花椿夕月の『雪*星*さざれ石』

日本映画ネタ、雑ネタなど

☆3月16日 映画「わたしの凡てを(1954)」を見た

2022年03月15日 | この映画見ました

花椿です。

少し前に東宝映画の「わたしの凡てを(1954)」を見た。

別の映画作品を見た直後に日本映画チャンネルの番組予告にたまたま旧作メロドラマの

放送予定が出た。 原作が「君の名は」で有名なメロドラマの巨匠・菊田一夫ってだけで

メロドラマ一筋の俺なんかワクワクするけど、主演が池部良でヒロイン役があの伊東絹子

じゃん。 これは見なければと旧作邦画ばかり3200本のコレクションをHDD検索したら

あった!


この作品は2年前にあるコレクターから提供を受けた中の1本であるが、俺が放置していた

理由がわかった。 駄作の総合商社と表現しても良いような市川崑監督の作品だ。 それ

で内容をロクに調べもせずに放置していたらしい。


しかしミス・ユニバース世界3位で日本が誇る「八頭身美女」として一世を風靡した伊東

絹子は「幽霊男」(東宝)に下着モデルの役で出たのを見たくらい。 女優主義者の俺の

立場では絶対に見逃せないスーパービューティのヒロインだわ。 


もう市川崑監督作品だからとガン無視する気持ちが失せてさっそく見たら、これが結構い

い! 久しぶりに美男美女のすれ違いメロドラマを見て感動したけど、これは市川崑監督

の手腕というよりも菊田一夫先生の原作に負う部分が大きい思う。


簡単にストーリーを紹介すると、北海道から行方不明の姉を探しに上京した伊東絹子が路

頭に迷っている所を池部良に助けられた。 池部は女性下着メーカーの社員で社長令嬢の

有馬稲子に好かれている立場なんだが池部の気持ちは伊東にあった。


やがて有馬が自宅で預かった伊東に池部をめぐって宣戦布告をするわけ。 そして様々な

誤解から姿を消すが、会社が大阪で下着ショーのモデルを探したら、その中に伊東がいた。 

伊東は池部との誤解が解けて抱擁し、有馬はすっきりした気分で伊東に恋を譲った。


大阪の下着ショー兼ミス・ユニバース選考会では伊東が日本代表に選ばれ米国へ旅立った。

その頃、映画館で伊東の華やかなニュースを見て涙ぐむ姉の姿があった。


そしてこのストーリーを肉付けするように元華族の二本柳寛が有馬稲子に横恋慕して会社

の業務を妨害したり、有馬稲子の叔父役の上原謙もやはり伊東絹子を好きになって変な結

果になったりってのがあった。 


まあ、あえて言えば伊東絹子があまり喋らない。 常に池部良か有馬稲子がガンガン喋っ

て、伊東絹子はセリフ一行を何回か声に出すのみという場面が多かった。 これは素人の

ミス・ユニバースに気を使った措置だとは思うが、やや不自然。 


他にも突っ込み所が満載ではあったけど、それも八頭身のスーパービューティに目がくら

くらして全て帳消し。 俺の満足感は異常に盛り上がりましたね(笑)。


1954年(昭和29年)5月封切の東宝作品だ。 モノクロ。 俺の評価はランクA(かなり

良い)だわね。


□写真上

封切時のポスター。 池部良と伊東絹子だね。

□写真2番目

池部良と伊東絹子。 この場面を有馬稲子に目撃され嫉妬に火が付く。

□写真3番目

ミス・ユニバース選考会の準備中に池部良と再会する場面。

□写真4番目

有馬稲子。

□写真下

池部良と有馬稲子。 羽田空港で渡米した伊東絹子を見送った帰り道。


じゃ、またね。

2022年3月16日、23時10分記。
コメント (1)
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