今年のアカデミー賞作品賞(候補作品を含めて5タイトル)のDVDがやっとレリースされ始めました。
未だ本タイトル「フロストXニクソン」と「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」の2本ですが、
いずれもtsutayaにレンタル予約してありましたが、本タイトルが昨日到着、深夜まで鑑賞しました。
深夜までと言う意味は、映画そのもの(122分)とロン・ハワード監督による解説で2回見たからです。(解説は1.4倍速で見る事にしていますが)
本タイトルは、今年のアカデミー賞では、
□ 作品賞
□ 主演男優賞 フランク・ランジェラ
□ 監督賞 ロン・ハワード
□ 脚色賞 ピーター・モーガン
□ 編集賞
と候補になりましたが、いずれも受賞する事は出来なかった作品ですが、今年のアカデミー賞関係では、一番見たかった作品でした。
『ウォーターゲート事件で辞任に追い込まれ、その後罪を認めることなく沈黙を守り通したニクソン元米国大統領。しかし辞任から3年後の77年、一人の英国人司会者デビッド・フロストが彼の単独TVインタビューを敢行する。
本作は全米中が注視したこの伝説のTVインタビューをテーマに、その舞台裏で繰り広げられた両者のブレーンを巻き込んでの熾烈な駆け引きと緊迫のトーク・バトルの模様を、名匠ロン・ハワード監督がスリリングに描き出した実録ドラマ。
原作は、本作の脚本も手掛けたピーター・モーガンの舞台劇で、同舞台でそれぞれニクソンとフロストを演じた「スーパーマン リターンズ」のフランク・ランジェラと「クィーン<ブレア首相を演じた>」のマイケル・シーンが映画版でもそのまま同じ役に起用された。』(allcicema)
私の感想は、次のようなものです。
① 本タイトルは近来にない傑作でしよう。
私は、本タイトルは、米英伝統のディスカッション・ドラマの一つで
傑作だった「12人の怒れる男たち」、「バージニア・ウルフなどは怖くない」、などに並ぶとも劣らぬ傑作だと思います。
② フランク・ランジェラはあまり馴染の無い俳優(舞台俳優としてトニー賞を3回受賞しています。その一つはこの舞台劇で2007年主演男優賞)で、顔もニクソンには似ていないのですが、似させる努力はせず そんな事より表情などによる心理描写でニクソンを表現しているのに感心しました。
しかし、主演男優賞が獲れなかったのは、もしかすると似ていない点にあったのかとも思ったりしました。ここが演劇と映画の表現の差かもしれません。
演劇では観客との距離からそれほどの違和感に繋がらないのが、映画のアップではやはり気になると言う事があると思います。
そっそりに似せてアカデミー主演賞を取った俳優は沢山居ますので。
例えばみんな主演女優賞ですが思い浮かぶのは次の人たちです。
マリオン・コティヤール 『 エディット・ピアフ~愛の讃歌~ 』 (2007)
ヘレン・ミレン 『クィーン』(2006)
ニコール・キッドマン『めぐりあう時間たち』(2002)
③ 監督の解説から、本タイトルと舞台と実際にあったトーク・バトルとの差が
良くわかります。
その例を一つお話します。
その功績については最近再評価が進んでいるニクソンですが、その心の闇は
伺い知れないものがあり、それを旨いエピソートで描いています。
それが作品と解説両方を見る事で良くわかりました。
その話を紹介します。
バトル・トークは4回に分けて行われたのでしたが、その3回終了後、深夜ニクソンがフロストに長電話をかけ、心の中にある上流階級に対するコンプレックスと闘争心などをぶちまける(例えばライバルであったケネディを「セックス中毒」と罵ったり)のだが、その事を記憶していないとのエピソードです。
解説によるとこれは実際には無かったのですが、ニクソンの現役時代深夜に電話を例えばキッシンジャーなどにかけ、翌朝には覚えていないという事がしばしば有ったのは事実だそうで、それをピーター・モーガンが舞台にも映画にも取り入れて成功したという事です。
今回はこの辺にしておきます。
未だ本タイトル「フロストXニクソン」と「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」の2本ですが、
いずれもtsutayaにレンタル予約してありましたが、本タイトルが昨日到着、深夜まで鑑賞しました。
深夜までと言う意味は、映画そのもの(122分)とロン・ハワード監督による解説で2回見たからです。(解説は1.4倍速で見る事にしていますが)
本タイトルは、今年のアカデミー賞では、
□ 作品賞
□ 主演男優賞 フランク・ランジェラ
□ 監督賞 ロン・ハワード
□ 脚色賞 ピーター・モーガン
□ 編集賞
と候補になりましたが、いずれも受賞する事は出来なかった作品ですが、今年のアカデミー賞関係では、一番見たかった作品でした。
『ウォーターゲート事件で辞任に追い込まれ、その後罪を認めることなく沈黙を守り通したニクソン元米国大統領。しかし辞任から3年後の77年、一人の英国人司会者デビッド・フロストが彼の単独TVインタビューを敢行する。
本作は全米中が注視したこの伝説のTVインタビューをテーマに、その舞台裏で繰り広げられた両者のブレーンを巻き込んでの熾烈な駆け引きと緊迫のトーク・バトルの模様を、名匠ロン・ハワード監督がスリリングに描き出した実録ドラマ。
原作は、本作の脚本も手掛けたピーター・モーガンの舞台劇で、同舞台でそれぞれニクソンとフロストを演じた「スーパーマン リターンズ」のフランク・ランジェラと「クィーン<ブレア首相を演じた>」のマイケル・シーンが映画版でもそのまま同じ役に起用された。』(allcicema)
私の感想は、次のようなものです。
① 本タイトルは近来にない傑作でしよう。
私は、本タイトルは、米英伝統のディスカッション・ドラマの一つで
傑作だった「12人の怒れる男たち」、「バージニア・ウルフなどは怖くない」、などに並ぶとも劣らぬ傑作だと思います。
② フランク・ランジェラはあまり馴染の無い俳優(舞台俳優としてトニー賞を3回受賞しています。その一つはこの舞台劇で2007年主演男優賞)で、顔もニクソンには似ていないのですが、似させる努力はせず そんな事より表情などによる心理描写でニクソンを表現しているのに感心しました。
しかし、主演男優賞が獲れなかったのは、もしかすると似ていない点にあったのかとも思ったりしました。ここが演劇と映画の表現の差かもしれません。
演劇では観客との距離からそれほどの違和感に繋がらないのが、映画のアップではやはり気になると言う事があると思います。
そっそりに似せてアカデミー主演賞を取った俳優は沢山居ますので。
例えばみんな主演女優賞ですが思い浮かぶのは次の人たちです。
マリオン・コティヤール 『 エディット・ピアフ~愛の讃歌~ 』 (2007)
ヘレン・ミレン 『クィーン』(2006)
ニコール・キッドマン『めぐりあう時間たち』(2002)
③ 監督の解説から、本タイトルと舞台と実際にあったトーク・バトルとの差が
良くわかります。
その例を一つお話します。
その功績については最近再評価が進んでいるニクソンですが、その心の闇は
伺い知れないものがあり、それを旨いエピソートで描いています。
それが作品と解説両方を見る事で良くわかりました。
その話を紹介します。
バトル・トークは4回に分けて行われたのでしたが、その3回終了後、深夜ニクソンがフロストに長電話をかけ、心の中にある上流階級に対するコンプレックスと闘争心などをぶちまける(例えばライバルであったケネディを「セックス中毒」と罵ったり)のだが、その事を記憶していないとのエピソードです。
解説によるとこれは実際には無かったのですが、ニクソンの現役時代深夜に電話を例えばキッシンジャーなどにかけ、翌朝には覚えていないという事がしばしば有ったのは事実だそうで、それをピーター・モーガンが舞台にも映画にも取り入れて成功したという事です。
今回はこの辺にしておきます。