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世界の覚書

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韓国の「ニューライト運動」

2006年12月05日 | 社会・教育
韓国の「ニューライト運動」(あるいは「ニューライト・ネットワーク」)が興味深い。日本で「新右翼」と言うと、あくまで国粋主義がコアで、まるでイメージが違うが、むしろ韓国の「教科書フォーラム」のように、(日本の)「新しい教科書を作る会」に近いイメージだ。ただ、主体思想派からの転向組が多いというのは、日本でも共産主義からの転向組がいるのとパラレルな現象だ。

#あえて日本語に直訳するなら、「新右派」がいいだろう。意味的には「新保守」だが、それだと英訳したらネオコンだから、これもニュアンスが違う。

朝鮮日報:乱闘騒ぎで修羅場と化した「代案教科書」シンポジウム(2006.12.1)
「教科書フォーラム」が主催し、「代案教科書」について討論するために開かれた学術シンポジウムが、4・19革命(1960年に不正選挙の結果を不服とした民衆デモにより、当時独裁体制を敷いていた李承晩〈イ・スンマン〉大統領が下野した事件)関連団体の会員らによって会場を占拠され、中止に追い込まれた。
(中略)
「もはや公開で討論会を開催するのは不可能なようだ。来年3月に予定されている代案教科書の出版も、スケジュール調整が避けられなくなった」と語った。
#韓国も大変である、と思ったが、日本でも作る会教科書の活動に対する左派勢力の攻撃は、時として激しいか。

朝鮮日報:韓国近現代史教科書、どのように改められたのか(上)

↑を読むと、「韓国が世界最貧国の位置から中進国の列に加わることができたという面から、朴正煕モデルは成功したと評価するほかない」とあり、妥当な認識と言わざるをえない。マルクス主義や民族主義の学的立場では、出てこない結論だろう。

以下、資料のみ。
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中央日報:教科書フォーラム「中高校の近代・現代史教科書、民衆抗争史のよう」(2005.12.14)

東亜日報:「ニューライト財団」、どんな事業を推進するのか(2006.4.27)
ニューライト財団の設立は、これまでニューライト運動を率いてきた「転向した386主思派世代」と、学界の「安秉直(アン・ビョンジク)師団」の結合を意味する。
ニューライト運動は04年11月、申志鎬(シン・ジホ)、洪進杓(ホン・ジンピョ)、崔弘在(チェ・ホンジェ)氏ら、1980年代の主思派運動家から反北朝鮮活動家に変身した知識人たちが中心になった「自由主義連帯」が発足し、本格化した。自由主義連帯はその後、北朝鮮民主化ネットワーク、ニューライト・シンクネット、教科書フォーラム、自由主義教育運動連合など、多彩な運動団体と連合して「ニューライト・ネットワーク」を形成した。
その後、ニューライト・ネットワークの思想的資源を提供したグループは、自由主義連帯所属の知識人たちと、金暎浩(キム・ヨンホ、誠信女子大学)、金鍾?(キム・ジョンソク、弘益大学)教授ら学界の重鎮学者で構成されたニューライト・シンクネットの学者たちに二分できる。そして今回、安秉直教授が参加したことで、安教授が設立した落星垈(ナクソンデ)経済研究所出身の李大根(イ・デグン、成均館大学)、李栄勲(イ・ヨンフン、ソウル大学)教授らが参加することになった。
ニューライト財団は、出版・政策研究・教育の3大事業を推進する方針だ。機関誌『時代精神』の主筆は安教授が務め、編集委員には李大根、李栄勲教授のほかに、小説家の卜鉅一(ボク・コイル)氏、李相敦(イ・サンドン)中央大学法学部教授、自由企業院の李春根(イ・チュングン)副院長らも参加する。
同財団は、西江(ソガン)大学の安世永(アン・セグン、国際経済学)教授を中心に、主要分野別に具体的な政策代案を提示する政策研究所を設立する計画だ。
同研究所は、国民所得3万ドル、小さな政府、教育の自律化、グローバリゼーションとローカリゼーションが結合したグローカリゼーション(glocalization)、北朝鮮人権問題などの政策代案を提示し、これを07年の大統領選の核心テーマに浮上させる計画だ。
現在、ニューライトを標榜しているグループは、ニューライト・ネットワークのほかにも、金鎮洪(キム・ジンホン)牧師が率いるニューライト全国連合がある。さらに、朴世逸(パク・セイル)ソウル大学教授と徐京錫(ソ・ギョンソク)牧師が主導する先進化国民会議も、同様の性格に分類される。
安教授は、「3グループが互いの個性を生かし、それぞれの思想的模索をすれば、いつか一つになる日が来るだろう。しかしそれぞれが成果を出し、自然に手を握るのがいいのであって、無理にするのは望ましくない」と述べた。
朝鮮日報:右派学者が反撃「分断体制は存在しない」(上)(2006.11.27)
ニューライト財団事務室で会った安秉直教授はまず「現在、大韓民国が騒がしい最も大きな理由のうちの一つが南北問題であり、南北の和解と協力を優先的に扱う政策の根源には白楽晴教授の分断体制論があると判断した」と分断体制論を分析の対象に選んだ理由を説明した。そして、今年夏から白楽晴教授の著書3冊を徹底的に検討した結果、安秉直教授は「“分断は存在するが、分断体制は存在しない”という結論を下すに至った」と述べた。
中央日報:【社説】ニューライト、維新まで称賛するか(2006.11.30)
ニューライト団体教科書フォーラムが今日公開する韓国近現代史代案教科書には過去軍部独裁政権を称賛し、民主化運動をさげすんだ内容が多いという。5.16軍事クーデターを革命と表記し「産業化成功を主導する新たな統治集団登場」と意味を付与したというのだ。独裁政権である維新体制は「国家の執行能力を大きく高めた体制」と美化し、クーデターで執権した全斗換(チョン・ドゥファン)政権は「発展国家を受け継いだ」と評価した。一方、反独裁闘争行動を成功させた4.19革命は学生運動に格下げし「左派が学生運動権を掌握した時期」と理念化した。
我々はこの教科書の歴史認識に深刻な間違いがあると思う。現在、学校で使われる近現代史教科書のうちの一部の内容は親北朝鮮左偏向的で、大韓民国の伝統性まで否定しているという批判を受けた。教科書フォーラムはこれに対立して右派的見方で近現代史を見ようという主旨で新しい教科書を作った。だからといって歴史をまた違う方向に歪曲してはいけない。
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