(前日の)飛行機で飲み、風邪薬を多めに飲んだ相乗効果」と釈明した。G7後の会見前には酒は飲んでいないとしている。


G7後、会見前に酒を飲んでいなければ、飲んだのはその前ということになる。
ということはG7の会合中あるいはロシア財務相との会談中にすでにあの状態だったということになる。
あれで会合に出ていたとすれば、酩酊会見よりも大ごとだろう。

「気をつけなさいと随分…」 森元首相、中川財務相の“泥酔”会見批判 (産経ニュース 2/16)

自民党の森喜朗元首相は16日午前のTBS番組で、中川昭一財務相兼金融担当相が先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)終了後の記者会見で、発言がしどろもどろになるなどしたため「泥酔」を疑われていることについて「びっくりした。(中川氏は)非常にお酒の好きな方だから、お酒には気をつけなさいよと随分申し上げたことがある」と苦言を呈した。


森の目にも中川の泥酔状態はありありだった。
ここは”泥酔”という言葉をつかっているだけまだましといえる。
中川は昼食時にワインをたしなんだ程度と言っている。
”たしなむ”は動作・行為を表す言葉ではなく、状態・習慣を表す言葉である。
”昼食時にワインをたしなんだ”と、一回の行為に使うのはおかしい。
本人は”舐める程度に飲む”という意味だと思いこんでいるようだ。

一緒に並んでいた白川日銀総裁。
「酔ったという感じは受けなかった。慎重に言葉を選んでいたという感じだった。」
こんなことしか言えないのか!
酔っぱらいの隣で何も言えずに居心地悪そうに座っていたが。
ずいぶんと酒臭かったろう。
酔っぱらっているのが分かっていたらさっさと中川を引っ込めるのが大人というものだろう。
だらしない日銀総裁だ。
しかも嘘つきだ。
そんな風だから、利下げも踏ん切りが悪く、0.25ではなく0.20と、中途半端を繰り返して、0.1という使い道のない金利を残してしまっている。
中途半端な人事で総裁に昇格したせいか、万事に自信なげな言動が目立つ。
この男の日本語もときに通じにくいことがある。

ついでだからもう一人、与謝野経済財政相。
リーマン破綻に際して「蜂の一刺し程度」と軽くいなしていたが、影響が深刻化すると「蜂にも色々ある」と言い逃れていた。
それが今度はヌケヌケと「間違いなく戦後最大の経済危機」!
GDP:「間違いなく戦後最悪」 与謝野経済財政相 (毎日jp 2/16)
08年10~12月期の国内総生産(GDP)の大幅な落ち込みについて、与謝野馨経済財政相は16日の会見で「間違いなく戦後最悪だ」と述べ、日本が深刻な景気後退に直面しているとの認識を示した。



中川財務・金融大臣。
白川日銀総裁。
与謝野経済・財政大臣。
その上に麻生バカ総理。
この顔ぶれでは、この国の経済・財政・金融はどうにもなるまい。

中川は大臣に居座るという。
麻生の目には、泥酔した中川の姿は見慣れた風景。
どうってことないのだろう。


さっき中川が辞任の発表会見をテレビでやっていた。
予算が通ったら直ちに辞表をだすとのこと。
「ゆっくり病院に入って、この仕事に全力を尽くす」?
意味が分からない。
いずれにしろ”辞めない”があっという間に”辞める”。
まるで政府の体をなしていない。



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不透明な財政保障・五輪招致と石原東京都知事

2009-02-14 18:19:59 | 政治
76歳。れっきとした後期高齢者。
思いこみが強く、人の意見を聞かず、他人がバカに見えて仕方がない。
自分の意志が国家の意志だと錯覚している。

東京五輪暗雲 石原知事が民主に逆ギレ (nikkansports.com 2/7)
16年五輪の東京招致に、暗雲が漂い始めた。石原慎太郎都知事(76)は6日、招致活動の“お墨付き”となる国会決議が得られないことを明かし、強い不快感を示した。国会が採択した決議を入れた文書を12日までに国際オリンピック委員会(IOC)に提出するはずが、国会は動かず間に合わない見通し。石原氏は、民主党の反対を理由に「次の政権を目指す民主党が五輪に反対なのか」と憤ったが、石原氏の不手際を指摘する声も。肝心な場面で足並みが乱れ出した。

石原氏は「東京選出(菅氏は東京18区)の国会議員が反対するのかね」と怒り心頭。「菅君は時期尚早と言うが、理由が分からない」「次の政権を目指す民主党が、オリンピックに反対なのか。(都調査で)国民の7割以上が賛成なのに」とキレ気味にまくしたてた。

東京五輪招致は、石原氏が07年知事選で掲げた公約だけに、責任は重い。


「次の政権を目指す民主党が五輪に反対なのか」
まるで五輪招致に反対する人間は非国民・国賊であると言わんばかりである。
この呆け老人は心底そう思っているのだろう。
しかし国民の価値観は多様である。
「(都調査で)国民の7割以上が賛成なのに」というが、賛成にも濃淡がある。
是非に、という人間から、やるんならやってもいいか、という程度までその思いはかなりの幅があるはずだ。
だいたい東京都の調査そのものが信用できない。
「選挙公約」?
結局、自分の都合で騒いでいるだけではないか!

混濁した頭は不透明な行為につながる。

東京招致委、立候補ファイル提出=日本の伝統と環境配慮を訴え-16年五輪で (スポーツナビ・時事通信 2/12)
招致委は立候補ファイルと併せ、大会運営で赤字が生じた場合に政府が補てんを約束する「財政保証」などの書類も提出


五輪招致の国会決議と政府の財政保証とはセットになっているのかと思っていたが、財政保障はすでに与えていたという。
東京都が政府の財政保障を求めているということは知っていたが、与えたという報道は目にしていない。

東京五輪招致:宙に浮く国会決議 12日締め切り (毎日jp 2/5)
民主党を含む超党派の「オリンピック日本招致推進議連」(会長・森喜朗元首相)がまとめた決議案は、運営赤字を政府が補てんする財政保証など「準備態勢の整備に万全を期す」という内容。


2月5日、この時点ではまだ財政保障は決まっていない。

東京五輪招致委、IOCに立候補ファイル提出 (gooニュース・YOMIURI ONLINE 2/12)
2016年夏季五輪の招致を目指す東京オリンピック・パラリンピック招致委員会は12日、詳細な開催計画を記載した立候補ファイルを、スイス・ローザンヌの国際オリンピック委員会(IOC)に提出した。

 招致委の中森康弘事務次長らは同日午前10時過ぎ(日本時間同日午後6時過ぎ)、五輪開催で赤字が出た場合、政府が穴埋めするとした「財政保証」などの必要書類を持参し、IOC本部に提出した。


"財政保障"はいつ決定したのか?
誰がどんな手続きを経て決定したのか?
2月5日の時点では決まっていなかったことが東京都の書類には含まれている。

そもそも財政保障は内閣総理大臣の一存で与えられるものなのか?
閣議決定が必要なのか?
国会決議が必要なものなのか?

東京五輪:唐突な「平和」強調 (毎日jp 2/13)

◇財政保証の文書、副知事明言せず
 立候補ファイルに添付された政府の財政保証を示す文書について、この日の会見で具体的な文言を問われた東京都の谷川健次副知事は「新聞に載っていますよね。記者の方々が集めた情報が正しいのかな」などと明言を避け、記者から「無責任な言い方では」と指摘される一幕があった。

 13日に公表されたファイルには、資金不足に陥った場合の補てんについて「日本国政府及び東京都知事が、別添の通り、保証している」と記載されている。しかし別添文書は、公金に関する内容にもかかわらず公表されなかった。質問に答えた東京オリンピック・パラリンピック招致委員会の河野一郎事務総長は「添付書類については、当事者間の合意がない限り公表できないと聞いている」と説明した。


一体どうなっているんだ!
まさか東京都のフライング、見込み発車、あるいは文書偽造とも思えないが。
だれかが保証を与えたのだろうが、国民のだれもが知らないうちに、国民に内容を隠したまま、こんなことができるのか?

おまけに五輪の東京開催の意義も麻生なみにぶれてきた。
世界平和?

「日本でオリンピックを開催することは、世界平和への大きな貢献になると信じております……」

ただ、これまで都などが展開してきた招致活動で「平和」を前面に出したことはほとんど無かった。今後も、世界平和の実現を呼びかけるようなイベントは予定していないという。

東京五輪:立候補ファイル公表 東京招致委
2016年夏季五輪の開催を目指す東京都と東京オリンピック・パラリンピック招致委員会は13日、国際オリンピック委員会(IOC)本部に提出した立候補ファイル(開催計画案)を公表した。大会理念として「平和に貢献する 世界を結ぶ五輪」を掲げたほか、太陽光発電や低公害車を開催前から積極活用し、大会運営で出る量を上回る二酸化炭素(CO2)削減を目指す「世界初のカーボンマイナス五輪」を打ち出した。


世界平和に環境問題。
理由はあとからいくらでもでっち上げる。
だんだん石原も麻生みたいになってきた。
まあ、もとから自分の都合のいいことしか言わない男だったが……。



16年夏季五輪:東京都に政府が財政保証 大会赤字補てん (毎日jp 2/11)
16年夏季五輪開催を目指している東京都が政府から、大会運営で赤字が出た場合には補てんを受けられる財政保証を得たことが分かった。具体的な開催計画を盛り込んだ「立候補ファイル」に財政保証を認めた文書が添付され、都と招致委員会は提出期限の12日、スイス・ローザンヌの国際オリンピック委員会(IOC)本部に提出する。

”東京都に政府が財政保証”とあるが、東京都の「立候補ファイル」に財政保証を認めた文書が添付されていたことを根拠としているだけである。
東京都に財政保障を与えたという政府側の発表は見つからない。
どなたかご存じの方がおられたらご教示ください。





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責めらるべきは麻生ではなく自民党

2009-02-13 12:09:22 | 麻生太郎
とうとう麻生の命運も尽きたようだ。
言わずもがなの一言が命取りになるとは!
「わたしは郵政民営化には反対だった」

小泉氏に郵政発言の真意説明 麻生首相 (msn産経ニュース 2/11)
 麻生太郎首相は10日、小泉純一郎元首相に電話し、郵政民営化をめぐる自らの一連の発言について真意を説明した。首相が「言葉足らずで心配かけてます」と述べると、小泉氏は「あの当時はみんな反対だったからなあ」と応じた。


これでは小泉は麻生の発言を寛大にも笑って許したという印象を与える。
いったい記者は誰の話を聞いて記事にしたのか?
真意説明?
「言葉足らずで心配かけてます」
これのどこが真意説明なのか?
どうやら麻生サイドの話だけで記事にしたのだろう。
ここにはジャーナリストとしての批判の眼がまったく感じられない。
話の裏をとるのは難しかったかもしれない。
しかし百歩譲って、麻生サイドの話を真に受けたとしても、これだけのことで”真意説明”と見出しをつけるか?
こんな見出しをつけるのなら、麻生の真意はどこにあったか、それを書くのがジャーナリストではないか。

小泉元首相「怒るというより笑っちゃうくらい、あきれた」 麻生首相の郵政民営化発言に (msn産経ニュース 2/12)
 小泉純一郎元首相は12日、自民党本部で開かれた「郵政民営化を堅持し推進する集い」の幹事会で、麻生太郎首相の郵政民営化発言について「最近の首相の発言には怒るというより笑っちゃうくらい、ただただあきれているところだ」と批判した。

 また小泉氏は、首相に対し電話で「首相や執行部の方針に批判的な発言をすると『後ろから鉄砲を撃つな』という押さえ込みがかかるが、首相が前からこれから戦おうとしている人たちに鉄砲を撃っているんじゃないか。発言には気をつけてほしい」と伝えたことを明らかにした。

 その上で「首相の発言に信頼がなければ選挙は戦えないと肝に銘じてほしい」とも指摘、首相の発言のブレが自民党離れを引き起こす原因になっているとの見方を示した。

 また民主党など野党が反対している定額給付金制度についても「本当に3分の2(の衆院での再議決)を使ってでも成立すべき法案とは思っていない」と述べ、野党が多数を占める参院側とよく調整すべきだと強調した。


小泉は怒っているじゃないか。
しっかり注文をつけていたではないか。
麻生サイドの話を鵜呑みにしおって!
小泉の怒りは大きいようだ。

定額給付金制度についても「本当に3分の2(の衆院での再議決)を使ってでも成立すべき法案とは思っていない」と述べ……

とうとう定額給付金にまで八つ当たり。
小泉の郵政選挙のお余りの、そのまた残り物の、そのまたおこぼれにあずかっているくせに生意気なことを言うな、とばかり情け容赦のない罵倒を麻生に浴びせている。
これが、「あの当時はみんな反対だったからなあ」と笑ってすませた人間の言葉か!

しかし、これで補正予算関連法案の成立はほぼ絶望的になった。
衆院で三分の二で再議決しようとしても造反続出で不成立。
下手すると造反者の方が多数派になりかねない。
もはや麻生に遠慮する奴はいなくなってしまった。
あとは退陣の日を指を折って数えるだけの暮らし。

だが、麻生がバカなのを知っていて、総務大臣、外務大臣という重要ポストにつけてきたのは小泉自身。安倍も福田も麻生を幹事長に据えて箔をつけさせてきた。
よってたかってアホの麻生を総理大臣に仕上げてきたのではないか。
あるいは、自民党という政党が50年の歳月をかけて生み出したのが麻生内閣総理大臣であるとも言えようか。

寿命が尽きかけているのは麻生内閣ばかりではなく、自民党という政党そのものなのだろう。
小泉も引退を目前に控えて、一つだけやり残した仕事があることを思い出したらしい。
「自民党をぶっ壊す!」
仕事は大分進んでいたが、最後の仕上げは自分の手で、と思ったか。

しかし、安心はできない。
なんと言っても息子を当選させなければならないバカ親である。
何を企んでいるか分かったものではない。

早くも麻生の後釜に回転寿司女の名前などが取りざたされている。
それでは何も変わらない。
”選挙の顔”を選ぶのではないはずだ。
日本国の総理大臣を選ぶという認識があるのか!
もう少しまじめにやって貰いたい。
もっとも、河野洋平に続き”総理になれない総裁”という可能性のほうが高いが。
まじめにやったら人がいない、という声も上がりそうだ。
人材払底!
安倍も福田も麻生も自民党総裁選では圧倒的な多数を得て当選している。
三代続きの不祥事を産んだ自民党という政党そのものの存在意義が問われている。





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蟻地獄にはまった麻生太郎

2009-02-12 08:07:15 | 麻生太郎
ブレながらも、支持率は上昇することなく下降の一途。
今回の「郵政民営化”わたしは反対だった”騒動」で、麻生はさながらアリ地獄にはまった蟻。もがけばもがくほど深みにはまっていく。
発端は
麻生首相:郵政4分社化体制「見直すべき時に来ている」 (毎日jp 2/5)

記事から要点だけピックアップすると、

麻生太郎首相は5日の衆院予算委員会で、日本郵政グループの4分社化体制について「四つに分断した形が本当に効率がいいのか。もう一回見直すべき時に来ているのではないか」と述べ……

首相は05年4月の同法の閣議決定当時は総務相。5日の予算委で「小泉(純一郎)首相のもとで私は郵政民営化に賛成じゃなかった。私が反対と分かってたので、(総務相の担当職務から)郵政民営化担当は外された」と自ら披露した。


4分社化の是非に加えて、民営化反対であったことを明言した。
犯人は竹中平蔵でオレは濡れ衣、とも。
しかし、その日のうちに発言を微調整。

首相は5日夜、首相官邸で記者団に「(見直し)内容に私がこうしろああしろと言う立場にない」と述べ、具体的な議論からは距離を置く姿勢を示した。

総理大臣が「見直すべき時」と言ったら、それを指示するのが総理としての責務であろう。
総理大臣・自民党総裁は「ああしろ、こうしろ」という立場である。
国会で独り言を言ったわけではないのだ。

麻生首相:郵政巡り、迷走 民営化「賛成じゃない」→「勉強して賛成」 (毎日jp 2/10)
民営化に反対していた時期について首相は、5日の段階では05年の関連法の閣議決定や衆院の郵政解散時としていたが、9日になって「03年の総務相就任時」と修正。「(その後の在任中の)2年かけて勉強し、最終的に賛成した」と説明した。


図々しくもまた大修正。
「最終的に賛成した」のなら、結局は賛成だったのだろう!
「2年かけて勉強し」?
”口は重宝なもの”、というが、それも説得力ある言い訳ができた場合。
麻生の場合は、”口は災いのもと”。

郵政めぐる混乱、「支持率の内容の分析は私の仕事ではない」 2月10日午後5時過ぎ (毎日jp)
A:郵政を含めます総務大臣というのですが、総務大臣を私、2期やりました。小泉内閣の下で。1期目は間違いなく、郵政民営化を担当する所管の大臣、しかし後半の二期目、いわゆる決定する時には、私は、郵政民営化担当というのを外されて、郵政省所管の大臣ではありました。従って二つ分けてお話にならないと混線されるんだと思います。


笑うしかない。
こんどは二重人格論。
総務大臣を二人に分けて弁解。
ウーン。
意想外の反論である。
馬鹿馬鹿しいが、それにしても「よく言うわ」
言い訳もだんだん程度が低くなる。

Q:昨日の予算委員会の答弁で、総理は「2005年の郵政選挙で民意を問うたのは、郵政の民営化であって、4分社化は通っていない」との発言をされました。

A:ああ、法律的にはね、あの中に入っていますよ。だってあの時、法案は通っていますから。だけど多くの国民の中で、4分社化、3分社化、2分社化というのを知っていた方はほとんどおられないと思いますね。

Q:それでも1年前に決定した郵政民営化の基本方針。4分社化というのは盛り込まれているわけです。

A:はい。

Q:選挙をやる以上、そういった基本方針の具体的な中身についても問うていると考えるのが自然では?

A:ああ、それはそうかもしれません。それはそうかもしれませんが、ほとんどの方は「あの時、4分社化知っていましたか?」と言われて、知っている人はほとんどおられないというのが私の認識ですから、当時は郵政民営化か、そうではないかであの選挙は問われた。私は、一般的な有権者の方々の意識は、みなさんほど詳しくないと思っていますけどね。

Q:総理は矛盾されているとはお考えにならないですか?

A:いいえ、私はあの時、その4分社化、3分社化入ったというのは、法案を知っていますから、内容は知っていましたよ。知っていましたけど、国民が感じていたのは民営化か、そうではないかだけだったと思います。内容を詳しく知っておられる方はほとんどおられなかったと思います


こうなるとどんな悪口雑言も麻生のひどさには追いつけない。
あの郵政選挙は、国民の十分な理解がないまま行われた、と言っているのである。
あの選挙は詐欺であったといっているのである。
自分たちの議席は、詐欺によって得た議席であるといっているのである。

弁解が次の弁解を呼び、そのたび麻生の本性を暴き出す。

さてまたまた世論調査。
もはや麻生による頽勢挽回の可能性がないことは、自民党の連中にも分かってきただろう。
内閣支持、最低の14% 朝日新聞2月世論調査 (asahi.com 2/9)
景気回復後に消費税を引き上げることには賛成が45%、反対が47%と拮抗(きっ・こう)した。

引き上げ時期を決めなかったことを「妥当だ」とする意見は67%で、「妥当でない」は21%。

国家公務員の天下り問題についても聞いた。省庁によるあっせんは3年以内に禁止され、国の官民人材交流センターに一本化されることになっていたが、これを麻生首相が来年に前倒しする方針を示したことには、「評価する」が55%。「評価しない」の30%を上回ったが、「評価する」と答えた人の間でも内閣支持は19%しかなく、支持回復には役立っていない。


これらの数字は何を意味しているか?
国民は政策によっては支持するものもある。
しかし、内閣支持率にはつながらない。
つまり、今後自民党がいくらまともな政策を打ち出しても、麻生がいる限り内閣支持率は上がらないということである。

自民党に残された道は”麻生隠し”くらいしかない。
なるべく麻生を人前に出さないようにする。
やむを得ず人前に出すときは、なるべくしゃべらせないようにする。
「あんたは黙って座っていなさい」としっかり念押ししてからでないと、どこにも出さない。
それでも自分がバカだとは知らない麻生は、黙ってはいられない。
マイクを向けられれば反射的にしゃべりだす。
このまま麻生が総理・総裁を続けていれば、次に来るものは”自民党隠し”ということになる。
選挙に自信のない連中は麻生の名ではもちろん、自民党の名の下でも戦えまい。
極力、自民党という名前を出さずに選挙に臨むことになろう。
かといって、自民党を出ることもできない。
対立候補でも立てられたら、元も子もない。

次の総選挙で自民党が政権を維持できる可能性はきわめて小さくなっている。
一旦政権から離れれば、自民党は時の経過とともに空中分解、雲散霧消ということになる。
政権にしがみつこうとすればするほど、じり貧になり、再生の道は遠のく。



麻生や今の自民党では無理だろうが、ここは一度自ら政権の座を離れるという決断
をすべき時である。
予算が成立した時点で麻生内閣は総辞職をする。
続く総理大臣の指名選挙には候補者を立てない。
つまり黙って政権を野党に譲るということである。
民主党は政権を獲っても、この状況下では解散はできないだろう。
しかし、9月には必ず総選挙が行われる。
自民党はこの間、民主党政権の失敗や混乱をじっと見つめ、徹底的な自己改革の努力を国民に見せて総選挙に臨む。
民主党政権のもたつきやつまずきは必ず随所で見られるはずである。
潔い自民党、生まれ変わった自民党と口ほどになかった民主党。
9月の総選挙で、たとえ勝てなくとも再逆転の芽は残る。
このまま麻生で大惨敗を喫するよりはよっぽどましだろう。
永遠に弱小野党に成り下がるか、それとも近い将来の政権奪還の可能性をとるか?

しょせん今の自民党には無理な話か。




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麻生の三重苦

2009-02-10 11:15:30 | 麻生太郎
定額給付金
公務員の天下り・渡り
かんぽの宿・郵政民営化


どれも麻生が自分で騒ぎを大きくして収拾のつかない混乱に発展させたものである。

定額給付金
昨年10月末に麻生自身で全所帯一律給付を発表。
直後に与謝野経済金融相がお金持ちにも配るのか、と一言。
そこで麻生は所得制限、それが揉めると地方丸投げを発表。
金持ちが貰うのは「さもしい」「矜恃の問題」発言。
ここまでは自分は貰うつもりはないと一貫した発言。
年が改まったとたんに細田幹事長が、経済対策なんだから金持ちも国会議員もみんなで貰って使うべき、と発言。
それに、麻生も同調。
自分が貰うかどうかは言わなくなってしまった。
【麻生首相ぶらさがり詳報】「まだ判断してない」定額給付金受け取り(産経ニュース 1/6)
「えーっと、政府与党連絡会議で、細田幹事長からその種の話があった、と思いますけれども、これは個人、それぞれ個人にくるものを、政府がとか党が、使えとか使うなとか、もらえとかもらうな、とすべき種類のもんですかねぇ。と私自身はそう思いましたんで、そのときはなにも答えなかった、と記憶しています」

(「貰え」、とか、「使え」、と言えないものなら配るな!」)
二月に入ってからも、自民党の役員会かなんかでで「オレはもらわねえよ」という発言があったとかなかったとかでまた一騒動。

ここまで迷走を続けたら、安倍や福田ならとっくに政権を投げ出しているのだが……。
麻生の神経の強靭さには驚く。
ほんとのところは、あんまりバカなので自分が迷走しているのかどうかも判断できないだけなのだ。

公務員天下り・渡り問題

「天下り」政令、焦点に=野党は撤廃要求、首相防戦 (jiji.com 1/9)
民主党の追及を避ける狙いから、官邸サイドは当初、首相が渡りの全面禁止を明言することを検討したものの、最終的には「閣議決定した政令と矛盾する答弁はできない」(政府筋)と判断。9日の衆院予算委で枝野氏から、政令の撤廃を求められた首相は「(渡りに)厳格に対応する」と答弁するのが精いっぱいだった。

★「渡り」容認の政令、首相は修正・撤回を拒否…参院予算委
 麻生首相は19日の参院予算委員会で、退職した国家公務員が天下りを繰り返す「渡り」を首相権限で容認する政令について、「改正国家公務員法では3年以内は
『渡り』(のあっせん)が認められている」と述べ、政令の修正や撤回を拒否した。(読売新聞 1/21)


なぜそんなにしてまでお役人を守りたいのか?
しかし、
天下り廃止、追い込まれ決断=前途多難な公務員改革-麻生首相 (jiji.com 2/3)
驚いた。聞いていない…」。政府筋は3日、天下りと渡りを廃止する政令をつくりたいとした衆院予算委員会での首相答弁に絶句。首相は唐突な「変心」の理由について記者団に「与党の議論を踏まえ判断した」と説明した。
 首相は先月29日の国会答弁で、渡りについて「あっせんの申請が出てきても認めない」と表明したものの、昨年12月に閣議決定した渡り容認政令の撤回は拒否。これに対し、自民党の石原伸晃公務員制度改革委員長は「政令はやめると、はっきり答弁すべきだ」と河村建夫官房長官に申し入れていた。


”唐突な変身”?
いつものことである。驚くほどのことではなかろう。
「申請がでても認めない」といくら麻生が意気込んでも、だいたい役人は申請など出す気がない。電話一本でこっそりやれば、あとは民間人同士のやりとり。役所は無関係、で通せばいい。
麻生も、渡りの実態を知ってか知らずか、民間人同士の話に政府が口出しするのはおかしいという答弁を繰り返し、渡りの野放しを宣言した。
天下りは官民人材交流センターというお役人専用の口入れ屋を開業し、こちらは盛大にやるつもりでいる。
発言は後退しているように見えるが、実質的にはゼロ回答。
しかし、政治的にはますます支持率を下げていく。
庶民は本質を見抜いている。

かんぽの宿・郵政民営化問題

かんぽの宿のオリックスへの払い下げ問題は、日ごとにいかがわしさを露わにしつつある。
麻生もさっさと「しっかり調査する」と言ってすませれば良かったのに、バカだから、「わたしは民営化には反対だった」と言わずもがなの一言。
これで決定的に麻生の人間性への信用が吹っ飛んでしまった。
昨日の予算委員会で突っつかれると、「はじめは反対だったが最後は賛成になった」と訳の分からぬ答弁を繰り返した。
最後に納得して賛成したのなら「わたしは反対だった」なんてことを言う必要はまったくなかろう!

この三重苦を、国民のイライラを横目に薄ら笑いを浮かべながら乗り切るつもりの麻生には国民も野党も打つ手無しか?
責められても責められても、その場しのぎの口から出任せで切り抜けてきた麻生。
もともと何を責められているか理解できない頭なので、責める方が根負けしてしまう。
麻生を見ていると、安倍や福田はなんでやめたんだ?とつい考えてしまう。

追加
昨日の衆院予算委員会で民主党の渡辺恒三が選挙を経ない麻生内閣の正統性を質したが、麻生の答弁は例によって──というのもわたしがこの言い訳を聞いたのは三度目だからである──(アメリカの)大統領制とはまったく違って、我が国は議会制民主主義だから、というものである。
麻生はアメリカが議会制民主主義の国だということを知らないらしい。
実のところは、麻生が議院内閣制と議会制民主主義の区別がついていないというだけのことなのだが。
しかし、お粗末にもほどがある。




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郵政見直し・底なしのバカ総理

2009-02-07 13:57:30 | 麻生太郎
麻生がバカなのは知っていたが、ここまでのバカだとは思わなかった。
自民党の議員たちはこんな男を総理・総裁に担いでいて恥ずかしくないのか!
郵政民営化見直し発言。

郵政4社体制、首相が「見直すべき時に来ている」 (asahi.com 2/5)
麻生首相は5日午後の衆院予算委員会で、民営化した日本郵政グループについて、「四つに分断した形が本当に効率としていいのかどうか、見直すべき時に来ている」と述べ、将来的には4社体制の見直しが望ましいとの考えを明らかにした。


ポイントは二つある。
一つはなぜわざわざこんな時期にこんなことを言うか。
4分社化に言及しては、これは火事場に駆けつけた消防車がホースでガソリンを撒くようなもの。
かんぽの宿・オリックス問題の追及をかわすつもりが、さらに問題を大きくしてしまった。
もともと考え無しの麻生である。
総選挙向けに郵政票の取り戻しを意図した、などともっともらしい読みをする向きもあるが、それは麻生を買いかぶりすぎ。
麻生はただ、ポロッと口にしてしまっただけのこと。
予算委員会で追及されてそれをかわすため、そして質問者に対する阿諛。
しかし、4分社化の見直しを言いだしてしまったら、民営化そのものが一から出直しということになる。
麻生の知らないことだが、総理の言葉は重いのだ。
郵政の4分社化という民営化の柱が急にぐらぐらし始めた。
定額給付金以上の大問題である。

もう一つの問題も大きい。
同じく上の記事から

首相はさらに、自ら総務相を務めていた小泉内閣で民営化を決めたことについて、「賛成ではなかったが、内閣の一員だから最終的に賛成した。(民営化)担当(大臣)は、私は反対だとわかったので外された。担当相は竹中さんだということは、ぜひ記憶して」と述べた。

答弁の中で麻生はもともと郵政民営化には反対であったと明言してしまった。
これは麻生の政治家としての資格を自ら否定したものである。
郵政民営化に反対して自民党から出て行った議員、追い出された議員も多数いた。
しかし、麻生は反対を貫くことをせずに自民党に残り、閣僚の地位を守った。
小さな問題であるならともかく、ことは総選挙につながる重要問題である。
そこで節を曲げたことを自ら白状したのである。
一旦自民党を出ながらのこのこ出戻った議員たちもみっともないが、麻生は出て行くこともしなかったのだ。
出て行く前に転んでしまっている。
「総理の資質」以前の「政治家たる資格」の問題である。
「信念を貫く」とか「主義主張に殉ずる」などという姿勢はまったく見られない。
それ以上に、自分の発言が、そういう自分の人間性にかかわる意味を持つなどと言うことすら想像できないのだ。

記事にはないが、麻生は答弁の続きで
濡れ衣を着せられてはおもしろくない」と言っている。
郵政民営化に賛成したあるいはその責任者の一人であったと判断されることを”濡れ衣”といったのである。
”濡れ衣”とは、やりもしない悪事をはたらいたと思われることを意味する。
単なる誤解や良いことをしたと誤解されることには使わない。
麻生は郵政民営化を悪事と思っているのである。
もっとも、ろくに日本語を使えない麻生のこと、どこまで意味が分かって使ったのかはいささか疑問であるが……。

麻生の表情からここ数日急速に生気が失われている。
予算委員会の答弁中の麻生の唐突かつ奇怪な笑いをわたしは2回見た。
あの笑いは尋常ではない。
脳あるいは精神に異常が発生しているのではないかと思わず疑ってしまった。
認知症の疑いもある。

認知症の症状(宮城県保健福祉部長寿社会政策課のホームページ)
知的能力の低下
◎健忘 物忘れがひどくなる
……自分の言ったことを忘れて、そんなことを言ったことはないと言い張る。発言がコロコロ変わっても、自分はずっと同じことしか言ってないと言い張る。
◎見当識障害 日時、場所、人がわからなくなる……先日、民主党政調会長直嶋正行に向かって、「まじまさん」と呼んで、直されてもまた「まじまさん」と呼んだ。前にもそう呼んで直されたことがあったという。
先日のダボス会議でイギリス首相ゴードン・ブラウンをトニー・ブラウンと呼んだという。
◎思考障害 考える力、理解する力が低下する。計算ができなくなる ……もとからなので診断の根拠にはならない。知らなければクロと診断される。
◎認知障害 物事を見分け判断する力が低下する。人違いをする……これももとから足りないので診断ではクロ。

総合的には、もともと知的能力が低いので、低下したのかどうかは判断しにくいが、症状はすべて当てはまる。





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どうしても切れない人事院総裁の首と総理大臣の首

2009-02-05 16:14:05 | 麻生太郎
人事院総裁が突っ張っている。
政府の工程表とやらに反対で協力を拒んでいるらしい。
工程表そのものはどうせ見せかけの形だけのもの。
しかしながら、中身の是非はともかく総理大臣に逆らっても、麻生は首にできないらしい。
首にするには弾劾裁判が必要だという。
しかしそれでも首にする道はあることになる。
困ったことに我らがアホ首相を首にする方法はない。
衆議院議員の任期切れを待って選挙でやめさせるしかないらしい。

国家公務員改革の工程表、異例のTV出演で批判 人事院総裁 (NIKKEI NET 2/4)
人事院の谷公士総裁は4日朝、TBS番組に出演し、人事院の機能移管を盛り込んだ国家公務員制度改革の工程表決定について「今の仕組みを変えるのであれば、正面から議論してほしい。今の手続きは違っている」と改めて批判した。人事の政治主導と公務員の中立性に関しては「政治的な人事が行われると、公務員は意欲を喪失する」と述べた。人事院総裁のテレビ出演は極めて異例。


「公務員は意欲を喪失する」?
いいよ、嫌ならやらなくて。少なくとも給料分の仕事はやる、という役人は多分いくらでもいるだろう。
”公務員の中立性”と”政治的人事”とは関係ない。
公務員の政治的活動は禁止されているが、選挙で選ばれた内閣の指示や方針に従うのは当たり前ではないか!
国民の選んだ政府が行う政策に反対だからといって、中立性を盾に政府を無視できるか?
内閣はどうせしょっちゅう替わるのだから、おれらは内閣には関係なく自分らの帝国を維持する。
こうなれば国民の声は役人には届かなくなる。
”政府が間違っている”、”国民が間違っている”
こういって役人が自分らの論理で動いたらどうなる?

これというのも麻生内閣の余命幾ばくもない、と足もとを見透かされているからだろう。これ一つとっても麻生の居座りは国民の利益を害するものである。

その麻生は相変わらずの脳タリンの能天気。
この経済危機にあたって早くから日本の経験を世界に伝える、と吹聴していた。
麻生の目には、バブル崩壊後の日本経済の復活が輝かしい成功体験と映っていたのだろう。
しかし、外からは失敗体験と見られている。
いささか旧聞に属するが、

金融サミットで日本の経験示す、具体的宣言を評価=麻生首相 (asahi.com 11/16)
[ワシントン 15日 ロイター] 麻生太郎首相は15日夕、緊急首脳会合(金融サミット)終了後に記者会見し、今回のサミットで日本が経験した金融危機時の対応策を示し、具体的な提言を行ったと述べた。


これはほんの一例である。外国に出て行くたびにこの調子で日本の失敗を広めていたのである。

日本の教訓生かし「ベスト尽くす」=ガイトナー財務長官-米紙 (時事ドットコム 2/4)

【ニューヨーク3日時事】ガイトナー米財務長官は、3日の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)に掲載されたインタビュー記事で、米政府・議会が策定している景気対策と金融救済策について、日本の長期停滞の教訓を生かし、「ベストを尽くす」と述べた。
 在日米国大使館勤務の経験を持ち、知日派の同長官は現在の米国の危機に関し、「政策当局者が集団として財政、金融(立て直しの)両面で(対応を)強化するのが遅かったため、劇的に悪化している」と指摘。「金融政策が極めて積極的なのは確かであり、財政政策でも非常に積極的に臨む」と強調した。


実際の記事に当たると、
Geithner: Speed Is Key to Recovery (WSJ.com 2/4)
Treasury Secretary Says U.S. Must Avoid Dithering That Prolonged Japan's Slump

WASHINGTON -- If there is one thing U.S. Treasury Secretary Timothy Geithner learned from watching Japan sink into a decade-long economic quagmire, it's this: Don't dither.


冒頭の文章である。
財務長官ティモシー・ガイトナーが、日本が10年に及ぶ経済停滞におちいるのを観察して学んだことが一つあるとすれば、それは、「オタオタするな」ということである、というような意味であろう。

記事全体は、日本がどうやって停滞から抜け出せたかではなく、なぜ日本は10年間も停滞から抜け出せなかったかに焦点が当てられている。
日本の失敗体験は反面教師としての価値は認められているようだ。
自慢げに吹聴するようなことではない。

「給付金受け取らない」 首相、党役員会で明言 (産経ニュース 2/5)
 麻生太郎首相が2日の自民党役員会で、定額給付金について「受け取る意思はない」と明言していたことが分かった。複数の党幹部が4日、明らかにした。
(中略)
複数の党幹部によると、首相は党役員会の席上、給付金の受給について「そろそろ意思を明確にするほうがいい」と提案された。いったんは「まだ決めてない」と述べたが、出席者の一人が「いつまでも意思表示しなければ、優柔不断だと思われる」などと指摘すると、受け取らない考えを表明したという。


受け取らないのかと思ったら、
麻生首相 定額給付金「受け取らない」発言報道を否定 (産経ニュース 2/5)
 麻生太郎首相は5日午前の衆院予算委員会で、定額給付金を「受け取る意思はない」と2日の自民党役員会で明言したとの報道について、「誤報と思う。このようなことを役員会で明言したことはない。新聞のような事実はない」と全面否定した。


たかが1万2千円。
受け取るかどうかも決められないグズ男。
こんな優柔不断で景気対策などできるはずもない。





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おいしすぎるおまけつき・かんぽの宿とオリックス

2009-02-03 12:18:17 | 政治
鳩山総務相の提示した疑問は素朴な国民の疑問でもある。
今回だけは鳩山が正しい。
日本郵政は入札手続きの正しさだけを言っているが、国民の疑問をそらし、あるいは問題を矮小化しているだけにすぎない。
疑惑は入札手続きだけではなく、郵政民営化論議から始まる筋書きにある。
不思議なことがいっぱいある。

◎ かんぽの宿が簡易保険会社ではなくなぜ日本郵政の所有になっているのか?
西川が自分の手で売却できるようにしておいたのか?

◎ 資産評価を収益還元法で行っているが、赤字事業にこの評価法を使えば、評価額はとんでもなく低いものになるのは当然ではないか。
もともと収益還元法とは将来の収益予測をもとに現在価値を計算する評価法である。赤字の事業資産にわざわざこの評価法を適用するのはおかしかろう。
わざと評価額を低くするために用いたとしか考えられない。

◎ 毎年の赤字が40億円というが、これらの資産の簿価と償却費の内訳を発表してほしい。
取得費用は土地で400億円。建物・設備等に2000億円とか。
とすると年間償却費は30~40億円になっているのではないか。
(耐用年数を仮に50年、残存価額10%とすると年間36億円)
ということは、オリックスがこれを100億円程度で取得したとすると、償却費負担は限りなくゼロにちかづく(せいぜい1~2億円)。オリックスは何もしなくても初年度から利益がでてしまうのではないか。
もっとも耐用年数が短くなっているだろうから、償却費はもう少し大きくなるか。
かんぽの宿:売却額、対立深く 総務相・日本郵政、ともに譲らず (毎日jp 2/1)
日本郵政によると、70施設の土地代は約295億円、建設費は約2107億円。例えばさいたま市の「ラフレさいたま」(00年9月開業)は約286億円をかけたが、08年9月末時点の帳簿価格は約16億円。


普通に償却を続けていれば有り得ない簿価である。もともと、収益をあげることを目的としていない事業資産を、収益があがらないからといって、減損処理し、無理矢理簿価を下げたとしか思えない。
こんな巨額の減損処理を行えば、どんな事業でも赤字になるのは当たり前だ。
民間の営利事業資産の評価に適用されるべき評価法を非営利資産に適用した現在の簿価を見直すべきであろう。

◎ これはこの話の一番おいしい部分。こんなおまけまで付けて何で売り急ぐ?

Press Release

2008 年12 月26 日
各 位
オリックス株式会社
オリックス不動産株式会社

オリックス不動産株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:西名 弘明、
2009 年1月1日より山谷 佳之が就任)は、2008 年4 月1日付の日本郵政株式
会社による公募、および二度の競争入札( ※ 1)を経て、この度「かんぽの宿( ※2)」
の事業譲渡先に選定されました。本日、譲渡契約書への調印を完了し、2009 年
4 月1日付にて譲り受ける予定になりましたのでお知らせします。
※1 :日本郵政株式会社法附則第二条第一項により、2012 年9 月末日まで(民営化後5年以内)
に宿泊施設はすべて譲渡または廃止されることになっています。
※2 :かんぽの宿・かんぽの郷・ラフレさいたま、および各施設に付帯する社宅などの施設、首
都圏社宅を含みます。
オリックス不動産㈱は、別紙のように既に4つの温泉旅館(別府「杉乃井ホテル」、会
津若松「御宿東鳳」、熱海「ホテルミクラス」、鳴子「鳴子ホテル」)の再生事業に取り組ん
でいるほか、研修施設、水族館、ビジネスホテル、高齢者向け介護施設、京セラドームな
どの施設運営を手掛けており、これらの運営で蓄積したノウハウを「かんぽの宿」の運営
に生かしてまいります。さらに、全国36箇所でゴルフ場を運営するオリックス・ゴルフ・
マネジメント㈱
との提携商品の開発や、全国でレンタカー829店舗を運営するオリックス自
動車㈱
とも連携し、将来的にはカーシェアリングのサービス提供など、エコツーリズムの
普及にも寄与したいと考えています。加えて、オリックスグループの主要顧客である全国
50万社の中堅中小企業さま
に対しては、新しい福利厚生プランのご案内なども積極的に進
めてまいります。
また、団塊の世代を中心に現在110 万人を超える「かんぽの宿メンバーズ会員」の皆さ
まに、新たなリテール商品・サービスの提供も可能です。オリックスグループのみならず、
広く民間の英知・活力を結集し、会員の皆さまのご期待に沿えるよう努力してまいります。
オリックスグループは、本事業譲渡を受け国内最大規模の温泉旅館ネットワーク(総室
数4,200超、年間宿泊者数250万人超 ※オリックス不動産調べ)
をリテール・運営事業の新た
な柱と位置づけ、移籍を希望される全従業員の方々とともに、国民の皆さまに親しまれて
いる「かんぽの宿」をさらに発展させてまいります。
なお、新設分割による具体的な譲受けの仕組み、および取得後の各種施策・投資計画な
どについては、後日改めてご案内する予定です。
以上
オリックス不動産 「かんぽの宿」など全国70 施設+社宅9 施設の事業譲渡先に選定
~オリックス、リテールサービス・運営事業に本格進出~
【本件に関するお問い合わせ先】
オリックス株式会社 社長室 横井 河合 ℡:03-5419-5102
オリックス不動産株式会社 社長室 高橋 永井 ℡:03-3435-3411

(Press Release をクリックしてみてください。かんぽの宿を組み込んだオリックスの全国展開の地図があります)

「団塊の世代を中心に現在110 万人を超える「かんぽの宿メンバーズ会員」
一番お金を持っている世代が110万人。
金貸し・カード事業会社オリックスとしてはおいしすぎてよだれタラタラ。
これだけで100億円だしても惜しくないというものだろう。

本事業譲渡を受け国内最大規模の温泉旅館ネットワークを築く積もりでいるようだが、そのためにも一括譲渡はもってこい。むしろ一括譲渡でないとオリックスとしてはうまみがないのだ。個別に取得していたのでは、国内最大のネットワークの構築というわけにはいかないし、110万人の会員組織が手に入らない。

それやこれやでオリックスにはまさに100年に1度の大もうけ。
オリックスはそもそものはじめからかんぽの宿を狙っていたとしか思えない。
とにかく、うますぎる話には裏がある、とかんぐるのは庶民の常。

◎ 入札経緯について。
入札参加者ははじめ20数社。それが最終的に2社にしぼられ、その2社のうちの1社が辞退したそうだがこれも不透明な印象を与える。
その1社の辞退の理由も明らかにすべきだろう。

◎ 民間企業の取引について政府が口出しするのはおかしい、というようなことをいう連中がいるが、日本郵政は形だけは民営化しているが、民間会社ではない。100%政府保有の会社である。つまり国民のものである。株主(財務大臣一人だと思うが)の主人である国民が経営に口をはさむのは当然の権利であり義務である。

今回の払い下げは、「オリックスの、オリックスによる、オリックスのための」払い下げ事件というべきだろう。
日本郵政は資産を安く売るための努力をしているとしか見えないのも納得できない。
「入札価額は決して安くはない」などと言い訳するところはなお怪しい。




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