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「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

偶然による大発見 Long Good-bye 2025・04・20

2025-04-20 05:08:00 | Weblog

 

  今日の「 お気に入り 」 は 、 インターネットのフリー百科事典

 「 ウィキペディア 」掲載の記事 「 セレンディピティ 」 。

  引用はじめ 。

  「 セレンディピティ( 英語: serendipity )とは 、
  素敵な偶然に出会ったり 、予想外のものを発見する
  こと 。また 、何かを探しているときに 、探してい
  るものとは別の価値があるものを偶然見つけること

  語の起源と意味
   『 serendipity 』という言葉は 、イギリスの政治家
  にして小説家である ホレス・ウォルポール が 1754年 
  に生み出した造語であり 、彼が子供のときに読んだ
  『 セレンディップの3人の王子 ( The Three Princes 
  of Serendip ) 』という童話にちなんだものである 。
  セレンディップとはセイロン島 、現在のスリランカの
  ことであるから 、すなわち 、題名は『 スリランカの
  3人の王子 』という意味である 。ウォルポールがこ
  の言葉を初めて用いたのは 、友人に宛てた書簡におい
  て 、自分がしたちょっとした発見について説明してい
  るくだりにおいてであり 、その書簡の原文も知られて
  いる 。

  ” この私の発見は、私に言わせればまさに『 セレン
   ディピティ 』です 。このセレンディピティという
   言葉は 、とても表現力に満ちた言葉です 。この言
   葉を理解していただくには 、へたに語の定義などす
   るよりも 、その物語を引用したほうがずっとよいで
   しょう 。かつて私は『 セレンディップの3人の王
   子 』という童話を読んだことがあるのですが 、そ
   のお話において 、王子たちは旅の途中 、いつも意
   外な出来事と遭遇し 、彼らの聡明さによって 、彼
   らがもともと探していなかった何かを発見するので
   す 。たとえば 、王子の一人は 、自分が進んでいる
   道を少し前に片目のロバが歩いていたことを発見し
   ます 。なぜ分かったかというと 、道の左側の草だ
   けが食べられていたためなのです 。さあ 、これで
   『 セレンディピティ 』がどのようなものか理解し
   ていただけたでしょう? ”


   英英辞書では以下のように説明されている。

   Definition of serendipity in English : noun

   [MASS NOUN]( 複数形にならない名詞、質量名詞、数えられない名詞、不可算名詞 )
 
   The occurrence and development of events by  
   chance in a happy or beneficial way

    'a fortunate stroke of serendipity'

   [COUNT NOUN] ( 数えられる名詞 、可算名詞 )

    'a series of small serendipities'

       — Oxford Dictionaries Language matters

  日本語訳
   日本語では 、通常は音写の『 セレンディピ
  ティ 』『 セレンディーピティー 』等が用い
  られる 。『 偶察力 』と訳される場合もある ( 無理に訳さず 、音写(おんしゃ)でいい )
  が 、確固とした訳語は定まっていない 。精
  神科医の中井久夫は『 徴候・記憶・外傷 』
  (みすず書房2004年)で『 徴候的知 』と呼ん
  でいる 。

  自然科学におけるセレンディピティ
   アメリカの社会学者 ロバート・キング・マート
  ンが 1958年に『 The Travels and Adventures of
   Serendipity( セレンディピティの旅と冒険 )』
  を発表したことをきっかけに 、学術誌や科学雑誌
  で頻出する言葉となった 。

   セレンディピティは 、失敗してもそこから見落と
  しせずに学び取ることができれば成功に結びつくと
  いう、 一種のサクセスストーリーとして 、また科
  学的な大発見をより身近なものとして説明するため
  のエピソードの一つとして語られることが多い 。
  酒井邦嘉は ペニシリン発見 や 田中耕一 の例をあ
  げ 、フランスのルイ・パスツールの言葉( 1854年
  のリール大学学長就任演説より )を紹介して 、
  『 構えのある心 』( the prepared mind ) がセレ
  ンディピティのポイントだという 。セレンディピ
  ティは社会的独創性は高いが 、発想的独創性は低い
  と言われている

    『 観察の領域において 、偶然は構えのある心にしか
    恵まれない 』( Dans les champs de l'observation
      le hasard ne favorise que les esprits préparés. )

 セレンディピティが見出せる代表例
 ・アルキメデスによる 、アルキメデスの原理の発見
  (紀元前3世紀)
 ・ヘニッヒ・ブラントによる 、リンの分離と発見  
  (1669年)
   錬金術で銀を金に変換するため 、人間の尿を蒸発
   させていたところ発見 。
 ・ハンス・クリスティアン・エルステッドによる 、電
  流と磁気の関係の発見(1820年)
 ・チャールズ・グッドイヤーによる 、ゴムへの加硫の
  発見(1839年)
 ・ウィリアム・パーキンによる 、モーブの発見(1856
  年)
   マラリアの特効薬としてのキニーネを研究中 、環
   境の整っていない自宅に帰省した際 、粗末な実験
   室で合成実験をしたところ 、意図せず 、紫色の
   アルコール溶液が生成され 、これが史上初の人工
   染料( 当然ながら 、紫色で史上初の人工染料で
   もある )になると即座に看破した 。
 ・アルフレッド・ノーベルによる 、ダイナマイトの発
  明(1866年)
 ・クリップの発明(1890年代)
 ・ヴィルヘルム・レントゲンによる 、X線の発見
  (1895年)
 ・ピエール・キュリー 、マリ・キュリー夫妻によ
  る 、ラジウムの発見(1898年)
   ポロニウムを抽出した閃ウラン鉱の残渣の方が電
   離作用が強いため 、更に調べたところ見つかっ
   た 。
 ・ハンス・フォン・ペヒマンによる 、ポリエチレンの
  発見(1898年)
 ・エドゥアール・ベネディクトゥスによる 、合わせガ
  ラスの発明(1903年)
 ・アレクサンダー・フレミングによる 、リゾチームと
  ペニシリンの発見(1922年と1928年)
   フレミングが培養実験の際に誤って 、雑菌である
   アオカビを混入(コンタミネーション)させたこ
   とが 、のちに世界中の人々を感染症から救うこと
   になる抗生物質発見のきっかけになった 。
 ・アルバート・ホフマンによる 、LSDの幻覚作用の発
  見(1938年)
 ・ロイ・プランケットによる 、テフロンの発見
  (1938年)
 ・パーシー・スペンサーによる 、電子レンジの発明
  (1940年代)
 ・ルイス・フィーザーによる 、ナパーム弾の発明  
  (1942年)
 ・ウィリアム・ショックレーらによる 、トランジスタ
  の発明(1947年)
 ・ジョルジュ・デ・メストラルによる 、マジックテー
  プの発明(1950年頃)
 ・江崎玲於奈らによる 、トンネルダイオード 、トン
  ネル効果の発見(1950年代)
 ・アーノ・ペンジアスとロバート・ウィルソンによ
  る 、宇宙背景放射の発見(1964 - 1965年)
 ・白川英樹らによる 、導電性高分子の発見(1967年
  〈昭和42年〉秋)
 ・アントニー・ヒューイッシュとジョスリン・ベル・
  バーネルによる 、パルサーの発見(1967年)
 ・核実験監視衛星ヴェラによる 、ガンマ線バーストの
  発見(1967年)
 ・敷山哲洋( NIPPURA創業者 )による 、アクリル樹
  脂パネル製大型水槽の開発につながるアクリル樹脂
  パネルの重合接着技術の発明( 会社を設立した1969
  年より数年前 )
   カーペット床に落ちたうどんがくっついて簡単に
   取れなかったことで閃いたという 。
 ・スペンサー・シルバー、アーサー・フライによる 、 
  付箋( ポストイット・メモ )の発明(1969年)
 ・液晶ディスプレイの交流駆動方式の発明(1971年)
 ・ルイス・アルヴァレズ、ウォルター・アルヴァレ
  ズ 、フランク・アサロ、ヘレン・マイケルによ
  る 、恐竜滅亡の小惑星衝突原因仮説(1980年)
 ・ハロルド・クロトー 、リチャード・スモーリー 、
  ロバート・カールによる 、フラーレン (C60) の発
  見(1985年)
 ・田中耕一による 、高分子質量分析法( MALDI法 )
  の発見(1980年代)
 ・ファイザーによる 、シルデナフィル(バイアグラ)
  の開発(1990年代)
   開発当初は狭心症の治療薬として治験を行ってい
   たが 、治験していた男性の勃起が止まらなかった
   ため 、勃起不全による不妊治療薬として発売され
   た 。
 ・飯島澄男による 、カーボンナノチューブの発見
  (1991年)
 ・小林久隆による 、光免疫療法の発見(2009年) 」

  引用おわり 。

 

 

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