2兆円のバラマキ定額給付金に関する関連法案が、昨日衆院を通過してしまいました。民主党からは本件に関して「両院協議会を求めるの動議」を提出させていただきましたが、またもや3分の2による再議決で否決されてしまいました。以下、動議の説明に立った「高山さとし」衆議院議員のブログからの引用です。
衆議院本会議で民主党・無所属クラブを代表し登壇。
平成20年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案について、「両院協議会を求めるの動議」の趣旨説明を行いました。
まず、国民の7割以上が支持をしない「定額給付金」を、本当に3分の2の多数決を使って再議決し、強行しなければならないかと問題提起しました。
その上で、事務経費だけで825億円もかかるムダ遣い、バラマキでなく、雇用対策や医療、介護、教育へ投資を行い、税金を1円もムダなく、有効に使うべきだと強調しました。
「本当は郵政民営化に賛成じゃなかった」「当時の内容を知っていた国民はほどんどいなかった」とまで発言した麻生首相には、政治家としての良心も、矜持もなく、政権の正当性も麻生政権にはないと批判、郵政選挙で得た3分の2の再議決はもはや行使できないはずであり、直近の民意を受けた参議院法案否決こそが民意であると訴えました。
また、憲法上3分の2多数決の規定があるように、衆議院・参議院の議決が異なる場合は両院協議会での建設的な話し合いをすることが憲法上求められていると改めて主張し、与野党の枠を超え、「二院制という我が国の議会制民主主義の原点に立ち返り両院協議会を開きお互い知恵をしぼり、国民のため一緒に建設的な議論をしよう」と、両院協議会の開催を強く要求しました。
さいごに、国民が望んでいるのは自民党の延命でも、総理大臣のメンツを保つことでもない、未曾有の経済危機から脱するため、解散総選挙で国民の皆さんの英知を結集しようと呼びかけました。
しかし、本動議は反対多数により否決。
両院協議会は開催されないまま、与党の「ただちに再議決すべしとの動議」が賛成多数で可決。
定額給付金を含む特例法は出席議員の3分の2以上の賛成で再可決されました。
<写真:動議の提案理由を説明する高山さとし代議士>