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映画とライフデザイン

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映画「エミリアペレス」 ゾーイ・サルダナ& カルラ・ソフィア・ガスコン

2025-04-01 22:17:06 | 映画(洋画 2022年以降主演女性)

映画「エミリアペレス」を映画館で観てきました。

映画「エミリア・ペレス」は本年のアカデミー賞の各賞で有力候補となりゾーイ・サルダナ助演女優賞を受賞したジャック・オーディアール監督・脚本作品。メキシコの麻薬王が女性への性転換手術(性別適合手術)で性別をかえる話が主題で、その手術の手配をするのがゾーイサルダナ演じる弁護士だ。

フランスのジャック・オディアール監督は以前から注目していて、「真夜中のピアニスト」「リードマイリップス」にはいずれも衝撃を受けた。前作「パリ13区」はパリの住む若者の性の乱れを示す性描写がどぎつかった。今回は母国を離れてスペイン語が基調の映画である。ストーリーに先入観を持たずに映画館へ向かう。映画が始まる前にサンローランが 製作に入ることがわかり思わずうなる。

不遇な日々を送る弁護士リタ(ゾーイ・サルダナ)のもとに、ある日、メキシコの麻薬王マニタス(カルラ・ソフィア・ガスコン)から、莫大な報酬と引き換えに「女性としての新たな人生を極秘に用意してほしい」という依頼が来る。そこでリタは、誰にも知られずに性別適合手術を受けたいとの願いを実現させる。マニタスは妻ジェシー(セレーナ・ゴメス)や子供たちからその存在をも隠した。

4年後、エミリアペレスという名の女性として生きるマニタスからリタが呼ばれる。エミリアが亡きマニタスのいとことして、妻と二人の子供を呼び寄せるのだ。

奇異なストーリーに戸惑いを感じた。ミュージカルテイストを持ち見どころは多い。

メキシコというと貧しく、トランプ規制の前は不法移民が次々とアメリカに移り住む印象がある。米国との国境を取り巻く麻薬シンジゲートの話は「トラフィック」などいくつかの作品で映画化された。パリでのセット撮影も多かったようだが、あくまでスペイン語基調で展開されて猥雑なメキシコが舞台だ。

もうすぐ40歳の弁護士リタは自分の力で有罪になるべき事件を無罪に持ち込んでも評価されないでくすぶる。ミュージカルタッチで不満な気持ちを歌って踊って見せてくれる。そんなリタに仕事の依頼が来る。待ち合わせ場所に行くと、怪しい奴らに強引に引っ張られて謎の場所へ車で連行される。そして、ある男と対面する。悪名高い麻薬王マニタスだ。マニタスから女性への転換手術の手助けをして欲しいと言われるのだ。報酬が半端じゃない。バンコクへ行き手術の手配をした後でテルアビブに向かう。

映画の雰囲気になれず頭がついていけない。主役のエミリアペレスであるカルラ・ソフィア・ガスコンはなかなか出てこない。何となく流れがわかっても、ディテールは映画を観終わってそういうことだったとわかることが多い。日本とは別世界で自分の理解度では苦しい映画だった。ラストに向けての展開はいったいどう決着するのか予想がたたなかった

⒈ゾーイサルダナ

ミュージカルテイストなのでゾーイ・サルダナが前半から歌って踊る。性転換後のエミリアペレスが出るまでは完全な主役だ。助演女優賞というより主演女優賞ノミネートでもおかしくない。ゾーイの名をあげたのはもちろん「アバター」だが、リュックベッソン製作らしいアクション映画で殺し屋を演じた「コロンビアーナ」が好きだ。身のこなしに凄みを感じた。ドミニカ育ちスペイン語は母国語だ。あれから12年経っても宴会のテーブルの上でも踊りまくるゾーイサルダナがかっこいい

⒉カルラ・ソフィア・ガスコン

悪さしていた大金持ちがマネーロンダリングのように身を洗浄して異性になるなんて話はあり得そうな気もする。もともと麻薬王は真の存在が世間に露わになっていないし、自らの肖像写真は撮らせないだろう。女性に変身して行方不明者の家族の世話をする慈善事業をやる話も良心の呵責があるからあり得そう。実際には行方不明者にさせたのは自分なのにね。

つい先日ベトナム映画「その花は夜に咲く」トランスジェンダーの主役の映画を観たばかりだ。ここでも主演のカルラ・ソフィア・ガスコンは実際にトランスジェンダーだ。長身のゾーイサルダナが小さく見えるほど身体は大きい。

⒊ジャック・オーディアール監督

ジャック・オーディアール監督は地元フランスを飛び出しスペイン語主体のメキシコで撮る。2000年代に入って「リードマイリップス」を撮った。読唇術の女が主人公で、自分は初めて読唇の世界があると知る。この映画以来読唇に関心を持つ。先日NHKスペシャルでヒトラーの映像からAIにより話し言葉を読唇で読み取りどんな会話をしているか分析する番組があった。おもしろかった。

「真夜中のピアニスト」立退きのためにネズミを放ったりして強引に地上げをする不動産屋がアジア系美人のもとでピアノを習う話だ。そんなユニークな題材の2作でジャック・オディアールが気になる。前作「パリ13区」は18禁映画で多国籍の自由奔放な登場人物の大胆な性の話だ。「エマニュエル」ノエミメルランなどみんな脱ぎっぱなしで「エミリアペレス」も同じように裸を見せるかと想像したが、きわどいシーンはなかった。

 

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