敏翁のシルバー談義

敏翁の興味のスパンは広いのですが、最近は健康談義から大型TVを含むITと「カラオケ」「珈琲」にシフトしています。

バージニア・ウルフ

2007-06-28 13:34:43 | テレビ/メディア
 一昨日の深夜にBS2でバージニア・ウルフ原作の「ダロウェイ夫人」が放映されました。
 たまたま、少し前にこの小説を下敷きにした「めぐりあう時間たち」
 (2002年アカデミー賞候補作品、主演女優賞受賞)のDVDを入手したので続けて見た事になります。
 
 小説「ダロウェイ夫人」の存在は昔から知っていましたが、「意識の流れ」を扱った傑作のひとつという事で、
 私が若いときにジェイムス・ジョイスの「ユリシーズ」(これも意識の流れを扱っている)が20世紀文学の最高傑作
 の一つであるとの事で取り組んだのでしたがさっぱり分からず (当時の翻訳に問題があったのかもしれま
 せん)、「ダロウェイ夫人」には手をつけなかったのでした。

 「めぐりあう時間たち」はバージニア・ウルフの入水自殺の場面から始まりますが、彼女を演じてアカデミー
 主演女優賞を受賞した、ニコール・キッドマンのいかにも精神分裂症に悩んでいるらしい演技などに引き付
 けられました。 (いずれの作品もストーリーなどはウェブ検索すれば見る事ができるので省略)

 ダロウェイ夫人が見も知らぬセプティマスの自殺をどのようにうけとめて、彼女自身も自殺願望があったのを
 克服したか、その辺が映画の表現だけではひとつ分かり難いところです。
 「めぐりあう時間たち」の中ではバージニア・ウルフに誰かは死ななければならないと言わせています。
 この辺を原作で確かめたくなり、二作とも図書館(横浜市立)に予約(インターネットで出来る)した
 ところです。

システマテックに映画を見る

2007-06-03 00:40:09 | テレビ/メディア
 ① 今までお話してきた様にNHK衛星映画劇場、WOWWOW、スカパー、TSUTAYA-DISCASなど
   を利用して映画を見たり録画したりする感覚がほぼ分かってきました。
 ② 録画体制と考え方も私なりに整理したつもりです。
   LAN HDD主体でハイブリッドレコーダーを補助とするもので、「画像安定装置」の役割も
   重要です。

 以上より、よりシステマテックに映画の映像を見たり集めたりする事を計画、実行中です。
 選択には何か基準が必要ですが、対象は、アカデミー賞、世界三大映画祭にしぼり、とりあえず
 アカデミー賞の作品受賞全部と「候補作品(その全部では多すぎます)から勝手に選んだもの」を
 中心に進める事にしました。

 以下少し長くなりますが、そのリストをご覧にいれます。(太字が受賞作品)
 なるべく新しいものから、映画放映予定(6月まで分かっています)のないものはTSUTAYA-DISCASに予約する事で
 進める事にしました。

  ○:最近見たもの、録画消去  ◎:録画あり  ①DVDあり  ②:TSUTAYA DISCASにあり、予約済み
  △:昔見たもの(改めて放送録画又はDVDレンタルを行います)


1920年代
 1927-1928年(第1回) - つばさ
 1928-1929年(第2回) - ブロードウェイ・メロディー
◎1929-1930年(第3回) - 西部戦線異状なし

1930年代
 1930-1931年(第4回) - シマロン
 1931-1932年(第5回) - グランド・ホテル
 1932-1933年(第6回) - カヴァルケード (大帝国行進曲)
    若草物語
 1934年(第7回) - 或る夜の出来事
    影なき男
 1935年(第8回) - 戦艦バウンティ号の叛乱 (南海征服)
    トップ・ハット
 1936年(第9回) - 巨星ジーグフェルド
 1937年(第10回) - ゾラの生涯
    △オーケストラの少女
     スタア誕生
 1938年(第11回) - 我が家の楽園
    ピグマリオン
①1939年(第12回) - 風と共に去りぬ
    ◎駅馬車
     オズの魔法使
     嵐ケ丘

1940年代
 1940年(第13回) - レベッカ
○フィラデルフィア物語
 1941年(第14回) - わが谷は緑なりき
    ◎市民ケーン
     偽りの花園
     マルタの鷹
    ○断崖
 1942年(第15回) - ミニヴァー夫人
    △打撃王
    △心の旅路
◎1943年(第16回) - カサブランカ
     誰が為に鐘は鳴る
     ラインの監視
 1944年(第17回) - 我が道を往く
    △ガス燈
    白い恐怖
◎1946年(第19回) - 我等の生涯の最良の年
     ヘンリィ五世
     子鹿物語
 1947年(第20回) - 紳士協定
    ◎大いなる遺産
    ◎1948年(第21回) - ハムレット

1950年代
 1950年(第23回) - イヴの総て
     花嫁の父
     サンセット大通り
②1951年(第24回) - 巴里のアメリカ人
     陽のあたる場所
    △クォ・ヴァディス
    △欲望という名の電車
1952年(第25回) - 地上最大のショウ
    △真昼の決闘
    △静かなる男
◎1953年(第26回) - 地上より永遠に
    ジュリアス・シーザー
    △聖衣
    △ローマの休日
    △シェーン
◎1954年(第27回) - 波止場
     ケイン号の叛乱
     喝采
     掠奪された七人の花嫁
 1955年(第28回) - マーティ
    △慕情
     ピクニック
    △バラの刺青
◎1956年(第29回) - 八十日間世界一周
    △ジャイアンツ
    △王様と私
    △十戒
△1957年(第30回) - 戦場にかける橋
    ◎十二人の怒れる男
    △情婦
 1958年(第31回) - 恋の手ほどき
     熱いトタン屋根の猫
    △旅路
△1959年(第32回) - ベン・ハー
     アンネの日記

1960年代
△1960年(第33回) - アパートの鍵貸します
◎1961年(第34回) - ウエスト・サイド物語
     ファニー
     ハスラー
△1962年(第35回) - アラビアのロレンス
△史上最大の作戦
     アラバマ物語
 1963年(第36回) - トム・ジョーンズの華麗な冒険
     クレオパトラ
     西部開拓史
△1964年(第37回) - マイ・フェア・レディ
     メリー・ポピンズ
△1965年(第38回) - サウンド・オブ・ミュージック
     ドクトル・ジバゴ
     裏街・太陽の天使
 1966年(第39回) - わが命つきるとも
    ◎バージニア・ウルフなんかこわくない
    ②1967年(第40回) - 夜の大捜査線
    ◎俺たちに明日はない
    △ドリトル先生不思議な旅
    ②卒業
 1968年(第41回) - オリバー!
     ファニー・ガール
     ロミオとジュリエット
◎1969年(第42回) - 真夜中のカーボーイ
     1000日のアン
    ◎明日に向って撃て!
     ハロー・ドーリー!
     Z

1970年代
 1970年(第43回) - パットン大戦車軍団
     大空港
     M★A★S★H マッシュ
 1971年(第44回) - フレンチ・コネクション
    ◎時計じかけのオレンジ
    ○屋根の上のバイオリン弾き
◎1972年(第45回) - ゴッドファーザー
     キャバレー
②1973年(第46回) - スティング
     アメリカン・グラフィティ
◎1974年(第47回) - ゴッドファーザー PARTII
     タワーリング・インフェルノ
 1975年(第48回) - カッコーの巣の上で
    ○狼たちの午後
 1976年(第49回) - ロッキー
    ◎大統領の陰謀
    ①タクシードライバー
 1977年(第50回) - アニー・ホール
    ◎スター・ウォーズ
     愛と喝采の日々
 1978年(第51回) - ディア・ハンター
①1979年(第52回) - クレイマー、クレイマー
     地獄の黙示録

1980年代
 1980年(第53回) - 普通の人々
    ◎エレファント・マン
     レイジング・ブル
 1981年(第54回) - 炎のランナー
     アトランティック・シティ
     黄昏
 1982年(第55回) - ガンジー
     E.T.
     ミッシング
     トッツィー
 1983年(第56回) - 愛と追憶の日々
    ◎ライトスタッフ
     テンダー・マーシー
○1984年(第57回) - アマデウス
     キリング・フィールド
     インドへの道
 1985年(第58回) - 愛と哀しみの果て
 1986年(第59回) - プラトーン
 1987年(第60回) - ラストエンペラー
     危険な情事
②1988年(第61回) - レインマン
 1989年(第62回) - ドライビング Miss デイジー

1990年代
◎1990年(第63回) - ダンス・ウィズ・ウルブズ
     ゴッドファーザー PARTIII
◎1991年(第64回) - 羊たちの沈黙
    ②バグジー
    ②JFK
 1992年(第65回) - 許されざる者
 1993年(第66回) - シンドラーのリスト
 1994年(第67回) - フォレスト・ガンプ/一期一会
②1995年(第68回) - ブレイブハート
②1996年(第69回) - イングリッシュ・ペイシェント
②1997年(第70回) - タイタニック
②1998年(第71回) - 恋におちたシェイクスピア
②1999年(第72回) - アメリカン・ビューティー
    ①インサイダー

2000年代
②2000年(第73回) - グラディエーター
②2001年(第74回) - ビューティフル・マインド
    ◎ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間
    ②ムーラン・ルージュ
◎2002年(第75回) - シカゴ
    ◎ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔
    ②戦場のピアニスト
     めぐりあう時間たち
◎2003年(第76回) - ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
②2004年(第77回) - ミリオンダラー・ベイビー
②2005年(第78回) - クラッシュ
    ◎ミュンヘン
②2006年(第79回) - ディパーテッド
     バベル
    ②硫黄島からの手紙


LAN HDDを増設する

2007-06-03 00:21:15 | IT
 先日お話しました「スターウォーズ」全6作の録画などで設置してあった
 LAN HDD(500GB)の残りの容量がとうとう20%を切ってしまい、増設する事にしました。

 500GB設置(3月はじめ)から大して時間が経っているわけでもないのに東芝の接続確認
 された新しい機種は大幅に増えています。

 その中でIO・DATAの1TBの製品「HDL4-G1.0」というものが定価74000円
 で買い得と思い3日ほど前車でビックカメラに行き購入しました。
 実価格(18ポイントもカウントして)は57236円でした。
 

 ① 自宅に帰って、マニュアルを良く読むと、RAID5モードに設定してあって
  使用可能要領は750GBしかない事が分かり、100GB当たりのコストは
  7600円となり、500GBのそれ6600円より高価になってしまいました。
  ただ初耳の「RAID」についてすこし勉強して見ると、
  『RAID(Redundant Arrays Independent(Inexpensive) Disks)とは
  複数台のHDDを組み合わせてアクセスを分散し、高速・大容量・高信頼性
  のディスク装置を実現する技術の事で、RAID5は3台以上のドライブに
  データを振り分けながらデータ復元用のパリティも記録する技術の事』
  です。(「HDL4-G」シリーズは4ドライブ)
  HDL4-G シリーズは、一台の中に独立性の強い4台のHDDを入れています。
  ですからRAID5モードでは、利用可能サイズが3/4になりますが、HDD一台が故障してもデータは
  保護されます。
  4台の動作はランプで分かるようになっていて、故障した場合は自分で簡単に故障したHDDを
  交換する事が出来る設計になっています。
  

 ② 従来の
     テレビ---------LAN HDD-1
     47Z2000    
  が、スイッチングハブを使って下記のようなシステムになります。

     テレビ--------スイッチングハブ-----LAN HDD-1
                        |-----LAN HDD-2
  となります。(LAN HDD-2が今回のもの)
  8ポートのスイッチングハブ(実価格2680円)を購入したので
  LAN HDDは7台設置できます。(1ポートはテレビとの接続に使う)

  マニュアルには増設手順に複雑な事(増設LAN HDDの名称変更をパソコンを
  使って行うなど)が書いてありましたが、
  東芝のセンターに聞きながらワークを進めたところ、増設機種が前のものと
  異なった為か簡単なワーク(パソコンは使わず名称変更などは不要)で済みました。

  話が少し変わりますが、このシリーズ(HDL4-G)は上記設計の為大型(且つ重い)になっていて、
  私のテレビラックに縦置きでは入りません。
  IODATAに「横置きにすれば入るのだが」とFAXで(電話はいくらかけても掛かりません)聞いて
  見たのですが、メールで、放熱設計上横置きは不可であるとの返事を貰っています。


ブラック・サンデー

2007-06-02 06:50:37 | テレビ/メディア
「羊たちの沈黙」の原作者トマス・ハリスの著作を全部(5作しかありません)読み、映画・DVDは全部見る事を計画
 しましたが、最後に残った作者のデビュー作である「ブラック・サンデー」のDVDがTSUTAYA DISCASからやっと届き見る事が
 出来ました。本は図書館で借りて既に読んであります。
 DVD予約の優先順位は一番にしておいたのでしたが、人気が高いのか送られてきた順番は8番目になってしまいました。
本は殆ど待たずに借りる事ができたのですが。

 この作品の原作出版は1975年、日本での出版は1979年です。
 映画化はジョン・フランケンハイマー監督によるもので1977年でしたが、日本では政治的問題に巻き込まれ、
 上映中止になっていたものです。
 しかしDVD化は比較的最近2006年で、やっと日本でも見られるようになったものです。

 この作品の先駆性は、1972年9月5日発生したミュンヘン・オリンピック会場内のイスラエル選手村の
 パレスチナ・テロ集団「黒い九月」による襲撃の僅か3年後にもつと大規模なテロが発生する事を予告していた
 点に有ります。
 この作品でも「黒い九月」が主役で、大統領臨席で8万人を収容したスーパーボール会場で飛行船に積んだ
 特殊爆弾(22万個の散弾を均一に発射させる仕掛けを開発)を爆発させ、大量殺戮を狙ったというものですが、
 このようなアイデアを2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件の26年も前に既に発想していた点に作者の
 独創性があると思います。
 
 この作者のものはすべてそうですが、犯人の生い立ちから犯意を抱くにいたる必然性の描写にも力が
 入っているのですが、それは映画/DVDでは難しく(「羊」、「レッドドラゴン」の映画化では成功していると思い
 ますが)このDVD作品でも、その点の描写は足りません。
 
 しかしこの種のものに関心をお持ちの方には一読/一見の価値のあるものだと思います。