白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

誰の母の日?

2008-05-26 04:11:47 | その他
郁子さんに聞かれた。

「どんな母の日だった?」

聞かないで欲しい。

子どもが小さいうちは、母の日を祝ってくれるのは夫だとおもう。
しかしうちの夫の場合、母とは彼の母であって、私ではない。

それに母の日はタイミングわるく、義父の誕生日が近いので必ず夫の実家で誕生日パーティーをすることになっている。
夫にとっては、お父さんの誕生日と母の日とを同時に祝う、親孝行の日なのです。

夫の頭にあるのは、彼の母のことばかり。
「ねぇ、今日は母の日だから、僕のマァムになにかプレゼントをしたいんだけど、ただ花を買って渡すのも味気ないと思うんだよねぇ。」
私の知ったことか!

「裏庭にたくさんバラの花が咲いているから、それを使って去年みたいにフラワーアレンジメントやってくれない?」
そう、毎年私は彼の母親のために、フラワーアレンジメントをしてあげる。
でも今年は、それがとても不愉快におもわれる。

「僕がカスミソウやオアシスを買ってくるから、君がやってよ。良ちゃんはすっごく上手だし、お店で買うより手作りの方が喜ぶと思うんだ。」

とても不愉快だったけれど、仕方ないからバスケットにバラとカスミソウでアレンジしてあげた。

「うわぁ、ありがとう。きっとマァムは喜ぶよ。それからダァドの誕生日プレゼントも準備しなきゃなぁ。」
次はお父さんですか。。。
「ちょっと何か買ってくるよ。」

そういって夫は子どもを私におしつけて出て行った。

全くもう!!!

帰ってきてから、今度はカードが必要だと言い出した。
「ねぇ、カードも手作りがいいと思うんだけど、ちょうどいい紙ないかなぁ。マーカスに絵なんか描かせたら、素敵なカードになるとおもうんだけど。」

今日は母の日じゃないのか?乳幼児を育てる私こそ、ねぎらってもらっていい存在ではないのか?
終始不機嫌な私に夫は言った。

「良ちゃん怒ってる?ごめんね。」
「なんで謝るのよ?」
「わかんないけど、良ちゃんが怒っている時はいつも僕のせいだから。」

・・・こりゃだめだ。全然わかっちゃいない。

我慢と言うか、諦めと言うか、これが私の夫なのだから仕方ないと思うしかない。

次の日机の上にカードといたチョコが置いてあった。
I love mom と印刷された市販のカードに手書きで名前だけが書かれてある。

まぁ、一言なにか書けよなぁっとは思うものの、私が母だということを忘れていたわけではなさそうだ。
まぁこれで許してあげましょう。