肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『エリザベス:ゴールデン・エイジ』、観ました。

2008-10-13 20:35:17 | 映画(あ行)





監督:シェカール・カプール
出演:ケイト・ブランシェット、ジェフリー・ラッシュ、クライヴ・オーウェン、アビー・コーニッシュ、サマンサ・モートン

 『エリザベス:ゴールデン・エイジ』、観ました。
数奇な運命を背負いながらも、25歳でイングランド女王に即位したエリザベス。
女王として国を愛し、ひとりの女性として男を愛した彼女は、イングランドの黄金期を
築いていく。しかし、その道程は波乱と混乱に満ち溢れたものだった。エリザベスの
転覆を狙う者だけではなく、ヨーロッパ列強のイングランド占領を狙う者達の策略や
陰謀が渦巻いていたのだった‥‥。
 あの、『エリザベス』の続編だ。なんせ前作から9年も経ってますんで、そっちの
方はほとんど憶えてません。せいぜい、当時新鋭だったケイト・ブランシェットが
斬新なメイクで頑張ってたことくらいのもんです、ハイ。でも、大丈夫。その程度の
記憶でも、この続編は楽しめます。勿論、前作ほど見応えは御座いません。
重量感も御座いません。でも、やっぱり大丈夫。ちょっとゴージャスな娯楽映画として
観る分には全然楽しめます。まさかまさか、9年もの間ずっと脚本を煮詰めていたとは
思いませんが、9ヶ月くらいは頑張っただろうことは伺えます。よく出来ました。
今回やっとケイト・ブランシェットが再登板を引き受ける気になったのも分からなくは
ありません。これなら駄作にはならないだろうと確信めいたものがあったのだと
思います。例えばスタローンが今になってやれ『ロッキー』だの、やれ『ランボー』だのを
引っ張り出してきて、大安売りするのとはかなり意味合いが違ってます。そりゃ
そうでしょう‥‥。あっと、オイラは“好みの女性”に対して、ついつい擁護してしまう
傾向があります。オトコなら誰でもそうでしょうけど。勿論、ここでそれはケイト・
ブランシェット嬢に当たります。あのぉ、読者の皆さんにお尋ねします。俗に言う、
これは“オイラの色眼鏡”ってやつでしょうか??
 さて、この映画を観ていくほどに、ヒロインのエリザベスが抱かえていた苦悩を
知り、当時の時代背景やその考え方が見えてきます。宗教と戦争、神と人間、法と
裁き――、彼女はそれらの狭間で悩み、(女王としての)責任を果たさんと、かえって
その鎖に手足を縛られて(一女性としての)自由を奪われてしまいます。そして、
それらの呪縛から解き放ってくれるように思えた“自由な男”に恋してしまう‥‥、
ま、この辺は歴史映画の宮廷ものではベタな展開ではありますがね。では、歴史の
事実として、如何にして英国は当時無敵を誇ったスペインを打ち破ったのでしょう。
いや、この映画においてそこは重要ではありません。エリザベスがその心の内に潜む
“恐怖”を打ち負かし、自らの手で“運命”を切り開くことにこそ趣を置かれています。
いや、そもそもオイラはいまに至るまで、スペインの「不沈艦隊」なるものを全く
信用できないでいます。サッカーのW杯がある度に「不沈艦隊」と呼ばれるスペイン
代表がベスト16あたりで簡単に沈んでいくのを目撃しているからです。ま、あまり
自分から「不沈、不沈」と騒ぎ立てしない方がいいと思いますよ。負けたとき、
カッコ悪いですから。教訓として憶えておきましょう。
 最後に映画を総括すると、さもハリウッド的な大げさな音楽と、これ見よがしに
大規模な移動撮影が鼻に付くこともあるのですが、上品で万人が楽しめる映画には
仕上がってはいると思いますよ。あ、それはオイラの色眼鏡じゃなくね。



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