うさたろうの 気儘なフランス散歩

2年の予定が丸7年。赤貧学生としてのフランス生活にも終止符。約4年8ヶ月続けてきた日記、改め、気儘なフランス散歩…

外れ映画

2006-06-04 22:07:29 | フランス(余暇・習慣)
土曜日、朝1番の上映回で映画を見てきました。
幾つか見たい映画はあったのですが、ちょっと疲れ気分だったので、気楽に見られて、元気がもらえそうな。ということで選んだのが、「ジダン、21世紀のポートレート」。
いわずと知れた、サッカー選手、ジネディン・ジダンに焦点を当てた映画。
そ、私、ジダンが大好きなんですよね、やっぱり。
この間の、フランスでの最後の試合も見損ねちゃって、ワールドカップでその活躍ぶりを目に焼き付けたいと期待しているわけですが。

しかし。この映画は、大外れ、でありました。
こんな映画にされちゃって、ジダンがかわいそう。実はイヤだったんじゃないかしら?
それに、一体全体どこの誰がこれを面白い、と思ってみるの?
とまで思ってしまいました。
…てっきり、日本のテレビドキュメンタリーみたいなつもりで見に行った私がいけないのかもしれませんが。

映画は、昨年の4月にマドリッドで行われた1試合のジダンの映像のみで構成。
それが、試合中の彼の顔(特に鼻と目だけを写している)と足先のシーンがやたら多いわけで。
これって、遠めで構えたカメラが望遠で捉えているので、どうしたってブレがもろに反射される=見ているだけでスゴク目が回ります。
しかも、そんなアップのシーンが殆どなので、試合の流れが全然わからず、すぐに飽きちゃう。
ストーリーは全くありません。それこそ試合中のジダン(の一部分)だけ。(∴背景音は一貫して殆ど試合中のざわめき、歓声。)
インタビューも、会話もないので、フランス語の勉強にもなりませんでした。

確かに、途中、彼の絶妙なアシストパスで、ゴールが決まった少し遠めからのシーンや、ジダンの見事な足捌きを見ることが出来たり、ふと見せた笑顔がとても素敵だった場面もあるけれど、それ以外は全く見所のない(と私は思う)とても疲れ&ガッカリした映画でありました。
隣のおじさんは寝てしまって、映画が終わったのにも気づかなかった。



しかもですね、この映画、最後はジダンが審判に文句をつけてレッドカードで退場する。。。というシーンでおしまい。
これも、なんだかなぁ。。。
ま、フランスらしい、というところなのかもしれないけれど。
でも、こんな映画を作るくらいだったら、寧ろ偏って賛歌的一筋になり切ってほしかった。というのは私の我儘でしょうか。

元気をもらうはずだったのに、なんだかガックリ映画館を後にしたのでした。
…ジダンがかわいそう。こんな感想持たれちゃって。