フランス人観察記録

日本人から見て解ってきたフランス人の考え方、行動についての覚書

どこからともなくやってくる彼

2011年10月04日 | パリ11区

山の辺の道を歩いた翌日は、奈良市内を案内した。

 

                      

 

ここでも彼は何を話したか、ほとんど覚えていない。

彼女はたわいない話や、私の解説を笑顔で関心を示してくれた。

 

彼女は写真を撮るのが好きなようで、影を撮影してみたり、面白い写真を撮っていた。

もちろん鹿も可愛いと言い、とりわけバンビを見つけた時は嬉しそうだった。

 

                        

 

彼はと言うと、「あれ?姿が見えない!!」、すると彼女は「いつもそうなのよ。でもそのうち現れるの」と。

 

 

東大寺の入場料を払おうとすると、彼女はまたすごい剣幕で「何しているの!!早く払いに行かないと」と彼に言う。

彼はひょうひょうとしている。

 

                     

 

二月堂の舞台で、ここにまつわるいくつかの話をしようとした時も

「いない。でも仕方ない。彼女に聞いてもらえればいい」と話し始めた。

するとどこからかやってきて、ちゃんと肝腎のところは聞いている。

すべてこんな感じだった。

 

                     

 

彼はブルターニュの出身と言うから、シャイというのはなるほどであるが、ここまでのシャイは珍しい。

どうしてもいつか弁護している雄弁な彼を、見てみたくなるのだ。

 

この後は、九州へと向かった彼らだが、後で送られてきた写真を見ると、「ウォーリーを探せ」のポスターの中に紛れているひょうきんな彼の写真があった。

 

帰国後もポルトガルやイタリアへ行った写真を送ってくれる。

 

ただ最近気がかりなことがある。

彼女から震災後頂いたメールによると、彼女は仕事でカナダにいるらしい。

また別々の暮らしのようだ。

二人が一緒にずっといられる日が来るのを願いながら、私は彼らとの再会を楽しみにしている。

 

美人の彼女も魅力だが、かなりすでに髪が少なくて無口な彼の存在は、私に大きな印象を残した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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