ミャンマーの反政府抗議運動がのっぴきならない処まで来ています。
元々、抗議の主な原因は、過去2年で9倍にも上昇用していたガソリン
などの燃料価格を、さらに500㌫も引き上げた事でした。
8月に始まった、学生と反政府活動家らによる活動は、多くの逮捕者を
出し、抗議デモはこの国の悪名高い軍事政権によって、厳しく対処され
ました。
9月から、抗議は、何千人もの上座仏教僧侶も含めた勢力によって行わ
れています。対する軍事政権側は軍特殊部隊を使って寺院を急襲、抗議
勢力の僧侶を逮捕・拘束した他、市民デモ隊への発砲などの強行手段を
行使しました。
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僧侶4000人を拘束、川に浮かぶ僧侶の遺体
10月2日18時44分配信 産経新聞
ミャンマー亡命者で運営される反政府系国際放送局「ビルマ民主の声」
(本部・オスロ)は1日、僧衣をはぎ取られ、川に打ち捨てられた僧侶の
無残な死体をとらえた写真をウェブサイト上で公開した。
一方、英BBC放送は同日、ミャンマー軍政筋の話として、軍政の治安
部隊が反政府デモの中心となった僧侶約4000人を拘束し、近く同国北
部の収容所に移送する方針だと伝えた。僧侶は現在、僧衣を脱がされ、手
錠をかけられた上、最大都市ヤンゴンで収容されている。食事の摂取を拒
否している僧侶もいるという。(ロンドン 木村正人)
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2004年春の暑期、ヤンゴンに入り、バガンなどで数日過した経験、
以前記事にしました。
隣国タイの人々に勝るとも劣らぬ笑顔が印象的な方々の国でした。
緑豊かな都、ヤンゴンでの流血で日本人ジャーナリストが被弾殺害され
てしまいました。市街地中心に程近い付近で。
(宵闇に浮かび上がるシェダゴーンパゴダ。上座仏教の聖地の一つとして、
深夜にも関わらず敬虔な人々が参拝なさっていたことを思い出します)
(ミャンマーの象徴たる黄金色に神々しく輝くシェダゴーンパゴダ。上座
仏教徒でなくとも自然と首を垂れる心持ちとなります)
(まさか、よりによってこの聖域内で僧侶たちによる反政府活動が行なわ
れることになろうとは...絶句)
(早朝のヤンゴン市内。ご覧の通り、緑濃い美しい都市です)
(こじんまりとはしているものの優美な建築のヤンゴン中央駅。この近辺
でも激しい反政府抗議が行なわれたんだとか)
我が国政府は1988年のクーデター後に成立した軍事政権をいち早く
承認し、軍政への経済的援助をし続けていましたが、同国民意の象徴たる
アウンサン・スーチー女史の拘束によるミャンマー内外の状況変化を受け、
緊急性のない援助は、現時点では基本的に行なっていないということです。
ミャンマーの人権問題や民主化問題に対し、日本政府は軍事政権と民主化
勢力の双方に、「対話による解決を粘り強く働きかける」方針を採っており
ますが、これまでのところ芳しい成果は上がっていません。
軍事政権内部の対日認識に、「友好国たるミャンマーに対して、日本の弱
腰外交筋が厳しい態度を取れるわけがない」と侮られている可能性が高いも
のと思われます。
同国第2の都市マンダレーでも、軍事政権に抗議する僧侶たちが連れ去られ、
殺害・川への死体投棄が続いているとの報道もあります。マンダレーを流れ
る川と言えば、僕が3年前に、バガンにてそのほとりで夕陽を見続けた
エーヤワディー川のこと。
平和な情景の美しい川であるのに、一体、何としたことかっ!
(3年前にこの写真を撮った時には、まさかたくさんの僧侶の死体が流下する
惨たらしい光景の川になるなど、夢にも思いませんでした)
この写真の夕陽の方角やや右奥はすでにバングラデシュやインド東部、そして
インパールやコヒマ、と言った第2次大戦の激戦地にも指呼の距離です。
我等が先達や異国の方々が六十数年前に惨い死を迎えねばならなかった地を
目前にして、今また大量の虐殺が発生しているこの事実。私ら人類の進歩たるや
蝸牛の歩みよりまだ遅しなのか、それとも、そもそも進歩の方向を向いている
ものなのか。
軍事政権の行ない、決して正当化できるものではありません。より柔和で平和
な政策に舵をきることのできる政治を行なえる政権が誕生するならば、本来、
素晴らしく親日的な方々の国です。必ずや、友好的お付合いが出来るものと
信じています。
既に、訪問し、現地の方々と親しくした経験のある者の実感です。
ただ、1948年に英連邦を離脱した後、一度として平和裏に政権交代したこと
なく、議会制民主主義を実務的に機能させた経験を持たない国民です。
仮に現在の軍事政権が倒れ、国民的人気の高いアウンサン・スーチー女史の担ぎ
出しに成功したとしても、ミャンマー全土を安定的に統治できる政体をすぐに
形成出来そうな気がしない、というかなり暗鬱たる予感を申し述べざるを得ない
のもまた、この国の持ちものではあります。
実務に長けた良心的プロパー官僚の絶対数不足、カレン族、カチン族、チン族
など国境山岳地帯に多く居住する分離独立志向の少数民族問題、北方に隣接し
今後その影響力を増加させていくだろう超大国中国とそれに対抗する西方の大国
インドとの間に立ちつつ、バランスよく切り盛りせねばならぬ外交手腕の必要性、
その他、課題を掲げればきりがない状態です。
現在は、それら諸課題に対し「見ざる言わざる聞かざる」の日光東照宮の彫り物
並みにモラトリアルしている軍事政権の悪行が、特に耳目を集めているだけなの
です。
アウンサン・スーチーが首班になったとして、すぐにこの国が王道楽土になれる
わけでは決してない、こと、肝に命じておく必要ありかと。
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