カントの書籍をいきなり岩波文庫あたりで、直接読んで、そのまま理解できるとなったらこれは凄いことであります。
そういう方にこれまでお目にかかったこともないし、事前にトレーニングを経ていないで、さまざまな哲人の著作物について語ることができる人間はあり得ないと思ってきました。
まさにそのとおりであります。昨日記事にした「純粋理性批判完全解説」なる書籍を読み始めて、そんなことを著者の竹田青嗣先生が書かれていたので、我が意を得たりでありました。
そうなるとわたくしは何も書けなくなります。本格的トレーニングを受けていないからです。
所詮素人の愛好家でしかないからであります。本格的に学ぶのなら、それなりのことをしなくてはなりません。もっと言えば、ラテン語、ギリシア語、ドイツ語あたりを完全にマスターしてはじめて本格トレーニングを受けたと言える世界なのだそうですから。とてもとても愚才のわたくしごときでは無言でいるしかない。
実は、今日はジムでもっとおもしろい新書を読んでおりました。水月昭道先生の「ホームレス博士 派遣村・ブラック企業化する大学院」（光文社新書）を自転車をこぎながら読んでいたのです。
これはわたくしの知人のブログでその存在を知ったのですが、なかなかおもしろい。
まさに履歴のためだけに学んだ方はこういう隘路に陥るだろうなという事例がいくつも出てきます。博士になっても就職できないという事例のオンパレードでありました。
ひとつの極論ではありましょうが、学ぶことで、メリットを得ようとすることでは、迷いの道に入り込む。抜け出せなくなります。これはいかがなものか。
メリット、デメリットという言い方自体あまり好まないからです。
履歴のためだけで、あるいは業績のためだけで学ぶのは本末転倒であるような気がするのであります。
もっとも、学ぶことが実学的になにかのライセンスを得るためとわりきっていくことができる方ならば、それはそれで結構なことでありましょう。なにも、そんなことに口出しをする意味も資格もありませんから。その人の好きになさればいいことであって、人は人、我は我であります。
まさに我は我で、これまでずっとやってきました。いろいろな学びの時と場所をご提供いただきながら、実に貴重な学びの時を過ごさせていただきました。
されど、それは決して履歴のためではなかったし、そんなものを自慢したって誰も相手にしてくださらないのは、自分が一番わかっておりました。
しかしです。還暦となって、少なくとも無駄では無かったと思えるようになりました。
人に誇れるものもなし。なにもなし。
ちょっとだけ、人と違った学問をやってきましたから、それを一人か二人くらいの若い人にお伝えできればそれでよし。聞いてくださる方もなければ、それもまたよし。あるいは森の妖精達と会話を楽しむこともまたよし。
時間が余ったら、おさなごたちと共に遊ぶ。柔の道で。明日の晩から、地元の中学校で稽古ができるようになりました。今から楽しみでなりません。
指導者ヅラはできません。おさなごたちから教えていただいておるような気がするのであります。無明についてです。計算とか、打算とか、ごますりとか、効果とか、成果とか、評価とか、なんとかとかという世間的な要素が彼らには無いからであります。
いつまでもオレがオレがで自己主張をしてきて、それがなんだったのだろうと感じるからであります。あ、わたくしはそんなオレがオレがというようなことは言ってきておりませんよ。そんなことを言うことができるほど、なんの成果も上げておりませんからね。
そんないろいろな世間的表象を学ぶこともまたいいものであります。人間行動の原理とか、人間学というようなものをです。もっとも、履歴のためにはならないですから、いわゆる「食えない学問」かもしれませんが。
今日、ある先生と面談をさせていただいておって、大学で学ぶことの意味というような会話になりましたので。以上のようなことを書かせていただきました。この点で迷いのある生徒は、校長室のドアをノックしてください。対話の精神はいつまでもある老校長であります。大歓迎です。
また明日！
そういう方にこれまでお目にかかったこともないし、事前にトレーニングを経ていないで、さまざまな哲人の著作物について語ることができる人間はあり得ないと思ってきました。
まさにそのとおりであります。昨日記事にした「純粋理性批判完全解説」なる書籍を読み始めて、そんなことを著者の竹田青嗣先生が書かれていたので、我が意を得たりでありました。
そうなるとわたくしは何も書けなくなります。本格的トレーニングを受けていないからです。
所詮素人の愛好家でしかないからであります。本格的に学ぶのなら、それなりのことをしなくてはなりません。もっと言えば、ラテン語、ギリシア語、ドイツ語あたりを完全にマスターしてはじめて本格トレーニングを受けたと言える世界なのだそうですから。とてもとても愚才のわたくしごときでは無言でいるしかない。
実は、今日はジムでもっとおもしろい新書を読んでおりました。水月昭道先生の「ホームレス博士 派遣村・ブラック企業化する大学院」（光文社新書）を自転車をこぎながら読んでいたのです。
これはわたくしの知人のブログでその存在を知ったのですが、なかなかおもしろい。
まさに履歴のためだけに学んだ方はこういう隘路に陥るだろうなという事例がいくつも出てきます。博士になっても就職できないという事例のオンパレードでありました。
ひとつの極論ではありましょうが、学ぶことで、メリットを得ようとすることでは、迷いの道に入り込む。抜け出せなくなります。これはいかがなものか。
メリット、デメリットという言い方自体あまり好まないからです。
履歴のためだけで、あるいは業績のためだけで学ぶのは本末転倒であるような気がするのであります。
もっとも、学ぶことが実学的になにかのライセンスを得るためとわりきっていくことができる方ならば、それはそれで結構なことでありましょう。なにも、そんなことに口出しをする意味も資格もありませんから。その人の好きになさればいいことであって、人は人、我は我であります。
まさに我は我で、これまでずっとやってきました。いろいろな学びの時と場所をご提供いただきながら、実に貴重な学びの時を過ごさせていただきました。
されど、それは決して履歴のためではなかったし、そんなものを自慢したって誰も相手にしてくださらないのは、自分が一番わかっておりました。
しかしです。還暦となって、少なくとも無駄では無かったと思えるようになりました。
人に誇れるものもなし。なにもなし。
ちょっとだけ、人と違った学問をやってきましたから、それを一人か二人くらいの若い人にお伝えできればそれでよし。聞いてくださる方もなければ、それもまたよし。あるいは森の妖精達と会話を楽しむこともまたよし。
時間が余ったら、おさなごたちと共に遊ぶ。柔の道で。明日の晩から、地元の中学校で稽古ができるようになりました。今から楽しみでなりません。
指導者ヅラはできません。おさなごたちから教えていただいておるような気がするのであります。無明についてです。計算とか、打算とか、ごますりとか、効果とか、成果とか、評価とか、なんとかとかという世間的な要素が彼らには無いからであります。
いつまでもオレがオレがで自己主張をしてきて、それがなんだったのだろうと感じるからであります。あ、わたくしはそんなオレがオレがというようなことは言ってきておりませんよ。そんなことを言うことができるほど、なんの成果も上げておりませんからね。
そんないろいろな世間的表象を学ぶこともまたいいものであります。人間行動の原理とか、人間学というようなものをです。もっとも、履歴のためにはならないですから、いわゆる「食えない学問」かもしれませんが。
今日、ある先生と面談をさせていただいておって、大学で学ぶことの意味というような会話になりましたので。以上のようなことを書かせていただきました。この点で迷いのある生徒は、校長室のドアをノックしてください。対話の精神はいつまでもある老校長であります。大歓迎です。
また明日！
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