今日の「 お気に入り 」は 、橋爪大三郎著「 死の講義 - 死んだらどうなるか 、
自分で決めなさい - 」 。この本を読むと 、永年 、もやもやしていたことが 、
すっきり 、はっきり整理されること請け合いです 。
筆者の場合 、例えば 、禅宗についての記述 。
「 禅宗は 、中国で生まれた大乗仏教のグループである 。
坐禅は 、ヨーガにもとづく 。ヨーガは 、インドの修
行法で 、仏教だけでなく 、ヒンドゥー教やほかの宗教
も行なっていた 。 」
「 中国には 、さまざまな経典が伝わっていた 。どの経
典にもとづくかによって さまざまな宗派ができていた 。
これに対して禅宗は 、経典ではなく 、坐禅が基本だ
とする 。坐禅は 、ゴータマの修行法で 、それがイン
ドの僧 、菩提達磨によって 、中国に伝わった 。坐禅
こそ 、覚って仏になるための必要十分条件である 。 」
「 やがて禅宗は 、つぎのように議論を純化する 。
坐禅は 、真理を覚り仏 ( ブッダ ) となるための修行
ではない 。坐禅をしているとき 、修行者は仏なのであ
る 。それならば坐禅が 、経典より重要なのは当然だ 。 」
「 禅宗は 、歴劫成仏の考え方をとらない 。仏になろうと
坐禅するのではない 。正しく坐禅すれば 、それが仏な
のだ 。よって禅宗は 、輪廻を前提とせず 、輪廻を否
定できる 。
以上をまとめてみよう 。
a ゴータマは坐禅し 、仏 ( ブッダ ) となった
b ゴータマから伝わる正しい坐禅をすれば 、誰でも仏
である
c 坐禅すれば仏だから 、輪廻して修行を続ける必要は
ない
d 死ねば 、仏であってもそうでなくても 、消えて存
在しなくなる
禅宗は 、リアルに世界をみる 。態度はシンプルで 、
ゴータマに忠実だとも言える 。 」