「マーガレットサッチャー 鉄の女」劇場に見に行った。
英国首相を10年にわたって務めた名宰相の回想録的映画だ。それだけにならず認知症になってしまったサッチャーの現在を映し出す。今年のオスカーで久々主演女優賞を取ったのがうなづかされるメリルストリープのすばらしい演技だ。現役時代、認知症となった現在の姿両方ともお見事だ。
政府に負担ばかり押し付け「小さい政府」を否定する今の狂った日本人には一番の薬になるような映画だと思うが、そう感じる人は少ないかなあ。
現在のマーガレットサッチャー(メリルストリープ)が映し出される。
家人からは外出しないように言われるがついつい出てしまう。そして亡くなった元夫が生きているのかと声をかけてしまう。
マーガレットは食料品店を経営しながら市政の政治家であった父親のもと育てられる。利発な彼女は名門オックスフォード大学に進む。その後彼女は政治に関心を示す。保守党の政治家の集会に参加するようになる。まだまだ女性が政治家になろうとする時代ではなかった。それでもダメもとで下院の選挙に挑戦、結婚後子育てをしながら1958年に初当選した。
その後教育相を務めるが、議会では野党とひたすら論争を重ねる。
ダメもとで保守党の党首に立候補する。絶対に無理だと思われながら当選する。
そのころの英国は労働貴族がえばっていた。
「福祉政策」という名のもとに労働党政権で経済が沈下していた英国民から支持を受け保守党が第1党に復帰する。そして党首サッチャーは英国史上初の女性首相となるが。。。。。
サッチャー首相は最近の民主党、社民党がもっとも嫌う新自由主義の思想に基づく政権運営をしていた。
福島党首みたいな左翼系の女性闘士には絶対にこの映画は受けないであろう。アカ思想の連中や左翼系新聞もこの映画は支持しないであろう。であるからなおのこと現代日本人が見なければならない映画だと自分は思っている。
我々が子供のころ、学校でイギリスを理想社会のように言っている日教組系社会科教師がいた。
「ゆりかごから墓場まで」なんと響きのいい言葉であったろうか。
その当時ビートルズの歌で「タックスマン」という歌があった。響きのいい歌で好きだった。
自分の父はとんでもない野郎の歌だ。と言っていた。「タックスマン」って税務署員と教えてくれた。
自営業の自分の家は時折税務調査に入られ調査のたびに「お土産」をたっぷり持っていかれた。
ビートルズは我々の比じゃない税金を取られていた。だから皮肉った「タックスマン」の歌をつくった。
ビートルズのジョンレノンがアメリカに移ったのと同様、国外に移動するイギリス人が多かった。
福祉という名のもとに高い税率で英国経済はボコボコにされた。
労働組合の連中が労働貴族としてもてはやされた。今の日本の組合のトップと同じである。
民主党が政権をとって一番喜んでいたのは組合労働貴族のバカ連中であろう。
この映画では何度もサッチャーは「労働者よ、働けるものは働け!」と怠けものを愚弄する。
日本人も単なるサボタージュの連中(本当の困窮者は別、これは守る必要あり)に言ってやればいい。
サッチャーは小さい政府を志向した。ミルトンフリードマンやハイエクの影響である。
以前ここでも取り上げたがミルトンフリードマンの本はいつ読んでも新しい。何から何まで国に押し付けようとする日本人を見ていると馬鹿じゃないかと思う。
フリードマンを信奉した中国の小平にしてもサッチャーにしてもみんな国をよくした。この間ブログに書いたが米国FRBバーンナンキ議長もフリードマンを尊敬する。
サッチャーの功績の1つにヨーロッパ共通通貨(のちの「ユーロ」)に加わらなかったことがある。
ヨーロッパ共通通貨ができる時、「何で参加しないのか?」と記者に問い詰められるサッチャーのシーンが映画に出てくる。頑固に彼女は「ノー」とする。短いが重要なシーンだ。
ユーロ通貨自体はドルや円との変動相場であるが、ヨーロッパの共同体の中では固定相場となる。経済状況の違う国同士がみな同じ価値であるはずがない。共通した経済政策では解決できるわけがない。これは現在のユーロ危機の状態を見るとよくわかる。いい時はいいが、今回のギリシャ危機のようになればダメになる。
ミルトンフリードマンは1950年から「変動相場制」を訴えていた。以前の金本位制は金と固定レートで結ばれ、金が統一通貨であった。大恐慌あとの金融危機は金本位制が生んだともいえる。これについてはケインズも同様の見解である。アメリカはニクソン時代に変動相場制に移る。結果的に正解である。のちに英国は共通通貨にいったん加わる。ポンドが固定相場であり、ジョージソロスに狙われポンド危機を招いてポンドは変動相場になる。そして共通通貨「ユーロ」には加わっていない。
今ヨーロッパはサッチャーがおそらくは予知した通りになっている。強烈なリーダーぶりを発揮した彼女の政策選択は正しかった。
この映画で面白いのは男性政治家たちに囲まれたサッチャーの姿である。
伝統あるウェストミンスターの議会場で与党、野党がものすごいヤジの中対決する場面がある。意外に議会場のシーンの映画って少ないから臨場感があってよかった。そこでの彼女はたくましい。負けない。
伝統と家柄が重んじられる世界で女性が政治に進出するってすごいことだったと思う。
あとはフォークランド紛争の時の決断、これは凄い!
戦勝した後の演説もすばらしい!ヤジに包まれた演説の時と違ってみんなシーンとして議会で彼女の演説を聞く。
この映画の中でのピークであろう。
そういうサッチャーを演じたメリルには本当に脱帽である。
意外に映画の評価が普通なのは、あまりにワンマンショーすぎるからであろう。
自分はこの映画好きです。
英国首相を10年にわたって務めた名宰相の回想録的映画だ。それだけにならず認知症になってしまったサッチャーの現在を映し出す。今年のオスカーで久々主演女優賞を取ったのがうなづかされるメリルストリープのすばらしい演技だ。現役時代、認知症となった現在の姿両方ともお見事だ。
政府に負担ばかり押し付け「小さい政府」を否定する今の狂った日本人には一番の薬になるような映画だと思うが、そう感じる人は少ないかなあ。
現在のマーガレットサッチャー(メリルストリープ)が映し出される。
家人からは外出しないように言われるがついつい出てしまう。そして亡くなった元夫が生きているのかと声をかけてしまう。
マーガレットは食料品店を経営しながら市政の政治家であった父親のもと育てられる。利発な彼女は名門オックスフォード大学に進む。その後彼女は政治に関心を示す。保守党の政治家の集会に参加するようになる。まだまだ女性が政治家になろうとする時代ではなかった。それでもダメもとで下院の選挙に挑戦、結婚後子育てをしながら1958年に初当選した。
その後教育相を務めるが、議会では野党とひたすら論争を重ねる。
ダメもとで保守党の党首に立候補する。絶対に無理だと思われながら当選する。
そのころの英国は労働貴族がえばっていた。
「福祉政策」という名のもとに労働党政権で経済が沈下していた英国民から支持を受け保守党が第1党に復帰する。そして党首サッチャーは英国史上初の女性首相となるが。。。。。
サッチャー首相は最近の民主党、社民党がもっとも嫌う新自由主義の思想に基づく政権運営をしていた。
福島党首みたいな左翼系の女性闘士には絶対にこの映画は受けないであろう。アカ思想の連中や左翼系新聞もこの映画は支持しないであろう。であるからなおのこと現代日本人が見なければならない映画だと自分は思っている。
我々が子供のころ、学校でイギリスを理想社会のように言っている日教組系社会科教師がいた。
「ゆりかごから墓場まで」なんと響きのいい言葉であったろうか。
その当時ビートルズの歌で「タックスマン」という歌があった。響きのいい歌で好きだった。
自分の父はとんでもない野郎の歌だ。と言っていた。「タックスマン」って税務署員と教えてくれた。
自営業の自分の家は時折税務調査に入られ調査のたびに「お土産」をたっぷり持っていかれた。
ビートルズは我々の比じゃない税金を取られていた。だから皮肉った「タックスマン」の歌をつくった。
ビートルズのジョンレノンがアメリカに移ったのと同様、国外に移動するイギリス人が多かった。
福祉という名のもとに高い税率で英国経済はボコボコにされた。
労働組合の連中が労働貴族としてもてはやされた。今の日本の組合のトップと同じである。
民主党が政権をとって一番喜んでいたのは組合労働貴族のバカ連中であろう。
この映画では何度もサッチャーは「労働者よ、働けるものは働け!」と怠けものを愚弄する。
日本人も単なるサボタージュの連中(本当の困窮者は別、これは守る必要あり)に言ってやればいい。
サッチャーは小さい政府を志向した。ミルトンフリードマンやハイエクの影響である。
以前ここでも取り上げたがミルトンフリードマンの本はいつ読んでも新しい。何から何まで国に押し付けようとする日本人を見ていると馬鹿じゃないかと思う。
フリードマンを信奉した中国の小平にしてもサッチャーにしてもみんな国をよくした。この間ブログに書いたが米国FRBバーンナンキ議長もフリードマンを尊敬する。
サッチャーの功績の1つにヨーロッパ共通通貨(のちの「ユーロ」)に加わらなかったことがある。
ヨーロッパ共通通貨ができる時、「何で参加しないのか?」と記者に問い詰められるサッチャーのシーンが映画に出てくる。頑固に彼女は「ノー」とする。短いが重要なシーンだ。
ユーロ通貨自体はドルや円との変動相場であるが、ヨーロッパの共同体の中では固定相場となる。経済状況の違う国同士がみな同じ価値であるはずがない。共通した経済政策では解決できるわけがない。これは現在のユーロ危機の状態を見るとよくわかる。いい時はいいが、今回のギリシャ危機のようになればダメになる。
ミルトンフリードマンは1950年から「変動相場制」を訴えていた。以前の金本位制は金と固定レートで結ばれ、金が統一通貨であった。大恐慌あとの金融危機は金本位制が生んだともいえる。これについてはケインズも同様の見解である。アメリカはニクソン時代に変動相場制に移る。結果的に正解である。のちに英国は共通通貨にいったん加わる。ポンドが固定相場であり、ジョージソロスに狙われポンド危機を招いてポンドは変動相場になる。そして共通通貨「ユーロ」には加わっていない。
今ヨーロッパはサッチャーがおそらくは予知した通りになっている。強烈なリーダーぶりを発揮した彼女の政策選択は正しかった。
この映画で面白いのは男性政治家たちに囲まれたサッチャーの姿である。
伝統あるウェストミンスターの議会場で与党、野党がものすごいヤジの中対決する場面がある。意外に議会場のシーンの映画って少ないから臨場感があってよかった。そこでの彼女はたくましい。負けない。
伝統と家柄が重んじられる世界で女性が政治に進出するってすごいことだったと思う。
あとはフォークランド紛争の時の決断、これは凄い!
戦勝した後の演説もすばらしい!ヤジに包まれた演説の時と違ってみんなシーンとして議会で彼女の演説を聞く。
この映画の中でのピークであろう。
そういうサッチャーを演じたメリルには本当に脱帽である。
意外に映画の評価が普通なのは、あまりにワンマンショーすぎるからであろう。
自分はこの映画好きです。
孤独な面は彼女の"影"の面。あまり知られない部分 あるいは知られたくない、知る価値がない部分だってあるから・・・
ストリープ演技は さすが女性版デニーロと言われるほど役のリサーチ振り。彼女の演技にデニーロも認めるのも 当然だなと 思いました。
とある偉大な親を持つ七光り子ども特集で
サッチャーは 双子の息子と娘で 息子"マーク"を溺愛して "娘"キャロルは そっちのけのえこひいき愛情だったそうです。
息子のマークは甘やかし放題が災いしたのか
アフリカ大陸の 「パリ・ダカール レース」で行方不明になった際 サッチャー首相は あわてふためき、国家予算の日本円で2億円つぎこんで捜索したら レースを勝手にリタイヤして 砂漠の中 テント張って のほほんと待ってたそうです。 そして 母マーガレットに対し、
「SORRY、MOMMY」 (ママ、ごめんな~) と新聞の見出しになっちゃいました・・・・
アホ・・・・(><)
この騒動が きっかけで、イギリス中が マークのろくでなしぶりが表面化し、サッチャー首相にイギリス国内中から非難を浴びたんです。
育て方を間違えた サッチャーの汚点・・・
でも、そういうのも ひっくるめて "サッチャー"なんです。
>サッチャーは 双子の息子と娘で 息子"マーク"を溺愛して "娘"キャロルは そっちのけのえこひいき愛情だったそうです。
アフリカ大陸の 「パリ・ダカール レース」の件はすごい話ですね。自分は知りませんでした。彼女のことをずいぶんと絶賛しましたが、やはり人の子いろいろあったんですね。
以前彼女の在任中に夫と仲のいい写真は見たことがあって、その流れがこの映画になったのかな?と思っていましたが、孤独な影の部分誰でもたくさんありますよね。
それでも労働党政権で完全に狂っていた英国を立て直した彼女の政治的手腕には敬服します。結局そののち労働党政権になってもサッチャーの流れは受け継がれたわけですから
ありがとうございました。