トラックがはき出す砂塵の中から、突然にひろがるどこまでも、何処までも続くみどり、遠くに微かに、初めて見る地平線、初めて観るどこまでも障害物の無い世界・・・・・・ 父が基山で映画館を始める事となり佐世保から基山へトラックでの大移動である。
まるで西部劇の幌馬車で夢を求めて走る開拓者のように。
裕次郎の「嵐を呼ぶ男」が聞こえるなか、初めて裸足で感じる運動場、川に光る砂、鮠、金魚、空に囀るひばり、黄金色に輝く麦、白銀の世界に手作りの薪ストーブに夢中に戯れる私、緑の中を駆けめぐる草スキー、自他の世界から自分を観じる世界が広がる少年時代へ・・・・・
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