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朝鮮の政治社会(グレゴリー・ヘンダーソン 1968)

2005年07月25日 | 歴史・伝統
朝鮮(韓国)を理解するための基本文献は『朝鮮の政治社会』(グレゴリー・ヘンダーソン 1968)だ。

日本は朝鮮で政治を作り出さなかった(p.2)

著者の至言である。日本は朝鮮に近代をもたらしたが、政治を育てることはしなかったというわけだ。その意味では確かに植民地だったのだ。

朝鮮政治社会の特徴は、中央志向の巨大な渦巻だという。強い吸引力を持ち、跳ね飛ばされる力も強い。国中に強い旋風が吹き続け、誰も逃れられない。朝鮮にはある意味、中央しかなく、地方は(日本的な意味での地方は)無かった。ソウルでは同郷は強い関心の対象だったが、地方への無私の献身は無く、エゴイズムの発露としての同郷だった。

朝鮮には中間集団が無かったか、非常に脆弱だったのが、最大の特徴だ。だから渦巻からの避難港は存在しなかった。科挙のせいか、中央での立身出世が唯一の目標となり、それ以外は価値の低いものとみなされた。

ソウルで起きている事に誰もが関心を持ち、骨の髄まで中央集権志向だったといえる。地方は収奪や搾取の対象でしかなく、地主は中央とのつながりを証明し続ける以外にその地位を保つことが出来ず(私有の観念が曖昧なのだ)、地域開発のインセンティブが働かなかった。

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2 コメント

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まあ、 (kyouji)
2005-07-26 21:09:20
 同時にすべてを与える事は出来ませんしね。

 日本が政治を獲得する過程も、江戸以前に求めなければ

ならないわけで、なかなか難しい問題かもしれません。
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後からなら何とでも言える (Unknown)
2018-07-27 19:01:53
と、言いましても35年統治なので
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