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昨年の暮れ頃にこの『漢字百話』という本を手に入れて、白川静という人の本を読むようになりました。何故この人の本を読み出したのか、その経緯はよく覚えていませんが、何らかの本を読んでいて白川静と言う人に辿り着いたのだと思います。
そもそも私は漢字をよく覚えていて、この頃は物忘れがひどくなってはきていますが、漢字の読み書きについては自画自賛しているようなところがありました。
でもこの本に出会って、小学生の頃から学んでいた漢字の教え方は、大きな考え違いをしていることに気付かされました。
例えば『口』という字は口を開いた形だと学んだはずなのですが、金文や甲骨文に刻まれている『口』は、すべて目口耳の口ではなく、神に祈りを捧げる際ののりとを入れる器だったのです。『日』はその器の中にのりとが入った状態だと言います。白川氏は漢字の成り立ちを象形文字を注視することによって、全ての字に新解釈を与えました。
このようになって来ると従来学んできた漢字は、意味を失ってしまうようですが、あくまで漢字の成り立ちを説いているのであって、現在の漢字の使い方を変えよと言っている訳ではありません。何故なら本人も現在の漢字の使い方で本を書いているからです。
驚いて忘れられないのは『道』という字です。この字は部族間を往来する時、異族の首を携えていく呪的慣わしを示す字で、とても恐ろしい字なのです。
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その頃、白川氏本人著の本ではありませんが、白川氏の考えたことをまとめた本が入門書として出版されました。別にこのような解説書的なものを読まなくてもいいのですが、私にとってはタイムリーに出てきたので、買ってしまいました。
帯に書かれている象形文字は左から『口』『言』『遊』ですね。
『古池呀 青蛙跳入水裏的音声』『幽寂的古池呀 青蛙驀然躍入 水的音』って解りますか?まぁヤマカンで『古池や 蛙飛びこむ 水の音』ですよね。この中国語訳が最初の2句で、有名な人が訳したのだそうです。でもこの訳詞からは詫び寂びは感じ取れません。
そういった点からも、白川氏は漢字は有用な国語であると語っています。
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そもそも私は漢字をよく覚えていて、この頃は物忘れがひどくなってはきていますが、漢字の読み書きについては自画自賛しているようなところがありました。
でもこの本に出会って、小学生の頃から学んでいた漢字の教え方は、大きな考え違いをしていることに気付かされました。
例えば『口』という字は口を開いた形だと学んだはずなのですが、金文や甲骨文に刻まれている『口』は、すべて目口耳の口ではなく、神に祈りを捧げる際ののりとを入れる器だったのです。『日』はその器の中にのりとが入った状態だと言います。白川氏は漢字の成り立ちを象形文字を注視することによって、全ての字に新解釈を与えました。
このようになって来ると従来学んできた漢字は、意味を失ってしまうようですが、あくまで漢字の成り立ちを説いているのであって、現在の漢字の使い方を変えよと言っている訳ではありません。何故なら本人も現在の漢字の使い方で本を書いているからです。
驚いて忘れられないのは『道』という字です。この字は部族間を往来する時、異族の首を携えていく呪的慣わしを示す字で、とても恐ろしい字なのです。
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その頃、白川氏本人著の本ではありませんが、白川氏の考えたことをまとめた本が入門書として出版されました。別にこのような解説書的なものを読まなくてもいいのですが、私にとってはタイムリーに出てきたので、買ってしまいました。
帯に書かれている象形文字は左から『口』『言』『遊』ですね。
『古池呀 青蛙跳入水裏的音声』『幽寂的古池呀 青蛙驀然躍入 水的音』って解りますか?まぁヤマカンで『古池や 蛙飛びこむ 水の音』ですよね。この中国語訳が最初の2句で、有名な人が訳したのだそうです。でもこの訳詞からは詫び寂びは感じ取れません。
そういった点からも、白川氏は漢字は有用な国語であると語っています。
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人種とか違っていても、勝利の証が≪首≫っていうのも人間だけですね。戦国時代でも、外国の部族でも・・。ライオンとかそんなことしないし人間の生まれついてのDNAかしら・・。
白川博士は実に多大な論文を書かれた方で、難解なものが多いそうですが、これら文庫本は大衆相手を想定していますから、ある程度は読み易くしてくれてるとは思うのですが、結構難しいですね。専門用語が沢山出てくるのですが、読み進むうちにその用語が解ってくるというものではありませんでした。
明日掲載予定の『初期・後期万葉論』は余計に難しかったなぁ。
短歌などを並べたブログも面白いかもと思ったものです。私は歌えませんけどね。