地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

2016年のトピック 時系列無視御免 その1

2017年01月14日 23時50分36秒 | イオンプレーティングネタ
年中バタバタしてブログアップしないままでいることを何とか卒業したいと思います。

とりあえず、昨年のトピックを時系列無視で書き連ねようと思います。

2015年10月に発注していた当社にとっては2号機となるアークイオンプレーティング装置が、
2016年8月に搬入され、9月1日から営業稼働開始となりました。


(20数年前に導入した1号機とシルエットは同じまま)


(機械メーカーは神戸製鋼所です)


(表示系がtorrからPaに変わっています。この20数年の時間の流れが沁みます)

1台しか無かった時代、マシントラブルにヒヤヒヤしたものでしたが、2台になるとかなり
大船に乗った気分です。景気良くさらにもう1台導入といきたいところですが、そう簡単に
問屋は卸してくれません。硬質薄膜需要家の皆様次第です。


今後、月に数回は記事アップしていきます。



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● ㈱東洋硬化へのお問い合せは当社ホームページの「お問い合せ」欄、
  または、TEL:0942-34-1387  FAX:0942-36-0520
  所在地:福岡県久留米市津福本町1978-1 へお願い致します。

● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
  ・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生(クロムメッキと
  全部カタカナ書きするのではなく「クロムめっき」または「クロム鍍金」
  と書くのが日本語的には正解)が得意です。

● シリンダーの分解・組立・油圧チェック作業が出来るようになりました。
  お客様での分解組立作業の必要がなくなり、大変便利にご利用いた
  だけます。

● 窒化クロム・窒化クロムアルミ・窒化チタンアルミ・酸化クロム・
  窒化チタンクロム・窒化チタン他、各種高硬質被膜を

  アークイオンプレーティング生成します。
● 高温耐酸化性に優れ、高硬度を保持する、最も付加価値の高い
  窒化クロムアルミ膜の厚付成膜可能です。

● 高硬度・平滑性・滑り性に優れたDLC( Diamond Like Carbon :
  ダイヤモンドライクカーボン)膜
の成膜可能。さらには、本邦初、DLC
  膜の再生加工も開始。

● 内径18mm・深さ2000mmの細孔内への厚付硬質クロム鍍金が可能に
  なりました。
細孔内の耐摩耗性向上を図れます。

● マグネシウム合金上へのアークイオンプレーティング成膜が可能です。
  今まで難しかったマグネシウム合金製部品への耐磨耗性付与
  ご利用下さい。

● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
  平面研削も行ないます。
 超厚付電気ニッケルめっきやフレーム溶射・アーク溶射による短納期
  での寸法・形状・機能の復元加工。

 HVOF溶射(High Velocity Oxygen Fuel 高速フレーム溶射)での
  超硬合金被膜形成
始めました。

 内径500mm・深さ3000mm超の大口径パイプ形状品への厚付クロム
  鍍金・ホーニング仕上げまたは自動バフ研磨仕上げ
が可能です。
●本社所在地:〒830-0047 福岡県久留米市津福本町1978-1
                         TEL:0942-34-1387 
 大分営業所:〒870-0113 大分市大字家島字東前田980-1
                         TEL:097-528-8800
 関西営業所:〒525-0041 滋賀県草津市青地町735
                         TEL:077-567-2340


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耐熱性に優れた窒化クロムアルミ(CrAlN)膜

2009年04月08日 23時33分53秒 | イオンプレーティングネタ


耐熱特性に優れた窒化クロムアルミ膜(CrAlN)の切削工具への成膜
処理、昨秋見学した東京ビッグサイトでのJIMTOFにて、いくつかの
表面処理業者のブースで展示されていました。

CrAlN膜の知名度がやっと上昇してきている様に思いました。

当社のAIP装置にて、このCrAlN膜生成は可能でして、既に一部の
お得意先に被膜供給開始しています。

それも、ありていの切削工具への処理ではなく、重要なプラントの一
部をなす付加価値の高い機械部品への、低摩擦性・耐磨耗性・対薬
品性などが求められる場面で使用されています。

当社のPVD系薄膜ラインナップの中で、今までずっと主力だったのは、
窒化チタン(TiN)・窒化クロム(CrN)・窒化チタンアルミ(TiAlN)などでし
たが、いずれも、市場に出回ってから10年を超えた、実績こそ申し分
ないが新奇性に著しく劣ったオールドスタンダードなPVD膜でした。

そうした中、一昨年来、当社では各種文献にて性能を確認できた窒化
クロムケイ素(CrSiN)と窒化クロムアルミ(CrAlN)の性能確認試験を繰
り返し行なっておりました。

窒化クロムケイ素(CrSiN)膜は、複数の文献データでは被膜のビッカー
ス硬度がHv=3900にもなる恐ろしく硬い被膜です。ただし、ダイヤモンド
コーンでのスクラッチ試験では、窒化チタン(TiN)と同等程度の50N程
度の荷重にて被膜が破壊され始め、「硬いが脆い被膜」である印象を
強く持ちました。

較べて、窒化クロムアルミ(CrAlN)膜は、Hv=2400程度の、当社にて
生成可能な薄膜群の中でも取り立てて高硬度でもない被膜ではあり
ますが、上記同様のスクラッチテストにて80N以上の数字を刻むこと
が出来る「相対的には柔らかいが基材との密着力に大変優れた被膜」
であると言えると思います。そして、この薄膜の最も「売り」な部分とし
て、耐熱性に非常に優れていることを挙げることができます。高温
耐酸化性の限界温度が1200℃近くにもなり、他の薄膜の追随を許
しません。加え、高温環境下での硬度低下が見られにくく、後追い説
明的には、膜温度上昇時に被膜に内在するAl成分がまず酸化し、局
部的に、硬度と耐磨耗性に優れたアルミナ(Al2O3)に変化するからで
はないか、と考えられています。

脆くて割れやすく高温に弱いDLC膜とは違い、この被膜は衝撃荷重
がひどくかかるパンチ・ダイに用いることも可能で、高いパフォーマンス
を期待することが可能です。

この非常に優れた次世代薄膜を、当社では、切削工具以外の機械部
品にも自在に生成することができる上、基材と外層膜であるCrAlNの
間にクロムめっきやニッケルめっきを形成して肉盛性能・整寸性能・密
着性能も兼ね備えた積層処理とイメージすることが出来ます。

手前味噌ながら、硬質クロムめっきや無電解ニッケルめっきの上に窒化
クロムアルミ被膜を形成し、営業ベースに乗せているのは、全国を探し
てみても当社だけのはずです。




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   全部カタカナ書きするのではなく「クロムめっき」または「クロム鍍金」
   と書くのが日本語的には正解)が得意です。

● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
    可能です。被膜の付加価値向上にお役立て下さい。

● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
    しました。

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スパッタ脱落性向上を狙って溶接用チップにイオンプレーティング

2009年04月04日 19時17分17秒 | イオンプレーティングネタ


テストピースとして、CO2・MAG溶接用チップにイオンプレーティング
を施しました。目的は、溶接作業中にチップ表面に付着するスパッタ
の脱落性を向上させる為です。


(左側4本が未処理のチップ、右側5本がイオンプレーティングにて
CrN(窒化クロム)膜を3μmほど成膜したチップ)

未処理品に比較し、窒化クロム成膜品のスパッタ脱落性が向上する
のは明らかなのですが、問題はどの程度向上するのか、という処。

成膜経費に見合う以上のパフォーマンスをCrN膜が発揮してくれる
かどうか。

現状、テスト加工ご依頼のお客様では、使用し続ける中、チップ表
面にスパッタが著しく成長し継続使用不可と判断された時点で、
再生工程など施すでもなく破棄処分してしまうとのこと。

CrNのスパッタ脱落効果でチップライフがどの程度伸びるかが、
値付けの際に大切なポイントとなります。

この窒化クロム被膜、耐熱性に優れて(800℃近くまで酸化され
ません)いる上に、クロムめっきに勝るとも劣らぬ離型性と硬度を
保持しています。

通常は耐摩耗性を要求される機械部品の摺動摩耗部位にCrNは
成膜されることが多いのですが、溶接用チップへの施工も稀に行
なっています。



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    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
    可能です。被膜の付加価値向上にお役立て下さい。

● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
    しました。

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バイクのミッションシャフトへの再生加工+イオンプレーティング

2008年02月21日 13時41分27秒 | イオンプレーティングネタ


東京のバイク系のお得意先から、ミッションシャフトが4本送られてきました。

加工ご依頼内容は、表面がややヘタって寸法ダウン気味なので硬質クロムめっき
厚付と円筒研削で寸法を原状に戻し、さらにイオンプレーティングにて窒化クロム
(CrN)膜を生成させ、新品未使用時よりも高付加価値な状態にして返送する
というもの。

元々、クロムモリブデン鋼に熱処理を施し硬化させ、円筒研削にて寸法を整えて
あるものなのですが、長期間使用すると摩耗による寸法減は避けられません。

当社ではこれら摩耗してしまったシャフト類への厚付硬質クロムめっきと円筒研削
で形状復帰させ、なおかつ硬質クロムめっき被膜にて耐摩耗性を向上させる作業
を毎日数十本、様々な業界からご依頼いただいています。

そして、上記加工のみならず更に高い水準の耐久性をもたらす為に、イオンプレー
ティングにて窒化クロム(CrN)膜を最外層に形成することが出来ます。

100μmを超えるほど厚付した硬質クロムめっき被膜の上に窒化クロム(CrN)
膜を形成(それも10μmに近づくほどの真空成膜としては特筆すべき厚みとして)
出来るのは、僭越ながら、今の処、当社のみのはずです。

インナーチューブやリヤサスロッドと違い、外部へのビジュアルアピールが出来
ない箇所で作動するミッションシャフトですが、摩耗度合はインナーチューブ類
に負けず劣らずです。

この「再生加工+窒化クロム膜形成」処理、かなりお奨めです。


(昨日の写真。イオンプレーティング装置内にて、窒化クロム成膜直前のメタル
ボンバード工程を進行中です。シャフト表面の活性化の為に必要な工程です。
成膜工程時は窒素ガスを導入しますが、メタルボンバード時には(原則としては)
真空容器内にプロセスガスを導入しません。窒素等のプロセスガスが入っている
場合にはアーク放電の色調は基本的にはピンクorオレンジ系なのですが、
プロセスガスが入っていない時点での写真ですので青色のアーク放電となります)


(真空容器内に設置するクロムターゲット(窒化クロム膜原料金属)です。左上は
使用回数少ない物、左上から右下に向かって使用回数の少ない順に並べてみま
した。右下端のターゲットは、「もはや使用不能」な物です)

各種金属ターゲット、かなり高価です。安く提供してくれるサプライヤーさんを
捜して色々な業者さんに対し、あっちふらふらこっちふらふらしていますが、
昨今のレアメタルの高騰で、中々思った通りに事が進みません。



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    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
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    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
    しました。

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ちょうど今、カムシャフトへの窒化クロム(CrN)膜形成行なっています

2008年02月15日 22時01分48秒 | イオンプレーティングネタ


小雪がちらつくほどに冷え込んだ朝でしたが、そんな気温とはうらはらに早くも
スギ花粉が飛び始めている様です。

万事鈍感な部類に属する僕の五感ですが、こと花粉飛来についてのみ、著しく敏
感なセンサーを主に顔面に装着しておる様でして、通常3月の声を聞く頃には、
鼻水に溺れかけつつ涙目で仕事せねばなりません。

おかげ様で、これから2箇月間ぐらいは山歩きもチャリでの田舎走りも大々的に
は行なえず、葉桜となる頃まで屋内で悶々とする日々を過ごすことになります。


昨日19時から、諏訪野町の「えーるピア」にて同友会の異業種交流委員会が
開催されました。委員長の「里村工芸」さんから会員拓話の話者として30分
程度話す様にご指示いただいていましたので、先週土曜日にレジュメを作成し、
備えておりました。

当社の現業業務&営業傾向と手法について、35分程度の拓話をさせていただき、
その後は質問タイム。19時10分頃から20時40分過ぎまで当社関連の話題
で2月委員会例会は経過致しました。

ご出席は15名ぐらいだったかと思いますが、皆さん方、僕の下手な他愛の無い
話を眠そうな顔もなさらずお聞きくださいました。

とりあえず座を持たせることが出来てほっとしております。

閉会後、有志で飲みに出ようとなり、文化街の「時間(とき)をこへて」という昭和
レトロ装飾を全面に押し出した自称『小料理BAR』に行き、毎度々々のビール
大量摂取を行なっておりました。


(昨日も家から「えーるピア」へ、さらに文化街へ、チャリでの移動。2月の夜
にチャリ乗るのはさぞや寒かろうとお感じになる向きもお有りでしょうが、しか
してその実態は..。防寒着衣にて数㌔早走りしますと、汗が大量に出てビール
が美味いことこの上ありません。夏、これやると大変なことになります)



今日、この時間帯の当社内での作業は...

イオンプレーティング部門を覗くと既に無人。成膜装置が自動運転で動いており
ました。

予定表でチェックしますと、成膜工程進行中のブツはオートバイのカムシャフト。
形成されつつある被膜は窒化クロム(CrN)膜(ビッカース硬度Hv=1800~2000ぐら
いの高硬質耐摩耗膜)でした。このCrN、当社の各種真空成膜の中では最も厚く
形成することが出来ます。

厚く、と言っても20μm程度までですが。

このブツへの成膜の狙いは、高速回転にて摺動摩耗していくカムシャフトの表面
を硬質膜で被覆し耐摩耗性を向上させることです。

それと、窒化クロム膜の大気中での酸化開始温度は800℃を超えておりまして、
耐熱性にもかなり優れています。

現在、当社では耐熱性にさらに優れた3元素被膜を開発している最中でして、
上手くいけば酸化開始温度が1200℃にもなる薄膜をテスト的に形成させて
みたりしています。


(真空容器内を覗くことが出来る窓から見ますとこの通り。真空に極く近い
窒素雰囲気の中で、アーク放電によってプラズマとなったクロムイオンにより、
カムシャフト表面に窒化クロム膜が形成されています)

窒素ガス圧は20㍉torrぐらい。原料金属をクロムからチタンに取り換えれば
窒化チタン(TiN)膜が出来ますし、ジルコニウムにすれば窒化ジルコニウム
(ZrN)が生成出来ます。


(被膜形成中のカムシャフトは外国車のものらしいです。おそらく欧州車)

バイク部品へのイオンプレーティング成膜事例としてはインナーチューブと
リヤサスロッドが圧倒的に多いのですが、上記のカムシャフトやアクスルシャフト
への成膜もやや多くなりつつある、と言えるかもしれません。



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    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
    しました。

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完成したインナーチューブと成膜中のメタルソー

2008年01月29日 22時59分35秒 | イオンプレーティングネタ


昼休み、イオンプレーティング室を覗いてみますと、本日夕方出荷予定の
インナーチューブ類がありました。

出荷前検査が終わったのか、まだなのか、ちょっと不明。担当者たちは準備室
の机に突っ伏して眠りかぶっていましたので、聞くに聞けず。


(手前3本が、クロムめっき再生した後、酸化クロム(商品名:チャコール
ブラック)膜(ビッカース硬度Hv=3000)生成したもの。向こう側2本は、クロム
めっき再生した後、窒化チタン(商品名:ゴールドチタン)膜(ビッカース硬度
Hv=2500)生成したものです。窒化チタン膜生成品は、倒立タイプです)

当社では、倒立型インナーチューブのアンダーブラケット脱着が可能です。
ただし、その際は別途料金を頂戴致すことになりますが。


担当者たちが昼寝している隣の部屋では、イオンプレーティング装置が勝手に
成膜工程を進行させていました。


(HSS-Co(コバルト高速度鋼)製メタルソーへの窒化クロム膜生成中でした。
このメタルソー、おそらく非鉄金属切断用じゃないか、と思われます。窒化
クロム膜は非鉄金属溶着防止に大きく効果を発揮しますので)

1×10-4乗Torrぐらいまでターボ分子ポンプで引いた後、クロムイオンにて
マイナスに帯電させたメタルソー表面をエッチング(ボンバード工程と言い
ます)している処です。

このボンバード工程を迂闊に長く行なってしまうとHSS-Co鋼の場合、焼鈍って
しまいますので、そうならぬ様にする為には、成膜工程のパラメータ管理が大変
重要です。

品物の鋼材種・熱容量・生成被膜種ごとに細かくプログラム組んで成膜して
いきます。

被成膜品を真空槽に入槽し、プログラム入力・スタートスイッチを押せば、後は
機械が工程進めてくれますので、担当者たちはお昼寝が出来るわけです。

写真のメタルソーは、15時に出槽。夕方1バッチが行なわれ、本日最後の
バッチは現在もまだ進行中です。



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    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
    可能です。被膜の付加価値向上にお役立て下さい。

● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
    しました。

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耐高温酸化特性に優れなおかつ高硬度な被膜生成に成功しました

2007年08月23日 12時29分51秒 | イオンプレーティングネタ


弊ブログ8月20日付で、ヌープ硬度のパフォーマンスがHk=4000
を超える高硬質被膜作成に成功した件、記事にしましたが、今度
は、高温酸化挙動(高温耐熱性とほぼ同等の意味)に優れた被膜
作成に成功した旨、記事にさせていただきます。

弊社にて常々受託成膜加工している窒化チタン(TiN)膜・窒化
クロム(CrN)膜・窒化チタンアルミ(TiAlN)膜などの
金属窒化物は、高硬度で熱的・化学的に安定な物質として知られ
ており、優れた耐摩耗性や耐食性を有するので切削工具や金型
などの被覆材料として各方面に多用されています。

しかしながら、耐高温酸化特性に関しては、TiNは500℃超程度
で、CrNは800℃付近で、TiAlNは900℃台前半で、酸化が著
しくなる為、高温酸化雰囲気の過酷な環境下での使用に限界が
ありました。

当社では、上記の金属窒化物被膜の能力を超える高硬度と耐高温
酸化特性を併せ持つ、既存の金属種とは別の3元素構成(8月20
日記事の被膜とは別物)の金属窒化物被膜形成に成功しました。

この被膜、1200℃付近まで酸化反応熱や酸化による質量の増加は
認められず、既存の被膜中、最もパフォーマンスの良いTiAlN
に較べ、酸化開始温度が300℃近いも高くなっています。

新被膜の硬度、CrNのHv=2000より高い2割がた高い、Hv=2400です。
TIAlNのHv=3000には及びませんが。

当社としては、この新被膜の特性を活かす為には、CrN膜やTiN膜
の様な、高温環境下で劣化してしまう硬質クロムめっき上への成膜
ではなく、耐熱性に優れた無電解ニッケル-リンめっき上や超硬合金
や耐熱肉盛材上への成膜にこそ真価を発揮する被膜であるとして、
PRしていこうか、と考えています。



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    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工はじめました。
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当社生成被膜の中で最も高硬度な被膜、ほぼ出来上がり

2007年08月20日 12時54分39秒 | イオンプレーティングネタ


上空に寒気が入り込んでいるみたいで、朝から怪しげな空模様
です。11時頃には、極く近場に落雷一発。その前後に激しく雨。

めっき屋殺すにゃ刃物は要らぬ、電気止めればそれでいい、と、
都々逸気どるまでもなく、停電が僕らにとって一番マズイです。
そういう意味で落雷には、ひやっ!、とします。

それさえなけりゃ、夏場の天候急変は基本的には面白がっておれ
るのですが。


現在、当社内にて稼動しているアークイオンプレーティング(AIP)
装置にて作成でき、営業ベースで成膜している最硬質被膜は、
窒化チタンクロム膜です。この被膜のビッカース硬度は、Hv=約3600。
パンチや絞り金型、その他摺動磨耗部品の耐磨耗性向上用途に、
多々ご用命いただいています。

先月から今月にかけて、イオンプレーティング部門のF君をはじ
めとした社内外の面々で、さらに硬い被膜作成に成功しました。

完全に評価試験が終了しておりませんので、詳細はぼかしますが、
ビッカース硬度とほぼ同等の意味を持つ硬さ試験法であるヌープ
試験において、Hk=4000以上の数字を叩き出しています。

今までのAIP法による生成膜の中で、最硬質。

この被膜、基本3元素構成です。

様々な被膜を作成するにあたって実感するに、極々平たく言って、
構成元素数が多くなればなるほど、硬度はアップする傾向にある
みたいです。その代わり、成膜条件がタイトにナーバスになり、営
業ベースでの被膜形成では無理、となってしまうこともしばしば。

そうした傾向である中、今回のこの硬質被膜の成膜条件は、かなり
鈍感なほうで、今後PR活動に入っていける可能性大。

柔らかな素材の上にも、硬質クロムめっきまたは無電解ニッケル
めっきを下地膜、中間膜に窒化クロム(CrN、Hv=約2000)、
そしてこの高硬質膜を最外層に形成する3重被膜形成することが
可能ですので、応用用途の裾野はかなり広いと書いておいても問題
なさそうです。

近々に、具体的に市場へのアピールをしていこうか、と考えています。




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● ㈱東洋硬化へのお問い合せは、当社ホームページの「お問い合せ」欄、
    または、TEL:0942-34-1387 へお願い致します。
● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
    ・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生が得意です。
● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工はじめました。
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「モト・メンテナンス」10月号に、またまた掲載して貰いました

2007年08月16日 12時23分45秒 | イオンプレーティングネタ


7月までの数ヶ月間で「オールド・タイマー」「モト・メンテナンス」
「モーター・サイクリスト」と立て続けに4輪and2輪専門誌に、摺動
磨耗部品への表面処理についての記事を掲載していただきました。

今回の一連の専門誌掲載の流れ、そろそろ打ち止めかな、
と思っていましたが、「モト・メンテナンス」10月号に、さらに
当社のイオンプレーティング処理(+硬質クロムめっき)の記事が。


(10月号の表面処理特集欄です)

他社の「WPC処理」・「無電解ニッケルめっき」とともに、当社の
「アークイオンプレーティング」についても詳しく掲載してもらって
います。ありがとうございました。

今回の記事、記者さんが激しく細やかに作っておられます。記載内容
も一過性のやっつけ記事の域を大きく超えており、ネコ・パブリッシング
社の心意気を現しているものと思われます。


(サブタイトル「高硬度の耐久性に優れる薄膜により負荷状況下の摺動磨耗を防ぐ」)

写真の説明の幾つかを抜粋。

「インナーチューブに施工されているゴールドの被膜の多くは、
窒化チタンである。耐摩耗性、滑り性、密着性など、被膜に求め
られる多くの機能をバランスよく備えている」

「窒化クロムは、密着性に優れ、耐摩耗性も高く、摺動相手への
攻撃性も低いという特徴がある。カムシャフトやロッカーアーム
に施工することで、大きな効果を得ることができる」

「バイオレットに発色する窒化チタンアルミは、刃物の先端に施
工されることで知られている。高温でも破壊せずに900℃近く
まで耐えて、刃先を磨耗から守り続ける」


(10月号のP110~P111です)

写真説明を抜粋。

「アークイオンプレーティングによる被膜は、摺動による磨耗な
どから母材を守る効果に優れている。蒸着する被膜の種類によっ
て性能は異なり、それは発色の違いとしても現れる」

「東洋硬化では、アークイオンプレーティングと呼ばれる手法で
蒸着膜を形成する。比較的低温で施工することが可能で、合金を
含む多くの金属を蒸着することができる」

そして、記事末尾の当社説明。

「アークイオンプレーティングによる蒸着法は処理温度が低いた
め、耐熱に関しては300℃と熱に弱いクロムめっきを傷めるこ
となくコーティング加工できるという特徴がある。東洋硬化では、
クロムめっき工程から、アークイオンプレーティング工程、さら
に仕上げの精密研磨まで自社内で一貫して行っている。東洋硬化
は、サビたインナーチューブを再生した上でコーティングまで自
社内で仕上げることのできる数少ない企業である」


当社のバイクサスペンション系部品のイオンプレーティング処理、
硬質クロムめっき+円筒研削工程を用いた再生加工、の利点と要
旨を手際良くまとめていただきまして、「モト・メンテナンス」編集部
には大変感謝致しております。

御礼と言っては何ですが、当社広告掲載させていただくべく検討
しようか、と思い始めました。

業界新聞に総花的広告掲載するよりよほど効果的ですし。



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    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
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モーノポンプローターの硬質クロムめっき再生+イオンプレーティング

2007年08月02日 14時45分53秒 | イオンプレーティングネタ
近場のお得意先からご依頼いただいたモーノポンプローター
の、硬質クロムめっき被膜再生&さらに高付加価値を付与する
為に硬質クロムめっき上イオンプレーティング被膜生成です。

イオンプレーティングにて生成させる被膜は窒化チタンクロム
(TiCrN)膜です。この被膜の微小硬度はHv=3600。

硬質クロムめっき(Hv=800~1000)では望み得ない耐磨耗性を
保持しています。

当社では、先々月、Hv=3900の被膜形成に成功し営業ベース
に乗せる見込みが出来つつありまして、近々に、当社成膜ライ
ンナップにその被膜が登場しますと、窒化チタンクロム(TiCrN)
膜は高硬度ランキングで第2位に降格してしまいますが、現時
点では、当社にて生成可能な各種被膜の中で最も硬いのが、
この被膜です。


(この写真の時点では、まだTiCrN被膜形成していません。硬質クロムめっき被膜再生したばかり)

当社は、モーノポンプメーカーへ新品時被膜生成提供を行ない、
かつ、既使用品の再生時に、モーノポンプユーザーへローター
クロムめっき再生+イオンプレーティング被膜提供も行なって
います。


(つい先ほど完成しました。ご覧の通り、ただの金属光沢ですので、「イオンプレーティング
されてるな~」とのビジュアル面での説得力に乏しいのが難。窒化チタン(TiN)膜の様に
ド派手な色調ならばわかりやすいのですが)


このモーノポンプローター、SUS304製でして、磨耗する
に任せて一回こっきりで破棄してしまうにはあまりに高価。

当社では硬質クロムめっきにて形状の原状復帰するだけでなく、
その上にイオンプレーティング被膜生成することで、新品時に
比して数倍の対磨耗性能を持った被膜を提供できます。



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プレス金型へのイオンプレーティング成膜

2007年05月22日 19時33分17秒 | イオンプレーティングネタ
夕刻、イオンプレーティング装置内では、プレス金型への窒化
チタンクロム(TiCrN)膜生成の工程が進行中でした。

このTiCrN膜、ビッカース硬度がおよそHv=3500~3600もありま
して、当社の硬質被膜ラインナップ中、最も硬い被膜です。

金型の耐久性、かなり向上します。具体的にどのぐらいアップ
するものやら。差し支えない程度の事後情報をお客様に教えて
いただこうと思っていますが。

教えてもらえるかいな?


(写真に写っている時点では、まだ成膜し始めておらず、成膜
前にワーク表面を微妙にエッチングするメタルボンバードの工
程を走っています。ガラスに映った妙な縞模様は、僕が着てい
るシャツの柄です。真空容器の中で光っているのが、アーク放
電中のチタンターゲット。その右にある凱旋門状の品が成膜目
的物であるプレス金型です。材質はSKD-11)

PVD(物理蒸着)系の薄膜の中では、ほぼ最強の被膜として
お客様にお返しできるものと思われます。



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切削工具へのイオンプレーティング成膜

2007年05月15日 13時06分00秒 | イオンプレーティングネタ


昨夜からイオンプレーティング装置に入槽していた切削工具
類が、今朝、成膜終了し出槽しました。

被膜の種類は窒化チタンアルミ(TiAlN)膜です。

この被膜、表面硬度はマイクロビッカースでHv=3000付近。
硬質クロムめっき被膜の3倍以上の硬度を持っています。
さらに高温酸化点が極めて高いことから、切削工具に重用
される薄膜です。

被加工品は、超硬合金(WC-Co)製のエンドミル。金属加工用
のものがほとんどでした。


(出槽したばかりですので、大気中で徐冷しています。光の
加減で被膜が白っぽく写ってしまいました)

このTiAlN被膜や、Hv=3500の窒化チタンクロム(TiCrN)膜・
摺動特性に極めて優れた窒化クロムアルミ(CrAlN)膜など、
合金系のイオンプレーティング膜を生成できるのは、当社が
導入しているアーク方式のイオンプレーティング装置の特性
です。


(成膜後に仕上げ研磨としてエアロラップ処理しました)

同時に、木工用の切削工具にも成膜しました。

木工工具は、えてして複雑な形状となりがちです。

木材のヤニ付着・焼き付きの防止にもイオンプレーティング
成膜が効果ありなんだそうです。


(この切削工具は、刃先のみ超硬合金。シャンクと台座部
は炭素鋼。刃先を銀蝋付してありまして、特殊な前処理を
行なわねば、被膜の密着不良の可能性あり、となってしま
います。ナーバスな前処理を行なった後、成膜しました)

切削工具の長寿命化を実現し、ランニングコスト低減を図
る為に、当社のイオンプレーティング成膜をお奨め致しま
す。


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イオンプレーティングにて窒化チタン被膜を形成しました

2007年04月06日 17時58分52秒 | イオンプレーティングネタ


当社のアークイオンプレーティング装置、全長820mmのシャフト
まで入槽できます。

チョッパーのインナーチューブででもない限り、ほとんど全てのバイ
クインナーチューブへのハードコーティング(当社でのネーミング)
可能です。


(宵の口にインナーチューブを槽内に仕込み、自動運転させると、
朝には、この写真の通り成膜終了しています)


(出槽させた後、バフ研磨またはバーチカル鏡面研削して完成)

仕上げの研磨は必要です。成膜中に「ドロップレット」と言われ
る被膜原料カスが、インナーチューブ上に微少量付着しています
ので、その除去の為。

なお、上の写真は倒立型のフロントフォークインナーチューブで
すが、アンダーブラケットの脱着についても当社では承っており
ますので、お気遣い無くご発注下さい。



(スプロケット類への無電解ニッケルめっきまたは硬質クロムめっき
を行なった後に、窒化チタン膜や窒化クロム膜施工も、当社では可能
です。この写真のうち、スプロケットはジュラルミン(A2千番台)
素材の上に無電解ニッケルめっきし、その上にイオンプレーティング
にて窒化チタン(金色)・窒化クロム(金属色)を形成しています)

ジュラルミン剥き出しの状態に比べ、硬度・耐摩耗性等、激しく上昇。


摺動磨耗しがちなバイク部品への対磨耗表面処理、ご発注をお待ち
しています。



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耐摩耗性を必要とするバイク部品に窒化クロム膜を形成します

2007年04月03日 21時35分52秒 | イオンプレーティングネタ


午後に向けて天候回復しました。


イオンプレーティング装置、今日の最終成膜予定は窒化クロム
(CrN)膜です。

耐摩耗性能を要求されるバイク部品に対し、硬質クロムめっき
を遥かに上回る表面硬度(ビッカース硬度、Hv≒1800~2000)
と高い耐久性を付与することができます。

今日の第4バッチで入槽していくのは、いつもブログアップし
ているフロントフォークインナーチューブ、それ以外にも、
ミッションシャフト・ロッカーアーム・キャブパーツなど、
高い耐摩耗性を要求される部品類ばかり。


(湿式のめっきとは比較にならないほど厳重に前処理した
バイク部品類を冶具とともにイオンプレーティング装置の
回転テーブルに装着します。回転テーブルを装置本体に入れ
ようとしているのは、昨年夏に結婚したばかりのイオンプレー
ティング部門副長のT君)


(回転テーブルは台車上のレールを転がっていき、装置の真
空容器中に固定されます)


(イオンプレーティング装置本体の真空容器中に入りました)


(容器左内壁に装着されている3枚の丸皿が窒化クロム(CrN)
膜の原料金属である金属クロム板です。この丸皿は電析にて作ら
れたものではなく、高圧加圧成型にて作成されたものです。右方
に四角くトグロをかいて見えるのはヒーター。被成膜物の素材種
や熱容量によって加熱条件を様々に変化させます)


19時30分頃入槽しましたが、成膜完了するのは10時間後ぐ
らいかと思われます。

この窒化クロム膜、地味な灰白色の金属光沢なんですが、それで
も、コアなバイクショップや業界でのカリスマな方々から、数多
くのご発注をいただいています。



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インナーチューブ類への表面処理、お久しぶりなPR

2007年03月18日 15時57分01秒 | イオンプレーティングネタ
久しぶりにバイクのインナーチューブとリヤサスロッド写真を載せます。


(イオンプレーティング前にクロムめっき+円筒研削+鏡面研磨まで行い、
今から高硬質被膜を生成させます)

硬質クロムめっきですと、ビッカース硬度はせいぜいHv800~1100ぐらい
ですが、当社での硬質クロムめっき上イオンプレーティング被膜ですと、
Hv1800~3600ぐらいまでいきます。

磨耗や発錆で痛んでしまったインナーチューブやリヤサスロッドを
硬質クロムめっき再生した後、イオンプレーティング成膜することで、
新品時に較べ数倍の耐食性と耐摩耗性・高硬度のパフォーマンスを持つ
ことになります。

是非ご利用下さいませ。


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