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映画『図書館戦争』のここがおかしい、わからない (要注意:ネタバレしまくりです) (1)

2013-04-30 23:23:15 | 映画!
私の「ここがおかしい、わからない」シリーズではこれまで「映画『プロメテウス』のここがおかしい、よくわからない」「映画『ライフ・オブ・パイ』のここがおかしい、よくわからない」「映画『世界にひとつのプレイブック』のここがおかしい、よくわからない」「映画『クラウド アトラス』のここがおかしい、よくわからない」と洋画ばかり扱ってきましたが、ついに邦画を取り上げることにしました。今回は、個人的にはかなり気にいったのですが、納得いかないところもいくつかあった『図書館戦争』について。ここからはネタバレしまくりですので、まだ作品をご覧になっていない方はここでストップ! ちなみに私は映画を観ただけで、原作本も漫画も未読、テレビアニメ、劇場アニメも観ていません。

1. 取り締まりのタイミング、おかしくね?
これが最大の疑問。メディア良化法制定により不適切とされる創作物は「良化特務機関(メディア良化隊)」が取り締まるわけですが、例えば書籍であれば、本屋さんですでに発売されてから、メディア良化隊が本屋にやってくるという設定。出版される前に取り締まればいいのに、なんで発売されて店頭に並んでから、しかもお客さんがいる目の前で荒々しく取り締まりするんだよ?と思ってしまいました。これって、発売前にやってしまうと日本では憲法第21条第2項で禁止されている「検閲」になってしまうからですかね?

2. 税金使って日本人同士が戦闘するっておかしくね?
映画の中では詳しい説明はありませんが、Wikipediaによると上記の良化特務機関は「国家機関」、一方図書隊は「広域地方行政機関としての性質を持ち、独自の人事、予算管理を行う。国立国会図書館以外の全図書館が地方自治体に属し、(中略)各自治体では目的税として図書館税が導入されていった」とのことで、要するに2つとも税金で運営されている組織です。ということは職員の給料も、彼らが持つ武器も税金で賄われているはずですが、そんな血税で日本人同士が戦闘してるってどう考えてもおかしくないですか?

3. この作品の意義
これは「おかしい、わからない」ではなく、私がこの作品を好きな理由ですが、非常にわかりやすい形で「思想・良心の自由」、「表現の自由」、「知る権利」を謳い、検閲に反対する姿勢を取っていることです。ご存じない方もいるかもしれませんが、日本は検閲が実施されていた時代がありましたし、現在も検閲を実施している国もあります。私自身、検閲が行われている国で生活した経験があります。日本で普通に暮らしていると「思想・良心の自由」、「表現の自由」、「知る権利」は当たり前のことで、ありがたみを感じないかもしれませんが、これらが一部の国の人々にとっては決して当たり前ではないのです。この作品を通して「思想・良心の自由」、「表現の自由」が保障されていることの素晴らしさ、そしてそれらがない国々のこともぜひ考えていただきたいと思います。
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