あまちゃんの カタコト中文日記

中国・杭州がえりのライター助手、日々のいろいろ。

西武ファン必読!?『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈

2023-09-03 | book
日本のマスメディアの特徴として-人を紹介する時、なぜか必ず年齢がついてくる。
特に違和感があるのは、ベテランスポーツ選手が活躍なんかした日にゃ、
「今日の先発はヤクルトの43歳、イシカワ」とか、
「ソフトバンクの42歳、ワダ」てな具合で。
「年齢抜いたら、いかんのかぃ!」と思うくらい、名前と年齢がセットで呼ばれてしまう。
おとといの夜だったか、同じように「ライオンズの39歳、クリヤマ!」とまたもや年齢セットのアナウンスがテレビから流れてきた。映像を見ると、帽子を脱いだクリヤマ(栗山巧選手)がちらと映った。まさかの”パツキン(金髪)”でびっくらこいた。気合い入ってまんな~ 39歳クリヤマ。

ちょうどその日、図書館に取りに行った予約本がこちら ↓


滋賀を舞台にした話題の本。
寝る前にさっそく読み始めたら、一話め、いきなりライオンズの栗山が出てきてビックリ。
上の表紙の絵をよ~く、ご覧あれ。西武ライオンズのユニフォームだ(あたいも読み始めてから気づいた)。
彼女は主人公のひとり、中学2年の成瀬あかり。成瀬が着ているこのユニフォームは背番号1、栗山のユニフォームなのだ。

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」で始まる、この小説。
2020年、中2の夏休みの始まりに成瀬は同じマンションに住む幼なじみの島崎に、こう宣言した。
べつに西武ライオンズの応援に夏休みを捧げるわけではない。物語の舞台は滋賀県大津市。この年の8月末をもって(実際に)閉店した西武大津店。成瀬は思い出深いこの百貨店に毎日通い、閉店を迎えるその日まで、地元の夕方のテレビ(ローカルニュースの生中継)に映り込むことを計画する、という一風変わったお話だ。
途中から成瀬とともに、島崎も通い出す。その時、成瀬から「これ着なよ」と渡されたのが背番号3、山川穂高のユニフォームだ。(ここ、もし映画化でもするとしたら、山川→ 源田orおかわり君あたりにチェンジされそう...)

昨夜は二話めを読んだ。成瀬が突然「M1グランプリに出る」と宣言、相方には当然のように幼なじみの島崎を指名して、ホントに挑戦してしまう話だ。
中2とは思えないほど大人びた2人、とも言える。まだ二話しか読んでいないが、人になんと言われようが我が道を行く成瀬が何ともすがすがしい。
本作は間違いなく映像化されるだろう。読んでいると自然に情景が目に浮かぶもの・・・ただし、西武大津店ではなく、昔よく通った西武高槻店(これもすでに存在しない)の入口あたりに成瀬が立っている情景ね。

ああ、折りしも西武池袋店でストがおこなわれ(それもむなしく売却されちまった)という皮肉なタイミング。西武よ、世のデパートよ、どうか耐え忍んで生き残っておくれ!

《追記》栗山巧選手をしらべたら... な、なんと今日9月3日が40歳のバースデー! 立派なオフィシャルサイトも健在でした(笑)。しかしライオンズがこんな調子じゃ、いつまでたっても引退できないね、クリヤマっ!
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