新しい呼気採取装置の検討が一通り完了しましたので纏めて見ました。
全体図を下図にご覧に入れます。
呼気採取バッグは、市販のテドラー(デュポン)バッグ(内容積 ~30リットル)の上部に35mmΦ
の呼気導入孔を開けホースに接続させたものです。
市販のものは、図にも有りますが、上部両端に細い(内径3mm)接続口が付いている
だけで、これでは流れに対する抵抗が大きすぎて呼気採取には使えません。
2年前まで、私が手仕事でやっていた時は、大きなポリエチの袋に内径10mm程度の
ポリエステル管を接着剤で取り付けたものに一旦呼気を採取し、それをテドラーバッグに
エアポンプで移しかえをしていました。
ポリエチでは、時間が経つと袋を酸素が通り、組成が変わる可能性があります。
その時間依存性も調べて有りますが、一時間程度ならさして問題はなかったようでした。
また、図にある呼気採取用マスクは、市販の簡易ガスマスクを改造したものです。
これも35mmの排出孔を取り付けました。
以上全体の製作は、ニッポー産業㈱の荒井社長のご尽力(殆どボランティアサービス)
によるものです。
2年前まで使っていたマスクも荒井さんに改造して頂いたものでしたが、これは簡単な
改造で、内径8mmのプラスティック管を接続しただけのものでした。
新しい呼気採取装置のリークチェックや小改造を今年の正月に行い、ほぼ満足できる
レベルに来たと判断し、物置に入れてあったエアロバイクを引き出して実験検討を
行い、昔のデータと比べてきたのが、下の二つの図です。
実験は、胸にPolar社の心拍計を巻いて、平均心拍数を計りながら呼気採取を行ったものです。
これも、2年前に使っていた心拍計は平均が求められないタイプのものでした。
今回のものPolar S610i は、記憶されたデータをコンピュータに吐き出させ、平均値などの
計算ができるものです。精度は今回のものの方がはるかに高いと思います。
はじめの図は、呼気量(リットル/分 STPD)と心拍数(HR bpm、beats per minute)の関係で、
△が新システム、◆が旧システムです。違いは明らかで、呼気量を考える場合には旧システム
には大きな問題があった事が分かりました。
次は、採取した呼気を簡易測定装置で測定し、代謝量(kcal/day)を求めたものの比較データです。
マークの表示は前図と同じです。
しかしこの図からは、代謝量で見る限り中程度の心拍数までは、新・旧システムで大きな差は
無さそうな事が分かりました。
高い心拍数の所で差が開いていきそうに見えますが、私の最大心拍数は
普通 最大心拍数=220 - 年齢と言われる関係からは、≦145なので殆ど余裕がなく、もう
少し元気な人に測定を御願いするつもりです。
この図の関係からは、通常の有酸素運動の範囲(HR=110~125bpm)では、2年前の測定データ
でも問題は無かった事が分かりました。
古い呼気採取システムでは、激しい運動では息苦しくなってとても2分間とその運動を
持続できないほどでしたが、その時呼吸量は減少していても、酸素の消耗、炭酸ガスの
発生量はほぼ同程度であって代謝量としては大差ないものになっていたという事だったと
理解しています。
この呼気採取システムの問題点は、私が実験に使うには問題がないにしても、より商品化
に近いプロトタイプに纏めるには、次の問題があります。
① マスクの改造が簡単ではない。今回のものもリークのあるところをセメダインで埋める
とか、テープ張るとかの手作業を何回と無く行ってやっとまとめたものです。
② 使用しているホースが重い。これは工業用のものから選んだものです。
①も②も、市販の代謝測定装置にはスマートで軽いものが付いていますが、我々の
グループではその入手先を見つける事が出来ていません。
多分、そのメーカーの特注品でしょうから、入手は難しいとは思いますが、
この点に関して何かご存知の事がありましたら/または協力して頂ける意思をお持ちの
方がありましたら、お知らせ願えれば有り難く感謝申しあげます。
全体図を下図にご覧に入れます。
呼気採取バッグは、市販のテドラー(デュポン)バッグ(内容積 ~30リットル)の上部に35mmΦ
の呼気導入孔を開けホースに接続させたものです。
市販のものは、図にも有りますが、上部両端に細い(内径3mm)接続口が付いている
だけで、これでは流れに対する抵抗が大きすぎて呼気採取には使えません。
2年前まで、私が手仕事でやっていた時は、大きなポリエチの袋に内径10mm程度の
ポリエステル管を接着剤で取り付けたものに一旦呼気を採取し、それをテドラーバッグに
エアポンプで移しかえをしていました。
ポリエチでは、時間が経つと袋を酸素が通り、組成が変わる可能性があります。
その時間依存性も調べて有りますが、一時間程度ならさして問題はなかったようでした。
また、図にある呼気採取用マスクは、市販の簡易ガスマスクを改造したものです。
これも35mmの排出孔を取り付けました。
以上全体の製作は、ニッポー産業㈱の荒井社長のご尽力(殆どボランティアサービス)
によるものです。
2年前まで使っていたマスクも荒井さんに改造して頂いたものでしたが、これは簡単な
改造で、内径8mmのプラスティック管を接続しただけのものでした。
新しい呼気採取装置のリークチェックや小改造を今年の正月に行い、ほぼ満足できる
レベルに来たと判断し、物置に入れてあったエアロバイクを引き出して実験検討を
行い、昔のデータと比べてきたのが、下の二つの図です。
実験は、胸にPolar社の心拍計を巻いて、平均心拍数を計りながら呼気採取を行ったものです。
これも、2年前に使っていた心拍計は平均が求められないタイプのものでした。
今回のものPolar S610i は、記憶されたデータをコンピュータに吐き出させ、平均値などの
計算ができるものです。精度は今回のものの方がはるかに高いと思います。
はじめの図は、呼気量(リットル/分 STPD)と心拍数(HR bpm、beats per minute)の関係で、
△が新システム、◆が旧システムです。違いは明らかで、呼気量を考える場合には旧システム
には大きな問題があった事が分かりました。
次は、採取した呼気を簡易測定装置で測定し、代謝量(kcal/day)を求めたものの比較データです。
マークの表示は前図と同じです。
しかしこの図からは、代謝量で見る限り中程度の心拍数までは、新・旧システムで大きな差は
無さそうな事が分かりました。
高い心拍数の所で差が開いていきそうに見えますが、私の最大心拍数は
普通 最大心拍数=220 - 年齢と言われる関係からは、≦145なので殆ど余裕がなく、もう
少し元気な人に測定を御願いするつもりです。
この図の関係からは、通常の有酸素運動の範囲(HR=110~125bpm)では、2年前の測定データ
でも問題は無かった事が分かりました。
古い呼気採取システムでは、激しい運動では息苦しくなってとても2分間とその運動を
持続できないほどでしたが、その時呼吸量は減少していても、酸素の消耗、炭酸ガスの
発生量はほぼ同程度であって代謝量としては大差ないものになっていたという事だったと
理解しています。
この呼気採取システムの問題点は、私が実験に使うには問題がないにしても、より商品化
に近いプロトタイプに纏めるには、次の問題があります。
① マスクの改造が簡単ではない。今回のものもリークのあるところをセメダインで埋める
とか、テープ張るとかの手作業を何回と無く行ってやっとまとめたものです。
② 使用しているホースが重い。これは工業用のものから選んだものです。
①も②も、市販の代謝測定装置にはスマートで軽いものが付いていますが、我々の
グループではその入手先を見つける事が出来ていません。
多分、そのメーカーの特注品でしょうから、入手は難しいとは思いますが、
この点に関して何かご存知の事がありましたら/または協力して頂ける意思をお持ちの
方がありましたら、お知らせ願えれば有り難く感謝申しあげます。