ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

行基菩薩

2007-07-23 05:00:00 | 大阪にて
御願塚古墳の前の道を挟んで行基の像が立っていました。

行基という坊さんは奈良時代の人で、聖徳太子が上から仏教を広めたのに対し、行基は貧民救済や治水・架橋・築港など社会活動を通して下から仏教を広めました。




大阪堺市の出身、生家は家原寺として住んでいたそうで、堺市西区に家原寺町があります。

   

近畿一円に行基の開いた地があり、ここ稲野もその一つだそうです。
昔は猪名野と書いていたんですね。
そういえば山中温泉にも行基伝説がありました。
大輪田泊も行基が整備したそうな。

「現代の吾々は行基菩薩に恥じぬ暮らしをいたしましょう」と本願者は書いておられますが、そんな無茶な・・・私にはとてもとても行基の真似は出来ません。

朝廷から『菩薩』の称号を賜ったそうですが、菩薩は如来の候補者・これから悟りを開く人だそうで、行基さんは本望では無かったかも知れません。

     

誰の何という本だったか、東大寺の大仏の建立の際に行基集団が出てきます。
最初は紫香楽(信楽)宮に造ろうとしていたことや、どのようにしてあの大きな大仏を造ったのか、大量の銅をどのようにして手に入れたのか・・・書かれていたのにどうしてもタイトルが思い出せません。

行基は治水や灌漑工事を仏教を広めるための集団でやっていたので、民衆を扇動する疑いがあるとして朝廷から弾圧を受けてしまいました。
聖武天皇の謁見を受けてから和解し、後に日本最初の大僧正の位が与えられています。