ウッドチャック一家のヤドカリ生活

アメリカンロッキー山脈南部に棲むウッドチャック一家のRV キャンピングカー旅行& DIY記

カリフォルニア州中南部の旅(13) 化石の森国立公園

2008-01-03 | アメリカの国立公園
今朝は寒い、氷点下7℃。 今日が最後のRVパーク、排水タンクを全部きれいにし、水抜きをしてから我が家に帰りたい。そのためパークの管理人に30分だけ水道栓を開けてもらった。ところが、排水タンクのバルブが凍り付いている。凍結防止のパイプヒーターをつけているのだが、巻き方が足りなかったのか?これは要改善。排水するのをあきらめRVパークを出発。トレイラーの水道管が凍らないように今日はトレイラーの暖房をつけっぱなしにするしかない。
今日の予定は Holbrookの東方約30km の所にある化石の森国立公園 (Petrified Forest National Park) に立ち寄ってから、ロスアラモスの我が家に帰ることに。このHolbrook からニューメキシコ州の Gallup にかけて何もないところで、その中にポツンとこの国立公園はある。「どうせ沙漠に 木の化石があるだけだろう。木の化石はビスティバッドランドで何度も見ているし、見学には大した時間はかからないだろう。」
Holbrook から国道180号線で東に向かう。このあたりには木の化石を売る店がいくつもある。公園の入り口近くで 野生の鹿らしき群を発見。


アンテロープか? 後で公園のジュニアレンジャープログラムでプロングホーン(Pronghorn)という鹿とは全く違う動物と判明。

国道180号線からPetrified Forest Road に左折、北へ向かう。この交差点に大きくMuseum と書いたお土産屋があるが、これは国立公園とは無関係。国立公園の入り口は数キロ北にある。入り口を過ぎると、駐車場があり、Rainbow Forest Museum というビジターセンターとPainted Desert Oasis というお土産屋がある。まずはRainbow Forest Museum にて ジュニアレンジャープログラムをもらう。今回初めて子チャック(弟)もプログラムに挑戦。年齢別に3つの問題を選び、それを解く。


まずは、オリエンテーションビデオを見てから展示物の中から答えを探し出す。子チャック(兄)はその場で三問解答、ジュニアレンジャーバッジをもらう。今までのプログラムの中で一番簡単だった模様。子チャック(弟)は二問解けたが、最後の一問は公園内を見て回り、見かけた動物の絵に印をするというもの。
三畳紀の頃、このあたりは沼地で、恐竜が棲む鬱蒼とした森であったらしい。沼地に倒れた木の細胞にシリカなどのミネラル分が溶け込み、やがて化石となった。

Museum 裏のトレイル(Giant Logs Trail) を散策。


ビスティで見た木の化石は白っぽかったが、この公園の化石は透明感があり、赤、青、黄 緑、と様々な色が宝石のようにとてもきれい。さすが国立公園に指定されるだけのことはある。

公園内をさらに北上し、次はクリスタルフォレスト(Crystal Forest) トレイルを散策。


以前は地面一帯がビロード絨毯のように木の化石の破片で覆われていたそうであるが、多くの観光客が無断でその破片を持ち帰ったため、今はそのような景色は見られない。ひどい時には毎月1トンもの化石が持ち去られていたとか。今ではそのような持ち出しが見つかると、罰金及び禁固刑に処せられる。

さらに北上、Agate Bridge という 木の化石の一本橋を見学。


しかし補強のためのコンクリート梁がちょっと興ざめ。

次はBlue Mesa Loop Road でお弁当を食べる。


木の化石は公園の南側に多く見られ、北の方はPainted Desert という名のバッドランド(Badlands)。 バッドランドというのは 粘土質の地層が風や雨によって浸食されてできた地形。ビスティのような奇岩(Hoodoo) はないが、カラフルで、結構おもしろい。

その後さらに北上、Newspaper Rocks と Puerco Pueblo で 先住民が岩に刻んだ壁画 (Petroglyphs) を見学。


Newspaper Rocks は望遠鏡で見ないと、なかなか確認できないが、Puerco Pueblo の壁画はすぐ近くで見ることができる。

州間道40号線上を横切り、そのすぐ北側にある、ルート66 ポイントに立ち寄る。


今では錆びだらけのクラッシックカーが昔のルート66を示しているのみ。



Painted Desert Inn という昔ホテルだったアドビ様式の建物、非常にきれいに整備されている。今はギャラリーと売店があり、パークレンジャーが詰めている。ここで、子チャック(弟)はジュニアレンジャープログラムの完了を報告。結局見た動物は公園入り口近くで見た Pronghorn と カラスのみ。初めて自分の力でジュニアレンジャーバッジをもらう。

以上で化石の森国立公園を後にし、I-40でロスアラモスへ向かった。
化石の森国立公園は予想以上におもしろい場所であった。あまり広くない場所に 木の化石、バッドランド、先住民遺跡と様々な見所があり、そのほとんどが、短い整備されたトレイルから見ることができる。こんな人里離れた何もないところの公園としては公園設備も充実していた。