谷町筋から見えた鳥居に向かって大江神社を訪れたのですが、鳥居の手前の右にこの愛染堂があったのです。愛染坂はこの愛染堂から名づけられた坂なのでした。重要文化財に指定されている多宝塔は桃山時代の再建といいますから、古くからこの地に建っていたことが窺えます。
正しくは勝鬘院愛染堂と言い、聖徳太子が著したと言われる勝鬘経義疏が存在することから、四天王寺が近いこのお寺も聖徳太子ゆかりの寺なのかもしれませんが、このお寺には縁起が記されていませんでしたから、本当の所は分かりません。
6月30日から始まる夏祭りは『愛染まつり』と言われ、全国で一番早い夏祭りだとか、谷町筋に露店がぎっしり並ぶようです。
この金堂は江戸時代初期の再建だとか、こちらも大阪府の重要文化財に指定されています。
金堂の前に狛犬のように一対の像が並んでいます。左側が慈母観音、右側が慈父地蔵、観音さんは女性、地蔵さんは男性というイメージがあるのですが、ここでもそうなっています。どちらも台座は古そうですが、像は新しいものと見受けられます。
金堂の両脇に聳えるクスノキの根元、どちらにも座れるように平らな石を設置してあり、右が哲学の椅子、左が腰痛封じと名付けられていました。
12月上旬の撮影ですが、紅葉がきれいでした。
片隅に『愛染かつら』の立て札、愛染堂なので愛染がらみなのか・・・考察は明日と言うことで。