敏翁のシルバー談義

敏翁の興味のスパンは広いのですが、最近は健康談義から大型TVを含むITと「カラオケ」「珈琲」にシフトしています。

ジャータカ、倉田百三と宮沢賢治

2016-12-24 10:18:59 | 真面目な話
 今回も掲題のタイトルで私のホームページに掲載したお知らせです。
 私のホームページには、ジャータカの説明がありますが、本ブログでは
 まだなので、簡単な説明を加えます。

  『ジャータカ(Jataka) とは、釈尊の本生譚すなわち前世の因縁の物語のことである。
  これは様々な経典のなかに説かれているが、実際には、仏教が発展していた時代に民衆
  のあいだで一 般に流布していた色々な物語や説話を釈尊の過去世に当てはめて伝えている
  ものである。
 インドでは古い時代から、人間は肉体が死んでも霊魂というものが次の生存、さらに次の生存へと
  移り変わっていく、という輸廻転生の思想が、ゴータマ・ ブッダの出る以前からインド一 般の
  として培われていた。 また、前世において行なったことが現在の自分になんらかの関わりあいを
  もってくるという善悪の因果律の観念、因果応報の思想が、釈尊の出る以前からインドにはあった。
  すなわち、当時のインド人一 般の宗教的通念によると、いかなる偉人といえども、過去世には輪廻
  していくたの生涯を経過し、業の因果律の制約を受けているということになる。』(*1)
 
  ジャータカには、小乗系パーリ語で書かれたものが、547説話が残っていて
  この総てが
   中村元監修『ジャータカ全集』全10巻 春秋社 1982~92
  として邦訳されています。
   この総てを図書館から借りて目を通したのですが、そこに思わぬ発見があったので
  それについて纏めて見たのが、本稿(詳細はホームページ)です。

   実は拙論『仏説大東亜戦争』は、前回の『…根源を探る』で打ち止めとしましたが
 未だ心に残る問題があったのです。
 それは、「捨身」思想が江戸時代までは日本民族の心の深層に蓄積している事を
 明恵上人、北条泰時のラインで説明したつもりですが、その後昭和に至るまでも
 それが続いている確たるエビデンスが欲しいと思っていたからです。

 それが図らずも、上記全集第10巻に掲載の最終547話「布施太子前世物語」の訳註から
 大正10年発表の 倉田百三著 戯曲『布施太子の入山』の存在を知り、またこの説話は
 昭和初期、宮沢賢治にまで影響を及ぼしている事が解ったのです。
 小生はこの新しい発見(?)に大いに満足しつつ、この第574話に関わるお話をしたいと
 思った次第です。

 詳細は下記をご覧ください。
  敏翁のホームページ