ヴィルジニにドゥーエの街をあちこち案内してもらった。
そこで一つ気になることが起こった。
当然街には教会があり、連れて行ってくれるのだが、彼女は入口までで「何時も見ているから」と中には入らないのだった。
これまでフランス人に教会へ案内されて、一緒に入らなかった人はいない。
町の広場にはドゥ・ゴール大統領の胸像があり、やはり彼はフランスにとっての大切な人物らしいと、改めて実感した。
やがて夕方になり、ヴィルジニの祖母の家に戻った。料理上手なお祖母さんから鶏料理を御馳走していただき大変おいしかった。
デザートのあと、持っているコーヒーカップを見せてくれた。
その中に「大清光緒年製」と底に書いてあるのがあった。
「どういう意味か?」と聞かれた。「これは中国の清朝の光緒と言う皇帝の時代の製作と言う意味です。でも単なるデザインとして書いてあることもあり、これが本当にその時代の物かは判りません」と答えた。
そんな答でも満足してくれたようだ。
その他のカップも取手の所のデザインが面白かったし、骨董的な値打ちのありそうなのもあった。
すっかり御馳走になり、今夜はここでなくドゥーエの郊外のヴィルジニのお母さんの家に泊めてもらうことになっていたので、お祖母さんがその家まで、車で送ってくれた。
高齢なので遠くへのドライブは行かないそうだが、これくらいは平気ということで驚いた。
ヴィルジニのお母さんの家の前でお祖母さんと別れ、アパルトマンのその家に上がったが、お母さんは旅行中で留守だった。
結局その広い大きな家に、ヴィルジニと駅まで迎えに来てくれてお祖母さんの家には上がらなかった彼女の彼が先に来ていた。
聞くとお母さんは彼のことを認めてくれているとのことだった。
ヴィルジニは水たばこを吸って見せてくれた。珍しいものだったが試してみる気にはならなかった。
これもモロッコ出身の彼の影響であることは明らかだった。
そして大きなベッドに、寝かせてもらった。
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