大道芸

　大道芸である。まさにそう書いてある。ここは赤レンガ倉庫を改造したところにあるイベント用広場で、よくガイシャの展示販売をやってるところであるが今日はとにかく大道芸である。

　例年この時期になるとY市の野毛地区で大道芸人が道端で火を噴いたりボーリングのピンをクルクル回したりしていた。どうも地盤沈下（物理的なものではない）激しいこの地区を再生させるための企画で、それなりに定着してきたようだ。

　しかし今年は少し様子が違う。実行委員会（なんか文化祭みたいですな）が３つに分裂してしまった。元々野毛地区が老舗であったのだが、近年はMM地区やら馬車道やら他の地区にも大道芸実施場所が広がり肝心の野毛地区の集客力が衰え始めたのである。

　そこで大道芸は野毛！という一派による野毛大道芸実行委員会、馬車道・伊勢佐木町地区のヨコハマ大道芸実行委員会、MM地区のMM21地区大道芸実行委員会という３つの実行委員会によるイベントになってしまった。見る方にすればあちこちでやってるナ、で済むんだけど主催者側としては大変そうです。名称の統一も諦めたそうで、今度どこかの委員会が日程まで変更して実施したら「恒例の」というのも変わってしまう。

　まあいつもどこかで大道芸をやってる街、というのでも良いような気もするけど、何やら利権や権力・プライドなんてものが絡んでそうだ。

　野毛地区の地盤沈下はそもそもJRA・Wins帰りのおっさん相手の汚い飲み屋とエロ映画館・ストリップ劇場が主体の町だからで、もう少しガラのいい町にすることが先決だろうに。年一回の大道芸にどんな意味があるのだろう。