昨夜、NHK教育地デジ(*)でR.シュトラウスの「ばらの騎士」が放映されました。
ご覧になった方もおると思いますが、紹介しましょう。
(録画してあります)
2004年7月にチューリヒ歌劇場で公演したもので、
元帥夫人:ニナ・ステンメ(ソプラノ)
オクタヴィアン:ヴェッセリーナ・カサロヴァ(メゾ・ソプラノ)
ゾフィー:マリン・ハルテリウス(ソプラノ)
オックス男爵:アルフレート・ムフ(バス)
・・・・
フランツ・ヴェルザー=メスト(指揮)
と言うものです。
尚、このメンバーで来る9月にはBunkamura オーチャードホールで
公演される事になっています。(「椿姫」もやるそうです)
このDVDは、東芝EMIから発売されていて
『このオペラ劇場特有の斬新な演出と、質の高い気品あふれる音楽性が話題のDVD。
オペラ来日前の予習にも最適です。(東芝EMI)』
としています。
それで期待して見たのでしたが、私の感想は、このDVDに対する 千葉県流山にお住まい
のwakeiさんによる次のレビューにやや近いものでした。
『いまいち
演奏はとてもよい。特に女性陣はカラヤンやクライバーの歌手陣にも対抗しうる。
メストの指揮もすばらしい。しかし、なんとも奇妙奇天烈な演出は完全に興ざめ。
ベッドではなく床の上の敷物で抱擁していたり、バラの騎士や婿(オックス)を迎えるのが
厨房であったり、と無茶苦茶としかいいようがない。
カラヤン、クライバーの新旧があり、カラヤン新盤の方が安いとあっては、よほどバラの騎士
の好きな人の4番目くらいのチョイスではないか。
音楽家はこのような演出は拒否してほしいものだ。』
私は、この新演出がそれほど「無茶苦茶」だとは思いませんが、やはり伝統的な演出の方がよいですね。
それと私の印象をもう二つばかり。
①マリン・ハルテリウスのゾフィーは歌は素晴らしいのですが、残念ながら顔がゾフィーに求められる
初々しさと程遠いものでした。
ゾフィーでは、カラヤン指揮で出ているアンネリーゼ・ローテンベルガーに勝るものは、これからも
出ないので無いかと思います。
昔30年ほど前、ヤマハホールで、この映画を見てローテンベルガーのあまりの可憐さに感激したのを
思い出しました。
②第二幕、オクタヴィアンとゾフィーとが出会う場面でチェレスタ(?)による
「銀のばら」の神秘的なテーマが鳴り響き、これも初めて聞いた時は感動しましたが、
メストはカラヤンと解釈が違うのか、低く抑えて全然鳴り響かないのです。
ここのところは、専門家のお説を聞きたいとこですが、私は鳴り響くべきだと思います。
と言うわけで、少しネガティブな感想になり過ぎましたが、当代の「ばらの騎士」では第一級の
ものでしょう。
*:NHKが通常の教育地デジのチャンネルのほかにもう一つ持っているチャンネルでの放送。
ご覧になった方もおると思いますが、紹介しましょう。
(録画してあります)
2004年7月にチューリヒ歌劇場で公演したもので、
元帥夫人:ニナ・ステンメ(ソプラノ)
オクタヴィアン:ヴェッセリーナ・カサロヴァ(メゾ・ソプラノ)
ゾフィー:マリン・ハルテリウス(ソプラノ)
オックス男爵:アルフレート・ムフ(バス)
・・・・
フランツ・ヴェルザー=メスト(指揮)
と言うものです。
尚、このメンバーで来る9月にはBunkamura オーチャードホールで
公演される事になっています。(「椿姫」もやるそうです)
このDVDは、東芝EMIから発売されていて
『このオペラ劇場特有の斬新な演出と、質の高い気品あふれる音楽性が話題のDVD。
オペラ来日前の予習にも最適です。(東芝EMI)』
としています。
それで期待して見たのでしたが、私の感想は、このDVDに対する 千葉県流山にお住まい
のwakeiさんによる次のレビューにやや近いものでした。
『いまいち
演奏はとてもよい。特に女性陣はカラヤンやクライバーの歌手陣にも対抗しうる。
メストの指揮もすばらしい。しかし、なんとも奇妙奇天烈な演出は完全に興ざめ。
ベッドではなく床の上の敷物で抱擁していたり、バラの騎士や婿(オックス)を迎えるのが
厨房であったり、と無茶苦茶としかいいようがない。
カラヤン、クライバーの新旧があり、カラヤン新盤の方が安いとあっては、よほどバラの騎士
の好きな人の4番目くらいのチョイスではないか。
音楽家はこのような演出は拒否してほしいものだ。』
私は、この新演出がそれほど「無茶苦茶」だとは思いませんが、やはり伝統的な演出の方がよいですね。
それと私の印象をもう二つばかり。
①マリン・ハルテリウスのゾフィーは歌は素晴らしいのですが、残念ながら顔がゾフィーに求められる
初々しさと程遠いものでした。
ゾフィーでは、カラヤン指揮で出ているアンネリーゼ・ローテンベルガーに勝るものは、これからも
出ないので無いかと思います。
昔30年ほど前、ヤマハホールで、この映画を見てローテンベルガーのあまりの可憐さに感激したのを
思い出しました。
②第二幕、オクタヴィアンとゾフィーとが出会う場面でチェレスタ(?)による
「銀のばら」の神秘的なテーマが鳴り響き、これも初めて聞いた時は感動しましたが、
メストはカラヤンと解釈が違うのか、低く抑えて全然鳴り響かないのです。
ここのところは、専門家のお説を聞きたいとこですが、私は鳴り響くべきだと思います。
と言うわけで、少しネガティブな感想になり過ぎましたが、当代の「ばらの騎士」では第一級の
ものでしょう。
*:NHKが通常の教育地デジのチャンネルのほかにもう一つ持っているチャンネルでの放送。