久しぶりに早く帰れた。
団地の下から部屋を見上げる。
真っ暗。
そりゃそうだ、
と思いつつ、
最上階の我が家へ。
玄関に入ると、
バスルームから明かりが。
俺はちくしょう、てな顔をする。
朝に仕事するとこれだ。
で、バスルームの電気を消そうとすると、
ぽちゃん、と音がした。
「今日は早かったのね」と言う声は、
若い頃の若尾あや子に似ていた。
人魚がそこにいた。
たいていのことでは驚かない俺だが、
やはり、あまり驚かなかった。
それが、人魚のブライドを傷つけたのか、こんなことを言う。
「顔が魚で体が女のほうがよかったかしら?」
仕事の後で、
ややこしいのは
ほんとにいやなんだ。
俺は言った。
「いい日本酒が冷えてるんだ。飲むか」
団地の下から部屋を見上げる。
真っ暗。
そりゃそうだ、
と思いつつ、
最上階の我が家へ。
玄関に入ると、
バスルームから明かりが。
俺はちくしょう、てな顔をする。
朝に仕事するとこれだ。
で、バスルームの電気を消そうとすると、
ぽちゃん、と音がした。
「今日は早かったのね」と言う声は、
若い頃の若尾あや子に似ていた。
人魚がそこにいた。
たいていのことでは驚かない俺だが、
やはり、あまり驚かなかった。
それが、人魚のブライドを傷つけたのか、こんなことを言う。
「顔が魚で体が女のほうがよかったかしら?」
仕事の後で、
ややこしいのは
ほんとにいやなんだ。
俺は言った。
「いい日本酒が冷えてるんだ。飲むか」