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ドイツのケルンに行ってみた (3)

2016-02-18 12:55:22 | ドイツ関連
早速ですが、「ドイツのケルンに行ってみた (2)」の続きを。

ボーティング・ブリッジを足早に歩いていると、すぐに目に入ったのは搭乗を待つ人々の長蛇の列。しかも列が動いている気配がない。日本の空港では見たことのない風景でした。それでもなんとか飛行機に乗り込んだのですが、機内で見たのは、出発5分前にもかかわらず、他の乗客を通路で待たせ、マイペースで荷物を棚に上げる人々。日本だと他の人を気遣って通路を空けつつ荷物を上げたり、なんなら先に後ろの人を通してあげると思うのですが、ドイツ人にはそういう感覚はないようです。「どうりで国内線でも搭乗時間が出発の30分前になっているわけだ!」と納得しました。ちなみに乗客はほとんどが白人でした。私の座席は窓際だったので、先に座っていた二人の女性にいったん立ってもらい、やっと座ることができました。

いよいよケルンに向けて出発。出発予定時間は17時55分で、あれだけ搭乗に時間がかかっていたのに、18時には飛行機は動き始めていたと思います。あたりはすっかり暗くなっていました。機体は無事に離陸し、上昇。しばらくすると機内サービスが始まり、小さな袋に入ったスナックとドリンクが提供されました。

私の座席はかなり後ろの方だったのですが、10列ほど前の方にサンバイザーをつけた金髪の女性がいるのに気がつきました。その女性は中腰で立ったまま、後ろの座席の人物とニコニコ話していたので、機内でもひときわ目立っていました。「この季節にサンバイザー? しかも飛行機の中で?」といぶかしげによく見ると、その人物は女性ではなく、男性だったのです! しかも、着ているのは真っ白なテニスウェア! どういうこと!? 後でロビンさん(ドイツ人の友人)にその人物について話すと、「ああ、僕も空港で彼を見たw きっとカーニバルのための仮装だよ。シュテフィ・グラフ(80~90年代に活躍したドイツの有名なテニス選手)の真似じゃないかな。」と言っていました。カーニバルのためにわざわざミュンヘンから仮装してくるとは! どんだけカーニバル(仮装?)好きな人やねん!

そんなこんなで飛行機はほぼ定刻どおりの19時過ぎにケルン・ボン空港に到着。日本なら乗客のほとんどが速攻で荷物を棚から下ろし、すみやかに飛行機を立ち去るのでしょうが、しかしここはドイツ。みなそれぞれのペースで荷物を下ろし、ゆっくり通路を移動します。私が飛行機から降りられるまでにかかった時間はおそらく15分以上。本当は19時24分発のケルン市内行きの電車に乗りたかったのですが、完全にあきらめました。

到着ゲートを抜け、向かったのは手荷物受取所。荷物をピックアップする人はもうまばらで、私のバックパックもカルーセルにぽつんと載った状態でした。エコバッグに入れていたパソコンをバックパックに戻し、いったん到着ロビーに向かいましたが、その前にトイレにも行かなくちゃ。なんせミュンヘン空港ではトイレに行く時間すらなかったので。到着ロビーへの自動ドアを抜け、キョロキョロしていると私に近づいてくる男性が。以前会った時とは違い、顔下半分が髭に覆われたロビンさんでした。私はケルンに無事に着いたことをやっと実感し、ロビンさんとハグ。わざわざ空港に迎えに来てくれたことのお礼と、待たせてしまったことのお詫びをしました。ロビンさんは大丈夫と言って、私のバックパックも背負ってくれました。

空港からケルン市内へ行くにはS-Bahn13号線の電車を利用します。駅の大きな券売機の前には長蛇の列! ロビンさんは「しまった、先にチケットを買っておくべきだった!」と悔しそう。私が信じられなかったのは広いスペースに券売機がたったの2台しかなかったこと。10台くらい余裕で置けそうな場所にですよ! そして文句も言わず、自分の番になるまでひたすら待つドイツ人。日本の鉄道会社なら絶対に券売機を増やして行列をなくそうとするでしょうが、ドイツの鉄道会社にそういう感覚はないのかもしれません。私たちが切符を買うまでに費やした時間はおそらく20分以上。その間にケルン市内行きの電車を2本は見送ったと思います。日本ではちょっと考えられないですよね? ドイツに入国して3時間も経たないうちに「ドイツ人=とっても辛抱強い人たち」と強く印象付けられました。やっと私たちの番になり、ロビンさんがチケットを購入。値段は2.8ユーロでした。

ロビンさんとプラットフォームに向かい、しばらく待つとようやく電車が到着。電車はほどよく空いていたので、二人で着席。ロビンさんは電車から見える建物などを私に説明してくれました。20分ほどで電車はEhrenfeldという駅に到着。電車を降り、U-Bahnの13号線(日本人の感覚では路面電車)に乗り換え、ここからロビンさんのアパートの最寄り駅 Dürener Str./Gürtel に向かいます。Ehrenfeld駅や駅周辺にもさまざまなコスチュームに身を包み、楽しそうな感じの人がかなりいました。U-Bahnに乗り込むロビンさんの後について私もそのまま乗車したのですが、切符は買わなくていいの・・・? ロビンさんに尋ねると驚くべき答えが返ってきました。

ケルンの公共交通機関の料金は結構高くて(4駅までなら1.9ユーロ、それ以上だと2.8ユーロ)、その都度支払うのは高すぎるし、面倒。そこでロビンさんはケルン大学に物理学の聴講生として入学。なぜなら学生証があれば公共交通機関は乗り放題だから。しかも、平日の午後7時以降と週末は、学生の同伴者も1名までバスやU-Bahnが無料になるとのこと! マジっすか? すごいシステム! というわけで、ロビンさんの同伴者という形で私は切符を買わずにU-Bahnに乗れたのでした。

ケルンの交通機関についてはまだまだ書きたいことがたくさんあるのですが、次回にします。今回はこの辺で。

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