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映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

スイミング・プール  フランソワ・オゾン

2009-11-12 06:38:28 | 映画(フランス映画 )
フランスの気鋭フランソワ・オゾン監督がベテラン女優シャーロット・ランプリング主演で描くサスペンス。若手フランス女優リュディヴィーヌ・サニエがボリュームたっぷりのピチピチ裸体をここぞとばかり見せ、ドキッとさせる。画像の美しさも色を添える。

英国の人気ミステリー作家シャーロット・ランプリングはスランプに悩み調子が出ずヒステリー気味である。そんな彼女を見かねた出版人から、彼の所有するフランスの別荘で休養をとりながら静かに小説の執筆することを勧められる。プールのある別荘は静かな良い場所にあり、シャーロットもご機嫌であった。ところが、突然出版人の娘だという女の子リュディヴィーヌ・サニエがやってくる。自由奔放な彼女は、男をとっかえひっかえ別荘に連れ込んだりするので、シャーロットは戸惑うが。。。。

ミステリータッチに進んでいくが、殺人がなかなか起きない。むしろ官能的なシーンが多い。どっきりさせる部分も多いが、そらしながら映画は展開していく。 シャーロット・ランプリングはポールニューマンと共演した「評決」での謎の女が素敵であった。インテリ役が似合うが、大胆な裸体を見せたこともある。ツンとして無表情なところには女の色気は感じさせない。日本映画でいうと「いつか読書する日」の田中裕子が当てはまるような表情のなさである。それがあるときに変わっていく。そして最後に向かってあれという展開を見せる。

同居する若い娘を演じるリュディヴィーヌ・サニエは、「8人の女たち」にも出演していた。序盤からムチムチの裸体を見せ続ける。肌がパンパンにはっていて、シャーロットといかにも対照的である。自由奔放な役柄を非常に上手に演じている。背景の美しい画像とあわせて絵になる。
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輝ける女たち

2009-09-05 20:36:11 | 映画(フランス映画 )
フランス映画のスターが勢ぞろい。カトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエルベアールの美人女優スターが中心。キャバレーが舞台なので、レビューのお姉さんたちの踊りも出てくる。

南欧のキャバレー経営者が亡くなった。その妻二人とそれぞれの子供たち、そしてキャバレーに働く歌手エマニュエルをめぐる話である。
でも退屈だなあ。もっと期待していたけど、よくわからないままストーリーが流れていくだけ。エマニュエルが歌いまくるが、これって肉声なのかな?ほかでも歌っているからそうなんだろうけど
レビューは本場だけに見ていていい感じだ。背の高いお姉さんたちはいかにもプロっぽい。
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DISCO ディスコ

2009-08-02 19:57:59 | 映画(フランス映画 )

40過ぎの元のディスコキングが仲間二人を集めて、ダンスコンテストに挑戦する。70年代から80年代にかけてのディスコのヒット曲をバックに楽しく見れるコメディタッチのフランス映画である。

主人公は嫁さんに逃げられた冴えない中年。元はディスコで鳴らしていた。たまに行く街のディスコのマスターからダンスコンテスト開催を聞き、家電店で働くチビと港の荷役をしているハゲ男を仲間に加えてコンテストに参加する。ダンスの特訓のためにバレー教室の教師のエマニュエルベアールに3人で学ぼうとする。しかし、それぞれ何かと問題を抱えた三人だけになかなかうまくいかないが、ダンスコンテストの予選に参加するが。。。。

いきなりボニーMの「サニー」からスタートする。街の全景を鳥瞰的に映し出しクレジットが始まる。気分が高揚してくる。次にアースウィンドアンドファイアーの「ブギーワンダーランド」だ。時は1970年代もそろそろ終わろうとしているころだ。主人公はサタデーナイトフィーバーのジョン・トラボルタを思わせる姿で登場し、裸で鏡の前に立ってポーズをとる。主人公をはじめとして3人ともあまりダンスがうまい方ではないから、ダンスシーンがちょっと細切れの感じなのが若干不満。そのあとコンテストのシーンで亡くなったマイケルジャクソンのジャクソン5時代のヒット曲をグロリアゲイナーが歌った「ネバーキャンセイグッバイ」をバックにコンテストに登場する。この曲は大好きな曲だ。チャチャのリズムがよく似合う曲だ。

B級映画と見える作品だが、フランスきっての大女優エマニュエールべアールが登場する。ここでの彼女は美しい。バレーダンサーと3人のダンサーというと「シャルウィーダンス」を思わせる。草刈民代と役所広司をはじめとした3人の男たちというパターンと同じである。それでもドナサマーの「ラストダンス」をバックに主人公とエマニエルが踊るシーンはなかなかよかった。
戦前の名作ジャンギャバン「望郷」のラストシーンを思わせる汽笛のシーンもあり、いろんな映画からネタを得ている。

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8人の女たち ドヌーヴ

2009-05-27 20:46:24 | 映画(フランス映画 )
フランスの女性スターたちを集めてのミステリー。色彩感覚に優れる作品で、ミュージカル的な楽しさもある。雪の中のお屋敷での殺人劇

大雪の降る中、お屋敷のご主人がナイフで殺されているのが発見される。人の移動は困難な場所のため、お屋敷の中にいた7人と殺された主人の妹の誰かが殺したようだ。犯人探しで8人の女性によるお互いのこれまでの悪事の暴きあいが始まる。

殺された主人の妻であるカトリーヌドヌーヴが中心の展開。妻の母親、ドヌーヴの妹、二人の娘、エマニュエルべアール演じるメイド、黒人の召使が室内にいて、主人の妹ファニーアルダンもここにきた形跡がある。途中までいったいどういう結末になるであろうとやきもきした。一瞬アガサクリスティ「オリエント急行殺人事件」ばりに全員犯人と思ったくらいだ。

ほとんどがセットで撮られる。男性の出演者は主人以外はいない。女性だけで映画を構成するのは意外に難しい。女性中心の日本映画というと、成瀬巳喜男監督「流れる」がある。それでも宮口精二や加東大介とか男性は出てくる。そうでないと映画が成り立たないからだ。
そういった意味では女性映画として成功した方かもしれない。皮肉なことに監督のフランソワーズオゾンはゲイらしい。不思議なことだ。色彩感覚の美しさは同じゲイの監督ペトロアルモドバルを思わせる。
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モンパルナスの灯  アヌーク エーメ

2009-02-17 20:29:11 | 映画(フランス映画 )
この間ある業者さんと話をしていたら、うちの母がジェラールフィリップの大ファンなんでという話をしていた。
驚いた。
確かにアランドロン出現前のフランスの二枚目俳優といえば彼だ。
年をとられてもファンだという方がずいぶんといるらしい。そんな彼が画家モジリアニを演ずるのが「モンパルナスの灯」である。

売れない天才画家モジリアニは、彼の才能を認める数人の女性との関係を続けながら、堕落した生活を送っている。しかし、画商の一人だけは彼を認めていた。
その彼の前に現れるのが富豪のお嬢さんアヌークエーメである。彼女は親の反対を受けるがモジリアニの元へ行く。しかし自堕落な生活は変わらない。。。。。

何せアヌークエーメの美しさを見るだけでもこの映画は価値がある。
ストーリーも映画の脚本的にも特筆すべきものはない。本当に美しい。
このあと30代になり「男と女」を見事に演じるが、イヤーこれはきれいだ
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二キータ  リュックベッソン

2008-11-05 19:08:30 | 映画(フランス映画 )
「レオン」は自分のベスト10にはいる映画である。
序盤戦からスリリングで最後まで一瞬たりとも飽きさせずに見るものを離さない。
リュックベッソンの才覚を感じた。

そのリュックの「二キータ」はどうしたわけだか縁がなかった。
見たらそのテンポの良さに吸い込まれた。さすがリュックの出世作だけある。

麻薬取引に絡んだグループのアジトを警察が乱入。不良少女二キータだけが残るが、二キータは警官を撃ち殺して無期懲役の判決を受ける。
刑を受けているところに一人の男がくる。不良少女は自殺したことにして、彼女を秘密諜報部員の卵として育て上げようとするのだ。しかし、もともとの不良少女の二キータは素直には従わない。暴れまわるが、教官に最終従うようになり、ジャンヌモロー扮する先生に美の秘訣を教わりながら、訓練をまじめに受けるようになる。そしてここで卒業という時、教官と高級レストランで食事しながらプレゼントをもらうが、開けるとそこには銃が入っていて、店の中にいる人物の殺人の指示を受ける。成功するが、教官の指示通り逃げようとしたら行き止まりになってしまい九死に一生をうる。これも最後の関門であった。
卒業後は、スーパーで偶然知り合った男性と一緒に暮らすようになるが、当局から殺人の指示が次から次に来るようになる。。。。。

リュックは女性を描かせるのがうまい。まったく違うタッチの「ジャンヌダルク」でも「アンジェラ」でもスーパー女性を主人公に仕上げている。もちろんおしとやかというのではなく、感情の起伏の激しい女性である。

映画はある意味小さなストーリーの集まりになるが、どれもこれも逸話として面白いし、ヒッチコック的スリルを味わえる。ベニスの新婚ルームへの殺人依頼はちょっとハラハラする。全体的にはテンポの良さが光る。ストーリーは最初から飛ばしていくのでまったく飽きない。
それにしてもジャンレノはここでもかっこいいなあ。圧倒的な強さを感じさせる。
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ゾラの生涯

2008-06-08 06:53:16 | 映画(フランス映画 )
昨日は一日会議であった。
そのあと懇親会があったが、帰りに1時間半程度かかることも考えて、仕事があるといって帰った。帰りの電車の中で世界史の問題集をやった。

「ゾラの生涯」をみた。第10回オスカー作品賞である。
「居酒屋」を書いたエミールゾラが、スパイ容疑のドレヒュスの無実を訴えた話は世界史の教科書の中にもある。しかし、深く内容を知ったのは初めてである。

パリの屋根裏部屋で、幼馴染の画家セザンヌと暮らす物書きのゾラは、アパートの家賃も滞納し、買い物しようにもつけがたまって断られるひもじい生活をしている。それを見かねてゾラの家族が、出版社の仕事をもってきた。
その出版社で知り合いの娼婦をモデルに書いた「ナナ」が驚くほど売れてから、ゾラは貧困生活から脱出して次から次に書いていった。

それから20年ほどたって殿堂に入ろうかともいうときに、ドレヒュス事件がおきる。ドイツ大使館の武官に秘密情報を漏らしているのが、ドレヒュスではと軍上層部の推測で決め付けられてしまったのである。彼は有罪となり島流しを受ける。

ドレヒュスの無罪を信じる彼の妻は、ゾラに救済を求めた。最初は面倒に思っていたが、証拠の存在を知り、新聞で軍部を糾弾する。
もともと普仏戦争の出兵の経緯などを疑問視した書物を書いていたゾラは、軍部からにらまれる存在ではあった。軍幹部たちは、真実を知りながら、自分たちの過ちを公表したくないために、ゾラを訴える。

ロケというよりも、映画のセット中心で、画像の美しさを訴える作品ではない。主人公をはじめとして、劇場的な演技の巧みさで勝負する映画である。質は高いと思う。

コメント (2)
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