政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

”やればできる”麻生、ついでに橋下

2008-11-30 14:35:20 | 麻生太郎
麻生内閣総理大臣と橋下徹大阪府知事。
どちらがバカか比べてみると、最近は麻生やや優勢。
実力的には伯仲する二人の馬鹿さだが、麻生の最近の充実振りは目を見張るものがある。
バカのスケールという点ではやはり麻生が上か。

麻生のバカさはすでに国民周知。
いまさらなにも付け加えるほどのこともないが、それでもやはり一つだけ。

「首相もやればできる」=党首討論について河村官房長官 (jiji.com 11/28)

河村建夫官房長官は28日午後の記者会見で、麻生太郎首相と小沢一郎民主党代表との党首討論について「首相の考え方、思いが国民に十分伝わった」と評価した。「首相は対決姿勢を見せることなく、『安全運転』だったのでは」との質問を受けると、長官は「麻生さんもやれば立派にできるわけだから、しっかり運転をしていただく。そのスタートになった討論会ではなかったか」と述べた。会見場は笑いに包まれたが、長官としては、首相が失言もせず、慎重に発言していたことに満足そうだった。 (了)(2008/11/28-18:56)


「麻生さんもやれば立派にできるわけだから」
これがあの党首討論を見ての内閣官房長官の内閣総理大臣に対する感想か!
情けないのを通り越して、背筋が寒くなる。

長官としては、首相が失言もせず、慎重に発言していたことに満足そうだった。

幼稚園の学芸会を見守る母親。
不出来な子供がなんとか無事に舞台を務められて安堵の胸をなで下ろしているといったところだ。
これが国の最高権力者とその女房役!


「国、暴力団以上にえげつない」橋下知事 事業負担金で (asahi.com 11/28)
大阪府の橋下徹知事は28日、府北部地域の7市長との懇談会で、国の公共事業に都道府県が負担金を支出していることについて「国があって、上納させられて、それこそ暴力団組織以上のえげつなさだ。これを変えないと何もやろうと思うことができない」と批判した。


先日、小沢が麻生に対して『チンピラの言いがかりのようだ』と言っていたが、こちらは『暴力団』だ。
いつの間にか政治の世界も物騒になってきた。

わたしはしばらく橋下の悪口を言ってなかった。
が、相変わらず馬鹿な言動を続けているのでちょっと一言。
上の記事に関しては橋下の言うことは間違ってはいない。
この男は10の内2つくらいは正しいことを言っている。
それを認めた上での悪口である。

橋下知事、討論会でまた教員批判 「教育には競争必要」 (asahi.com 11/25)
橋下知事は「社会に出たら全部競争。競争を否定して、競争の荒波に子どもたちを放り投げて後は知らん顔する。一部の教員の無責任な態度だ」「できる子には競争してもらう。だけどできない子は絶対に救います」と理解を求めた。


多分、橋下は自分が勉強ができたから、勉強ができない子供は努力が足りない、教師の教育方法が悪い、と考えているのだろう。
ちょうど麻生が金持ちの家に生まれたので貧乏人の気持ちが分からないのと同じ程度の想像力である。

麻生は12000円で貧乏人が救えると思っている。
橋下は競争に勝つことで人生が救えると思っている。
しかし、100人いれば、どんなに100人が努力しても1番から100番までの序列ができる。
勝つ者がいれば必ず負ける者がいる。
全員が勝者になることはできない。
橋下の言う”競争”は序列を絶対化するだけである。
『社会に出たら全部競争』
橋下のいう社会とはどんな社会かは知らないが、これは社会の一面に過ぎない。
”社会”というものを自分の人生観から見ているだけの皮相な認識にすぎない。
自分がどのような認識を持つかは個人の自由ではあるが、権力でそれを人に強制するのは、強制される側にしてみればいい迷惑である。

しかし、橋下が就任以来様々なことに、これだけ強気で自分の考えを押し通してこられたのは、橋下の口癖になっている『わたしは選挙で選ばれたのだから』という一点にある。
二言目には『わたしは選挙で選ばれた』を繰り返してきたこの男。
いくら非難・攻撃を受けても平気の平左でここまできている。

橋下知事改革、府民6割が積極支持 シンクタンク調査 (asahi.com 8/8)
橋下徹知事による大阪府の財政再建の進め方について、府民の63%が「断固決行しなければ進まない。強引さもやむを得ない」と、積極的に支持しているとのアンケート結果が出た。

少々旧い記事だが、一応世論の支持もある。

一方、麻生は何を言っても、ちょっとした非難で発言を後退させる。
言い訳・釈明・弁解に追われる日々を送っている。

『わたしは選挙で選ばれていない』ということが麻生の資質とあいまって麻生の自信のない態度となっている。
世論の支持も減り続けている。

選挙で勝ったら、麻生も橋下のように好きなことを大いばりでやれるのに!




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二次補正で赤字公債? 麻生の変な言い分

2008-11-29 05:19:03 | 麻生太郎
昨日の党首討論で小沢が言っていた言葉。
『綸言汗のごとし』
多分麻生には意味が分からなかったろう。
”綸言”とは天皇の言葉。
現在では国の最高権力者の内閣総理大臣の言葉も綸言と同じ重さを持つと言えよう。
最高権力者の口から出た言葉は元に戻せない。

「追加の赤字公債、やむを得ない」税収落ち込みで麻生首相 (YOMIURI ONLINE 11/26)

麻生首相は26日の参院本会議で、景気悪化で2008年度の税収が大幅減となる見通しとなっていることへの対応について、「過去の例を見ても、税収減の部分については赤字公債を発行することはやむを得ないと考えている」と述べ、08年度第2次補正予算案で赤字国債の追加発行に踏み切る考えを示した。


麻生は10月30日の経済対策を発表した会見で二度繰り返した。
『財源は、赤字国債を出さないこと』
『対策の財源は赤字公債に依存しません』
2兆円の定額給付金、高速道路大幅割引、一兆円の地方移譲等を大いばりで発表した上での赤字公債の否定である。

経済対策のための赤字公債はださない。
歳入不足の穴埋めには赤字公債をだす。

一見正しそうだが、お金に色は付いていない。
どこかからひねり出すお金も借金で作ったお金も国民のお金。
右手で借りてきたお金を財布に入れて、左手でその財布からお金を取り出してばらまくようなものである。

昨日の党首討論で、二次補正予算案を今国会に出さない理由を問われて麻生はこの歳入不足も理由の一つに挙げていた。
しかし、これは最近出てきた話で、明らかに後付けの言い訳である。
経済対策の財源の目処がついていれば、歳入不足とは関係なく補正予算案を出せるはずだ。
ついでだから経済対策と歳入不足をごちゃ混ぜにして赤字公債でまかなおう、ということなんだろう。

”赤字公債に頼らないという経済対策”と”歳入不足対策としての赤字公債発行”を同時に盛り込んだ二次補正予算というのはおかしいのではないか?

こうも言っていた。

法律予算の伴わないものは出来次第直ちに、次に20年度補正予算と関連法律、その次に21年度の当初予算と関連法律を順に実施をしてまいります。

『法律予算の伴わないものはでき次第直ちに、』

まだなんにも出来ていない。

『次に20年度補正予算と関連法律』

これは先送り。

『その次に21年度の当初予算と関連法律』

結局全部先送りで、来年の話!




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麻生のどうしても許せない発言

2008-11-27 16:57:55 | 麻生太郎
1日に一度は麻生の馬鹿キャラ話題を目にしないと寂しい。
幸い、麻生はそういうこちらの期待に応えてマメに話題を提供してくれている。
普通、政権のタガが緩んでくると、まず閣僚からの失言が続くようになるのだが、麻生内閣の場合は総理大臣が先頭に立っている。
失言レースでは大好きなリーダーシップを遺憾なく発揮している。
しかし、軽口を叩いている場合ではなくなってきた。

麻生首相:高齢者医療費「何もしない人の分なぜ払う」 (毎日jp 11/27)

麻生太郎首相が20日の経済財政諮問会議で、社会保障費の抑制を巡り「たらたら飲んで、食べて、何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」と発言していたことが26日公開された議事要旨で分かった。高齢者医療費の増大は患者側に原因があると受け取れる発言で、批判も出そうだ。

 首相は「67歳、68歳になって同窓会に行くと、よぼよぼしている、医者にやたらにかかっている者がいる」と指摘。「こちらの方がはるかに医療費がかかってない。毎朝歩いたり何かしているからである。私の方が税金は払っている」と述べ、理不尽さを訴えた。


これは総理大臣としては言ってはいけないことである。
保険制度に対する無理解は麻生の頭では仕方ないとして、
「たらたら飲んで、食べて、何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」
この発言は絶対許せない。
それではわたしも言いたい。
『馬鹿で何もしない奴の給料を何で私たちが払わなくちゃならないんだ?』
麻生が払っていると威張っている保険料は税金で支払われた給料から出されている。
お前が払っているという保険料の大もとは今病気で苦しんでいる人たちが払った税金の内から出ているかもしれない。
『総理大臣の給料など当てにしていない』と馬鹿な麻生は言うかも知れない。
しかし、麻生の払う保険料の何倍もの税金がお前の給料として懐に入っていっている。
税金泥棒に等しい麻生が言えるセリフか!
麻生より多くの保険料を黙って払っている人も多いだろう。
それが保険制度だからだ。
たとえ高い保険料を払うのが不満だとしても、それくらいのことは腹の中にしまっておけないのか!
総理大臣が『何で自分が人の分まで払わなくてはいけないんだ?』と言ったら、保険は成り立たない。
それとも、国民はすべて朝の散歩をすること、という法律でも作るか。

ついでだから、麻生の許せない発言をもう一つ。

【麻生首相ぶら下がり詳報】田母神論文「表現の自由は有ります」(11日夕) (産経ニュース 11/11)

【田母神論文】

 --田母神俊雄・前空幕長は参院外交防衛委員会の参考人質疑で自衛官であっても言論の自由は認められているという主張をした。自民党の国防部会でも歴史観の問題で更迭はいきすぎという意見も出た。首相は幹部自衛官の立場と言論の自由の関係をどう考えているか

 「そりゃ、言論の自由はありますよ、誰であろうと、日本人であれば、言論の自由はあります。当然です。表現の自由、思想・信条の自由これは、みんなあります。当然のことです」


麻生は当然のごとく言っているが、ちょっとおかしくないか?
『日本人であれば』となぜわざわざ付け加えるのだ?
外国籍のまま日本に住んでいる人も多い。
その人たちには表現の自由はないのか?
一時的に日本に滞在している人たち、留学生、ビジネスマンも数多くいる。
その人達には表現の自由はないのか?
思想・信条の自由はないのか!
総理大臣ならば、『世界中の人たちすべてに表現の自由があります』くらいのことが言えないか!





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麻生から正常な思考力が失われている!

2008-11-26 11:06:22 | 麻生太郎
世論調査をやるたびに内閣支持率は落ちているが、麻生と小沢の人気比べでは一貫して麻生が上回っている、ということがどうやら麻生の唯一の心の支えになっているらしい。
麻生はなんとしても麻生と小沢の一騎打ちという形に持ち込みたいようだ。
一騎打ちに持ち込んで、小沢を全国民の目の前で完膚無きまでに言い負かしてやろうという積もりでいるのだろう。

麻生首相:「党首討論に応じよ」 2次補正は帰国後に判断 (毎日jp 11/24)

【リマ古本陽荘】麻生太郎首相は23日夜(日本時間24日朝)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議閉幕後、リマ市内で記者会見した。08年度第2次補正予算案の取り扱いをめぐって民主党の小沢一郎代表が強く反発していることに関して「国会での党首討論を何度も提案しているが、残念ながら応じてもらったことがない。国会で堂々と論議するのはやぶさかではない、」と述べ、党首討論に応じるよう小沢氏に求めた。


断られても、無視されても馬鹿に熱心に要求しているが、何か大事なテーマでもあるのか。
『国会で堂々と論議する』というが、論議はいらない。
政策を出し、実行するのが総理の仕事だ。
政治家なら主張することがあれば政策で主張しろ。
その政策がまとまらないから党首討論を要求しているのは分かるが。
おしゃべりがしたければ記者会見でもぶら下がり会見でも、いくらでも機会があるはずだ。
国民に訴えたいことがあれば一人で堂々と言えばいい。
漫才師でもあるまいし、相方がいなけりゃ舞台に立てないか?

八方ふさがりの雪隠詰め寸前の麻生政権だが、どこまで分かっているのやら。

「2次補正は1月、1次で緊急分賄える」 25日の首相 (asahi.com 11/25)

――2次補正の提出を来年に予定しているという話ですが、総理は再三、年末年始の中小零細企業の資金繰りの話をしておられましたが、2次補正を年明けに先送りしても、問題はないというご認識でしょうか。

 「あのー、年末の、まず、資金繰りというものは、貸手、借り手、と二つ分けて考えないといかんと思っております。まず、借り手の方は、通産省(経産省)の所管の部分の、例の3兆円と6兆円、合計9兆円。あのもので、いま、順調に執行されておりますので、少なくとも借り手側に関して、資金繰りが12月に、とか、1月早々に窮することはないであろうと思っております。ただ、これは、貸手側の話とすごく連結しますんで、通産からのきちんとした貸し出し、もしくは、保証がついたら、その分だけ、貸手側の銀行が、その分のカネを引きあげた、いわゆる貸しはがし、という話です。もしくは、貸し渋りという話と密接に関係をしますので、金融強化法というのは、これに密接に関係してくるところでもありますので、この金融強化法との関係が極めて大きい。私どもは、そう思っております」

――これまで総理は経済対策は緊急の課題だとおっしゃていましたが、結果として先送りになることについて、これまでの姿勢と矛盾するのではないか、という批判も予想されるが。

 「あっ、それは全然矛盾しません。基本的には、私どもは1次補正でやれてる部分っていうのは、かなりの部分が進んでおりまして、少なくとも、あの、企業経営側に聞いて頂ければ、その点は、十分にいま、きちんと対応してもらっている、と答えて、答えられるはずです。また、いま、言われた、申し上げたように、借り手の中小零細の部分というのは、えー、経済産業省、また、いわゆる資金の枠、もしくは保証枠、そういったもので、少なくとも、いまの貸し出しで出てる度合いを見てれば、これで足りるはずだと思いますが、問題は年度末。年末と違いますからね。年度末に関しては、新たな、これは、決算対策が出てくることになりますんで、ここはまた、別の対策がいる、というのが、考え方でありまして、いますぐ、緊急対策を要するものは1次補正のもので、かなりの部分はまかなえていようと思っております


年末の資金繰り対策の重要性を繰り返し強調していたが、なんのことはない、一次補正で足りていたのか!!
こんどは年度末?
『年末は、ボーナスというものを出さなきゃならん。年末年始の休みもある。中小零細企業は一月半の操業で五ヶ月分の給料を出さなきゃいかんから資金繰りが大変なのだ』
三ヶ月分の冬のボーナスを出せる中小零細企業がどれだけあるか!
いかにも知ったかぶりで能書きたれていたのは何だったのだ?
二次補正は緊急に通す必要のないものだったのか?
それじゃ何で解散を先に延ばしたのだ?
さすがに体裁悪いとみえて、アレコレ訳の分からぬことを並べ立てているが、本人も何を言ってるか分からない状態に陥っている。
分裂症患者のうわごと同然だ。
正常な思考力がなくなっている。

臨時国会を延長する気もなかったくせに、”テロ法案”の成立が難しくなったとなると簡単に会期延長。
麻生内閣の最優先政策はインド洋での給油なのか!
この経済危機のさなか、庶民の暮らしの困窮をよそにインド洋か!
優先順位が違うだろう!

福田が投げ出した政権を拾った麻生。
というより、福田は麻生に拾わせたのだろう。
福田は麻生が馬鹿だということを知らなかったのか?
麻生を幹事長にするくらいだから知らなかったのかもしれない。
すでに麻生内閣は福田が投げ出したときよりひどい状態になっている。
このところさっぱり表舞台に出てこないようだが、デタラメ麻生内閣を産んだ責任の大半は福田にある。
”ボクには関係ない”と涼しい顔をしている場合ではない!



朝のニュースで28日に党首討論をやることになったといっていた。
それはそれで結構だが、麻生が墓穴を掘ることにもなりかねない。
福田も小沢との党首討論で泣き言を並べ立て男を下げたことがあった。
漢字の間違いでもやらかせば命取りになるぞ。




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麻生の日本語・麻生に日本語通訳を!

2008-11-24 09:58:45 | 麻生太郎
前回のわたしの投稿の一部にわたしの誤解があったのではないかと思い追加で投稿します。
ガキの屁理屈にも劣る麻生の言い訳

このなかでわたしは麻生の次の言葉を取り上げました。

『これはもともと、株を満期まで持っている人にとっては、時価会計は手続きが大変になるだけで、おおよそあまり意味がない。』

この言葉についてわたしは次のように述べました。

『株を満期まで持っている人』ってのはどんな人だ?
死ぬまで持っている人ってことか?
あるいは企業が潰れるまでってことか?
『時価会計は手続きが大変になるだけで、おおよそあまり意味がない』
多分、時価会計そのものも分かっていない。
時価会計は企業の決算作業の手間が多少増えるだけで、株を持っている個人には手続きなどまったく関係ない。
まあ知らない人もいるかも知れない。
知らなくても困らないことかも知れない。
しかし、そんな人たちは、麻生みたいに知ったかぶりで他人に講釈などはしない。

麻生の言葉を文字通りに解釈すればわたしの意見はその通りです。
しかし、今日になって、もしかすると、と思いつきました。

もしかすると麻生は、『株を満期まで持っている人にとっては、時価会計は(企業の)手続きが大変になるだけでおおよそあまり意味がない』という意味で言ったのかも知れない。『企業の』という言葉を補ってやればいいのではないか。
しかし、それならそれでまた問題である。
時価会計は企業の安全性の維持のほかに財務内容の透明性を確保する、言い換えれば株主に企業の実情をより正確に知らせるという目的もある。含み損益という不確定要素を排する制度である。株を満期まで持っている人がどれだけいるか分からないが、これは株主にとってこそ、より意味のある会計制度なのである。
ここまで書いてきてまたふと思いついた。
『株を満期まで持っている人』という言葉も実はそうではないのかも知れない。本当は別なことを言いたかったのかもしれない。
面倒なのでわたしの想像で麻生の言葉を最大限善意に解釈して書き直してみる。
『株を販売目的ではなく投資目的でいつまでも持っている企業にとっては、時価会計は手続きが大変になるだけでおよそあまり意味がない』
株を満期まで持っている人=株を販売目的ではなく投資目的でいつまでも持っている企業
なるほど、これなら意味が分かる。
ただ『人』を『企業』と読み替えるのは少しつらい。
時価会計は企業会計に関するもので、『人』には関係あるまい。
(もしかすると時価会計が必要な個人がいるのか?)

それにしても、麻生の日本語は大変だ。
『誤解のないように』という注文が閣僚たちからも相次いでいる。

この際麻生には専属の日本語通訳をつけておくことをお勧めする。
 



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ガキの屁理屈にも劣る麻生の言い訳

2008-11-23 18:05:58 | 麻生太郎
連日、テレビでは麻生の馬鹿さ加減を放送している。
一国の総理大臣が国中の笑いものにされている。
それでも、笑いものにされている麻生を『お気の毒』と思う人はひとりもいない。
しかし、麻生は30年近く国会の中で生きてきている。
マスコミは、麻生が”踏襲””詳細””有無”程度の漢字も読めない男だということを前から分かっていたのではないか?
経済企画庁長官を務めたこともあったが、ほんとは経済のことはまったく分からないと言うことも知っていたのではないか?
”株に満期がある”と思っている男がなぜ経済企画庁長官が務まったんだ?

麻生首相、時価会計緩和「検討してみたら」 (産経新聞 10/29)

【時価会計緩和】

 --ニューヨーク市場、そして東京市場で株価が反発した。各国連携して講じた措置、指示が効いてきたようだが、今後の対策として時価会計緩和策、日銀の利下げ検討などが報道されている。特に時価会計緩和策は、劇薬という話もあるが、総理のお考えは

 「これはもともと、株を満期まで持っている人にとっては、時価会計は手続きが大変になるだけで、おおよそあまり意味がない。導入をいわれたときから、ずっと同じことしか言ってないと思いますんで、政調会長のころに7、8年ぐらい前かな、同じことしか言っていない。時価会計に、どうしてもしなきゃいけないというアメリカの意見にそーかねーと言い続けてきた。そのアメリカがやめるという話をしているんだから、日本も時価会計にこだわる必要あるのかねー。検討してみたらとはいいました」


『株を満期まで持っている人』ってのはどんな人だ?
死ぬまで持っている人ってことか?
あるいは企業が潰れるまでってことか?
『時価会計は手続きが大変になるだけで、おおよそあまり意味がない』
多分、時価会計そのものも分かっていない。
時価会計は企業の決算作業の手間が多少増えるだけで、株を持っている個人には手続きなどまったく関係ない。
まあ知らない人もいるかも知れない。
知らなくても困らないことかも知れない。
しかし、そんな人たちは、麻生みたいに知ったかぶりで他人に講釈などはしない。

さて今日の本題に入る。

首相「小沢氏信用できない」、2次補正予算提出先送りへ (YOMIURI ONLINE 11/22)

【リマ=浜砂雅一】麻生首相は21日午後(日本時間22日朝)、リマ市内のホテルで同行記者団と懇談し、2008年度第2次補正予算案を今臨時国会には提出しない意向を示し、その理由として、審議に協力するとした民主党の小沢代表への不信感を挙げた。

首相は「小沢氏は(今国会での第2次補正予算案の審議に協力するという約束を守らなければ)『辞める』と、合計7人の前で言ったのに、後で『言っていない』と言っている。この人の話は、危ない。あまり信用できなくなった」と述べた。17日の首相と小沢氏の会談でのやりとりを巡り、小沢氏への強い不信感を示したものだ。


気持ちが暗澹としてくる。
これが、68歳の大人の言うことか!
与党党首の言うことか!
内閣総理大臣の言うことか!

野党党首が信頼できないから予算案を出さない!
小沢が協力してくれるかどうか分からないから予算案を出さない。
小沢が嘘をついたから予算案を出さない。
そんなこと言ってたら、これからは法案も予算案も一本たりとも出せなくなるぞ。
野党が反対しようが抵抗しようが、出したい法案はどんどん出して、強行採決、再議決と好き放題にやってきたくせに!

小沢代表:「僕の話で決めるのか」…首相の発言を批判 (毎日jp 11/22)

 民主党の小沢一郎代表は22日、麻生太郎首相が党首会談での小沢氏の話は「信用できない」として第2次補正予算案の今国会提出を見送る考えを示したことに「僕の話で決めるレベルのことではない。厳しくなっている国民生活を政府がどうするかの問題だ」と批判した。「本当に首相として情けないというか、あまりにレベルが低い」と述べた。福島県郡山市で記者団に答えた。


小沢としてもほかに言いようがあるまい。
小沢がどうのという問題ではない。
解散を先送りし続けているのは景気対策が最重要課題だから、と言っていた男が、たかが小沢が信頼出来ないという理由で補正予算案を出さない?
そんなことが理由になるか!

ついでに最初の記事の続き

【日銀利下げ】

 --日銀の利下げについてのお考えは?

 「利下げは、それはあんた、どうして日銀に言えると思うのか。産経新聞の見識が問われるからやめた方がいい。それは日銀の話であって、こちらの話ではありません。


確かに日銀の独立性は尊重する必要がある。
しかし、財政と金融の協調ということはまた別のことである。
日銀の独立性ということは何も政府と日銀が接触するなということではあるまい。政府と日銀がそれぞれの立場で緊張感を持って、しかも対等の立場で政策を論ずることはあってしかるべきであろう。
むしろそうしなければ政策の効果も期待できないだろう。
『それは日銀の話であって、こちらの話ではありません』?

日本銀行法第四条は「日本銀行は、その行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない。」と規定している。

支配と協調とは別物である。
『産経新聞の見識が問われる』?
この場合、問われるのは麻生の見識であるが、問うまでもないか。

麻生が1日総理の座に居座れば、それだけ国民が迷惑する。

残念ながら総理の首は誰にも切れない。





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田母神問題の本質

2008-11-21 17:03:30 | 政治
今回の問題は本人の職務・身分もあって様々な問題を提起している。
問題が多岐にわたっているので、次の三点についてのみ考えてみたい。

問題1 田母神論文の評価
問題2 論文が文民統制に抵触するか
問題3 定年退職というやめさせ方は妥当だったか

① 論文の評価について

これは歴史論文ではなく宗教宣伝文のようなものである。
”日本教”とでも言ったらいいか。
教義は、”日本は正しい国である。だから日本は悪いことをしたはずがない。日本の歴史は世界に誇れる歴史である”
そして歴史はそのことを証明するために奉仕させられる。

田母神論文の結論の部分の一節にもそれが明示されている。

 日本というのは古い歴史と優れた伝統を持つ素晴らしい国なのだ。
私たちは日本人として我が国の歴史について誇りを持たなければならない。


「日本がなぜすばらしいのか」という点についての検証はなし。
「我が国の歴史について誇りを持たなければならない」というが、この連中の”歴史”とは、どういうわけか、明治以後と古事記・日本書紀の時代に限られる。
しかも、軍事・戦争にからんだ問題だけに異常に情熱を燃やす。
田母神はいう。
「我が国が侵略国家だったなどというのは正に濡れ衣である。」
明治以後の日本の侵略行為の弁護にはこれだけ情熱を傾けるのに、豊臣秀吉の朝鮮出兵にはまったく触れようとはしない。
頼まれもしないのに他国に出かけ、その国の住民相手に武力を行使すれば、それは侵略である。
こう言うと、この連中は、”××のときには相手国の要請があった”というようなことを言いだす。軍事的圧力のもとに相手国に”要請”を強要しているにも拘わらずだ。

自分たちの”信仰”の妨げになる”歴史”は”自虐史観”というような勝手なレッテルを貼って攻撃する。
過去に侵略を行い、非人道的な行為を行っていたことを認めたとしても、わたしたちは、現在の日本が侵略国家とも思わないし、非人道的な行為をするような国だとも考えない。
自分の国に誇りを持てるかどうかは、過去に侵略を行ったかどうかではなく、現在この国が、誇るに足る国かどうかということに尽きる。
そういう意味では、「日本という国を誇りに思え」と言われても、この国の現状を考えると、首をひねってしまうが……。

ともかく、じぶんの独りよがりな理想に酔って、正確且つ客観的な現状認識の出来ない男に軍の指揮権など預けられるわけがない。

田母神論文は結論がまず存在し、それに合わせて都合のいい二次史料・三次史料を引用し、自身での史料批判も検証もなしにつなぎ合わせただけのものである。幼稚な作文としか言いようがない。

次に、②文民統制という観点からの批判に移る。

現憲法には”文民統制”という言葉は現れてこない。
憲法9条で軍隊の不保持を言っている以上、軍に対する文民統制という概念は憲法には存在しないと言えよう。
”文民”という語は66条第2項の一カ所だけに現れている。
「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」
そしてこれが文民統制の根拠とされているようだ。
現在では、この文民統制という概念は国民共通の認識となっているといっていいと思う。
そこで今度の田母神航空幕僚長の行為が、この観念に抵触するか、ということが問題になる。
”文民統制”とは、軍がその強力な力を、国民の意思に反して、あるいは国民の意思を無視して行使するすることを防ぐことを目的とする概念であると思われる。
田母神論文は、村山談話に反する主張であることは明白だが、果たしてそれがすなわち文民統制に抵触するか、ということになるといささか疑問無しとしない。
すなわち、この論文だけでは現実的に軍の力を行使したことにはならないし、軍の力を行使しようとする意志も認められそうにない。
過去の歴史に関する認識が政府の認識と異なることを理由に文民統制に反するとまで言えるかどうかは疑問である。

一方、自衛隊法では政治的行為を禁止している。
この論文発表が具体的に、自衛隊法の禁止する政治的行為に該当するかどうかはいまひとつ明瞭ではないのがこの問題の悩ましいところだろう。
ただし、自衛隊では入隊にあたり、”政治的活動をしない”という誓約書を書かせているらしい。田母神がその誓約書を書いているかどうかは分からないが、隊員にそれを強制しているからには、それは田母神にも適用される規範となるであろう。
そこで懸賞論文に応募したことが政治的活動にあたるか、ということが問題になる。
現在、政府は村山談話に現れた歴史認識に基づいて活動している。
田母神は村山談話の存在も知っていたろうし、政府がその認識を踏襲していることも承知しているはずた。
賛否いずれにしろそれを外に向かって発表することは政治活動にあたると言えよう。
このことはひとり田母神ばかりではない。
わたしがごくわずかな読者に向かって駄文を書いているのも、ささやかに過ぎるが、これも政治的行為と言えないこともない。
軍・自衛隊は政治的活動をしてはいけない、という規範があれば、田母神の行為は、明らかにこの規範に抵触する。
わたしなどとは比べようのない大きな政治的活動である。
政治活動の禁止という面からは田母神は当然処罰されねばならない。
文民統制に抵触するとは明言しにくいが、政治活動の禁止という規範・規則には明らかにひっかかる。
文民統制と公務員・自衛隊員の政治活動の禁止ということは分けて考えなければならない。

ただし、次の記事は明らかに文民統制に抵触する事件である。

クラスター弾「搭載可能」 空自また政府と異なる見解 (中日新聞 11/18)




航空自衛隊が先月19日の航空観閲式で、政府が廃棄方針を決めているクラスター爆弾を空自の戦闘機に搭載可能な兵器として紹介、展示していたことが分かった。

 当時の観閲式実施責任者は「侵略戦争」について政府見解と異なる論文を発表し更迭された田母神俊雄前航空幕僚長。田母神氏は当初、同爆弾の禁止に反対だった。取材に対し、空自広報室は「(3年前の)前回も展示していたので淡々と展示した。特に意図はなく、田母神氏の指示もない」としている。

観閲式は茨城県の空自・百里基地で、一般市民を含む招待客ら約7000人を集めて開催。麻生太郎首相や浜田靖一防衛相、田母神氏ら自衛隊幹部が出席した。


政府が廃棄方針を決めている武器を展示しているとなると、これは制服組の独走、政府無視ということになる。
もし田母神が意図的にやったこととなると重大な文民統制違反である。
事実を明らかにして、断固たる処分をしなければなるまい。

しかし、”文民統制”というものは制服組だけに責任を押しつけるものではない。

麻生太郎首相や浜田靖一防衛相も自衛隊幹部とともに出席していた。

麻生が気がつかなかったのは仕方ないかも知れない。しかし、防衛大臣の浜田は言い訳できない。事務次官以下の防衛官僚達の責任も重大である。
文民統制とは統制される側の問題でもあるが、統制する側の問題でもある。
コントロールする側がかくも無能では、文民統制は穴だらけ、有名無実ではないか。
この場合は制服組の独善的な判断も問題だが、それを見逃して当たり前のような顔をしている文民の側の責任のほうがより重いといえよう。


長くなってしまったので、③ 処分の妥当性についての感想は稿を改めて後日投稿したい。




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笑いごとではない! 麻生の馬鹿さが国を滅ぼす

2008-11-20 18:18:47 | 麻生太郎
このところ麻生の表情に生気がなくなってきた。
笑いのネタが政策ではなく、自分の教養や知能に及んできているのが応えているのだろう。

首相「医者は常識欠けた人多い」 医師不足で、後に謝罪 (NIKKEI NET 11/19)

麻生太郎首相は19日、首相官邸で開いた全国知事会議で、地方の医師不足問題に関連し「地方病院での医者の確保は、自分で病院を経営しているから言うわけじゃないが大変だ。社会的常識がかなり欠落している人(医者)が多い。とにかくものすごく価値観が違う」と指摘した。


言うべき言葉も見つからない。

【麻生首相ぶらさがり詳報】「失言」の弁明も失言? 医者の友達には「意見、波長が合わない人多い」(19日夜)(産経ニュース)

【失言】

 --今日の知事会議…

 「知事会議、はい。知事会議って新聞記者いたんじゃないの?」

 --その中で、文脈として「医者には社会常識が最も欠落している」と取れるような発言があったが…

 「ああ、そう? それは知らなかった

 --その真意は

 「あー、お医者さんてのはオレの友達もいっぱいいるんだけど、なんとなくそういった意味で、なんとなくちょっと、全然、話した意見が全然、普段のオレたちと波長が合わないのが多いなと。友達多いせいかそう思ってました。うちも医者いっぱいいますから。なんて言ったんだって? ちょっと覚えてねえんだがな

 --医者には最も社会常識が欠落している人が多い、と取れる…

 「あー、そういう、そういう意味じゃ全くありません。だからそういった意味で、なんていうの、まともなお医者さんが不快な思いしたっていうんであれば、そら申し訳ありません。それは」


もしかして、『社会的常識が欠落している』というのは、麻生と波長が合わないということなのか。
脳障害でもあるのではないか?
どう考えてもまともではない。

最初の記事には続きがある。

首相は知事会議の直後に出席した全日本私立幼稚園PTA連合会全国大会でも珍発言を連発。あいさつで「普段からお子さんを預かっていると思うが、子どもより親で苦労していると思っているんだけど」「しつけるべきは子どもじゃなく母親なんじゃないか」と批判した。(19日 22:02)

この場面もニュースで報道していた。
子供達の後ろに座っているのは幼稚園の保母さん達と勘違いして、親の悪口!
じつは子供達の母親達だと最後に気がついたが後の祭り。しどろもどろで締めくくっていた。
医者の話も幼稚園での話も、麻生が目の前にいる聴衆におもねって、ウケを狙うからこんなことになる。
その場にいない人たちを悪く言って、目の前の人のウケを狙うさもしさ!

ロシア・プーチン首相の年内訪日延期 (asahi.com 11/19)

日本とロシア両国が合意していたプーチン首相の年内訪日が延期されることが19日わかった。日本外務省幹部は、米国発の金融危機がロシアにも波及し、プーチン氏が国内経済対策で忙しいためだとみている。日本側は来年早期の訪日を実現させる方向で再調整する考えだ。

 プーチン氏の年内訪日は、7月の北海道洞爺湖サミットで、当時の福田首相とメドベージェフ大統領との首脳会談で合意。アジア太平洋経済協力会議(APEC)に参加するためペルー入りする麻生首相と同大統領との会談で、訪日の日取りについて決定することになっていた。


約束した相手は福田。
その福田がいなくなって相手が替わっている。
その相手は早くも死に体内閣。ご臨終寸前。
誰も、この大変な時期にこんな男を相手にしてはくれない。

首相とオバマ氏との会談「現時点では難しい」 官房長官

だから麻生を相手にしている暇な奴はいないって。

<外交:日中経済対話、開催が越年 (毎日jp 11/20) 

日中両政府の主要経済閣僚が一堂に会する「日中ハイレベル経済対話」の年内開催が見送られることになった。外務省幹部が19日、明らかにした。日本側は年内開催で調整してきたが、出席を予定していた中国の王岐山副首相が、国内の経済・金融問題対策で日程の都合がつかず、中国側が断念を伝えてきたという。ただ、王副首相は12月初旬の米国やEUとの会議出席は決まっており、経済対話を巡る日本の比重が相対的に下がったためとの見方も出ている。


そう言えば、一人暇なのがいるな。
ブッシュなら相手にしてくれるかもしれないぞ。
当たってみたら?

しかし、これは笑っている場合ではない。
麻生を首相にしておいては、この国はどこにも相手にされなくなる!



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さまよえる麻生内閣

2008-11-18 16:55:12 | 麻生太郎
麻生内閣は成立する前から、すでに政権末期であった。
解散・総選挙を前提の内閣であったから。
麻生自身が解散・総選挙だけが自分の仕事だと考えていた。
本格政権・本格政策は総選挙勝利の後、と自民党のだれもが考えていた。
国民もすべては総選挙の後のことと考えていた。

ところがあっという間に中山国交相の大暴言事件発生。
前後して閣僚の政治資金・事務所費問題がゾロゾロ。
ふつうなら、政権末期に現れる現象だ。
しかしそれも、はじめから政権末期の麻生内閣では無理もないか!

麻生内閣の支持率が急落 発足2カ月で30%下回る (ANN news 11/17)

麻生内閣の支持率が急降下です。ANNが行った世論調査によると、麻生内閣の支持率は29.6%で、政権発足後、初めて3割を下回りました。

 この調査は、15日と16日の2日間に行いました。麻生内閣の支持率は29.6%で、先月の調査より13.2ポイント急落しました。9月の政権発足直後の支持率50.4%から2カ月で3割を切りました。定額給付金をめぐる迷走などが影響したものとみられます。政党支持率では、自民党が39%で先月の調査より4.9ポイント下げましたが、民主党も28.7%で0.5ポイント下げています。そのほかの政党では、公明党が3.9%、共産党が3.7%で、社民党が1%などとなっています。


内閣発足二ヶ月足らず、これで名実ともに政権末期症状が確定。
定額給付金のデタラメ振りに加えて、麻生が漢字もろくに読めない低学力児であることが判明したことが原因と思われる。
これまでなら漢字の読めないことなどは見て見ぬふりをしてきたマスコミも、どこかの局が取り上げるや、堰を切ったように報道し始めた。
まあ材料としては面白いから無理もない。
閣僚だけではなく、自民党の議員達もすっかり麻生に対する遠慮がなくなったとみえて、言いたい放題になってきた。
”尊敬されない総理大臣”というのはこうなると惨めなものだ。

党首会談も訳が分からぬままやってはみたものの、会談終了後の麻生の会見は支離滅裂。改めて面の皮の厚さと頭の悪さを露呈している。

「補正採決とテロの話、全然関係ない」17日の首相 (asahi.com 11/17)

 【党首会談】

 (記者団が置いたICレコーダーを見るなり)「今日、また多いな。はい」


なんでそんなにICレコーダーが多いのか分かったと見える。
どこの新聞社も麻生の言葉の間違いをしっかり記録しようとしていたんだろう。
こんな所には敏感らしい。

私の方からは、補正というものを今やっている真っ最中ですから、それをいつ出せるかは、今の段階で明快に答えることは出来ません、私としては、補正(と)言うものが出せるように努力をしておる最中です。それ以上に今の段階では申し上げられません。

『今やっている真っ最中』?
しかし、定額給付金等を含む経済対策をぶち上げたのは10月30日。すでに20日近く経っている。
『スピード感、迅速に』と繰り返していたのは麻生自身。
自分でぶち上げた経済対策を店ざらしにして平気でいる。

ただ、(2次)補正について私どもとしては、これ出したとき、審議はして頂けるんでしょうね、審議だけじゃダメですよ、採決もです、(と)言うこともして頂けるんでしょうね、って言ったら、これは自分が必ずその審議をいたずらに引き延ばすことはしない、というお話はされておられました」

麻生は補正予算を出す話をしているじゃないか。
出す気もなしに小沢に念押ししたのか?

小沢がテロ特措法の採決を拒否したことにはなにやら立腹の様子だ。

「それとテロ特(補給支援特措法改正案)と、なに、金融再生化法案(金融機能強化法改正案)とは全然関係ない話で、脈絡としては参議院という院で決められた話を、なに、党首の方で一方的に破棄されるというのはあんまり私どもとしては、すんなり納得致しかねます、と基本的にはそれですね」

小沢にしてみれば、もともと反対のテロ特措法だ。補正予算の審議がないのならなにもあわてて成立させる必要などまったくない。じっくり時間をかけて、出来れば否決ということにもっていくのは当然のことである。
何も麻生に非難される筋合いではない。

自民党議員達は一斉に”政局最優先の民主党”という非難の声を挙げているが、もともと自分たちの都合で解散を先送りしておいて、何を言ってるのやら。

――今国会に補正予算を提出する考えはあるか。

 「今国会に補正予算が出来れば、その考えがないわけではありません」


信じられない返答だ。
補正予算が出来れば、というがあれほど大騒ぎで宣伝していた経済対策。なにがなんでもまとめ上げて、一刻も早く成立させるのが麻生の務めではないか。
「その考えがないわけではありません」という言いぐさはどこを押せば出てくるのか。

 ――会期の延長についてはどう考えているか。

 「今の段階で、まだ会期真っ最中の前に言う話ではないと思います」

 ――会期末も近いが、いつまでにその判断はするのか。

 「会期末ぎりぎりまでに、いつも、会期延長か、するかしないかは、一月も前から決まっていることはありませんから。ぎりぎりにしか決まりません」


 ――補正予算が提出出来ないという場合、その場合どういった理由が考えられるか。

 「さあ、いろいろ考えられるんじゃないでしょうかねー。ちょっと、今できない理由っていうのは、ちょっと今からいくつか考えられるとは思いますけど、それをこの段階で言うつもりはありません」



予算が提出できない理由って、「いろいろ考えられる」ものなのか?
会期内に間に合わないという理由以外に何かあるのか?
「今できない理由っていうのは、ちょっと今からいくつか考えられるとは思いますが」
麻生の腹の中にはいくつかの理由があるのだろうが、言うわけにはいかない。
選挙向けに言ってみただけのデタラメ対策。
法案にまとめたら党内はますますテンヤワンヤ。
委員会でいじめられるのも目に見えている。
答弁で漢字の間違いでもやらかせばまた日本中の笑いものになる。
成り行きで解散なんてことになったら目も当てられない。
このままのらりくらりでやり過ごしている内にいい目が回ってこないとも限らない。

もともと、ただ総理大臣になりたかっただけなんだから。
総理大臣になったからといって、べつにやりたいことがあるわけではないし……。




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麻生に財布は預けられない・麻生に禁治産宣告を

2008-11-16 08:27:50 | 麻生太郎
自分の金も他人の金も国の金も区別のつかない麻生。
こんな男に国の財布を預けておいてはとんでもないことになる。

IMFに10兆円追加融資表明へ 首相、金融サミットで (asahi.com 11/12)

麻生首相は14日からワシントンで開かれる金融サミット(G20)で、国際通貨基金(IMF)に新たに約10兆円を融資する考えを表明する。金融危機で財政難に陥った中小国や新興国に対するIMFの緊急融資を拡充するためで、外貨準備から資金を拠出する方向で調整を進めている。

 日本は他国にも追加融資を呼びかけているが、日本単独でも実施する方針。


頼まれる前からこんな大金を出すと自分から言いだす馬鹿がいるか!
”豚もおだてりゃ木にのぼる”
外国にもこんなことわざがあるかどうかは知らないが、諸外国はこれに味をしめて日本をますますおだてにかかるだろう。

ほんとのところは、”10兆円”は麻生の国際舞台へのお披露目代。
麻生に”いい顔”をさせるために10兆円!

10兆円では心細いと思ったか。

【金融サミット】途上国銀行支援で基金設立へ 日本政府と世銀が合意 (ヤフージャパン・ニュース 11/15)

【ワシントン=坂本一之】金融サミット出席のため訪米中の中川昭一財務相・金融担当相は14日、世界銀行のゼーリック総裁と会談し、途上国の銀行を支援する「途上国銀行資本増強ファンド」(仮称)を設立することで基本合意した。

 世界的な金融危機で新興国や途上国の市場から投資資金を引き揚げる動きが広がっているため、中小途上国の銀行に資本注入できる枠組みを整備して金融システムの安定化を図る。

 ファンドの事業規模は3年程度で30億ドル(約3000億円)を予定。世銀グループの国際金融公社(IFC)が10億ドル、日本は国際協力銀行(JBIC)が20億ドルを拠出する。


更に2000億円!
それでも足りないと思ったか。

途上国銀行に資本注入 政府、世銀と3000億円基金 (NIKKEI NET 11/15)

【ワシントン=矢沢俊樹】日本政府は世界銀行と共同で、途上国の金融機関を資本支援するため30億ドル(約3000億円)の基金を創設する。金融危機が途上国の金融システムに打撃を与えかねないため、その国の政府に代わって基金が銀行に資本注入する仕組みだ。また麻生太郎首相は緊急首脳会合(金融サミット)でアジア開発銀行(ADB)の資本を今の約500億ドルから倍増することも提案する。国際通貨基金(IMF)向けの最大10兆円に上る資金支援方針とともに、日本の金融危機対応策の柱が出そろう。


金融サミットが始まる前にもう日本は巨額の資金提供を発表している。
当然これだけの国際会合であるから、下交渉も進められていたのだろうが、諸外国からは、資金提供の話は聞こえてこない。ひとり日本だけが次から次へと資金提供を発表している。

”金を出す”という奴を悪く言う者はいない。
多分、日本の資金提供は歓迎されるだろう。
そしておそらく麻生は、”日本の貢献を評価する”というような言葉を貰ったというようなことを、得意げに伝えるだろう。

【金融サミット】英など3カ国首脳「麻生提案」への支持表明 (産経ニュース 11/15)

【ワシントン=高木桂一】訪米中の麻生太郎首相は14日午前(日本時間15日未明)から、市内でブラジルのルラ大統領、英国のブラウン首相、インドネシアのユドヨノ大統領とそれぞれ個別に会談し、同日夜(15日午前)にホワイトハウスで開幕する緊急首脳会合(金融サミット)で提案する「ドル基軸体制の維持」や「国際通貨基金(IMF)への最大1000億ドル融資」などの提案を事前説明した。3カ国首脳はいずれも支持を表明し、金融危機対策をめぐって日本と連携を強めていくことを確認した。


フランスのサルコジ大統領はすでにドル基軸体制や自由放任主義の金融システムに対する疑問を表明している。
麻生には難しすぎて理解できない内容なので、せいぜいこの程度のことしか言えない。

麻生首相はこの後、市内のホテルで同行記者団に対し「米国の市場原理主義について欧州は管理体制の強化を主張しているが、管理体制強化は市場の自由度が失われる。答えは中間にある」と述べ、サミットでの合意に向けて日本が米国と欧州の仲介役を果たす意欲を示した。

「答えは中間にある」?
金を使うことしか知らない男が、偉そうに!

国内でのバラマキはそれでも金は国内にとどまっている。
しかし、世界を相手にばらまいてはそれこそ、金はいくらあっても足りない!
麻生がバラマキ続けるお金は国のもの、国民の財産だ。

麻生には自分の金と他人の金の区別がつかない。
金は自然に湧いてくるものと思っている。
もうこうなると麻生は性格破綻者である。
麻生を禁治産者にしておかないと、日本のほうが破産しかねない。



追記

傍観者A様より、現在は禁治産者という語は民法より削除された死語である、とのご指摘を戴きました。
現在は、「成年被後見人」というそうです。

成年被後見人
精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者として、後見開始の審判を受けた者のことをいう(7条、8条)。成年後見制度を導入する前の「禁治産者」に相当する。(ウィキペディア 制限行為能力者)




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広がる政治空白・党の声は天の声

2008-11-14 16:19:03 | 自民党
政治のメルトダウンとも言うべき状況になってきた。
統治能力がどうのなんていう段階ではなくなっている。
安倍・福田も政権投げだしで国民を驚かせたが、麻生は政権の座にしがみつきながら、政治そのものを投げ出した。
定額給付金の地方丸投げ。
ところで一応これは政府決定らしい。
らしい、というのは実際には自民・公明の会合で決められたということだからである。

追加経済対策:定額給付金 制限、市町村裁量で 与党決定、下限「所得1800万円」 (毎日jp 11/12)

自民、公明両党の幹事長、政調会長らは12日午前、国会近くのホテルで会談し、総額約2兆円の定額給付金について、全世帯を給付対象にしたうえで必要額を各市区町村に交付、所得制限の設定は市区町村の裁量に委ねることを決めた。制限は所得で1800万円を下限とする。与党の決定を受け、政府は08年度中の実施に向けて制度の詳細を検討する。


政府は党の下請け機関になっている。
確かに議院内閣制のもとでは内閣(政府)と党との関係は不即不離のものがあるといえる。
しかし一旦、国会の場で選ばれた内閣総理大臣である。
麻生は内閣総理大臣として追加の経済対策を発表したのではなかったか?
それをすったもんだの末、”与党の決定”を受けてようやく決着。
政府としての政策決定力はないのか?
昨日の総務委員会で鳩山総務大臣は、
「党の声は天の声」と無責任極まる答弁をしていた。
政策立案・決定の主体はどこにあるのか。
この政策の責任はだれがとるのか?
形式的には政府・内閣の責任ではあるが、担当閣僚の一人である総務大臣でさえ”天の声”には逆らえないという判断停止状態。
この程度のことを決定できない政府も機能停止状態。
もちろん党が責任をとるわけがない。
党も、所得制限というこの給付金の性格を決定する重要判断を地方に押しつける。
党もまた判断停止状態。
しかも、今の臨時国会に補正予算案の提出は見送るとか。
それじゃこの騒ぎはなんだったのだ?
来年の通常国会にかけるのなら、解散・総選挙の時間的余裕は十分だったはずだ。

国会会期「延長せず」 自民幹部の発言相次ぐ (asahi.com 11/13)

自民党の村田吉隆国会対策筆頭副委員長は13日の古賀派総会で、30日に会期末を迎える臨時国会について「いまは30日で閉めるということで一切が動いている」と語り、延長しない方向で政府・与党が調整していることを認めた。


麻生内閣が発足してから現実的に動いた政策はなし。
”政治空白を避けなければならない”という麻生の叫びも空々しく響く。
”政局よりも政策”というなら、国会を閉じている場合ではなかろう。

麻生の頭が空白。(空白というより空っぽ)
閣僚は核分裂状態の思考停止。(制御不能状態)
与党は自分の都合だけを叫び回る無責任。
空白の輪は広がるばかりだ。




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デタラメ麻生の口から出任せ政治

2008-11-12 08:27:24 | 麻生太郎
低額給付金をめぐるごたごたはまだ尾をひきそうだ。
もともと動機不純の選挙対策。
表向き経済対策のはずがいつのまにか生活支援に。
所得制限はお金持ちに自主的に辞退していただくことで決着しそうだが。

「日本経済は全治3年」
これは麻生が自民党総裁選に立候補したときの政権構想の中で言っていたことである。
以後麻生はこの「全治3年」を折に触れ繰り返してきた。
しかし、この”全治3年”は何の根拠もなしに麻生がただ言ってみただけのものだ。

「景気がそこそこと思われるのに、全治3年と表現してきたが、3年ぐらいかかるのではないか。消費税増税を考えるのはそれから先だ」

これは自民党総裁に選ばれたときの麻生の会見。
次は首相になっての所信表明。

めどをつけるには、大体三年。日本経済は全治三年、と申し上げます。三年で、日本は脱皮できる、せねばならぬと信じるものであります。

そして10月30日の記者会見で発表した追加経済対策。

日本経済は全治3年という基本認識の下、立て直しに取り組む。

定額減税は給付金方式で全世帯に実施。

行政改革後、経済状況を見たうえで、3年後に消費税の引き上げをお願いしたい。


経済が回復するのに3年かかる。消費税増税を考えるのはそれからだ、といっていたのが、3年後には消費税増税をお願いしたいとなってしまった。
そして今度は2年後になってきた。

麻生首相:「経済うまくいけば、2年後にも消費税上げ」 (毎日jp 11/11)

麻生太郎首相は11日昼、3年後としている消費税率の引き上げ時期について、「経済が2年でうまくいったら2年後に(関連法案を)出す。3年たってうまくいっていなければ、その段階で考える」と述べ、経済情勢を見極めながら柔軟に検討する考えを示した。


全治3年の診断がいつのまにやら2年になっている。
もともと根拠のない診断。2年だろうと3年だろうとどうでもいいが、ちょっといい加減すぎるのではないか。
「うまくいったら」「うまくいってなかったら」
まったく成り行き任せか!

しかし、この経済危機のさなかに増税をわざわざ言いだす神経は理解できないわ!





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低能!麻生太郎

2008-11-11 12:13:30 | 麻生太郎
自分は頭がいい、と思っている馬鹿!
そんな馬鹿が権力まで持つと、これはほとんど犯罪である。
自分は頭がいいと思っている馬鹿は、他人にものを教えて貰うのではなく、他人にものを教えようとする。
自分の分からないことは他人も分からないと思っているので、自分の分からないことを平気でしゃべる。
自分は洞察力があるので新聞など読まなくても世の中の動きは分かっている。情報は漫画で十分だと思っている。
頓珍漢な突っ込みを”鋭い反論”だと誤解している。

その麻生の頓珍漢な突っ込みが目立つ次の記事。
わたしも麻生にならって少々下手な突っ込みを。

首相VS記者団:給付金辞退「本人の意識の問題ですよ」 11月10日午後6時46分~ (毎日jp 11/10)

◇給付金
Q:昼に「辞退してもらうのが簡単だ」と言いましたが、実態として制限することにならないのでは。

A:それは本人の意識の問題ですよ。5000万もらっても高額所得者じゃないと言う人もいれば、500万もらってもいらないという人もいらっしゃる。それはいろいろいらっしゃるんだと思いますよ。それはご本人のきちんとした意識の問題。


本人の意識の問題!
酔っぱらい運転をするのも、振り込めサギをするのも、本人の意識の問題?
”本人の意識”なんてものを当てにせずに、社会の安定をはかるのが政治ではないか?

であって、それを法律でやるというお話もあると思いますが、法律いつごろ通るんです。時間的にいつ通ります。それが分かんないと、間に合わないんじゃないの。僕はそう思います。

「法律いつごろ通るんです。時間的にいつ通ります」

そんなこと記者に聞かれても困ってしまうだろう?
法律通すのがお前の仕事じゃないの?

Q:給付金の世論調査に関して、給付について評価しないというのが共同の調査で58・1%に上りました。実施しても経済への効果はありますか。

A:それは、いろいろやってみないと意見は分かれるところでしょうね。そういう人もいらっしゃるけど、そういう方はむしろもらわなくていいと思っている方々でしょうけど。欲しいと思っている方がその分いらっしゃる。低額所得者。その58%の方々は、所得というのはいくらです

「その58%の方々は、所得というのはいくらです」

そんなこと聞かれても答えようがないだろう!
所得階層別の世論調査というのももちろんあるが、こんなことでそこまでしてないのは常識だろう。

Q:いや、そこまでは。確認ですが、やはり自主的に辞退を促すのがベスト?

A:佐竹っていう秋田の市長が言っていた話をあなた知っているんだろうけど、佐竹はなんて言っていた。

Q:市町村の窓口は制限をかけると、かなり時間もかかる。


秋田市長程度は”佐竹”と呼び捨てか。総理大臣というのは偉い。

A:それは所得制限すればね。その人がいくらあるかというのを確認しなきゃならないから。法律も要ります。やはり現場をやらされる、1800の市町村にとっては簡単な方がいい、と考えるのは当然でしょう。だから、私は何回も言うように迅速性、利便性、公平というのであれば、私はいらないという方がいらっしゃるなら、それはそれで結構だし、それが本人の自覚なり、認識の問題です。きちんとやらせて5円超えてましたから、あなた違反ですよっていうような話をするほうが正しいかね。僕は本人の自覚というものを待った方が正しいと、そう思います。

「5円」
所得税の申告では、所得金額の1000円未満は切り捨てる。
10000005円も10000000円になる。
5円は関係ない。

「村山談話をフシュウ?」、首相誤読 議事録は「踏襲」 (asahi.com 11/10)

麻生首相が国会で、戦争責任に関する過去の政府談話を「ふしゅう」する、という答弁を重ねている。参院事務局は「受け継ぐ」という意味の「踏襲(とうしゅう)」のことだと判断して議事録に載せているが、誤読続きに「秘書官が首相に指摘するべきだ」との声も出ている。


これはすでに多くのブログで取り上げられていた話題である。
わたしは麻生が「有無」を「ゆうむ」と言ったのを聞いた。
新聞も読まない奴だから、この記事に気がつくことはなかろう。
だれか早く注意してやれ。

麻生首相:ホッケは煮付け?焼き物?…なじみ薄露呈 (毎日jp 11/10)

10日の自民党役員会で、麻生太郎首相が前日の居酒屋での大学生との懇談に触れ、「(メニューは)ホッケの煮付けとか、そんなもんでしたよ」と紹介したのに対し、大島理森国対委員長が「ホッケは焼くしかないんです」とたしなめる場面があった。


ホッケを知らなくても恥ではない。
麻生にとってはセレブの証明だ。
ホッケと違って”フシュウ”は注意しにくかろう。




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痴の極致・愚の骨頂……麻生太郎

2008-11-10 17:02:58 | 麻生太郎
2兆円のバラマキに閣僚達も侃々諤々。
首相そっちのけ。
麻生は「議論があるのは結構」とヘラヘラ。
田母神航空幕僚長の懲戒免職も防衛官僚の「できません」の一言で頓挫。
せめて6000万の退職金を自主返上させようと大騒ぎ。
就任わずか2ヶ月でこの体たらく。
こんな短期間でここまで総理の権威を落とした奴も珍しい。
麻生自身は別に大きなスキャンダルを起こしているわけでもないのに。
結局は麻生の資質・能力の低さがもたらしたものか。

”選挙の顔”として選んだはずの麻生が解散・総選挙から逃げ回っている。
理由は世界的な金融・経済危機のただ中、政治空白は許せない、というもの。
「政局より政策」と麻生は叫ぶが、国民はただ麻生が逃げているだけだと知っている。
「政局より政策」という肝心の政策は何か打ち出すたびに二転三転。
「政治空白」とはどんな状況か自分では分からないので、こんなことばかりしている。自分では政治活動をしているつもりなんだろう。

【麻生首相 亀有商店街視察ぶら下がり詳報】“こち亀”で商店街振興「アイデアいい」(8日)


ひょっとこのお面にハッピがよく似合う。(画像をクリックしてください)

麻生太郎首相は8日、東京葛飾区の亀有銀座商店街で記者団に対し、少年ジャンプで連載中の長寿人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の主人公、両津勘吉巡査長の銅像除幕式に出席。「人の流れをつくるというアイデアがやっぱりいい」と述べた。

首相、全国遊説スタート 茨城で漁協関係者と懇談 (産経ニュース 11/9)



自民党茨城県連には首相に近い幹部がおり過去の総裁選で高い支持を得ていることから全国遊説“出陣”の地に選んだとみられる。

首相、居酒屋で学生と懇談 その後はやっぱりホテルバーへ (産経ニュース 11/9)

懇談会には自民党都連学生部員の大学生を中心に、一般の学生も参加。場所は学生部で選んだという。

首相は「漫画を読んでないと時代に追いつかねぇと思う」と自説も披露。3つのテーブルを回り、注がれたビールを飲んだりチキンサラダをつまんだりしながら、会場の居酒屋について「どこかで見たことがある。チェーン店なのか」と、居酒屋も知っていることをさりげなくアピールした。だが1時間ほどの懇談会を終えると、都内のホテルのバーへ直行した。


「漫画を読んでないと時代に追いつかねぇと思う」
麻生の生きている時代、麻生が追いつこうとしている時代とはいつの時代を言ってるのか。



この世界が麻生が追いつこうとしている時代なのか?

秋葉原、亀有、茨城、自民党学生部員。
麻生の出かけるところは、自分にとって身近でなじみのあるところ。
好きなところだけ選んで出かけている。
まるで子供だ。

こんなところを歩き回っている時間があるならさっさと解散・総選挙をやれ。
なにが政治空白を作れないだ!
なにが政局より政策だ!
単なる選挙運動ではないか。
選挙こそ究極の政局ではないか!



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権力あって権威なし・麻生政権

2008-11-09 18:35:41 | 自民党
10月30日、麻生は新経済対策の目玉として「全所帯への給付金」を発表した。
総額2兆円。
なにも問題はないはずだった。
記者会見での発表に先立ちしっかりこんな会議まで開いていた。

新たな経済対策に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議 合同会議

     


平成20年10月30日、麻生総理は総理大臣官邸で、閣僚と与党幹部の出席による新たな経済対策に関する政府・与党会議と、経済対策閣僚会議の合同会議を開催しました。本日の会議では、前回の政府・与党会議で総理が指示した「安心実現のための緊急総合対策」以後の新たな事態に対応するための、新しい経済対策「生活対策」を決定しました。

ところが麻生の左隣りに座っていた男が後になって異論を唱えた。

与謝野経財相:定額給付金「所得制限設けるべきだ」 (毎日jp 11/1)

与謝野馨経済財政担当相は1日、テレビ番組に出演し、政府の追加経済対策に盛り込まれた「定額給付金」(総額2兆円程度)について「高い所得層の人にお金を渡すのは常識からいって変だ。所得が2000万円も3000万円もある人に渡したら、ばらまきと言われる」と述べ、所得制限を設けるべきだとの見解を示した。


与謝野は”合同会議”で何を聞いていたのだ?
麻生は「全世帯給付」と言わなかったのか?
たとえ麻生が言わなかったとしても、経済財政相として疑問点はその場で確認しておくべきだろう。
それが後になって、しかも麻生がはっきり「全所帯」と言った後で異議を持ち出すのは筋が通るまい。
おかげで以後は滅茶苦茶。

政府・与党:麻生丸、さらに迷走 定額給付・道路財源、閣内の不一致露呈 (毎日jp 11/8)

麻生太郎首相の指示があいまいだったり、すぐに変更されるため、与党・政府内で混乱が生じている。総額2兆円の定額給付金では「全世帯支給」と表明後に方針を変更し、いまだに正式な決定に至っていない。道路特定財源のうち1兆円を地方に移譲する、との指示も、支給額の解釈をめぐって閣内の不一致が露呈した。あまりの混乱ぶりに、自民党からは首相の統治能力を疑問視する声も出始めた。


どうやら麻生が所得制限に傾いたと見るやまたまた異論。

「最初の首相発言(通り)、全所帯で良かったのではないか」。野田聖子消費者行政担当相は7日の閣議後会見で、定額給付金について、政府・与党が検討する所得制限に否定的な見方を示した。

所得制限をめぐっても議論は混迷。
仕方なく高額所得者の自主的辞退ということになりそうだ。

経済政策なら全所帯給付でいい。
生活支援なら所得制限もまあ仕方なかろう。
その場合は基準と方法をはっきり示す必要がある。
”自主的辞退を期待”などというのは政策とは言えない。

”自主性に期待”という姑息さでは次の問題でも同じである。

田母神前航空幕僚長に退職金返納求める 防衛相 (Yahoo Japan ニュース 11/6)

防衛省の田母神(たもがみ)俊雄前航空幕僚長(60)=3日付で定年退職=が、先の大戦に関し政府見解と異なる内容の論文を投稿して更迭された問題で、浜田靖一防衛相は6日、田母神前幕僚長に退職金の自主返納を求める考えを示した。


こんなものは法と規則に則って処理すべきものである。
国民の反発を恐れて退職金を自主返納させよう、というのは姑息に過ぎる。
退職金を払うべきでないと考えるのなら、懲戒免職にすればいい。

正面衝突避けた防衛省 田母神氏は懲戒処分なら争う構え (asahi.com 11/8)

田母神氏は、増田氏に「自分からは辞めない」と返答。これを聞いた浜田氏は「航空幕僚長の要職にとどめるのはふさわしくない」と判断し、急きょ同日深夜、田母神氏を航空幕僚長から解任し、航空幕僚監部付とする人事を持ち回り閣議で決めた。

 田母神氏は空自トップの職は解かれたが、空自の最高階級となる空将の身分は保たれた。このままでは退職金も支払われると聞いた河村官房長官は「なんとかならないのか」と懲戒免職を検討するよう防衛省側に指示した。

田母神氏は辞表提出を求めた防衛省側に「論文内容は誤っていない」と主張。懲戒手続きに入った場合は争う構えを示したことも混乱に拍車をかけた。処分内容の妥当性を問う審理手続きに入ると、決着がつくまで通常10カ月以上かかるためだ。


田母神の脅しにひるんだ防衛省。
懲戒免職に出来ない理由をあれこれ考え出している。
仲間内でのかばい合いか?
10ヶ月かかろうと1年かかろうと通すべき筋はきちんと通すべきである。
最初にいい加減な処分をするからますますこじれる。
懲戒処分が法と規則によってどうしても出来ないというのなら、潔く退職金を払いなさい。
そして、処分の不手際、任命責任をとって防衛相は辞任、麻生は国民に向かって直接お詫びしなさい。
そこまですれば国民も許してくれるだろう。
自主返納を求める、などという不透明な手段はとるべきではない。
これではだれも公に責任をとったことにならない。

去年8月に退官した守屋武昌防衛事務次官の場合、収賄容疑が発覚したのは退官後のことであった。そのときもすでに支払われた退職金(6000万~7000万といわれる)を自主返納させようと政府・防衛省はこそこそと画策していた。
せめてそのとき、在職中の違法行為や問題行動が発覚したときの懲戒処分の規定を確定しておけば今度もこんなドタバタをしないで済んだはずだ。
法改正が必要ならば改正すればよい。
自主返納などといい加減な対処をするから、同じ事を繰り返すことになる。

政府は法に則って毅然たる姿勢で行政権を行使する。
国民の批判を恐れて、法の外で勝手な裁量を働かせてはいけない。
その上で、批判は批判として甘んじて受け、とるべき責任は明確にとる。
あるべき政府の姿とはそういうものではないか?
政府の権威とはそういうところに生まれるのではないか?
責任をとらないところに権威は生じない!





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