「ウリ稲門会ニュース」の歩みをおもうとき、忘れてならないのは二つの同窓会が一つになって、タイトルを“稲水会”から“ウリ稲門会”に変えたが、編集方針やタブロイド版型などの形はそのまま受けつぎ、新たに11号までを発行してきたことである。
編集という多少なりとも技術的な面が必要とされるがゆえに、一定の人に頼ってきた嫌いはあるが、「ニュース」という形でここ数十年間の同窓会活動の歴史の記録を刻んできた功績は、ひとえにその創刊以来20号までつづけてこられた李善淙学兄の力に負うところが大きい。
1~20号発行と、言葉で語るのはたやすいが、原稿の依頼や連絡・写真などを伴う構想から、原稿が集まれば整理・紙面の配置や見出しづけの編集作業、さらに校正などを経て校了を出すまで、数日は気が休まらなかったことだろうと想像される。それを長年やってきたのだから、ほんとうに頭が下がるばかりである。
その一方で李学兄は、“稲水会”の代表も務めていたのだ。その情熱たるや、まさに私たちが学ぶべきものではないだろうか。
そのお蔭で今日ウリ稲門会には、「ニュース」を編集するという伝統が定着している気がする。
その勢いが今度(前号から)の紙面をA4版に改め、新しいメンバーで編集委員を構成するようになった。たいへん喜ばしい限りである。これからもこの形を定着させ、号数を重ねていって欲しい。
世の中はますます、情報化の時代である。編集担当者が、稲門会の活動を広報面で支えてやろうという情熱さえあれば、これからも継続していくことは容易だろうと、楽観する。
継続することは、確かに大変なことだが、しかしただ続けていくだけではそのうちにつまらなくなってしまい、ともすれば初心までも見失ってしまいがちである。それを続している最中に、何か新しい方向性を見出したいものである。
かつて、ある先輩が囁いていたものだ。二つの同窓会が並列して活動してごろの話し。「ニュース」が出る度にかなりの恐怖を感じ、ライバル意識を強めたという。「ニュース」が継続して定期的に発行されるということは、活動がそれだけ活発に展開されていることであり、それが諸学兄たちに与える影響が計り知れなかったからだと。 (梁聖宗)
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