焼酎のオンザロック

ただの好み。

ダーウィンの悪夢

2009年10月04日 10時41分19秒 | 本や映画、音楽
 ドキュメンタリー、なんだろうね。アフリカ、ビクトリア湖に放たれたナイル・パーチという魚が大増殖して貧しい湖畔に産業が育つ。町ができ工場ができ人が集まる。

 魚は工場で切り身にされヨーロッパに輸出される。切り身を取った残りは内陸部でフライにされて売られる。元々貧しい国だから町ができれば職を求めて人が集まる。人が集まれば売春婦も集まりストリート・チルドレンも増え犯罪も増える。

 解説では在来種ではないナイル・パーチという魚が環境破壊しているのが大変というようなことを中心に書かれているが、実際の作品はタンザニアの貧しさを淡々と描いており環境破壊とは関係ない。

 また魚の輸出は飛行機によるのだがインタビューの際にヨーロッパから来る時に何を積んで来るかを執拗に聞くのはなんだか武器を積んでくるという事にしたいという意図が見え見えでおかしい。

 2004~2006年にかけて数々の賞を受けた作品だが結構賛否両論があるようだ。環境破壊、欧米式グローバリズム、極貧といったテーマが重なるだけで絶賛する人々がいることも確かで、良いこと言ってるんだから良いじゃない的な安易な評価に反対すると、「じゃあんたは環境破壊に賛成なの?」という筋違いの反論をする人々である。

 やはり根本問題は貧困だろう。人類発祥の地であるアフリカとヨーロッパの差は何が原因なんだろう。部族間、民族間、宗教間、人種間の対立の根本には何があるんだろう。そろそろ宗教はタブーなんて言ってないで問題点をえぐるような作品が見たいものだ。




 
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