花椿です。
新東宝作品の「女豹の地図(1951)」を再視聴した。 ずいぶん前に視聴した時に
ブログの視聴記録に残さねばと思いながら果たせず、今回ようやく書く気分になった
が細部を思い出す必要があるので2回目の視聴になった。
例によって俺の好きな昭和20年代のメロドラマじゃあるけど、久慈あさみ、折原
啓子、若原雅夫、徳大寺伸の4大スタアが一堂に会するのは恐らくこの作品のみだ
と思う。 新東宝作品にこれだけ松竹系のスタアが出演するのも珍しいのじゃある
まいか。
物語は戦後没落した華族である白石家の娘、久慈あさみと折原啓子の姉妹、白石家の
書生から成り上がった徳大寺伸、戦後成金の若原雅夫、音楽家の伊沢一郎 の5人が
複雑に絡んで復讐と三角関係が展開する。
ストーリーを簡単に書けば、かつて白石家の世話になっていた徳大寺伸が娘の折原啓
子と婚約をしていたんだが、徳大寺が折原の純潔を汚した挙句に婚約を解消し他の女
と交際を始めた。
しかも借金の担保になっていた豪邸を徳大寺に取られた久慈あさみはこれに怒って徳
大寺への復讐を決意するわけだ。 仕方なく庶民住宅に転居し、ひそかに思慕してい
た音楽家の伊沢一郎と流しの歌手になるが、これが大評判になってキャバレー「シル
バークイン」の専属歌手になる。
「シルバークイン」の真向かいには徳大寺が経営するキャバレー「キャザリン」があ
って勢いがあったが「シルバークイン」に逆転され経営が苦しくなった。一方、久慈
は知り合った戦後成金の若原雅夫と結婚を条件に「キャザリン」を買収して徳大寺へ
の復讐を果たしたかに見えた。
しかし本命の伊沢は妹の折原と深い関係になるわ、若原という男をいまいち信用でき
ないわ、で久慈は服毒自殺を図ったが一命をとりとめた。 やがて久慈は入院中に若
原の本心を知り若原と共に強く生きようと決心する。 以上。
とにかく久慈あさみがいい。 宝塚の男役出身らしく長身で背筋をピンと伸ばした凛
とした雰囲気は女豹そのものじゃん。 おまけに折原啓子が出番は少ないが今まで見
た中で最高レベルの美女ぶり。
個人的にメロドラマの要素はあまり感じなかったが、復讐ドラマとしては再映画化し
ても良いくらいの出来栄えだな。 よく知らないが田村泰次郎って作家の原作がしっ
かりしていると想像する。
★気が付いた点
1.徳大寺伸のオネエ系のキャラが超絶面白い。 これが普通の悪党だったら俺の作
品評価は少し落ちると思う。 俺がオネエ系の言葉遣いを知ったのはカルーセル麻紀
とかお杉とピーコあたりからだけども、昭和26年頃にはオネエの言葉遣いが存在し
ていたのだな。(笑)
2.久慈あさみが歌う場面が7~8か所出て来る。 宝塚出身であるから歌唱力は
当然なんだが映画で歌う場面は初めて見た気がする。 歌う姿はカッコいい、という
か凛々しい。
3.冒頭とラストのシーンを除いて室内のシーンばっかり。 これも珍しい。 特定
できる風景がなかった。
4.若原雅夫の登場シーンも少ない。 オネエの徳大寺伸に全部持って行かれた感じ
である。
1951年(昭和26年)12月7日公開の新東宝映画だね。 モノクロで監督は田
中重雄 。 この監督について詳しくは知らないが大映作品で面白いのがかなりあった
と思う。 俺の作品評価は役者陣を含めてランクAA(圧倒的に良い)の最高評価です
ね。
□写真1番目
左列:久慈あさみ。
右列:若原雅夫。 猟銃を持って久慈の前に現れる冒頭のシーン。
□写真2番目
左列:徳大寺伸と久慈あさみ。
右列:久慈あさみと折原啓子。
□写真3番目
左列:伊沢一郎と久慈あさみ。 流しの歌手が評判になる。
右列:伊沢一郎と折原啓子。 伊沢が婚約解消されて落ち込んでいた折原の面倒を見
るうちに両思いへと進化した。 折原がさりげなく愛の告白をする場面。
□写真4番目
左列:キャバレー「シルバークイーン」で専属歌手になった久慈あさみ。
右列:若原雅夫と久慈あさみ。 俺様の妻になる条件で「キャザリン」を買収してや
るぞと談判をするところ。
じゃ、またね。
2022年9月24日、午前8時2分記。
新東宝作品の「女豹の地図(1951)」を再視聴した。 ずいぶん前に視聴した時に
ブログの視聴記録に残さねばと思いながら果たせず、今回ようやく書く気分になった
が細部を思い出す必要があるので2回目の視聴になった。
例によって俺の好きな昭和20年代のメロドラマじゃあるけど、久慈あさみ、折原
啓子、若原雅夫、徳大寺伸の4大スタアが一堂に会するのは恐らくこの作品のみだ
と思う。 新東宝作品にこれだけ松竹系のスタアが出演するのも珍しいのじゃある
まいか。
物語は戦後没落した華族である白石家の娘、久慈あさみと折原啓子の姉妹、白石家の
書生から成り上がった徳大寺伸、戦後成金の若原雅夫、音楽家の伊沢一郎 の5人が
複雑に絡んで復讐と三角関係が展開する。
ストーリーを簡単に書けば、かつて白石家の世話になっていた徳大寺伸が娘の折原啓
子と婚約をしていたんだが、徳大寺が折原の純潔を汚した挙句に婚約を解消し他の女
と交際を始めた。
しかも借金の担保になっていた豪邸を徳大寺に取られた久慈あさみはこれに怒って徳
大寺への復讐を決意するわけだ。 仕方なく庶民住宅に転居し、ひそかに思慕してい
た音楽家の伊沢一郎と流しの歌手になるが、これが大評判になってキャバレー「シル
バークイン」の専属歌手になる。
「シルバークイン」の真向かいには徳大寺が経営するキャバレー「キャザリン」があ
って勢いがあったが「シルバークイン」に逆転され経営が苦しくなった。一方、久慈
は知り合った戦後成金の若原雅夫と結婚を条件に「キャザリン」を買収して徳大寺へ
の復讐を果たしたかに見えた。
しかし本命の伊沢は妹の折原と深い関係になるわ、若原という男をいまいち信用でき
ないわ、で久慈は服毒自殺を図ったが一命をとりとめた。 やがて久慈は入院中に若
原の本心を知り若原と共に強く生きようと決心する。 以上。
とにかく久慈あさみがいい。 宝塚の男役出身らしく長身で背筋をピンと伸ばした凛
とした雰囲気は女豹そのものじゃん。 おまけに折原啓子が出番は少ないが今まで見
た中で最高レベルの美女ぶり。
個人的にメロドラマの要素はあまり感じなかったが、復讐ドラマとしては再映画化し
ても良いくらいの出来栄えだな。 よく知らないが田村泰次郎って作家の原作がしっ
かりしていると想像する。
★気が付いた点
1.徳大寺伸のオネエ系のキャラが超絶面白い。 これが普通の悪党だったら俺の作
品評価は少し落ちると思う。 俺がオネエ系の言葉遣いを知ったのはカルーセル麻紀
とかお杉とピーコあたりからだけども、昭和26年頃にはオネエの言葉遣いが存在し
ていたのだな。(笑)
2.久慈あさみが歌う場面が7~8か所出て来る。 宝塚出身であるから歌唱力は
当然なんだが映画で歌う場面は初めて見た気がする。 歌う姿はカッコいい、という
か凛々しい。
3.冒頭とラストのシーンを除いて室内のシーンばっかり。 これも珍しい。 特定
できる風景がなかった。
4.若原雅夫の登場シーンも少ない。 オネエの徳大寺伸に全部持って行かれた感じ
である。
1951年(昭和26年)12月7日公開の新東宝映画だね。 モノクロで監督は田
中重雄 。 この監督について詳しくは知らないが大映作品で面白いのがかなりあった
と思う。 俺の作品評価は役者陣を含めてランクAA(圧倒的に良い)の最高評価です
ね。
□写真1番目
左列:久慈あさみ。
右列:若原雅夫。 猟銃を持って久慈の前に現れる冒頭のシーン。
□写真2番目
左列:徳大寺伸と久慈あさみ。
右列:久慈あさみと折原啓子。
□写真3番目
左列:伊沢一郎と久慈あさみ。 流しの歌手が評判になる。
右列:伊沢一郎と折原啓子。 伊沢が婚約解消されて落ち込んでいた折原の面倒を見
るうちに両思いへと進化した。 折原がさりげなく愛の告白をする場面。
□写真4番目
左列:キャバレー「シルバークイーン」で専属歌手になった久慈あさみ。
右列:若原雅夫と久慈あさみ。 俺様の妻になる条件で「キャザリン」を買収してや
るぞと談判をするところ。
じゃ、またね。
2022年9月24日、午前8時2分記。