花椿です。
カドカワが発売したDVD「チャタレー夫人は日本にもいた」を見た。 事前学
習はほとんどせず、何となく若尾文子が主演する不倫モノという印象だけが先行
していたが、これは見事に裏切られた。
だいたい1953年(昭和28年)封切りの映画である。 まだ20才そこそこ
の若尾ちゃんが人妻役するわけないじゃん!との思いもあったが、DVDのジャ
ケットは若尾ちゃんの全身像がド~ンと大きく出ている。 もしや若妻の不倫物
語か?そういえば「十代の性典」や「十代の誘惑」は同じ頃の作品だ。 今度は
女子高生から若妻に変身して不倫を演じるんじゃないか?
そんな予想もしていた。(期待ではなくて予想) これが見事な裏切りだ。
あくまで主演は轟夕起子であって断じて若尾文子じゃあない。 若尾ちゃんは轟
夕起子の(不倫の結果、生まれた)娘を演じているに過ぎない。 それと俺にと
っては世代的にエマニエル夫人なら知っているけど、チャタレー夫人ってのはよ
く知らない。 したがって題名から来るイメージがいまいちなんだが、その当時
はゲゲっとなるような意味深な題名だったのかもね。
(さすがに俺も自分が生まれる前の時代は想像するしかないので)
まあ、轟夕起子については俺のイメージは石原裕次郎が主演した「あいつと私」
(原作:石坂洋次郎)で石原裕次郎の母親役を演じた太ったオバサンであるが、
若い頃は宮本武蔵の恋人であるお通の役を演じるほどの美人女優だったらしい。
キャラはいつ見ても同じ。 今回もセリフの喋り方なんか轟夕起子のキャラその
まんま。
ストーリーは実に単純だ。 轟の夫である陸軍将校(岡譲二)が演習中の事故で
不能になる。 やがて夫が出世した時に画家(字野重吉)を呼んで肖像画を描い
て貰う事になった。 それが縁で轟と宇野が親しくなる。 ところが轟は何年も
SEXしていないと欲求不満になるのか、宇野とつい深い関係になってしまった。
しかも妊娠したから大変だ。
結局、生まれた子は轟夫妻の子として育てる事になった。 やがて戦争が終わっ
て夫も宇野も死んで母娘だけになった時にその事実を打ち明ける。 若尾ちゃん
がその事実を受け入れたお陰で轟は娘の花嫁姿を見て心から祝福するのであった。
そんな話だね。 はっきり言えば2000円も出してDVD買って見るほどの
内容じゃないと思う。 若尾ちゃんのファンにとっては多少のお宝映像に喜ぶく
らい。 妙に期待すると裏切られるョ。
じゃああね、
2018年10月30日、19時45分記。